JPS5845396A - 燃料容器用Ｎｉ−Ｚｎ合金メツキ鋼板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ガソリン、アルコールを含有するガソリン（
所謂ガソホール）、アルコール等の燃料を収容する容器
用表面処理鋼板に関するものである。

従来から自動車のガソリンタンクとして使用さｉる燃料
ｉ器の材料には、鋼板に３〜２０％のＳｎを含有するＰ
ｂ　−Ｓｎ’合金をメッキしたターンメッキ鋼板が使用
されている。ターンメッキ鋼板は、ガソリンを主体とす
る燃料に前して耐食性が極めて良好で、該燃料に含まれ
る不可避的不純物の水分やＳ化合物等に対しても腐食さ
れ難く、タンクの如き成形加工に対しても良好な加工性
をもち、溶接性も良好である。

しかしながら最近の石油事情の悪化（石油コストの上昇
および生産量の縮減）Ｋ伴って自動車用撚ＲＫ、メチル
アルコール、エチルアルコールあるいはメチルターシャ
リ−ブチルエーテル等の如きアルコールを混合したガソ
リンあるいはアルコールを代替燃料として使用°するこ
とが提案されているが、ターンメッキ鋼板は、アルコー
ルに含まれる水分あるいはホルムアルデヒド、アセトア
ルデヒド等のアルコール酸化物、場合によってはギ酸、
さく酸等の゛不純物によって、腐食速度が早められる傾
向にある。

本発明は、このような状況に対処して、アルコール含有
ガソリンあるいはアルコールの如き腐食性の強い燃料に
対して長期間の使用に耐え得る耐食性のすぐれた燃料容
器用メッキ鋼板を提供するものである。その要旨は鋼板
または必要によっては厚さ０．０３〜１／ｊのＮｉ　ｔ
　Ｓｎ＋　Ｃｏの１種または２一種以上の下地メッキを
施した鋼板の表面に厚さ０．５〜２０μのＮｉ−５〜５
０（ｗｔ）％しｎ合金メッキを施した鋼板、あるいはさ
らに該鋼板にクロメート系またはリン酸系の被膜層を施
した鋼板の燃料容器用Ｎｉ−Ｚｎ合金メッキ鋼板であ一
号。

゛・以下本発明のＮｉ−Ｚｎ合金メッキ鋼板について詳
細に説明す、る。

されたメッキ原板の表面に、アルコール燃料中の酸化生
成物に対しＮｉにより耐食性を付与すると共にメッキ層
に生成されたピンホールから起る腐食現象をＺｎの犠牲
陽極効果（アノード効果）によ・つて防止するため、Ｎ
ｉ　−Ｚｎ合金メッキを電気メツキ法その他のメッキ法
でメッキする。電気メツキ処理条件は特に限定されるも
のでないが、ピンホールの少ない安定なメッキ層が得ら
れる効果から１、Ｎ、＋＋イオンとＺｎ　　イオンを共
存せしめた硫酸浴、スルファミン酸浴等が使用され、電
流密度が５〜１５０Ａ／ｄｙｙ／で行なうとよい。上記
のような効果が得られる合金メッキ層の厚みには制限が
あり、０．５μ未満の薄い合金メッキ層ではピンホール
が多く発生し、Ｚｎの犠牲陽極効果も極めて小さく、良
好な耐食性が得られない。また２０μを越える厚い合金
メッキ層は飽和に達する耐食性効果を示し、容器に成形
加工する際にメッキ層が粉末状に剥離するパウダリング
現象を生じる。

すなわちＮｉ−Ｚｎ合金メッキ層は、耐食性と加工の際
のメッキ密着性から、厚さを０．５〜２０μに限定した
。

また本発明においてＮｉは、ガソリンやガソリンタンク
に混入する水分あるいはアルコールが酸化する各過程で
生成するホルムブルデヒド、アセトアルデヒド、ギ酸、
さく酸等の腐食生成分に対して、耐食性を、示し鋼板の
腐食を防止する有効な成分として使用した。さらにまた
Ｚｎは、ピンホールから発生する腐食を防止する犠牲陽
極効果を有するためＮｉと混合（合金化）した。しかし
な−がらＺｎの含有量には制限がある。Ｚｎが５％未満
では犠牲陽極効果が小さく、またＺｎが５０％を越えて
はＮｉによるメッキ層の耐食性効果を減じて多くの腐食
生成物（白錆）を発生させ容器流通孔の目詰りを多発さ
せる。このようにしてメッキされた鋼板はアルコール含
有ガソリンの如き腐食性の強い燃料に対しても、長期間
の使用に耐えられる容器を製造する。尚、本発明におい
てメッキされるＮｉ　−Ｚｎ合金に５％程度以下のＣｏ
、Ｓｎ、　Ｆｅ等が含有されてもその性能を極度に阻害
するものでない。

さらに本発明においては上記のＮｉ　−Ｚｎ合金メッキ
鋼板の耐食性をさらに改善するために、Ｎｉ−Ｚｎ合金
メッキの下地メッキ層として、厚さ０．０３〜１μのＮ
ｌｌ　Ｓｎ、　Ｃｏの１種ま−たけ２種以上の金属メッ
キを施す。この下地メッキ法は電気メツキ法、置換メッ
キ法、化学メッキのいずれかノ方法で行なわれ、それぞ
れのメッキ処理条件も特に限定されるものでない。下地
メッキ層は、アルコールおよびアルコール酸化物に対す
る耐食性が良好な金属であり、上層のＮｉ−Ｚｎ合金メ
ッキとの重畳効果によってピンホールを著しく減少せし
め鋼素地の腐食を防止する効果がある。その効果は厚さ
０，０３μ未満では十分得られず、また１μを越える厚
さでは飽和に達する。

さらにまた腐食性が激しい燃料用容器たは上記した表面
処理鋼板の上Ｋ、クロメート被膜またはリン酸系被膜を
施して使用する。、クロメート被膜またはリン酸系被膜
は、上記の合金メッキまたは金属メッキで生成または残
存するピンホールな封孔して耐食性を向上させ、塗装性
能を付与する有効な上層被膜である。この場合被膜量は
特に限定されるものでないが、封孔効果と塗装密着性か
ら、クロメート被膜では３ｍｇ／ｄ以上またリン酸系被
膜ではＰ換算量で１　ｍｇ／　ｍ以上が爵ましい。また
クロメート被膜は、クロム酸、クロム酸塩２重クロム酸
およびこれらに５Ｏ４−＋　Ｆ−＋　ＣＩ−＋　ＰＯ４
−−−の陰イオン−あるいはクロム酸およびクロム酸の
塩類水溶液中で陰イオンとして作用するシリカゾル等を
含有するクロム酸系水溶液例えば、濃度が５９／ｌｌ　
〜５００９／ｌで温度が常温〜９０℃のｃｒｏ３浴。

Ｃｒｙｓ　−Ｈ２ＳＯ４系浴＋　ＣｒＯ３−８ｉ０２系
浴＋　Ｎａ２Ｃｒ２Ｏ７浴。

ＣｒＯ３−Ｈ３ＰＯ４系浴＋　　（ＮＨ４）２　ＣｒＯ
４−ＮＨ４Ｆ系浴中で浸−漬処理、塗布処理あるいは電
流密度１〜１００Ａ／　ｄ　ｍの電解処理を施して乾燥
または水洗後乾燥する処理で行なわれる。このような電
解処理（陰極電解処理）において、陰イオンを含有する
例えばＣｒＯ３−Ｈ３８０４系ではＮｉメッキ層とクロ
メート被膜層との界面に析出する金属Ｃｒ層が、プレス
成形加工時カジリ現象によりプレス装置のダイス下の薄
い付着量にすることが好ましい。またリン酸系被膜は、
リン酸、ポリリン酸、フィチン酸およびこれらにＦ−，
８０４−ｌ　シリカゲル、アルミナゾル等を含有するリ
ン酸系の水溶液、例えば濃度が２．５　ｆｉ／ｌ〜５０
０１１／ｌで温度が常温〜９０℃のリン酸浴・フィチン
酸浴、リン酸−ＮａＦ系浴、リン酸−シリカゲル系浴中
で、前記のクロメート被膜と同様の工程と条件で処理さ
れる。

上記のような本発明は、アルコール含有ガソリンあるい
はアルコ−□ル燃料に対しすぐれた耐食性。

さらにはメッキ密着性、溶接性、加工性を示し、片面あ
るいは両−面を被膜した燃料容器用表面処理鋼板として
使用される。

次に本発明の詳細な説明する。

（注） １．◎・・・・・・著しく良好　○・・・・・・良好　
△・・・・・・やや劣る　×・・・・・・劣る。

２　＊塩水噴霧試験後の赤錆或いは白錆発生状況より判
断 ３、＊本試験材を絞り比２で角筒絞りを行なって作成し
た容器に各腐食液を充填後密封してテスト　。

４、＊＊＊　　メラミンアルキッド系塗料を２５μ塗装
後、塩水噴霧試験４８時間行なってから、乾燥後ゴバン
目試験により評価。

以上の如ぐ、本発明の製品のアルコール或いはアルコー
ル含有燃料を対象とした性能は優れており、燃料容器用
素材として極めて良好である。

特許出願人代理人 弁理士矢葺知之 （ほか１名）

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、　鋼板の表面に厚さ０．５〜２０μのＮｉ−５〜５
   ０％Ｚｎ合金メッキ層を施したことを特徴とする燃料容
   器用Ｎｉ−Ｚｎ合金メッキ鋼板。 ２、　鋼板の表面に厚さ０．０３〜１／ｊのＮｉ＋　Ｓ
   ｎ＋　Ｃ。 の１種または２種以上の下地メッキ層を施し、その上に
   厚さ０．５〜２０μのＮｉ−５〜５０％Ｚｎ合金メッキ
   層を施したことを特徴と、する燃料容器、用Ｎｉ−２ｎ
   合金メッキ鋼板。 ３、鋼板Ｏ］ｉｌＫ厚さ０．５！２０／ｊ（７）Ｎｉ−
   ｓ−ｓ。 ％Ｚｎ合金メッキ層を施し、その上にクロメート系また
   はリン酸系の被膜層を施したことを特徴とｔ、４燃料容
   器用Ｎｉ−Ｚｎ合金メッキ鋼板。 ４、鋼板の・表面に厚さ０．０３〜１μのＮｉ＋　Ｓｎ
   ＋　Ｃ。 の１種または２種以上の下地、メッキ層を、施し、その
   上に厚さ０．５〜２０μのＮｔ−５７５０％　Ｚｎ合金
   メッキ層を施してクロメート系またはリン酸系の被膜層
   を施したことを特徴とする燃料容器用Ｎｉ−Ｚｎ合金メ
   ッキ鋼板。