JPS5847373B2 - 長尺絶縁被覆付トロリ−ワイヤ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、工場内におけるクレーンやホイスト等の移動
機器へ集電子を介して電源を供給するための絶縁被覆付
トロリーワイヤの改良に関するものである。

従来のトロリーワイヤは第１図及び第２図に示すように
短尺（約３ｍ）の長さのものを順次連結してハンガーＦ
により懸垂して使用する構造であるために以下の如き欠
点を有するものであった。

（１）トロリーワイヤの両端を接続可能な構造とするた
め導体Ｂと絶縁被覆Ｃの長さを揃えて切断することが出
来ない。

したがって導体と被覆の同時戊型不向き （２）接続部品（接続金具Ｄ及びカバーＥ）が必要（３
）第３図に示す如く裸トロリー線Ｇのように両端から張
力を加えて施工できないため強度なトロリー線自体の剛
性で支える必要がある。

したがってワイヤーの支持ピッチが小さくなり、断面も
電流容量と関係なく太きいものとなる。

本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目
的とするところは、継ぎ目のない施工を行なうことがで
き、しかも巻付け状態で輸送しても集電子が接触走行す
る開口部の変形が少なく、且つ輸送や保管が容易である
という長尺絶縁被覆付トロリー線を提供するものである
。

以下本発明の一実施例を示す図に基づいて長尺絶縁被覆
付トロリー線を説明すると、１は導体で銅やアルミ等の
導電体で断面略■字状に形或される。

２は絶縁被覆で、塩化ビニールやナイロン等の絶縁性に
富んだ樹脂材で構或され、下方は前記導体１を一部露出
するように開口部が設けられている。

而して、導体１へ絶縁被覆２を覆うには、３の戊型機の
片端より長尺の導体１を連続的に供給してゆき、その戊
型機３を通過するときに絶縁被覆２を戊型被覆して所望
の断面形状を得るものである。

そして、断面形状の寸法は開口部の巾よりも必ず側面部
の高さが長くなるように或型する必要がある。

また絶縁被覆２の上方を両側へ突出させて突設部２ａを
設けると共にその突設部２ａの下方にくびれ部２ｂを連
ねて下方にも膨出部２Ｃを設けてなり、その突設部２ａ
の巾ｔ１と膨出部２ｃの巾ｔ２をほソ等しく形或してな
る。

そうして或形されたトロリーワイヤを第６図に示すよう
に、開口部を下に向けて並列にしながら隣り合う側面部
である突設部２ａと膨出部２Ｃをそれぞれ接触させてう
す巻き状に巻き付けてゆき、長尺絶縁被覆付トロリーワ
イヤが形戊される。

次に、このようにうす巻き状に巻き付けられた状態で長
尺絶縁被覆付トロリーワイヤを施工現場迄運搬し、その
後に順次引き伸はして一本の連続する１・ロリーワイヤ
として使用するものである。

本発明の長尺絶縁被覆付トロリーワイヤは上述するよう
に開口部の巾よりも側面部の高さを長くしたので、隣り
合う側面相互をそれぞれ接触させてうす巻き状に巻き付
けることが小さい力でもって行え、且つこの巻き付けた
ものを引き伸ばして一本の連続するトロリーワイヤとし
て而設施工してもねじれが発生しにくいものである。

また、絶縁被覆の上部に突設部を設け、下方には膨出部
を設けて、その両者の巾をほゾ等しくしたので、うす巻
き状に巻き付けたときに隣り合う突設部と膨山部の２点
でそれぞれ接触されるために開口部へは巻き付けのため
の力がほとんど作用しなくなる。

よって巻き付けた状態で輸送、保管しても開口部の変形
はほとんどなくなり、これを巻きもどしても開口部の変
形が少なく、施工後に集電子がその開口部に沿って走行
しても脱線したりまた停止したりすることなく安定した
走行が行えるので、とりもなおさず安定した集電性能が
得られるというものである。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来例トロリーワイヤの施工時の説
明図、第３図は裸トロリー線による施工の説明図、第４
図は本発明断面図、第５図は製造時の説明図、第６図は
トロリーワイヤ巻取時の断面図。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 導体１の外側を絶縁被覆２で覆ってなると共に、下
   方に開口部を設けてなる絶縁被覆付トロリーワイヤにお
   いて、側面部の高さを開口部の巾よりも必ず長くしてな
   り、且つ、絶縁被覆２の上部を両側へ突設して突設部２
   ａを設けると共にその突設部２ａの下方にくびれ部２ｂ
   を連ねて下方にも膨山部２ｃを設け、該上方突設部２ａ
   と下方膨出部２ｃの巾ｔ１とｔ２をほぼ等しくしてなる
   ことを特徴とする長尺絶縁被覆付トロリーワイヤ。