JPS5846224B2 - ポリウレタン充填用ケイ酸質充填剤 - Google Patents

ポリウレタン充填用ケイ酸質充填剤

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JPS5846224B2
JPS5846224B2 JP54040991A JP4099179A JPS5846224B2 JP S5846224 B2 JPS5846224 B2 JP S5846224B2 JP 54040991 A JP54040991 A JP 54040991A JP 4099179 A JP4099179 A JP 4099179A JP S5846224 B2 JPS5846224 B2 JP S5846224B2
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polyurethane
filler
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fillers
treatment agent
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和彦 久我
柾彦 舟木
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はポリウレタン充填用ケイ酸質充填に関するもの
であり、特に特定の官能基と加水分解性シラン基を有す
る有機ケイ素化合物で処理されたポリウレタン充填用の
ケイ酸質充填剤に関するものである。
ポリウレタンはウレタン結合を有する重合体であり、主
にイソシアネート基と活性水素基とを縮合して得られる
重合体である。
以下で、ポリウレタン形成原料とは少くとも2個のイン
シアネート基を有する化合物と少くとも2個の活性水素
を有する化合物を主として示すものであり、その詳細は
後述する。
ポリウレタン形成原料から得られるポリウレタンは種々
の用途に用いられるが、特にフオームおよびエラストマ
ーとして用いられる。
その他、塗料、接着剤、繊維、人工皮革、コーキング材
、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などにも使用される。
これらの内、特に、フオーム、エラストマー、熱可塑性
樹脂などの成形品とされて使用されるポリウレタンに、
ケイ酸質の充填剤を充填して用いることが少くなく、他
の用途のポリウレタンにもこの充填剤が添加される場合
もある。
以下、ポリウレタンとして、フオーム、エラストマー、
熱可塑性樹脂などの成形品として使用されるポリウレタ
ンについて主に説明する。
ケイ酸質充填剤としては、たとえばガラス繊維アスベス
ト、ケイ酸カルシウム繊維(ウオラストナイト)などの
繊維状充填剤、ガラスフレーク、マイカなどの平板状充
填剤、ガラスパウダー、シリカ、タルク、クレー、ガラ
スピーズ、シラスバルーンなどの粉末〜粒状充填剤があ
る。
これらの内、特に、繊維状充填剤や平板状充填剤は、合
成樹脂の物理的性質の改善、特に強度の改善に有効であ
り、合成樹脂の補強充填剤として用いられる。
粉末〜粒状充填剤は主に増量剤として用いられるが、合
成樹脂の補強充填剤としての効果もある。
これら充填剤の内、特に補強充填剤は、その補強効果を
発揮するためには、合成樹脂と密着することが必要であ
る。
しかし、充填剤単独では合成樹脂と強固に付着せず、通
常その表面を処理して付着性を向上させることが必要で
ある。
しかしながら、その処理剤として万能なものはなく、特
に合成樹脂の種類に応じて最適の処理剤で処理する必要
がある。
ポリウレタン用のケイ酸質充填剤の処理剤についてはあ
まり知られていない。
しかし、ポリウレタン補強用にガラス繊維を用いる例は
知られている。
たとえば、ポリウレタン形成原料を混合した発泡性原液
とガラス繊維とを混合してガラス繊維強化ポリウレタン
フォームを得る方法や、発泡性原液をガラス繊維ロービ
ングに含浸し引抜成形などにより合成木材を得る方法な
どである。
しかし、これらガラス繊維強化ポリウレタンフォームで
は、ポリウレタンフォーム自体の強度があまり高くない
ので、ガラス繊維の処理剤を変えたことによる強度向上
の効果が相対的に低いと考えられ、処理剤についての検
討は行なわれていなかった。
また、ポリウレタンエラストマーとガラス繊維を混合し
、射出成形などでガラス繊維強化ポリウレタンを得る方
法も知られているが、この方法はあまり使用されておら
ず、これ用のガラス繊維処理剤についてもあまり検討さ
れていなかった。
ポリウレタンの製造・成形方法として、近年反応射出成
形(React ion In ject ion M
olding)が注目されている。
これは、インシアネート化合物を主成分とする液状成分
と、活性水素化合物を主成分とする液状成分との少くと
も2成分を型直前で混合し直ちに型に射出し、型内で反
応硬化させてポリウレタン成形品を得る成形方法である
この方法は、液状成分の射出であるので射出圧が低くて
すむこと、樹脂を加熱溶融させる必要がないので熱エネ
ルギーが少くてすむこと、ポリウレタン形成原料から直
接成形品が得られることなど多くの特徴を有する方法で
あり、今後この成形方法が広く使用されるようになると
期待されている。
この反応射出成形(以下RIMと呼ぶ)方法によって、
充填剤含有ポリウレタンを成形することが検討されてい
る。
特に、充填剤としてガラス繊維のミルドファイバーやチ
ョツプドストランドを使用し、ガラス繊維強化ポリウレ
タン成形品を得ることが最大の課題となっている。
このガラス繊維強化ポリウレタンのRIM方法について
は、その装置や方法について既にある程度の提案がなさ
れている。
しかし、このためのガラス繊維については、その長さや
径などの形状やポリウレタンに対する充填量以外は現在
のところ検討されていない。
そこで、本発明者は、RIMによるガラス繊維強化ポリ
ウレタンの成形において、特にガラス繊維の処理剤につ
いて検討した。
また、RIMによるガラス繊維以外のガラス繊維と同等
の表面性質を有するケイ酸質充填剤の処理剤についても
同時に検討した。
その結果、種々の処理剤で処理されたガラス繊維による
ポリウレタンの補強効果やその他の性質は、処理剤の種
々により大巾に変化することを見い出した。
これは、RIM方法という特定のポリウレタンの製造・
成形方法によるものばかりでなく、その補強効果やその
他の性質には、ケイ酸質充填剤とポリウレタンとの組み
合せ全般についてもあてはまるものもあると考えられた
合成樹脂充填用のケイ酸質充填剤の処理剤としては極め
て多くの化合物やその組み合せが知られている。
そこで、本発明者は、ケイ酸質充填剤と親和性が高いと
予想される多くの有機ケイ素化合物について、その処理
効果を検討した。
その結果、多くの有機ケイ素化合物の内で、特にインシ
アネート基、イミノ基およびハロゲンから選ばれる少く
とも1つの官能基と加水分解性シラン基とを有する有機
ケイ素化合物(ただし、イミノ基を有する化合物は同一
分子内にざらにアミノ基あるいはアミド基を有しない)
が有効であることがわかった。
本発明は、この有機ケイ素化合物を含む処理剤で処理さ
れたポリウレタン充填用のケイ酸質充填剤である。
本発明の有機ケイ素化合物はケイ酸質充填剤のポリウレ
タンへの付着性を向上させる。
通常の加水分解性シラン基含有化合物がすべてこの付着
性を向上させるとは限らず、逆に付着性を低下させる場
合もある。
付着性を低下させる原因はケイ酸質充填剤が元来その表
面に有する水酸基などの活性点を消滅させることにある
と考えられる。
付着性の改良は、たとえばモジュラス(弾性率)、引張
り強度、等でその程度が測定できる。
即ち、種種の処理剤で処理された充填剤を充填されたポ
リウレタンのモジュラス引張り強度、等を測定し、その
値を比較することにより付着性が測定される本発明者は
充填剤としてガラス繊維を用いて、これが充填されたポ
リウレタンエラストマーをRIM方法あるいはそれに相
当する方法で成形し、その曲げモジュラス、引張り強度
、をm1J5ffiした。
無処理のガラス繊維を含有したポリウレタンエラストマ
ーの曲げモジュラスはガラス繊維の充填量が増加する程
増大する。
処理剤で処理されたガラス繊維の場合もその充填量によ
って曲げモジュラスが向上するが、同一の充填量で比較
すると処理剤の種類によりその曲げモジュラスは変化す
る。
処理剤によっては無処理のガラス繊維を用いたものより
も曲げモジュラスが低下することもあり、このような処
理剤は無効である。
ただし、処理剤の目的がモジュラス改善以外の点にある
場合は必ずしもそのような処理剤が無効であるといえる
ものではない。
本発明は、このモジュラスの改善を目的としているので
、この値が高い処理剤を研究検討した結果、前記の特定
の有機ケイ素化合物を見い出すに至ったものである。
ただし、モジュラスの改善効果は処理された充填剤の充
填量と必ずしも平行関係にはないこともわかった。
たとえば同一の処理剤で処理された充填剤をある量充填
されたポリウレタンエラストマーの曲げモジュラスとそ
れよりも多く充填されたポリウレタンエラストマーの曲
げモジュラスとを無処理の充填剤をそれぞれ同一量充填
されたものと比較すると、充填量が少いものの曲げモジ
ュラス向上割合が低くても、充填量の多いものの曲げモ
ジュラス向上割合が顕著である場合がある。
この理由は明らかではないが、本発明ではある充填量に
おけるモジュラス向上効果が高ければ、処理剤の効果が
あるとした。
なぜなら、この充填量が通常使用される充填量から大き
く離れない限り、処理された充填剤を効果のある充填量
で使用しうるからである。
加水分解性シラン基は、加水分解によりシラノール基(
→5iOH)基を生成しうる官能基である。
このシラノール基はケイ酸質充填剤表面と親和性が高い
といわれており、従って、加水分解によりシラノール基
を形成しうる官能基が本発明の有機ケイ素化合物に必要
とされる。
加水分解性シラン基としては、アルコキシシラン基など
の〔→5i−0−C←〕結合を有するシラン基、ア1 シルオキシシラン基などの〔→5i−0−C−)結合を
有するシラン基、クロルシラン基などの〔→5i−z)
(z:ハロゲン〕結合を有するシラン基などがある。
これらケイ素原子に結合する加水分解しうる官能基はケ
イ素原子に1〜3個、特に3個結合し、これら2あるい
は3個のケイ素原子に結合する官能基は異るものであっ
てもよい。
ケイ素原子に結合するアルコキシ基やアシルオキシル基
はまた種々の誘導体であってもよい。
たとえば、トリス(メトキシエトキシ)シラン基〔−8
i(OC2H40CH3)3〕などである。
加水分解性シラン基としてはアルコキシシラン基および
その誘導体が最も好ましい。
これら加水分解性シラン基における加水分解性の有機基
の炭素数は特に限定されないが、通常は6以下、特に4
以下であることが好ましい。
たとおば、アルコキシシラン基の場合、メトキシ基、エ
トキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基が好ましい。
本発明における有機ケイ素化合物は加水分解性シラン基
以外にインシアネート基(−NCO)、イミノ基(>N
H)、およびハロゲン、特に塩素、から選ばれる少くと
も1つの官能基を有している。
さらに、イミノ基を有する有機ケイ素化合物においては
、同一分子内にさらにアミノ基(−NH2)やイミド基
(→N)を有すると効果が低下するので好ましくない。
これら官能基は加水分解性シラン基のケイ素原子に直接
結合するわけではなく、ケイ素原子に続く炭素原子に結
合している。
このケイ素原子に続く炭素原子は、脂肪族、脂環族、芳
香族、複素環族などの炭化水素やそれらの誘導体である
誘導体としては、上記官能基以外の官能基を含む炭化水
素であり、たとえばエステル基、エーテル基、ケトン基
、アミン基などがある。
また、上記本発明における官能基は同じあるいは異る2
以上の官能基が組み合されることがあってもよい。
最も好ましい加水分解性シラン基であるアルコキシシラ
ン基は一8i(OR)m(Y)3m(m:1〜3の整数
)で表わされ、Rはアルキル基でありYはアルコキシ基
以外のケイ素原子に結合する有機基である。
ただし、mは1分子内において整数である意味であり、
mの異る分子の混合物においては、その平均のmが整数
とならない場合もある。
また、アルコキシ基がない化合物との混合物の場合、m
が1以下となる場合もある。
Yとしては種々の有機基があり、その種類は限定されな
いが、好ましくはアルキル基の如く直接ケイ素原子と炭
素原子が結合する有機基かあるいは酸素原子ネを介して
ケイ素原子と炭素原子が結合する有機基であり、特にア
ルキル基の場合が多い。
本発明の具体的な有機ケイ素化合物の例を下記に示すが
、本発明はこれら化合物のみに限定されるものではない
なお、上記(c)〜(h)の記号は実施例に使用した化
合物である。
上記本発明の有機ケイ素化合物を含む処理剤で処理され
たケイ酸質充填剤は、ポリウレタン形成原料と混合した
後、そのケイ酸質充填剤含有ポリウレタン形成原料の粘
度を著るしく増大させない。
これは特に、この充填剤含有ポリウレタン形成原料がR
IM方法に使用される場合に必要な性質である。
RIM方法では、ポリウレタン形成原料がポンプで加圧
されて射出されるので、特に通常は射出されていない時
でも射出機と原料タンクとの間で循環されるので、粘度
力塙いと循環が困難となったり射出圧が低下したりする
からである。
本発明の処理された充填剤は処理されないものに比較し
て大巾に粘度を上昇させることはなく、逆に粘度を低下
させるものもある。
本発明におけるポリウレタン用のケイ酸質充填剤として
は前記のような種々のケイ酸質充填剤を使用しうるが、
好ましくはガラス繊維、ガラスフレーク、ガラスピーズ
、ガラスマイクロバルーン、4ガラスパウダーなどのガ
ラス質充填剤であり、特に補強効果の高いガラス繊維が
適当である。
また、ガラス質以外の繊維状充填剤、たとえばアスベス
ト、ケイ酸カルシウム繊維(ウオラストナイト)やマイ
カなどの平板状充填剤も補強効果があるので好ましい。
ガラス繊維は種々の形態があるがRIM方法に用いるに
は液状成分と伴に流れ易いものが好ましいので、ガラス
繊維のミルドファイバーやチョツプドストランドが適当
である。
同様に、ポリウレタン形成原料に予め混合して用いられ
る場合やポリウレタン形成原料の硬合と同時に混合され
る場合もミルドファイバーやチョツプドストランドが適
当である。
その他、ガラス繊維にポリウレタン形成原料を含浸させ
る場合や型に予めガラス繊維を充填した後ポリウレタン
形成原料を導入するような場合は、その形態は特に限定
されず、たとえばロービング、チョツプドストランドマ
ット、コンティニュアスストランドマット、ロービング
クロス、クロスなど種々のものを使用することができる
また、本発明充填剤は2種以上を併用することもできる
前記有機ケイ素化合物を含む処理剤は、通常溶液あるい
は分散液の形態で用いられる。
溶媒や分散媒の種類は特に限定されず、たとえば水、低
級アルコール、低級ハロゲン化炭化水素、エーテル、ケ
トン、その他有機ケイ素化合物を溶解あるいは分散しう
る液状物が適当である。
この溶媒あるいは分散媒は1種は勿論2種以上の混合物
であってもよい。
またインシアネートを有する化合物の場合、水やアルコ
ールなどの活性水素を有する溶媒は反応を起すので不適
当である。
また、前記本発明における有機ケイ素化合物の少くとも
1種を含む処理剤は、さらに他の添加剤を含んでいても
よい。
たとえば、pH調節剤、粘度調節剤、界面活性剤、分散
安定剤、潤滑剤、帯電防止剤、消泡剤、微粒子粉末など
である。
さらに、前記有機ケイ素化合物以外の有機ケイ素化合物
やエポキシ樹脂等の合成樹脂などを添加してもよい。
処理剤中の前記本発明の有機ケイ素化合物の濃度は特に
限定されない。
濃度が低い場合は処理剤による処理をくり返すことがで
きるからである。
しかしながら、濃度が高過ぎると充填剤への付着量が多
くなり過ぎ、それに見合うだけの効果向上はないので、
自づから制限される。
通常処理剤中の有機ケイ素化合物の濃度はo、ooi〜
10重量係程度重量多柱、1〜5.0重量φが好ましい
処理剤による処理方法は特に限定されない。
たとえば、処理剤を充填剤に含浸させる方法、充填剤に
処理剤を吹き付ける方法、処理剤と充填剤を混合した後
分離する方法、など種々の方法で処理剤を充填剤に接触
させ、次いで処理剤中の溶剤や分散液を蒸発させて除く
方法が一般的である。
また、充填剤がガラス繊維などの場合は、これを製造す
る工程で直接処理剤を用いて処理することができる。
また、ガラス繊維のミルドファイバーやチョツプドスト
ランドなどの場合、処理剤で処理した後のロービングを
切断して処理されたミルドファイバーやチョツプドスト
ランドとすることもできる。
処理された充填剤に付着した加水分解性シラン基含有化
合物の量も、処理した効果が発揮されうる程度に付着し
てればよいので特に制限されない。
しかし、たとえば充填剤がガラス繊維の場合では0.0
1〜0.5重量係が適当であるので、一般には0.00
1〜5.0重量多種度で効果が発揮されると考えられる
本発明の処理されたケイ酸質充填剤はポリウレタン形成
後にこのポリウレタンを充填剤と混合して射出する方法
や、ポリΩレタンの溶液や分散液にガラス繊維を含浸す
る方法などのポリウレタン形成後に充填剤と一体化する
方法にも使用できるが、好ましくはポリウレタン形成前
にポリウレタン形成原料と充填剤とが一体化される。
即ち、ポリウレタン形成原料に予め処理されたケイ酸質
充填剤を混入しておくか、ポリウレタン形成原料の混合
の際同時に処理されたケイ酸質充填剤を混入するか、ま
たはポリウレタン形成原料の混合物であって未だ硬化し
ていない混合物と処理されたケイ酸質充填剤とを一体化
するなどの方法で使用される。
これらの方法に本発明ケイ酸質充填剤の使用が好ましい
理由は、ケイ酸質充填剤を含ませる対象が比較的粘度の
低い液状物であるので混入が容易であり、混合に要する
エネルギーが少くてすむことや、充填剤表面の処理剤が
ポリウレタン形成原料の反応の際同時にそれらと反応し
てポリウレタンと処理剤とが強固に接着する可能性が高
く、これはポリウレタンと充填剤との結合力を向上せし
めると考えられるからである。
ポリウレタン形成原料あるいはその混合物に処理された
ケイ酸質充填剤を含ませる方法は特に限定されない。
たとえば、ポリウレタン形成原料の少くとも一方に予め
充填剤を含ませるには、両者を混合する方法が一般的で
あり、この充填剤含有ポリウレタン形成原料を混合する
ことにより目的が達成される。
ポリウレタン形成原料混合の際同時にあるいはその混合
物に充填剤を含ませるには、種々の方法を使用しうる。
通常はポリウレタン形成原料混合時に同時に攪拌等によ
り混入する方法が用いられるが、含浸、浸漬、吹き付け
などの手段を用いることもできる。
ポリウレタンがエラストマーや熱可塑性樹脂などの非フ
オーム製品とされる場合には、これらの方法を用いる際
に泡が混入されないようにすることが好ましい。
たとえば、ポリウレタン形成原料と充填剤を混合する際
減圧下で混合を行ったり、それらの混合物を減圧で脱泡
処理するなどの方法を用いることが好ましい。
本発明の処理されたケイ酸質充填剤はRIM方法によっ
て成形されるポリウレタン用の充填剤として適している
この際、本発明の処理されたケイ酸質充填剤をポリウレ
タン形成原料あるいはその混合物に予めあるいは同時的
に含ませる方法としては、種々の方法を用いることがで
きる。
通常は、充填剤を少くとも2種のポリウレタン形成原料
の一方あるいは両方に予め混入して用いる。
即ち、活性水素化合物を主成分とする液状成分および/
またはインシアネート化合物を主成分とする液状成分に
予め充填剤を混入して用いる。
処理剤によっては、イソシアネート化合物と反応するあ
るいは活性水素化合物と反応する(イソシアネート基な
ど)などの悪影響を与えるあるいは受ける処理剤がある
ので、好ましくはイソシアネート基含有化合物で処理さ
れたケイ酸質充填剤以外は活性水素化合物を主成分とす
る液状成分中に予め混入して用いる。
悪影響の恐れが少い場合や、さらに充填量を多くする場
合には、イソシアネート化合物を主成分とする液状成分
の方に混入するか両方の液状成分に混入して用いること
ができる。
また、比較的多量の充填剤と比較的少量のポリウレタン
形成原料を予め混合した混合物をマスターバッチとし、
これをR,I M方法に適用することもできる。
即ち、ポリウレタン形成原料を主成分とする少くとも2
種の液状成分の混合時あるいは混合後型に射出されるま
での間にこのマスターバッチを混入することができる。
RIM方法以外の場合、たとえば通常のフオームを製造
する場合、本発明の充填剤はRIM方法と同様予めポリ
ウレタン形成原料に混入して用いることができることは
勿論、前記マスターバッチやそれ自身をポリウレタン形
成原料混合時に同時に混入することができる。
さらに、ポリウレタン形成原料の混合後の発泡性混合物
に混入することができる。
たとえば、従来の様に本発明の処理されたガラス繊維ロ
ービングやマットに発泡性原液を含浸させたり、ガラス
繊維が予め入った成形型に発泡性原液を加えるたりして
、両者を一体化して、ガラス繊維強化ポリウレタンフォ
ームとすることができる。
また、ポリウレタンやポリウレタンプレポリマーなどの
水溶液や分散液に本発明充填剤を加えた後、常法により
成形品を製造したり、被覆層を形成したりすることもで
きる。
ポリウレタン中に充填される本発明の充填剤の量は特に
限定されない。
しかしRIM方法ではその充填量を極端に大きくすると
ポリウレタン形成原料の粘度が上昇し混合射出が困難と
なる。
従って、この場合、最終的なポリウレタン成形品中の本
発明充填剤の量は70重重量取板下好ましく、特に5〜
50重量饅重量当である。
RIM方法以外の場合は、その量が制限されることが少
く、さらに多くの本発明充填剤を充填することができ、
特に増量剤としての粉末充填剤は比較的多量に充填する
ことができる。
本発明におけるポリウレタンとはウレタン結合を有する
重合体であり、ウレタン結合以外に尿素結合、ビユレッ
ト結合、アロファネート結合などを含む場合が多い。
さらに、ポリイソシアヌレートなどのウレタン結合以外
の結合を多く含む重合体も含まれる。
このポリウレタン結合は、インシアネート基と活性水素
基との反応で形成される。
ブロック化されたあるいはマスクされたイソシアネート
基は直接活性水素基と反応しないが一度イソシアネート
基を生成して反応するものであるから本発明におけるイ
ソシアネート基の1種とする。
ポリウレタンは少くとも2種のポリウレタン形成原料か
ら形成される。
その内の1種は少くとも2個のイソシアネート基を有す
るイソシアネート化合物であり、他の1種は少くとも2
個の活性水素を有する活性水素化合物である。
インシアネート化合物および活性水素化合物はそれぞれ
2種以上の化合物の混合物であってもよい。
イソシアネート化合物と活性水素化合物との反応には通
常触媒を必要し、アミンなどの塩基性触媒や有機スス化
合物などの有機金属化合物が使用されることが多い。
イソシアネート化合物としては、少くとも2個のインシ
アネート基を有する芳香族、脂肪族、脂環族、複素環族
等の炭化水素を始めとし、インシアネート末端プレポリ
マーや種々の化合物で変性した変性インシアネート化合
物、それらのマスクされたあるいはブロック化された化
合物などがある。
特に、TDI 、MDI 、PAPI、その他の芳香族
ポリイソシアネートが多く用いられる。
活性水素化合物としては非常に多くの種類があるが、主
に水酸基を有する化合物即ちポリオールが最も多く用い
られる。
たとえばポリエーテルポリオールやポリエステルポリオ
ールである。
また、ポリマーポリオールなどのブロック重合体や重合
体含有ポリオール、水酸基含有ポリブタジェン、アクリ
ルポリオールなどの重合体もある。
また、水酸基以外の活性水素基にはアミン、その他のも
のがあり、たとえばアミンやアンモニアで処理したポリ
オールなどがある。
また、比較的低分子のポリオールやアミン化合物は架橋
剤あるいは鎖延長剤などとも呼ばれ、エラストマーやフ
オームの原料の1種として用いられることが多い。
イソシアネート化合物、活性水素化合物、触媒以外の原
料としてはさらに多くの添加剤が使用される。
たとえばフオームの場合発泡剤や泡剤が必要とされる。
その他の添加剤としては、たとえば、着色剤、離型剤、
安定剤、難燃剤、軟化剤、ケイ酸質充填剤以外の充填剤
である。
ケイ酸質充填剤以外の充填剤としては、たとえば炭素繊
維、合成繊維、などの繊維状充填剤や炭酸カルシウム、
硫酸バリウム、水酸化アルミニウムなどの粉末充填剤が
あり、ケイ酸質充填剤と併用することができる。
本発明充填剤はRIM方法によるポリウレタンの製造・
成形の際に使用されることが好ましいが、これのみに限
られるものではない。
RIM方法では主にエラストマー、発泡エラストマー、
硬質フオーム、半硬質フオーム、熱可塑性樹脂などが製
造・成形されるが、これらはRIM方法以外の方法でも
製造あるいは成形することができ、その時、本発明充填
剤を使用することができる。
特に、軟質、半硬質、硬質のフオームは主に今後も従来
方法で製造されることが多いと考えられ、本発明充填剤
はこの場合従来の充填剤と同様の方法で使用され本発明
充填剤は従来の充填剤と比較してポリウレタンへの付着
性を改善したことに特徴があり、これはポリウレタンの
製造方法や成形方法に限らず有効であると考えられる。
以下に実施例、参考例および実施例により本発明を具体
的に説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定され
るものではない。
なお、実施例と参考例は併記するが、処理されたガラス
繊維の製造までが実施例であり、それを用いてRIM方
法あるいはそれに相当する方法による成形および成形品
の評価は参考例である。
実施例 1〜6 ガラス繊維の処理方法 後記の有機ケイ素化合物を所定濃度で溶媒に溶解し、処
理剤液1200m1を調製する(溶媒の種類および有機
ケイ素化合物濃度は後記)。
この液をホモミキサーで攪拌しながら、200gのミル
ドファイバー(旭ファイバーグラ衷株還MF−B:平均
長さ140μ、繊維径10μ、Eガラス)を徐々に添加
する。
ガラス繊維が充分分散したら攪拌を止め、内容物を吸引
済過し、済過ケーキを取り出してその重量〔Wg〕を測
定する。
次いで済過ケーキをほぐして、80℃のオーブンで乾燥
する。
処理剤付着量は次のように計算して求める。
処理剤付着量−処理剤液濃度@×200−W00 この処理剤の種類、処理条件および処理剤付着量を後記
第1表に参考例とともに記載する。
参考例 1〜6 ガラス繊維強化ポリウレタンエラストマーの製法および
評価方法。
上記処理したガラス繊維ミルドファイバー35.4gま
たは50.2.9を耐圧容器中で、l OmmH&の減
圧下で脱気を行ない、次に同圧力下でポリエーテルポリ
オール(分子量約5000の3価のポリエーテルポリオ
ール、旭オーリン(株)製)71gを滴下し、混合攪拌
を行う。
得られたポリエーテルポリオール/ミルドファイバー混
合物に、更に以下の諸液を加え、同様の減圧攪拌を行う
エチレングリコール 1.9.9分
子量約1500の3価のポリエーテル7.5gポリオー
ル(旭オーリン(株)製) 分子量約 700の4価のアミン系ポ”2.5gエーテ
ルポリオール(旭オーリン(株)製)以上のポリオール
システム液に変性MDI(化皮アップジョン(株)製、
店品名1アイソネート−143L“)1oo、l(イン
シアネートインデックス102)を加え、同様の減圧攪
拌を行った後、触媒としてトリエチレンジアミン0.3
9およびジプチル錫ジラウレート0.069を投入し数
秒攪拌したのち、金型内にショットする。
また、イソシアネート基と加水分解性シラン基とを有す
る有機ケイ素化合物で処理したガラス繊維ミルドファイ
バーは変性MDIに加えて使用し、このガラス繊維含有
変性MDIと上記組成のポリオールシステム液とを上記
と同じ方法で混合し触媒を加えて金型にショットした。
得られた成形品はミルドファイバー35.4gのとき成
形品中に15重量咎のミルドファイバーを含み、50.
29のとき20重量饅のミルドファイバーを含む。
この方法は、RIM方法によるポリウレタンエラストマ
ーの成形に相当することが知られており、この方法で得
られた成形品を評価することにより、RIM方法により
製造されたエラストマーの物性を評価しうる。
この方法で得られたガラス繊維強化ポリウレタンエラス
トマーの密度曲げモジュラス、引張り強度、伸び率につ
いて下記の方法で測定した。
曲げモジュラス:ASTM D−790引張り強度:
JIS K−6301 結果 上記実施例1〜6および参考例1〜6の結果を下記第1
表に示す。
なお、処理剤の種類(c)〜(h)は前記明細書中具体
的化合物として示した化学式の前に付した記号に相当し
、その化合物を示すものである。
比較例 1〜5 処理されていないガラス繊維、および下記加水分解性シ
ラン基含有化合物を用い実施例と同一の方法で処理した
ガラス繊維を用い、参考例の方法でそのガラス繊維を含
むポリウレタン成形品を成形しその物性を測定した結果
を下記第2表に示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 イソシアネート基、イミノ基およびハロゲンから選
    ばれる少くとも1つの官能基と加水分解性シラン基とを
    有する有機ケイ素化合物(ただし、イミノ基を有する化
    合物は同一分子内にさらにアミノ基あるいはアミド基を
    有しない)を含む処理剤で処理されたポリウレタン充填
    用ケイ酸質充填剤。 2 加水分解性シラン基がアルココキシラン基であるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項の充填剤。 3 ケイ酸質充填剤がガラス質充填剤であることを特徴
    とする特許請求の範囲第1項の充填剤。 4 ガラス質充填剤がガラス繊維であることを特徴とす
    る特徴請求の範囲第3項の充填剤。
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