JPS5848041Y2 - 工作機械における工具交換装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は工作機械にむける工具貯蔵マガジンのシャン
クカバーの改良された工具交換装置に関する。

従来ドラム式の工具貯蔵マガジンにおいてマガジンの周
囲、後面と全体を覆う大きなカバーのみか設けられてい
るものではカバーの隙間から微塵が浸入し油と一体とな
って動作を不円滑となした。

又特に工具シャンク部に油とともに付着した塵埃は単に
拭うだけでは仲々きれいにならず、圧縮空気を併用した
ものでも十分ではない。

このようにシャンク部の清掃については難点をかＮえて
いる。

そこでチェーン式のように工具をソケットに保持する形
式とするときは防塵対策として一応の成果は得られるも
のの抜取り、交換動作に余分の機械を必要とし、又交換
時間も長くなる欠点があった。

このようにカバーについては末だ満足できるものは少な
く改良の余地を存していた。

従ってこの考案は上記の欠点を解消するためになされた
ものでシャンク部の防塵を完全にするとともに単純な一
動作によってカバーを外し工具交換の行える形式を提供
しようとするものである。

即ち主軸ヘッドと相対的に接近、離間される工具貯蔵マ
ガジンの工具の把持体のうち主軸ヘッドの主軸に相対す
る把持体を除く他の把持体に把持された工具のシャンク
を覆うシャンクカバ一体を前記マガジンの待機位置及び
上下移動の途中では発条によって常に工具のフランジに
圧着させ、工具選択割り出しのときは支障をきたさない
ように主軸ヘッドとともに後退させ、更に前記マガジン
に位置決めピンを設けてマガジンを割り出ｌ〜位置に保
持し前記主軸ヘッドの後退のときともに位置決めピンを
引いて保持を解除させるようになしたものである。

この実施態様を図面につき説明する。

上下並びに左右に制御移動されるテーブルを前面にもつ
機枠１の上面に前後に切込送り制御されカロ工位置より
後退した工具交換位置とそれより更に後退した工具抜取
りのための後退位置とに移動される主軸ヘッド２が摺動
可能に水平に載置されている。

機枠１の土部両側面に主軸ヘッド２を挾んで設立された
フレーム３の上面に門枠５が固着されている。

この門枠５に主軸ヘッド中心と対称に直立して設けた２
木の案内棒６を案内として工具貯蔵マガジン４が上下に
摺動可能に軸承されている。

そしてこのマガジン４は門枠に設けた流体圧１駆動装置
７によって工具交換と割り出しの下位置と待機の上位置
に移動されるものである。

而して工具貯蔵マガジン４ぽ主軸ヘッド２の主軸軸心真
上に主軸と平行な回転軸８を有しこの回転軸８の前端に
は周囲に複数個の工具を同心等角度に保持するための切
欠き１０ａと把持体９を備えた回転板１０が固着されて
いる。

把持体９は外方に開口１〜た切欠き１０ａと同心に位置
し、切欠き１０ａの奥に半径り向に突出した工具の角度
位置決め用キー１１を挾んで対称な槌軸１２ａ、１２ｂ
に回動可能に枢支された円弧爪９ａ、９ｂよりなる馬蹄
形をなしている。

そして爪の先端には工具把持が円滑に行なわれるための
ローラ１３ａ、１３ｂが枢着されている。

又前記角度位置決め用キー１１に重合して前記回転板１
０に回動規制片１１ａが取付けられており、それによっ
て円弧爪９ａ、９ｂが必要以上に接近されないように両
円弧爪９ａ、９ｂの互いに接近する方向の回動が規制さ
れている。

爪９ｂはその枢支点１２ｂに対して回転板中心側に延長
して先端にローラ１４を枢着するレバーを有している。

このローラ１４Ｖ１回転板１０と同心でマガジン４の枠
体に固定して設けた規制円板１５の外周に接触しており
、工具の旋回割り出し中に遠心力によって円弧爪９ｂ側
が開き工具の脱落が起きないように拘束している。

又円弧爪９ａ、９ｂはそれぞれ隣りの把持体の爪と背中
合わせとなりこの間に発条１６を介在して−Ｔ具の旋回
割り出し移動のとき、円弧爪９ａ側が開いて工具が脱落
しないように拘束している。

然しなから規制円板１５の外周下側には切欠き１７が設
けられており、所望の工具が割り出し位置決めされ主軸
ヘッドの真−ヒに位置した工具交換位置に釦いてローラ
１４が切欠き１７に相対する。

従ってその工具交換位置に位置する円弧爪９ｂは発条１
６の作用に抗して開かれ得る。

史にマガジン４には工具を把持する回転板１０を交換位
置において指令により次力ロ王に必要な工具を割り出す
ための割り出し装置が設けられている。

この装置は前記回転軸８にキー着された歯車１８．歯車
群１９．ピニオンをもつサーボモータ２０よりなってお
り、所望工具を割り出すのにサーボモータ２０は回転板
の必要な角度分指令回転されて回転板は粗位置決めされ
る。

この割り出し位置決めされた回転板１０を更に正確に位
置決め固定するための平行な２木の位置決めピン２１が
マガジン回転軸８の下側の対称な位置において後端をマ
ガジン枠体に前端を規制円板１５Ｖ？Ｃおいて水平に軸
承されている。

そしてこの位置決めピンは発条２２によって常に回転板
１０に向って付勢されており、回転板の同一円周上で各
貯蔵工具に利応する位置に穿設された位置決め穴２３に
回転板の割り出し位置にむいてそれぞれ嵌入して回転板
を保持する。

ところで回転板１０に把持された複数個の工具ばそのシ
ャンク部がフランジとともに回転板後部に突出して耘り
、塵埃に晒らされるためそれを防ぐようにシャンク部を
覆うための収容筒２４を備えたカバ一体２５が位置決め
ピン２１に摺動可能に保持されている。

その収容筒２４は交換位置で主軸と相対する工具を除く
他の工具を把持するための工具把持体の配列位置と同じ
関係位置に設けられている。

又カバ一体２５には位置決めピン２１に受けられている
保持部内に突出するよう発条で付勢された係止ピン２６
が設けられてむり、位置決めピン２１の凹環溝２７に常
に係止している。

従って位置決めピン２１が回転板の穴２３に嵌入してい
るときは発条２２の力でカバ一体は工具シャンクのフラ
ンジに圧着σれている。

更にカバ一体の下側主軸ヘッド２の上面にその移動方向
と直角のＵ溝或いはＬ形の係止片２８が増刊けられてい
て、マガジン４が交換位置である下位置にあるときのみ
カバ一体２５の下面に設けた係合突片２９と係止する。

従って主軸ヘッド２が工具の着脱のため後退位置をとる
ときは係止ピン２６を押し込み凹環溝２７より外してカ
バ一体はともに後退される。

その後退勤作の終端に釦いてカバ一体が前記位置決めピ
ン２１のフランジ３０と当接して発条２２に抗して位置
決めピン２１を引くことにより回転板の穴２３に嵌入し
ていた先端を外して回転板の保持を解除するとともにカ
バ一体２５の収容筒２４も工具のシャンク３１から完全
に外される。

従って回転板１０は工具割り出しのための旋回が可能と
なる。

これらの動きは付属する制御装置によって統括される。

次に工具交換の動作を説明する。

カロ工を終った主軸ヘッド２は工具交換位置に後退する
。

指令により流体圧、駆動装置７が作動し工具貯蔵マガジ
ン４が下降し７空となっている回転板１０の切欠き１０
ａが主軸ヘッドの工具の把持溝３２に装入鐸れるととも
に把持体９の円弧爪９ａ、９ｂが工具のフランジ部に係
合されて下位置に停止する。

この下位置にむいてカバ一体２５の下面の係合突片２９
は主軸ヘッド２の係止片２８と係合される。

又主軸工具１６の締上げは解除される。

次の主軸ヘッドの後退指令により主軸ヘッドは主軸に装
着されていた工具１６を把持体９に残し、係止片２８を
介してカバ一体２５を引き係止ピン２６を凹環溝２７よ
り脱出させて後退する。

後退終端においてカバ一体２５は位置決めピン２１のフ
ランジ３０に当接し発条２２に抗して位置決めピン２１
を引いて回転板１０の穴２３より引きぬき保持を解除す
るとともに収容筒２４も完全にシャンク３１より脱出さ
せる。

この後退完了により制御装置は次の工具の割り出しを指
令しサーボモータ２０の回転により歯車群１９．歯車１
８を介して回転板１０は旋回され所望の工具が最下位の
交換位置に割り出される。

割り出し完了により主軸ヘッド２はカバ一体２５を伴っ
て交換位置に進む。

この前進の初Ｍにむいて位置決めピン２１はカバ一体に
よる拘束を解かれ、発条２２の力で突出し先づ回転板１
０の位置決め穴２３に嵌入し回転板を正確に位置決め保
持する。

そして前進の終端にむいてカバ一体の係止ピン２６は凹
環溝２７に嵌入して発条２２の力により収容筒２４ぼシ
ャンク３１を覆って工具フランジに圧着される。

又主軸ヘッド２の主軸は割り出された工具のシャンクに
嵌入し図示してない工具線上げ装置を働かせて固定する
。

次の指令で流体圧、駆動装置７が作動し７マガジン４は
カバ一体２５９位置決めピン２１とともに上位置に移動
する。

このとき主軸に装着された工具を把持している円弧爪９
ｂのレバーのローラ１４は規制円板１５の切欠き１７に
没入して爪が開かれその爪は工具のフランジから外れる
。

工具交換位置により主軸ヘッドは加工位置に前進して作
業に入るものである。

なお工具貯蔵マガジンを上下動させず主軸ヘッドを上下
動させるものであってもよい。

以上詳述したように工具貯蔵マガジン自体が移動して工
具の搬送を兼ねる工作機械にかいて外カバーの内部に各
シャンク部を覆うカバ一体を設は工具の交換割り出しの
ときは支障のないように主軸ヘッドならびに位置決めピ
ンとともに退避し、マガジンの待機位置ではシャンク部
を確実に覆うようになしたので防塵は完全に行なわれる
。

父主軸ヘッドの後退勤作により工具を抜きとり、シャン
クのカバ一体ならびに位置決めピンをともに退去させる
ので、別に特別の７駆動手段を要するものでなく簡易形
にふ埒わしい構造となし得て価格上ならびに生産上にお
いてもその利点を発揮することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は工作機械の右側面図、第２図は同正面図、第３
図は一部を縦断面としたこの考案のマガジン部の左側面
図、第４図はマガジンの一部を切除して示した正面の一
部拡大図である。 ２・・・主軸ヘッド、４・・・工具貯蔵マガジン、７・
・・上下、駆動装置、９・・・把持爪、１０・・・回転
板、１５・・・規制円板、２１・・・位置決めピン、２
２・・・発条、２３・・・位置決め穴、２４・・・収容
筒、２５・・・カバ一体、２６・・・係止ピン、２７・
・・凹環溝、２８・・・係止片、２９・・・係止突片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１） 機枠１に主軸軸線方向の摺動が可能に配置さ
   れ少なくとも工具交換位置とそれより後退した後退位置
   とに移動し得る主軸ヘッド２と、その主軸ヘッド２の主
   軸と平行な軸線の周りに回転９能に支持され周囲に工具
   を保持するための多数の把持体９を備えた回転板１０及
   び前記工具の一つを前記主軸と相対する位置に割り出す
   ために割り出し装置（１Ｂ、１９．２０等）を含む工具
   貯蔵マガジン４と、 その工具貯蔵マガジン４と前記主軸ヘッド２とを相対的
   に接近、離間させるための手段７と、前記−Ｌ具貯蔵マ
   ガジン４に設けられ少なくとも前記主軸と相対する把持
   体を除く他の把持体に把持された工具のシャンク部３１
   を覆うための収容部２４を有し前記回転板に対しその軸
   線力向に移動可能なカバ一体２５と、 そのカバ一体２５を常には前記工具のシャンク部３１を
   覆う位置に保持するための発条２２と、 前記工具貯蔵マガジン４と前記主軸ヘッド２とが接近し
   把持体９が主軸の工具を把持した状態にむいて前記主軸
   ヘッド２の移動方向に係合する関係にあり前記主軸ヘッ
   ド２が工具交換位置から後退位置に移動するとき前記カ
   バ一体２５を前記発条２２の力に抗して主軸ヘント２と
   ともに移動８るため前記主軸ヘッド２上面に設けられた
   係止部材２８及び前記カバ一体２５下面に設けられた被
   係止部材２９とよりなる工作機械に釦ける工具交換装置
   。 （２１前記工具貯蔵マガジン４は前記回転板１０を割シ
   出し位置に保持するための位置決めピン２１を含み、そ
   の位置決めピン２１はカバ一体２５の移動によって作動
   され前記カバ一体２５か前記主軸ヘッド２により後退さ
   れる終端において前記回転板１０の保持を解除するよう
   になされている実用新案登録請求の範囲第１項記載の工
   作機械における工具交換装置。