JPS5847489Y2 - 紙幣選別機の紙幣通路開閉装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は紙幣選別機に係り、特にその紙幣通路を開閉す
る装置に関する。

近年、自動両替機、自動販売機等に紙幣を使用するもの
が増え、これに伴い紙幣の真偽を正確に自動選別するこ
とが必要となっている。

この種選別機は、紙幣通路に沿って紙幣を搬送し、その
搬送経路の何れかにおいて、長さ、幅等の寸法とか図柄
等を、光学的手段をはじめとする種々の手段によって検
知して真偽判別を行っている。

ここにおいて、紙幣が１枚だけまたは１枚づつ挿入され
ていればよいが、複数の紙幣が連続して挿入されると真
偽判別動作が困難となり、ときには誤判別することとな
る。

本考案は上述の点に鑑みてなされたもので、紙幣の部分
同士が重なり合った状態で挿入されてもこれを各紙幣毎
に分離して搬送するような紙幣選別機を提供することを
目的とする。

この目的達成のため、本考案では、紙幣通路の人口近く
の位置にシャッタを設け、紙幣が挿入されたとき紙幣の
少くとも一部が通過した時点で該シャッタを閉じること
により連続して挿入された紙幣の進入を防止し得る通路
開閉装置を構成したものである。

以下添付図面を参照して本考案の一実施例を説明する。

第１図ａ＋ｂは本考案の一実施例の縦断面およびそのＸ
−Ｘ線に沿う断面を示しており、同図ａにおいて１は紙
幣受台であり、この受台１は紙幣通路２に連っている。

紙幣通路２は受台１に連なる部分では横行し、次いで垂
直下方に向うものとなっており、その大部分には搬送ベ
ルトが並設されている。

３および４はプーリであり、これらブーＩＪ３，４の何
れか一方はモータ（図示せず）により駆動され、搬送ベ
ルト５を移送するプーリ３゜４は紙幣通路２を挾んで対
向配置されたプーリ６゜７とベルト５および８を介して
接触している。

これにより紙幣受台１から紙幣を挿入すると、当該紙幣
は紙幣通路２に沿って滑動しプーリ３と６との接触部分
からベルト５，８間に挾み込まれて搬送される。

この搬送経路には、この外に、電磁シャッタＳＱＬ、光
学検知用検出器ＰＤ、および磁気検知装置９が設げられ
ている。

このうち、電磁シャッタＳＱＬは、後述するように不正
紙幣とか異常姿勢の紙幣挿入時における受入防止、およ
び受入決定した紙幣の引戻し防止のために設けられてい
る。

光学検知用検出器ＰＤは、紙幣の隅、長さの検出、透か
し検出および挿入方向の検出のために同図すに示すよう
に配列されて設けられている。

さらに、磁気検知装置９は、紙幣の特定部分の図柄にお
けるインク中の磁性材を検知するために設けられている
。

そして、紙幣が挿入されると、まず検出器ＰＤＩで紙幣
の幅が検出され、為紙幣でないと電磁シャッタＳＱＬが
開き紙幣を受入れる。

これにより紙幣は搬送経路に沿って送られ、紙幣挿入方
向検出（透かしの有無）、長さの是非、および図柄の是
非が検知される。

このうち、紙幣の挿入方向は検出器ＰＤ５およびＰ Ｄ
Ｂ ＋ Ｐ Ｄ ｇの検出信号によって行われ、併せ
て検出器Ｐ Ｄ ６ ｓ Ｐ Ｄ ＢおよびＰ Ｄ ７
ｔ Ｐ Ｄ ｇの各組により透かしの検出が行われる
。

また、長さの是非は、検出器ＰＤ２・ＰＤ３およびＰＤ
ｌ、により行う。

さらに、図柄の是非は、挿入方向検出結果を利用し検出
器Ｐ Ｄ ４ ＋Ｐ Ｄ ６ ＋ Ｐ Ｄ ７の位置検
出信号に基いて走査装置１０が磁気ヘッド９を矢印の如
く反時計方向に回動させた上で紙幣面に沿った磁気走査
を行い真偽判別を行う。

第２図は本考案の一実施例の回路を示したもので、ＳＱ
Ｌは第１図における電磁シャッタである。

この電磁シャッタＳＱＬは、ソレノイドの付、消勢によ
って紙幣通路を開閉するものであり、付、消勢はシャッ
タ制御回路ＳＣにより行われる。

このシャッタ制御回路ＳＣは検出器ＰＤ、の出力に応動
する受入検出回路ＡＣおよび偽紙幣検出回路ＦＢの各出
力が与えられることにより出力を形成する。

受入検出回路ＡＣ，偽紙幣検出回路ＦＢの出力は紙送り
制御回路ＰＣにも与えられる。

この装置の動作を紙幣の動きにしたがって説明すると、
いま挿入された紙幣の幅が正常であると第１の検出器Ｐ
Ｄ１からの信号に基き受人検出回路ＡＣの出力がシャッ
タ制御回路ＳＣに与えられてシャッタＳＱＬを開く。

これと共に紙幣送り側割回路ＰＣが紙幣を通路に沿って
送り始める。

そして、たとえば紙幣の過半部がシャッタＳＱＬの位置
を通過した時点で第２の検出器であるタイマＴ２からシ
ャッタ制御回路ＳＣに対し出力が与えられるからシャッ
タＳＱＬは閉じられる。

このとき紙幣はシャッタＳＱＬによりその中央部もしく
は終端部が通路に押え付けられるが、シャッタＳＱＬの
作用力を極く小さなものとしておけば紙幣送り装置によ
り引込むことができる。

この結果、端部同士が重なり合うような形で次の紙幣が
挿入されてきてもシャッタＳＱＬの先端に設けられた爪
部の位置に紙幣先端が当接して停止するから、誤って取
込むことはない。

また、一旦紙幣通路奥深くまで取込まれた紙幣を、不正
目的で引戻すことも防止できる。

一方、取込まれた紙幣を種々検査した結果、偽紙幣であ
ると判定されるか又は図示しない回路から返却信号が与
えられると、偽紙幣検出回路ＦＢからの出力に基きタイ
マＴＩが所定時間持続する信号をシャッタ制御回路ＳＣ
に与えてシャッタＳＱＬを開いておき、一方紙幣送り制
御回路ＰＣが紙幣を逆送り紙幣受台に返す。

紙幣送り制御回路ＰＣは図示しない回路からの信号に基
き、紙幣送り、逆送りの停止を行うか、または内蔵する
タイマの動作によってこれらの動作を行うようにするこ
とができる。

なお、この回路中のタイマＴ １ ｔＴ２に代えて紙幣
搬送通路中の適当位置に配された他の光検出器の出力を
用いることもできる。

本考案は上述のように、紙幣通路の入口近（にシャッタ
を設け、紙幣挿入の際に紙幣の少くとも一部カシャッタ
の位置を通過した時点で該シャッタを閉じ、自重又は弱
いばね力によりシャッタ部材を紙幣面に当接させた状態
で紙幣を送り込むようにしたため、前後の紙幣の間隔が
僅かな距離しか保たれていない場合又は２枚目の紙幣が
シャッタ当接面側に重なっている場合等の連続挿入紙幣
があってもシャッタ部材によって２枚目紙幣の挿入を確
実に阻止でき、連続挿入紙幣に起因する真偽判別動作の
誤判別を防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図ａｔｂは本考案の一実施例の構造を示す縦断面図
およびそのＸ−Ｘ線に沿う断面図、第２図は本考案の一
実施例の回路を示す図である。 １・・・・・・紙幣受台、２・・・・・・紙幣通路、３
． ４． ６゜７・・・・・・７’−！Ｊ、５．８・・
・・・・ベルト、ＳＯＬ・・・・・・シャッタ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 予め定めらた通路に沿って紙幣を搬送しこの搬送途中に
   て真偽判別を行う紙幣選別機において、シャッタ部材お
   よびこのシャッタ部材を駆動するソレノイドを有し、前
   記通路の適宜位置に設けられて前記ソレノイドの励磁に
   より前記部材が前記通路外に脱出し、前記ソレノイドの
   非励磁時には前記部材の自重または弱いばね力によって
   前記通路内に臨むシャッタと、前記通路における前記シ
   ャッタよりも紙幣挿入口寄りの位置で紙幣の挿入を検出
   する第１の検出器と、紙幣の少くとも一部が前記シャッ
   タを通過したことを検出する第２の検出器と、前記第１
   の検出器の検出出力によって前記ソレノイドを励磁し、
   前記第２の検出器の検出出力によって前記ソレノイドを
   非励磁とするシャッタ制御回路とをそなえ、紙幣がシャ
   ッタの位置を通過しているときに前記シャッタ部材を紙
   幣上に落すようにしたことを特徴とする紙幣選別機の通
   路開閉装置。