JPS5845967Y2 - マスタシリンダ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はマスクシリンダに関するものである。

従来のマスクシリンダに釦いては、シリンダ部内に液室
を画成するピストンをシリンダ部内に摺動自在に挿嵌し
、該ピストンにプロシュロッドが当接し、ブツシュロッ
ドのシリンダ部からの引き出し部分にブーツを設けてい
る。

マスクシリンダ及びブレーキ配管等にブレーキ液を注油
する場合には、マスクシリンダ及びブレーキ配管内を真
空引きし、その後ブレーキ液を注油するものであるが、
ブーツはブツシュロッドがシリンダ部の軸線上に位置し
ていることを前提としてシール作用を行なうようにして
いるので、ブツシュロッドが偏心若しくは傾斜してペダ
ルに取り付けられた場合にはブーツとブツシュロッドと
の間に空隙が生じて真空充填ができなくなってしまうと
いう問題点があった。

本考案は前記問題点を解消するもので、ブーツがブツシ
ュロッドの姿勢にしたがって変形するようにし、ブツシ
ュロッドの姿勢には関係なく真空充填が可能になるよう
に構成したことを特徴とするものである。

以下、本考案の実施例を図面によって説明する。

第１図に釦いて、マスクシリンダ本体１の７リング部２
内にはピストン３が摺動自在に挿嵌され、該ピストン３
によりシリング部２内に液室４が画成されている。

５はマスクシリンダ本体１のシリンダ部２内に臨んで設
けられたピンであって、該ピン５はピストン３の長手方
向に沿って設けられた長穴３ａ内に嵌合し、ピストン３
が回転することなくその長手方向に摺動するようにして
いる。

６はピストン３をシリンダ部２０口元側２ａに附勢して
いるスプリングである。

γはピストン３がシリンダ部２内を左方に移動する際に
液室４とリザーバタンク８との間を遮断する升である。

９は油密を保持するカップシールである。

ピストン３の図中右端にはブツシュロッド１０が当接し
、該プツンユロツド１００頭部１０ａがシリンダ部２０
口元側２ａに設けたストッパリング１１に当接し、ピス
トン３がスプリング６のばね力でシリンダ部２外に飛び
出すのを防止している。

なトこの場合、ピストン３をストッパリング１１に受止
するのにブツシュロッド１０の頭部１０ａを介して行っ
たが、ピストン３を直接ストッパリング１１に受止して
も良い。

第１図、第２図に示すようにブツシュロッド１００頭部
１０ａ側からブツシュロッド１０には円筒状の大径軸部
１２、小径部１３とが連設されて釦り、大径軸部１２と
小径部１３との間には大径部１２から徐々に小径となる
テーパ部１４が形成されている。

マスクシリンダ本体１のシリンダ部２にブーツ１５の外
周部である一端１５ａが気密的に嵌合し、該ブーツ１５
の他端１５ｂがテーパ部１４に気密的に当接している。

そして、ブーツ１５の内周部である他端１５ｂはブツシ
ュロッド１０の軸方向に延びる筒状を呈して訃す、マス
クシリンダ内を真空引きしたときに負圧により他端１５
ｂがテーパ部１４から大径部１２側に乗り上げるように
しである。

更にブーツ１５の中央部１５ｃは肉厚を薄くして蛇腹状
とし、筒状をした他端１５ｂが常にブツシュロッド１０
の軸方向に向いている、即ち、他端１５ｂがブツシュロ
ッド１０の段部１４に当接する位置は常に一定となるよ
うにし、ブーツ１５の他端１５ｂはブツシュロッド１０
の動きに追従するようにしている。

したがって、第２図に示すようにシリンダ部２の軸線方
向にブツシュロッド１０が位置する場合に訃けるブーツ
１５の他端１５ｂとブツシュロッド１０のテーパ部１４
との当接位置Ｃは第３図に示すように、ブツシュロッド
１０がピストン３に対して傾斜した場合にも他端１５ｂ
は中央部１５ｃによりブツシュロッド１０の動きに追従
し、当接位置Ｃは変化しないものであり、筒状の他端１
５ｂはブツシュロッド１０の軸方向に向う姿勢を保持す
る。

この状態でマスクシリンダ内を真空引きすると、負圧に
より他端１５ｂは大径軸部１２上に乗り上げ、他端１５
ｂはブツシュロッド１０の軸方向に延びる筒状としであ
るために他端１５ｂと大径部１２との接触面積が増大し
てシール面積が増し、真空充填時にトけるシール性が向
上する（第４図参照）。

以後の通常の作動にトいては、ブツシュロッド１０の戻
し時にのみブーツ１５の他端１５ｂはロッド１０のテー
パ部１４に接触してシリンダ部２の内部をシールするが
、ブツシュロッド１０の押込み時にはブーツ１５の他端
１５ｂはブツシュロッド１０の小径部１３との間に空隙
を有し、シリンダ部２の内部の体積変化を補区する。

以上のように本考案は、シリンダ内を真空引きした際に
、ブーツの内因部がブツシュロッドの大径軸部に乗り上
げて、該ブツシュロッドと密に嵌合し、しかもブツシュ
ロッドの頭部又はストッパリングで受止されることから
、ブツシュロッドがシリンダの軸線から偏在している場
合にあっても、ブーツの内周部はブツシュロッドの大径
軸部に己位して気密性を維持し、真空充填に支障を来た
さない。

また通常の作動時にはブーツの内周部がブツシュロッド
の小径部に対し間隙をもって移動するため、その作動を
阻害することがない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にトけるマスクシリンダの全体断面図、
第２図はブツシュロッドがシリンダ部の軸方向に位置す
る場合のブーツとブツシュロッドとの関係を示す断面図
、第３図はブツシュロッドが傾斜した場合のブツシュロ
ッドとブーツとの関係を示す断面図、第４図はブーツの
他端がブツシュロッドの大径軸部に乗り上げた状態の断
面図である。 ２・・・シリンダ、３・・・ピストン、４・・・液室、
６・・・スプリング、１０・・・ブツシュロッド、１１
・・・ストッパリング、１５・・・ブーツ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 シリンダ部内に摺動可能に挿嵌され、該シリンダ部内に
   液室を画成するピストンと、 該ピストンをシリンダ部の口元側に付勢するスプリング
   と、 前記ピストンに当接する頭部を有する一端部に、該頭部
   から他端部に向けて順に前記頭部の周縁より小径とされ
   た大径軸部と、該大径軸部から径々に小径となるテーパ
   部と、該テーパ部に続く小径部とが連設されたブツシュ
   ロッドと、 前記シリンダ部の口元側にふ−いて外周が固定され、内
   周が径方向内方に位置して前記ブツシュロッドの頭部の
   周縁に当接し、前記スプリングにより付勢されるピスト
   ンを前記ブツシュロッドの頭部を介して受止するストッ
   パリングと、 前記シリンダ部の端部に気密に固定された外周部から蛇
   腹で連設された内周部が径方向内方に伸び、且つ該内周
   部の径は前記ブツシュロッドの小径部の径より犬であり
   、且つ大径軸部の径より小とされ、しかも該内周部は、
   マスクシリンダ内を真空引きしたときに負正によって、
   該内周部に挿通された前記ブツシュロッドの大径軸部に
   乗り上げると共に前記ストッパリング又は前記ブツシュ
   ロッドの頭部で受止されるようにされたブーツと、から
   なるマスクシリンダ。