JPS5849365B2 - 合板の製造方法 - Google Patents
合板の製造方法Info
- Publication number
- JPS5849365B2 JPS5849365B2 JP5069880A JP5069880A JPS5849365B2 JP S5849365 B2 JPS5849365 B2 JP S5849365B2 JP 5069880 A JP5069880 A JP 5069880A JP 5069880 A JP5069880 A JP 5069880A JP S5849365 B2 JPS5849365 B2 JP S5849365B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- veneer
- plywood
- adhesive
- resin
- temperature
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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Landscapes
- Veneer Processing And Manufacture Of Plywood (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は多脂木材より得た合板の製造方法に関するもの
で、その目的とするところは、接着が困難な多脂木材の
接着性を改善し、安価で、安定した接着性能を有する合
板を提供することにある。
で、その目的とするところは、接着が困難な多脂木材の
接着性を改善し、安価で、安定した接着性能を有する合
板を提供することにある。
従来、アピトン、クルインのごとき樹脂分を多量に含む
多脂木材より得た単板は、通常使用されているユリア樹
脂接着剤、メラミン樹脂接着剤、フェノール樹脂接着剤
等による接着が困難なものが多く、そのため、これらの
単板を使用して接着した合板は接着不良を起したり、接
着強度が低下する等の問題が多発していた。
多脂木材より得た単板は、通常使用されているユリア樹
脂接着剤、メラミン樹脂接着剤、フェノール樹脂接着剤
等による接着が困難なものが多く、そのため、これらの
単板を使用して接着した合板は接着不良を起したり、接
着強度が低下する等の問題が多発していた。
従って、構造用合板や足場板の一部には、高比重で力学
的強度が優れているという理由で、これらの樹種が使用
されているが、特に樹脂分の少ないものを厳選して使用
しているのが実情である。
的強度が優れているという理由で、これらの樹種が使用
されているが、特に樹脂分の少ないものを厳選して使用
しているのが実情である。
近年、合板用原木が著しく高騰し、かつ、良質な原木が
入手し難くなってきたことから、樹脂分を多量に含むア
ピトン、クルインのごとき安価な多脂木材を合板製造に
何とか利用したいとの要望が一段と強まった。
入手し難くなってきたことから、樹脂分を多量に含むア
ピトン、クルインのごとき安価な多脂木材を合板製造に
何とか利用したいとの要望が一段と強まった。
しかし、これらの多脂木材の接着性を改善する方法が見
当らず、ゆえに、これらの木材は使用されずに放置され
たままの状態になっているのが実情であった。
当らず、ゆえに、これらの木材は使用されずに放置され
たままの状態になっているのが実情であった。
本発明者らはこのような状況を考慮し、多脂木材の接着
方法を改善すべく種々研究を重ねてきた。
方法を改善すべく種々研究を重ねてきた。
その結果、これらの多脂木材より得た単板は、乾燥時等
に樹脂が単板表面に浸出して脆い層を形成し、その樹脂
層が該単板の接着を阻害しているという知見を得た。
に樹脂が単板表面に浸出して脆い層を形成し、その樹脂
層が該単板の接着を阻害しているという知見を得た。
すなわち、表面に脆い樹脂層を形戒した単板は、接着剤
を塗付して接着しても、その脆い樹脂層が破壊したり熱
で溶融してしまうため、界面破壊を起し、接着不良を生
じたりあるいは接着強度の低下を来たす原因になってい
た。
を塗付して接着しても、その脆い樹脂層が破壊したり熱
で溶融してしまうため、界面破壊を起し、接着不良を生
じたりあるいは接着強度の低下を来たす原因になってい
た。
そこで、界面破壊の防止策について種々検討した結果、
単板を加熱し、単板表面に樹脂層が形成するのを防止し
た状態で接着剤を塗付し、接着すると良好な接着状態が
得られることを見出した。
単板を加熱し、単板表面に樹脂層が形成するのを防止し
た状態で接着剤を塗付し、接着すると良好な接着状態が
得られることを見出した。
具体的には、多脂木材より得た単板を、それに含有され
る樹脂の軟化点以上に加熱、保持したまま公知の木材用
接着剤を所定量塗付し、さらに同じ温度に保った単板を
重ね合せて、直ちに5〜1 5Kp,/’mの圧力で冷
圧し、次いで100〜1508Cの温度、8〜12Ky
/cfItの圧力で熱圧重合すると安定した接着性能を
有する合板が得られることを見出した。
る樹脂の軟化点以上に加熱、保持したまま公知の木材用
接着剤を所定量塗付し、さらに同じ温度に保った単板を
重ね合せて、直ちに5〜1 5Kp,/’mの圧力で冷
圧し、次いで100〜1508Cの温度、8〜12Ky
/cfItの圧力で熱圧重合すると安定した接着性能を
有する合板が得られることを見出した。
多脂木材より得た単板を高温度に保持したまま接着剤を
塗付し、接着すると、溶融している樹脂層に接着剤が浸
透して接着層を補強すると共に、接着剤が単板木質部に
直接、接して固化するため接着性能が著しく改善される
。
塗付し、接着すると、溶融している樹脂層に接着剤が浸
透して接着層を補強すると共に、接着剤が単板木質部に
直接、接して固化するため接着性能が著しく改善される
。
本発明方法において、多脂木材より得た単板の加熱、保
持温度は、例えば、クルイン材の場合、クルインから採
取した樹脂の軟化点が約45゜Cであるので、それ以上
の温度に加熱、保持しておけばよい。
持温度は、例えば、クルイン材の場合、クルインから採
取した樹脂の軟化点が約45゜Cであるので、それ以上
の温度に加熱、保持しておけばよい。
樹脂の軟化点は樹種によって異なるが、一般に50℃で
あれば本発明の効果が得られる。
あれば本発明の効果が得られる。
加熱温度が著るしく高くなっても、本発明の効果に支障
はないが、100℃以上の温度になると塗付した接着剤
が数分以内で硬化するので接着剤を塗付してから圧締す
るまで極めて短時間内に行う必要が生ずる。
はないが、100℃以上の温度になると塗付した接着剤
が数分以内で硬化するので接着剤を塗付してから圧締す
るまで極めて短時間内に行う必要が生ずる。
従って、通常の接着作業における単板の加熱、保持温度
は50〜100℃の範囲内が好ましい。
は50〜100℃の範囲内が好ましい。
また、本発明方法において使用する多脂木材より得た単
板は、高温度のドライヤーで乾燥したときの余熱が残っ
ているままの、所謂、ホット単板を使用しても、本発明
の加熱、保持単板と同様な効果が得られる。
板は、高温度のドライヤーで乾燥したときの余熱が残っ
ているままの、所謂、ホット単板を使用しても、本発明
の加熱、保持単板と同様な効果が得られる。
さらに、接着剤を介して相接する単板の一方が接着に問
題がない通常の単板であればより好ましく、その場合、
通常の単板の温度は高温度でも、あるいは常温に冷却し
ていても差支えない。
題がない通常の単板であればより好ましく、その場合、
通常の単板の温度は高温度でも、あるいは常温に冷却し
ていても差支えない。
本発明方法において使用する接着剤は通常、合板の接着
に使用されているユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノー
ル樹脂およびそれらのうちから選ばれた2種以上の混合
または共縮合樹脂を主体とする接着剤でよく、さらに、
これらの接着剤に小麦粉、脱脂大豆粉等の穀物粉を主と
する増量剤、あるいは木粉、クルミ殻粉、石膏粉等の充
填剤を配合しても差支えない。
に使用されているユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノー
ル樹脂およびそれらのうちから選ばれた2種以上の混合
または共縮合樹脂を主体とする接着剤でよく、さらに、
これらの接着剤に小麦粉、脱脂大豆粉等の穀物粉を主と
する増量剤、あるいは木粉、クルミ殻粉、石膏粉等の充
填剤を配合しても差支えない。
本発明方法によれば、安価なアピトン、クルインのごと
き多脂木材を使用して、力学的強度に優れ、しかも安定
した接着性能を有する合板が製造できるので、合板製造
コストの低減に著しい効果を発揮する。
き多脂木材を使用して、力学的強度に優れ、しかも安定
した接着性能を有する合板が製造できるので、合板製造
コストの低減に著しい効果を発揮する。
次に、本発明の実施例を示し、その効果を説明する。
実施例 1
表面に一面に樹脂層が形成された厚さ3.7闘、サイズ
3 QCrrLX 3 Q(1’771,気乾比重0.
93のクルイン単板を105℃で20分間加熱し、単板
温度が80℃になるのを確認した後、その単板の両面に
変性フェノール樹脂接着剤(豊年製油服製、PL160
)100重量部、小麦粉20重量部、水12重量部、塩
化アンモニウム粉末0.5重量部を混合して調製した糊
液を片面21g/900mの割合で塗付し、その両面に
、厚さ1.7關、含水率5〜6%、気乾比重0.45の
レツドセラヤ単板を重ね合わせて、直ちにコールドプレ
スに挿入し、10Kp/cfItの圧力で20分間仮圧
締した。
3 QCrrLX 3 Q(1’771,気乾比重0.
93のクルイン単板を105℃で20分間加熱し、単板
温度が80℃になるのを確認した後、その単板の両面に
変性フェノール樹脂接着剤(豊年製油服製、PL160
)100重量部、小麦粉20重量部、水12重量部、塩
化アンモニウム粉末0.5重量部を混合して調製した糊
液を片面21g/900mの割合で塗付し、その両面に
、厚さ1.7關、含水率5〜6%、気乾比重0.45の
レツドセラヤ単板を重ね合わせて、直ちにコールドプレ
スに挿入し、10Kp/cfItの圧力で20分間仮圧
締した。
次いで、これを120℃の温度に保ったホットプレスに
挿入し、10Ky/Cr/tの圧力で3分間熱圧して合
板とした。
挿入し、10Ky/Cr/tの圧力で3分間熱圧して合
板とした。
得られた合板を3日間室内に放置した後、日本農林規格
(JAS)に規定する方法によって常態および煮沸くり
返し接着強さを測定した。
(JAS)に規定する方法によって常態および煮沸くり
返し接着強さを測定した。
その結果、平均接着強さは、常態で1 1.2Kp/d
、煮沸くり返し処理で9. 4 KFI/cr/lの数
値であった。
、煮沸くり返し処理で9. 4 KFI/cr/lの数
値であった。
なお、対照として、加熱工程を省略したクルイン単板を
使用し、同様に製造した合板の平均接着強さは常態で7
. 5 Ky/cr/l、煮沸くり返し処理で2. 9
Kp/dであった。
使用し、同様に製造した合板の平均接着強さは常態で7
. 5 Ky/cr/l、煮沸くり返し処理で2. 9
Kp/dであった。
実施例 2
ドライヤーで乾燥した直後で、表面温度が75℃のヤニ
筋が散在するアピトン単板(厚さ2, Q mm、気乾
比重0,61、含水率約8%)の両面に、フェノール樹
脂接着剤(豊年製油服製、PF−109)100重量部
、クルミ殻粉12重量部、小麦粉6重量部、水6重量部
を混合して調製した糊液を片面18g/900mの割合
で塗付し、直ちに同温度のアピトン単板を重ね合わせて
コールドプレスに挿入し、12Kp/dの圧力で30分
間仮圧締した。
筋が散在するアピトン単板(厚さ2, Q mm、気乾
比重0,61、含水率約8%)の両面に、フェノール樹
脂接着剤(豊年製油服製、PF−109)100重量部
、クルミ殻粉12重量部、小麦粉6重量部、水6重量部
を混合して調製した糊液を片面18g/900mの割合
で塗付し、直ちに同温度のアピトン単板を重ね合わせて
コールドプレスに挿入し、12Kp/dの圧力で30分
間仮圧締した。
その後、135℃の温度に保ったホットプレスによって
10Kp/7の圧力で5分間熱圧して3プライの合板を
得た。
10Kp/7の圧力で5分間熱圧して3プライの合板を
得た。
得られた合板を3日間室内に放置した後、JASに規定
する方法によって常態および煮沸くり返し接着強さを測
定した。
する方法によって常態および煮沸くり返し接着強さを測
定した。
その結果、平均接着強さは、常態で1 8.3Kp/d
、煮沸くり返し処理で14.7KFI/cr/lであっ
た。
、煮沸くり返し処理で14.7KFI/cr/lであっ
た。
なお、対照として、同じアピトン単板を室温(23℃)
まで冷却したものを使用し、同様に製造した合板の平均
接着強さは常態で1 2. 3 Kf/cr/l、煮沸
くり返し処理で7. 3 Kf1/Crdであった。
まで冷却したものを使用し、同様に製造した合板の平均
接着強さは常態で1 2. 3 Kf/cr/l、煮沸
くり返し処理で7. 3 Kf1/Crdであった。
実施例 3
樹脂かほゾ全面を被う厚さ1.4關、サイズ30Crr
L×30crrLのクルイン単板を90℃の乾燥器中で
15分間加熱して、単板の表面温度が約60℃になった
とき、その単板の両面l6、ユリア樹脂接着剤(豊年製
油眼製、UL−002)100重量部、小麦粉20重量
部、水15重量部、塩化アンモニウム粉末0.4重量部
を混合して調製した糊液を片面13g/900fflの
割合で塗付し、直ちに厚さ0。
L×30crrLのクルイン単板を90℃の乾燥器中で
15分間加熱して、単板の表面温度が約60℃になった
とき、その単板の両面l6、ユリア樹脂接着剤(豊年製
油眼製、UL−002)100重量部、小麦粉20重量
部、水15重量部、塩化アンモニウム粉末0.4重量部
を混合して調製した糊液を片面13g/900fflの
割合で塗付し、直ちに厚さ0。
65關のイエローメランテイー単板を両面に重ね合わせ
てコールドプレスに挿入し、8 Ky/cr/lの圧力
で15分間仮圧締した。
てコールドプレスに挿入し、8 Ky/cr/lの圧力
で15分間仮圧締した。
次いで、110゜Cの温度に保ったホットプレスによっ
て、圧力8 Ky/cr/lで45秒間熱圧した。
て、圧力8 Ky/cr/lで45秒間熱圧した。
こうして得られた合板のJAS二類規格による平均接着
強さは、常態で14.5Kp/dであった。
強さは、常態で14.5Kp/dであった。
なお、対照として、加熱工程を省略したクルイン単板を
使用し、同様に製造した合板のJAS二類規格による平
均接着強さは常態で7. 2 Kp/mであった。
使用し、同様に製造した合板のJAS二類規格による平
均接着強さは常態で7. 2 Kp/mであった。
以上の実施例によって、本発明方法が多脂木材より得た
単板の接着性能の改善に極めて有効であることがわかる
。
単板の接着性能の改善に極めて有効であることがわかる
。
Claims (1)
- 1 アピトン、クルインのごとき樹脂分を多量に含む多
脂木材より得た単板を使用して合板を製造するに当り、
該単板を、その木材中に含まれる樹脂分の軟化点以上の
温度に加熱、保持したまま、公知の接着剤を塗付、接着
することを特徴とする合板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5069880A JPS5849365B2 (ja) | 1980-04-17 | 1980-04-17 | 合板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5069880A JPS5849365B2 (ja) | 1980-04-17 | 1980-04-17 | 合板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS56146702A JPS56146702A (en) | 1981-11-14 |
JPS5849365B2 true JPS5849365B2 (ja) | 1983-11-04 |
Family
ID=12866121
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5069880A Expired JPS5849365B2 (ja) | 1980-04-17 | 1980-04-17 | 合板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5849365B2 (ja) |
-
1980
- 1980-04-17 JP JP5069880A patent/JPS5849365B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS56146702A (en) | 1981-11-14 |
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