JPS5849727Y2 - 魔法瓶

Info

【考案の詳細な説明】本考案は携帯式魔法瓶に関するものである。

現在一般に使用されている大型の魔法瓶は収容部を単一
の保温瓶で構成しているから注出に際して保温瓶内部と
外部との間に空気の流通が行なわれ、保温容器内の全部
の飲物の温度が速く下がることとなり保温性が悪くなっ
ていた。

しかも単一の保温瓶であるため複数種類の飲み物が収容
できず飲み物の選択ができない等の欠点があった。

そこで本考案は複類の独立した保温瓶をケース内に収容
し、ベローズポンプを内装した一つの空気圧利用注出装
置を、各保温瓶の口部に付は換えることにより各保温瓶
内の飲み物を選択的に注出し得るように構成することに
より前記欠点を一挙に解決した魔法瓶を提供しようとす
るものである。

以下本考案の一実施例を図面に基づいて詳述する。

図面に示す魔法瓶１において、２は合成樹脂より成るケ
ースであって、左右に収納部２ａ、２ａを有し、上部に
は吊手２ｂを設け、この吊手２ｂに突設した突起２Ｃ，
２Ｃをケース２の孔２ｄ、２ｄに取り外し可能に
係合させている。

３．３′は保温瓶であって、真空二重瓶３ａの外周をカ
バー３ｂにて覆うとともに真空二重瓶３ａとカバー３ｂ
との間に断熱材３Ｃを設けたものであり、左方の保温瓶
３の口部３ｄには蓋体３ｆを設け、蓋体３ｆ内部に注出
装置４を内装している。

この注出装置４は手動式ベローズポンプ４ａと、ベロー
ズポンプ４ａを押圧するための押子４ｂと、排水管４Ｃ
とを備え、空気圧を利用して排水管４Ｃより飲み物を注
出するようにした周知の構造のものである。

この注出装置４は保温瓶３に対して回転し得るように取
付けられ、しかも右方の保温瓶３′の口部３ｄにも回転
可能に接続し得るように構成している。

また右方の保温瓶３′の口部３ｄには栓体３ｅで閉鎖し
、蓋体３ｆ’で栓体３ｅをカバーし、内部はコツプ等の
物入れとして利用している。

そして両保温瓶３，３′はケース２の収納部２ａ、２ａ
に嵌め込んでいる。

上記のように構成した魔法瓶は、各保温瓶３，３′内に
熱い飲み物Ｘを入れておき、注出に際しては吊手２ｂを
外し、注出装置４を１８０°回転させて上から押圧して
飲み物Ｘを注出すればよい。

そして左方の保温瓶３内の飲み物Ｘがなくなれば注出装
置４を内装した蓋体３ｅを外して右方の保温瓶３′の口
部３ｄに接続し、必要に応じて飲み物を注出すればよい
。

この最初の注出に際しては左方の保温瓶３では内部と外
部とで空気の流通が行なわれて飲み物の温度が下がるが
、右方の保温瓶３′の飲み物は完全な保温状態が維持さ
れているのでその分だけ温度降下が少なく、従って全体
として保温性が良く、保温時間が延びる。

また各保温瓶３，３′に種類の異なる飲み物を入れてお
くことができ、飲み物を選択できる。

以上実施例に示すように本考案魔法瓶は複数の保温瓶か
ら戊るものであるから同一種類の飲み物を大量に収容で
きるばかりでなく、種類の異なる数種類の飲み物の選択
ができる。

しかも各保温瓶は独立しているから注出の際に注出しな
い方の保温瓶内の飲み物を完全に保温でき全体としての
保温性にすぐれ、保温時間も延長でき、また保温瓶をケ
ースから取出してそれぞれ別々にも使用できる。

そのうえ注出装置は１つですむから製造コストが嵩まず
安価に提供できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は正面図、第２
図は斜視図、第３図は使用状態縦断面図である。２・・・・・・ケース、３，３′・・・・・・保温瓶、
３ｄ・・・口部、３ｅ・・・・・・栓体、４・・・・・
・注出装置。

【実用新案登録請求の範囲】