JPS5845209A - 熱可塑性エラストマ−の製造方法 - Google Patents

熱可塑性エラストマ−の製造方法

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JPS5845209A
JPS5845209A JP14244881A JP14244881A JPS5845209A JP S5845209 A JPS5845209 A JP S5845209A JP 14244881 A JP14244881 A JP 14244881A JP 14244881 A JP14244881 A JP 14244881A JP S5845209 A JPS5845209 A JP S5845209A
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Shintaro Inasawa
伸太郎 稲沢
Zenichiro Izumi
善一郎 泉
Shigeru Saeda
佐枝 繁
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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ■ 発明の目的 本発明は新規な触媒系を用いてのオレフィン系熱可塑性
エラストマ°−の製造方法に関する。さらにくわしくは
、(A)(1)少なくともマグネシウム原子、ハロゲン
原子および遷移金属元素を含有する固体触媒と(2)環
状有機化合物とを処理することによって得られる固体触
媒成分ならびに(B)有機アルミニウム化合物から得ら
れる触媒成分を用いて少なくともエチレンとα−オレフ
ィンとを共重合させる熱可塑性エラストマーの製造方法
に関するものであり、重合活性がすぐれ、ベタツキが少
なく、かつ強度が良好な熱可塑性エラストマーを製造す
ることを目的とするものである。
印〕 発明の背景 近年、熱可塑性樹脂と同様の加工方法即ち射出成形、中
空成形、回転成形、押出成形などの方法を用いることが
出来、且適切なゴム様の柔軟性を持った種々の熱可塑性
エラストマーが上布され、従来の架橋ゴムと比較して加
工能率の良さおよび再性の容易さから種々の用途に用い
られ始めている。
熱可塑性エラストマーとは、重合物系内にその使用温度
においてゴム状の性質を示すソフトセグメントと結晶、
方ラスその他の疑似架橋点と見なされる八−ドセグメン
トを適切に配置し、使用温度に於ては架橋ゴムと同様の
挙動をし、加工温度においては一般の熱可塑性樹脂と同
様の挙動を示すように分子設計されたエラストマーであ
る。
各種の熱可塑性エラストマーの中でもポリオレフィン系
のものは抜群の耐候性、および適度の耐熱性のため自動
車分野、電線分野に主として用いられている。
ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーは一般にエチレ
ンーグロピレンージエンターボリマ−(以下rEPDM
J、:いう)あるいはエチレン−プロピレンゴム(以下
「E P Rj という)とポリプロピレンを始めとす
るオレフィン系樹脂とのブレンドにより作られている。
たとえば特開昭47−18943号にみられること(E
PRあるいはEPDMを部分架橋しておき、ポリオレフ
ィン(プラスチック)とブレンドする方法、特開昭48
−2683 g号のごとく、ゴム成分とプラスチック成
分を混合しつつ架橋する方法、特開昭54−1386号
のごとく両者をあらかじめ混練しておいてから架橋する
方法、特開昭49−53938号のごとく、高分子量の
ゴム成分を用いて架橋を行なわない方法、あるいは上記
の技術を基礎に第三成分を加えて物性を改良しようとす
る特開昭52−1.11952号、特開昭52−126
450号、特開昭47−34739号、特開昭51−1
32256号のような技術が提案されている。また、最
近、特開昭55−80418号にはプロピレン−エチレ
ンブロック共重合体の製造方法が提案されている。
しかし上記のは七んどの技術においてあらめ1じめ別々
に製造されたゴム成分とプラスチック成分をブレンド、
変成することからなっており、ソフトセグメントとハー
ドセグメントが同一分子内に適切に配置されているとい
う熱可塑性エラストマーの理想型からかなりずれている
。従ってエラストマーとしての性質も未だ改良を要する
点(例えは強度と柔軟性とのバランス)がある。
I 発明の構成 以上のことから、本発明者らは、これらの従来から開発
された技術を改良すべ、く種々探索した結果、 ■)(1)  少なくともマグネシウム原子、ノ10ゲ
ン原子および遷移金属元素を含有する固体成分 と (2)[酸素原子および/または窒素原子を環に含む四
員環ないし六員環の環状有機化合物」 (以下「環状有
機化合物」と云う)とを処理することによって得られる
固体触媒成分 ならびに (B)有機アルミニウム化合物 から得られる触媒系を用いて少なくともエチレンと炭素
数が多くとも12個のα−オレフィンとを共重合させて
共重合体中のエチレンの含有量が40〜900〜90重
量%エチレンの結晶化度が1〜20重量%であり、かつ
135℃の温度におけるデカリン中の極限粘度が1.0
 〜20dllf/である「熱可塑性エラストマー」(
以下[TPEJと云う)を製造することにより、ソフト
セグメントと八−ドセグメントとが同一分子内に適切に
配置されていると考えられる性能のすぐれたTPEが得
られることを見出し、本発明に到達した。
昨 発明の効果 本発明の触媒系を使ってTPEを製造するさい、最大の
特徴(効果)は、重合活性が高いため、TPEの製造後
において、TPE中に残存する触媒残渣の除去を行なわ
なくても、TPEの色が良好であり、かつ臭いがほとん
どないことである。
また、得られるTPEの強度がすぐれている。
■ 発明の詳細な説明 (A)固体成分 本発明の固体触媒成分を製造するために使われる固体成
分はマグネシウム原子、へロゲン原子および遷移金属元
素(たとえば、チタン、バナジウム、ジルコニウム、ク
ロミウム)を含有するものである。そのうち、好ましい
該固体成分はマグネシウムを含有する化合物とチタンの
三価および/または四価のチタン化合物とを処理するこ
とによって得られるものである。この処理のさい、マグ
ネシウム化合物と遷移金属化合物のみを処理してもよい
が、マグネシウム系化合物と該固体成分の触媒毒ではな
い「電子供与性化合物、無機化合物、アルキル金属化合
物、ポリエーテル化合物および後記の固体触媒成分の製
造までにおいて該ポリエーテル化合物を製造し得る開環
重合モノマーからなる群からえらばれた少なくとも一種
の化合物」(以下[電子供与性化合物など」と云う)と
をあらかじめ処理し、得られる処理物と遷移金属化合物
とを処理してもよい。ま、た、マグネシウム系化合物と
遷移金属化合物および電子供与性化合物などとを処理し
てもよい(同時に処理してもよく、別々に処理してもよ
い)。さらに、マグネシウム系化合物と電子供与性化合
物などとをあらかじめ処理し、得られる処理物と遷移金
属化合物および電子供与性化合物などとを処理してもよ
い。また、あらかじめ遷移金属化合物と電子供与性化合
物などとを処理し、得られる処理物とマグネシウム系処
理する場合、あらかじめそれらのうちの一種を処理し、
得られる処理物と残りの電子供与性化合物などとを処理
してもよく、同時に処理してもよい。
(1)マグネシウム系化合物 該固体成分を製造するために用いられるマグネシウム系
化合物の好ましいものとしては、下式〔(1)式および
(II1式〕で示されるマグネシウム系化合物ならびに
酸化マグネシウムおよび水酸化マグネシウムがあげられ
る。
Mg (OR’ ) m  Xニーm       (
1)Mg  R,、X2−n         (Il
l(1)人および([11式において、mは0,1また
は2であり、nは1または2である。R1およびR2は
水素原子または炭素数が多くとも16個の脂肪族炭化水
素基、脂環族炭化水素基および芳香族炭化水素基からな
る群からえらばれた炭化水素基であり、XlおよびX2
はハロゲン原子である。(1)式および開式においてR
1およびR2は 水素原子または炭素数が多くとも12
個のアルキル基およびフェニル基が好適であり、Xlお
よびX2は塩素原子臭素原子およびよう素原子が望まし
く、とりわけ塩素原子および臭素原子が好適である。
(1)式で示されるマグネシウム系化合物のうち、好適
なものの代表例としては、塩化マグネシウム、臭化マグ
ネシウム、マグネシウムエチラート、マグネシウムブチ
ラードおよびヒドロキシマグネシウムクロライドがあげ
られる。また、(旧式で示されるマグネシウム系化合物
のうち、好適なものの代表例としては、ブチルエチルマ
グネシウム、ジブチルマグネシウム、エチルマグネシウ
ムクロライド、ブチルマグネシウムクロライド、フェニ
ルマグネシウムクロライド −Xチルマグネシウムブロ
マイド、ブチルマグネシウムブロマイドおよびフェニル
マグネシウムブロマイドならびにアルキルアルミニウム
との混合錯体化したアルキルマグネシウムがあげられる
(2)遷移金属化合物 また、固体触媒成分を製造するために使われる遷移金属
化合物としては「三価および/または四価のチタンを含
有する化合物」(以下「チタン系化合物」と云う)、三
価または四価のバナジウムを含有する化合物、四価のジ
ルコニウムを含有する化合物ならびにクロムを含有する
化合物からえらばれた少なくとも一種の化合物が使用さ
れる。
これらの遷移金属化合物のうち、好ましいものはチタン
系化合物である。該チタン系化合物の代表例としては、
([1)式で示される四価のチタン系化合物ならびに四
塩化チタンを金属(たとえば金属チタン、金属アルミニ
ウム)、水素、有機アルミニウム化合物、有機マグネシ
ウム、有機亜鉛化合物を用いて還元することによって得
られる三塩化チタンおよび三塩化チタンの共晶体があげ
られる。
Ti (OR3) l  X4−1      (Il
l)(m式において、lはOまたは1ないし4であり、
R3は炭素数が多くとも12個の脂肪族炭化水素基、脂
環族炭化水素基および芳香族炭化水素基からなる群から
えらばれた炭化水素基である。(1)式において、R3
は炭素数が多くとも6個のアルキル基が好適であり、X
3は塩素原子または臭素原子が好ましく、特に塩素原子
が好適である。
(III)式で示される四価のチタン系化合物のうち、
好適なものの代表例としては、四塩化チタン、メトキシ
チタントリクロライド、エトキシチタントリクロライド
、ブトキシチタントリクロライド、ジメトキシチタンジ
クロライド、ジェトキシチタンジクロライド、トリエト
キシチタンクロライド、テトラエトキシおよびテトラブ
トキシチタンがあげられる。その他の遷移金属化合物の
代表例としては、塩化バナジウム(■)、塩化バナジウ
ム側、オキシ塩化バナジウム、塩化ジルコニウム、テト
ラブトキシジルコニウム および塩化クロムがあげられ
る。
(3)電子供与性化合物 本発明において用いられる固体成分を製造するにあたり
、電子供与性化合物などはかならずしも必要とはしない
。固体成分または固体触媒成分を製造するさいに電子供
与性化合物は少なくとも一個の極性基を有する有機化合
物であり、一般にはルイス塩基と呼ばれているものであ
る。  この電子供与性化合物はオレフィン系重合用触
媒を得るために重合活性 結晶性などの改質剤としてよ
く知られているものである。該電子供与性化合物の代表
例としては、炭素数が多くとも18個の飽和または不飽
和の脂肪族、脂環族もしくは芳香族の炭化水素基を少な
くとも一個を有する下記の化合物があげられる。
その化合物としては、鎖状または環状のエーテル系化合
物、カルボン酸系化合物、−価または多価のアルコール
系化合物もしくはフェノール系化合物、前記カルボン酸
系化合物の無水物、前記カルボン酸系化合物とナルコー
ル系化合物またはフェノール系化合物とから得られるエ
ステル系化合物、アルデヒド系化合物、ケトン系化合物
、前記カルボン酸のハライド系化合物、ケイ酸エステル
系化合物モノまたはポリシロキサン(全ケイ素が多くと
も1000個のものが好適である)、アミン系化合物、
アミド系化合物およびりん酸エステル系化合物または亜
りん酸エステル系化合物などがあげられる。
これらの電子供与性化合物のうち、代表的なものとして
は、ジエチルエーテル、ジ−イソアミルエーテル、安息
香酸、ステアリン酸、エチルアルコール フェノール、
無水安息香酸、安息香酸エチル、ベンズアルデヒド、ア
セトフェノン、塩化ベンゾイル、テトラメチルシリケー
ト、テトラエトキシリケー・ト、トリブチルアミン、N
、N−ジメチルベンスアミド、亜りん酸トリフェニルお
よびりん酸トリフェニルがあげられる。
(4)無機化合物 無機化合物としては、周期律表の第1族ないし第■族の
ハロゲン化物(たとえば、アルミニウム、ケイ素、亜鉛
などのハロゲン化物)、硫酸塩、硝酸塩、亜硫酸塩、亜
硝酸塩 などがあげられる。
(5)アルキル金属化合物 また、アルキル金族化合物は周期律表の1a族、[a族
、lb族またはla族の金属のアルキル金属化合物であ
る。該アルキル金属化合物のうち、アルミニウム、マグ
ネシウム、亜鉛、ベリリウム、リチウムまたはナトリウ
ムのアルキル金属化合物が望ましい。さらに、アルミニ
ウム、マグネシウム、亜鉛およびベリリウムのアルキル
金属化作物が好適である。
アルキルアルミニウム化合物のうち、好適なものとして
は、その一般式が下式〔m式〕で示されるものがあげら
れる。
Ra A l (OR’)b HoX、3     f
fV)側弐Khいて、R4は炭素数が多くとも15個の
アルキル基であり(特に炭素数が多くとも8個のアルキ
ル基が好ましい)、R5は炭素数が多くとも15個の脂
肪族または芳香族の炭化水素基であり(とりわけ炭素数
が多くとも8個の炭化水素基が望ましい)、X はハロ
ゲン原子である。aはO< a M 3であり、bはO
≦b<3であり、Cは04 c < 3であり、dは0
,4d<3であり、かつa 十b + c +dは3で
ある。
剪式で表わされるアルキルアルミニウム化合物トシては
、トリアルキルアルミニウム化合物、トリアルケニルア
ルミニウム化合物、ジアルキルアルミニウムアルコキシ
ド、アルキルアルミニウムセスキアルコキシド、R:、
A l (OR)o、5などで表わされる平均組成を有
する部分的にアルコキシ化されたアルキルアルミニウム
化合物、ジアルキルアルミニウムへロゲナイド、アルキ
ルアルミニウムセスキハロゲナイド、部分的に/10ゲ
ン化または水素化されたアルキルアルミニウム、ジアル
キルアルミニウムヒドリドおよび部分的にアルコキシ化
およびハロゲン化されたアルキルアルミニウムがあげら
れる。
また、マグネシウム、亜鉛およびベリリウムのアルキル
金属化合物のうち、好適なものとしては、その一般式が
下式〔(至)式〕で表わされるものがあげられる。
R; M’ (OR)fxg(V) ■式において、M はマグネシウム、亜鉛またはベリリ
ウムであり R6は炭素数が多くとも15個のアルキル
基であり(特に炭素数が多くンも8個のアルキル基が好
ましい)、Rは炭素数が多くとも15個の脂肪族または
芳香族の炭化水素基であり(とりわけ炭素数が多くとも
8個の該炭化水素基が望ましい)、X5はハロゲン原子
である。また、eは0〈e42であり、fは0りfく2
であり、gはO!g<2であって、しかもe十f+gは
2である。
■)式で示されるアルキルマグネシウム化合物、アルキ
ル亜鉛化合物およびアルキルベリリウム化合物としては
、ジアルキルマグネシウム、アルキルマグネシウムアル
コキシド、その他の一個のアルキル基を有するマグネシ
ウム化合物、ジアルキル亜鉛およびジアルキルベリリウ
ムがあげられる。
これらのアルキル金属化合物のうち、代表的なものとし
ては、トリエチルアルミニウム、トリブチルアルミニウ
ム、トリイソプレニルアルミニウム、ジエチルアルミニ
ウムエトキシド、ジブチルアルミニウムブトキシド、エ
チルアルミニウムセスキエトキシド、ジエチルアルミニ
ウムクロライド、エチルアルミニウムセスキクロライド
、エチルアルミニウムジクロライド、ジエチルアルミニ
ウムヒドリド、エチルアルミニウムジヒドリF。
エチルアルミニウムエトキシクロライド、ジエチルマグ
ネシウム、エチルマグネシウムエトキシド、ブチルマグ
ネシウムクロライド、ジエチル亜鉛ジブチル亜鉛および
ジブチルベリリウムがあげられる。
(6)  ポリエーテル化合物 ポリエーテル化合物の分子量は、通常100ないし10
000であり、一般には600〜8000である。代表
的なポリエーテル化合物の一般式は下式〔(2)ないし
■式〕で表わされる。
(Vl) (■) (資)式ないしく■)式において、R,R,RおよびR
11またはRI2. R13,R14,R15,R16
およびR17またはR18およびR19はそれぞれ同一
でも異種でもよく、R,R,RおよびRは水素原子また
は炭素数が多くとも8個の炭化水素基であり、R1τR
1?  R1:  m1R16およびR17は水素原子
または炭素数が多くとも8個の炭化水素基であり、R1
8およびRは水素原子または炭素数が多くとも8個の炭
化水素基である。またR8.R16は水酸基であっても
よ<、R9,Rは官能基として、エーテル、エステル、
水酸基、シリル基を含む炭素数が多くとも10個の有機
基でもよい。さらにmは7ないし300の数であり、n
I′i1ないし6の数であり、pはフないし100の数
であり、qは少なくとも6の数であり、rは1ないし6
の数であり、■およびrはそれぞれの分子中において同
一でもよく、異なっていてもよい。これらのポリエーテ
ル化合物のうち、特に例式で表わされるポリエーテル化
合物およびqは少なくとも12である化合物が好ましい
。さらに、(至)式で示されるポリエーテル化合物のう
ちR、R,RおよびRが炭素数が多くとも4′であるも
のが望ましい。一般的に好適なポリエーテル化合物の性
質を云えば、エーテル結合が長く直鎖状につながってお
り、分子鎖が柔軟であるものが固体成分の凝集体をつく
りあげるものである。また、化学的に活性な基は分子の
中に占める割合が小さく、かつ化学反応性の小さいもの
が、固体成分の有する性質を保持する上で望ましい。
これらのポリエーテル化合物のうち、好ましいものの代
表例としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレ
ングリコール、ポリブチレングリコール、ポリイソブチ
レングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレ
ンオキシド、ポリブチレンオキシド、ポリイソブチレン
オキシド、いわゆるクラウンエーテル、ポリスチレンオ
キシドおよびポリフェニレングリコールがあげられる。
(7)開環重合モノマー さらに、該開環重合モノマーは固体成分または固体触媒
成分を製造するさいに開環重合し、前記のポリエーテル
化合物になりうるエポキシ環を有する有機化合物である
。代表的なものとしては、エチレンオキシド、プロピレ
ンオキシド、メタクリル酸グリシジル、グリシジルフェ
ニルエーテルおよび3−グリドキシプロピルトリメトキ
シシランがあげられる。
(8)処理方法 前記固体成分を製造するために、前記マグネシウム系化
合物と遷移金属化合物あるいはこれらの化合物と電子供
与性化合物などを処理する方法としてはこれらの化合物
を機械的に粉砕する方法(以下「共粉砕方法]と云う゛
)および不活性溶媒中でまたは不活性溶媒の不存在下(
処理物が液状の場合)にて接触させる方法などがあげら
れる。
共粉砕方法はオレフィン重合用固体触媒成分を製造する
ためにマグネシウム系化合物と遷移金属化合物あるいは
これらの化合物と電子供与性化合物などとを共粉砕させ
る通常行なわれている方法を適用すればよい。
この共粉砕方法については、特開昭53−277号公報
、同53−1276号公報および同53−2583号公
報などに詳細に記載されている。
また、接触方法のうち、共粉砕方法以外の方法は、不活
性溶媒の存在下または不存在下(処理物のうち一種が液
状物であり、液状として攪拌が可能な場合)で処理する
方法である。この処理において使われる不活性溶媒は乾
燥した(水分を含まない)ものであり、その代表例とし
ては、沸点が10〜300℃の脂肪族炭化水素(たとえ
ば、n−ヘキサン、n−へブタン、n−オクタン)、脂
環族炭化水素(たとえば、シクロヘキサン、ジメチルシ
クロヘキサン)、芳香族炭化水素(たとえば、ベンゼン
、トルエン、キシレン)およびこれらの炭化水素のハロ
ゲン化物(たとえば、四塩化炭化水素、トリクロルエチ
レン、クロルベンゼン)があげられる。
この接触方法において、処理系中の11の液状物に対す
る固体物の割合は多くとも5oogである。
また、接触温度は、接触物の種類および割合、接触時間
ならびにその他の条件によって異なるが、通常室温(2
0℃)ないし250℃である。接触時間は接触物の種類
および割合、接触温度ならびにその他の条件によ・つて
異なるが、一般に5分ないし24時間である。
(9)処理割合 以上の共粉砕方法および接触方法のいずれの場合でも、
1モルのマグネシウム系化合物に対する遷移金属化合物
の割合は、一般には0.02〜20モルである。また、
電子供与性化合物などを用いる場合、1モルのマグネシ
ウム系化合物に対する電子供与性化合物の割合は、通常
多くとも50モルである。さらに、アルキル金属化合物
を使う場合、1モルの遷移金属化合物に対するアルキル
金属化合物の割合は、一般には多くとも10モルである
00)精製(後処理) 以上のようにして得られる固体成分は処理方法において
使用される不活性溶媒を用い、固体成分中に残存する遷
移金属化合物、マグネシウム系化合物および電子供与性
化合物など(使用した場合)が洗浄液中に認められなく
なるまで洗浄し、使用した不活性溶媒を除去することに
よって精製される。 この洗浄方法を実施するには上澄
液を傾瀉法または沢過法により除去する方法のいずれを
採用してもよい。
以上のようにして得られる固体成分中の遷移金属元素の
含有量は、一般には0.01〜30重量%である。
また、マグネシウム原子の含有量は01〜50重量%で
あり、へロゲン原子の含有量は多くとも90重量%であ
る。
(B)  固体触媒成分 本発明において使われる固体触媒成分は以上のようにし
て得られる固体成分を下記のような処理を行なうことに
よって製造することができる。
(1)後記の環状有機化合物の少なくとも一種と接触さ
せる方法〔以下「処理方法(a)」と云う〕(2)前記
の電子4Aガ性化合物などの少なくとも一種と接触させ
た後、得られる処理物と環状有機化合物の少なくとも一
種と接触させる方法〔以下「処理方法(b)」と云う〕 (3)  環状有機化合物の少なくとも一種と零参哄電
子供与性化 合物などの少なくとも一種とを同時に接触させる方法〔
以下「処理方法(C)」と云う〕(4)以上の処理方法
(a)、処理方法(b)または処理方法(c)によって
得られる処理物にさらに電子供与、性化合物などの少な
くとも一種を接触させる方法〔以下「処理方法(d)」
と云う〕(5)  あらかじめ電子供与性化合物などの
少なくとも一種と接触させた後、得られる処理物をさら
に前記の処理方法(C)を行なう方法〔以下「処理方法
(e)」と云う〕 以上の処理方法(b)ないしくe)のうち、代表的な処
理方法は電子供与性化合物などとしてアルキル属化合物
、ポリエーテル化合物および開環重合モノマーからなる
群からえらばれた少なくとも一種をえらぶことであり、
二回以上の処理によって固体触媒成分を製造する場合に
は、これらの電子供与性化合物などのうち、異種の化合
物を使耳■することが望ましい。
(1)環状有機化合物 本発明の固体触媒成分を製造するために使われる環状有
機化合物は環に酸素原子および/または窒素原子を有す
る有機化合物および置換基を有する該環状有機化合物で
ある。この置換基は炭素数が多くとも16個の脂肪族炭
化水素基および芳香族炭化水素基からえらばれた炭化水
素基およびへロゲン原子があげられる。しかし、全炭化
水素基の炭素数は多くとも32個である。該環状有機化
合物のうち、望ましいものの代表例としては、オキセタ
ン、フラン、テトラヒドロフラン、1.3−ジオキソラ
ン、2−メチルオキソラン、2.5−ジメチルオキソラ
ン、3−メチルオキソラン、ピラン、オキサン、2−メ
チルオキサン、2.6−シメチルオキサン、モルホリン
、2,4.6−ドリメチルオキサン、1,4−ジオキサ
ン、2−メチル−1.4−ジオキサン、ベンゾフラン、
クマラン、ベンゾピラン、クロマン、イソクロメンおよ
びインクロマンのごとき含酸素環状有機化合物ならびに
ビリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリア
ジンキノリン、インキノリン、アクリジンおよびベンゾ
オキサゾールのごとき含窒素環状有機化合物があげられ
る。これらの環状有機化合物は一種のみを用いてもよく
、また二種以上を併用してもよい。
(2)処理割合 本発明の固体触媒成分を製造するにあたり、環状有機化
合物は得られるTPEの切断強度を高める効果およびス
ラリー重合においては粉体性状を改善する効果をもたら
す。特に、少なくともエチレンとα−オレフィンとの製
造において、前記したごとく得られる共重合体の密度分
布を狭くする著しい効果を与える。従来、強い電子供与
性有機化合物を用いて処理した場合、得られる触媒系の
重合活性を阻害すると思われており、特に多量の強い電
子供与性有機化合物による処理は触媒を完全に失活、さ
せるものと考えられていた。しかし、本発明において使
われる固体触媒成分の製造する場合では、環状有機化合
物が従来の予想とは全く異なり、触媒系の重合活性を完
全には失活させることなく上記の著しい効果をもたらす
ことを見出したのである。
以上のこ、とから、1グラム当量のチタン原子に対する
環状有機化合物の割合は、一般には工ないし10000
モルであり、1〜roooモルが望ましく、とりわけ6
〜1000モルが好適である。
前記該ポリエーテル化合物および開環重合モノマーは前
記の固体成分を凝集効果によって強固なフロックを形成
するために要する量だけ用いればよい。 −概に規矩す
ることはできないが、一般には100重量部の固体成分
に対するポリエーテル化合物および/lたは開環重合モ
ノマーの処理割合は少なくとも0.1重量部である。ポ
リエーテル系化合物または同項重合モノマーがもたらす
効果は、前記したごとくスラリー重合法によって得られ
るTPEの粒径分布および粉体性状などの改善であり、
一般的には重合活性については改善効果がみられないた
めにポリエーテル化合物および開環重合モノマーを多量
に使用することは問題がある。したがって、その処理割
合は固体成分に対して多くとも10倍量(重量として)
であり、とりわけ100重量部の固体成分に対するポリ
エーテル化合物および/または開環重合モノマーの処理
割合は1〜100重量部が望ましい。
さらに、アルキル金属化合物は本発明の触媒系の重合活
性を上昇させる効果を与える。この原因は明らかではな
いが、この固体触媒成分中に多量にとり込まれる環状有
機化合物は重合時に共触媒成分として使用される有機ア
ルミニウム化合物による固体触媒成分の効果的な活性化
を阻害しているものと思われるが、前記の固体触媒成分
の製造のために行なわれる処理において、アルキル金属
化合物を使用することにより、効果的に活用化された状
態の触媒系が構成されているものと考えられる。
以上のことから、アルキル金属化合物の使用は、固体触
媒成分の十分な活性化が得られるだけの量を使用すれば
よく、該アルキル金属化合物の使用量は、前記固体成分
中に存在するチタン原子に対してアルキル金属化合物が
有する金属−アルキル基結合の比は、一般には等量ない
し500等量であり、特に等量ないし50等量が好まし
い。
(3)処理方法 固体成分と環状有機化合物あるいはこれらと電子供与性
化合物などを処理するには、これらを前記の固体成分を
製造するときと同様の方法によって共粉砕して製造する
こともできる。しかし、一般には不活性溶媒中にて実施
される。しかしながら、処理系が充分に攪拌することが
できる状態であれば、不活性溶媒中 ることも可能である。
この処理を不活性溶媒中で実施する場合、不活性溶媒は
前記の固体成分の製造のうち、接触方法において使用し
た。のと同様の不活性溶媒を用いればよい(接触方法に
おいて使った不活性溶媒と同一でもよく異種でもよい)
この処理方法におい・て、三種以上の処理成分を使用す
る場合、すべての処理成分を同時に処理してもよいが、
あらかじめ一部の処理成分を処理した後、残りの処理成
分を処理してもよい(たとえば、固体成分と電子供与性
化合物および/またはアルキル金属化合物を処理し、つ
いでポリエーテル化合物を処理する方法、あるいは固体
成分とポリエーテル化合物を処理した後、電子供与性化
合物および/またはアルキル金属化合物を処理する方法
)。
また、固体状態の処理物を使って処理する場合には、触
媒毒とならない種々の極性溶媒に処理物を溶解して処理
することもできる。
処理温度は、使用する固体成分、環状有機化合物および
電子供与性化合物などの種類ならびにそれらの割合、不
活性溶媒に対するこれらの濃度によって異なるが、一般
には−20ないし140℃の温度範囲であり、特にOな
いし100℃の温度範囲が好ましい。
また、不活性溶媒を使用する場合、処理濃度は、1/の
不活性溶媒に対して環状有機化合物については、一般に
は0.01モル以上であり、とりわけ01モル以上が望
ましい。
さらに、処理時間は、前記の処理物の種類およびそれら
の処理割合および不活性溶媒に対するこれらの割合なら
びに処理時間によって異なるが、一般には30分ないし
24時間で充分である。
(4)精製(後処理) 以上のようにして得られる固体触媒成分は一般には不活
性溶媒を使用して上澄液を傾瀉する方法□または沢過す
る方法により、稀釈率が1 / 100以上まで洗浄す
ることによって得ることができる。
しかし、ポリエーテル化合物および/または開漕重合千
ツマ−を使用する場合、その使用量が100重量部の固
体成分に対して10重量部以下の場合では、一般には洗
浄することなく TPEの製造における触媒成分として
使用することも可能である。
このようにして製造された固体触媒成分中の遷移金属元
素の含有量は一般には0.01〜20重量係である。
この固体触媒成分と後記の有機アルミニウム化合物とか
ら得られる触媒系を用いてTPEを製造することができ
る。
(C)有機アルミニウム化合物 本発明において使用される有機アルミニウム化合物のう
ち、代表的なものの一般式は下式〔(■式、■式および
(■1)式〕で表わされる。
hp  RRR’    (Vl) RRAz−o−Az  RR(■) (至)式、■式および■式において R8、R9および
Rは同一でも異種でもよく、炭素数が多くとも12個の
脂肪族、脂環族もしくは芳香族の炭化水素基、ハロゲン
原子または水素原子であるがそれらのうち少なくとも1
個は前記炭化水素基であり、R11、R12、R13お
よびR14は同一でも異種でもよく、前記炭化水素基で
あり、R15は前記炭化水素基であり、X6けハロゲン
原子である。
(資)式で示される有機アルミニウム化合物のうち、代
表的なものとしては、トリエチルアルミニウム、トリプ
ロピルアルミニウム、トリブチルアルミニウム、トリヘ
キシルアルミニウムおよびトリオクチルアルミニウムの
ごときトリアルキルアルミニウム、ジエチルアルミニウ
ムハイドライドおよびジイソブチルアルミニウムハイド
ライドのごときアルキルアルミニウム八イドライドなら
びにジエチルアルミニウムクロライド、ジェチルア/l
/ ミニラムブロマイドがあげられる。
また、一式で示される有機アルミニウム化合物のうち、
代表的なものとしては、テトラエチルジアルモキサンお
よびテトラブチルジアルモキサンのごときアルキルジア
ルモキサン類があげられる。
さらに(2)式で示される有機アルミニウム化合物のう
ち、代表的なものとしてはエチルアルミニウムセスキク
ロライドがあげられる。
本発明を実施するにあたり、前記固体触媒成分および有
機アルミニウム化合物あるいはこれらと電子供与性有機
化合物との反応物または混合物は反応器(重合器)に別
個に導入してもよいが、それらのうち二種類または全部
を事前に混合してもよい。また、後記の重合のさいの溶
媒として使われる不活性溶媒であらかじめ稀釈して使用
してもよい。
(D)重 合 (1)固体触媒成分および有機アルミニウム化合物の使
用量 本発明の重合を実施するにあたり、前記のようにして得
られる固体触媒成分および有機アルミニウム化合物の使
用量については制限はないが、重合に使用される溶媒お
よび「溶媒の役割りもする重合モノマー」 (以下「重
合モノマー溶媒」と云う)11あたり、I m9〜1g
の固体触媒成分およヒO,1〜10ミリモルの有機アル
ミニウム化合物の使用割合が好捷しい。 また、有機ア
ルミニウム化合物の使用量は、固体触媒成分に含まれる
遷移金属元素1原子当量につき、一般には1〜1000
モルの範囲である。また、電子供与性化合物などを使用
する場合、有機アルミニウム化合物に対する電子供与性
化合物などの使用割合は重量として多くとも100倍で
ある。
(2)  α−オレフィン 本発明を実施するには、少なくともエチレンとα−オレ
フィンとを共重合させることによって得ることができる
。使用されるα−オレフィンは末端に二重結合を有する
炭化水素であり、その炭素数は多くとも12個である。
その代表例としては、プロピレン、ブテン−1,4−メ
チルペンテ:/−1、ヘキセン−1およびオクテン−1
ならびにナフサ分解炉によって生成するいわゆるスペン
)B−B留分があげられる:得られるTPE中に占める
上記ノα−オレフィンの共重合割合は一般ニハ10〜5
0重量係であり、15〜40係が好ましく、特に15〜
30重量係が好適である。
本発明のTPEはエチレンと上記のα−オレフィンとを
共重合させることによって得られるけれども、さらにエ
チレンとα−オレフィンおよび下記の多不飽和性炭化水
素モノマーとを共重合させることによって製造すること
もできる。
多不飽和性炭化水素子ツマ−の代表例としては、ヘキサ
ジエン1.4.5.7−シメチルオクタジエンー1.6
、デカトリエン−1,4,9のごとき脂肪酸、非共役ジ
エン類またはポリエン類、4−ビニルシクロヘキセン−
1,3(2−ブテニル)−シクロブテンのごときアルケ
ニルシクロアルケン類、ジエン−1,4のごとき非共役
単環式ジエン類、たとえばジシクロペンタジェン、5−
ブテニル−ノルボルネン−2,5−イソプロペニル−ノ
ルボルネン−2゜5−エチリデンノルボルネン−1のご
とき多環式エンドメチレン系ポリエン類、4,9,7.
8−テトラハイドロインデン、6−メチル−4,9,7
,8−テトラハイドロインデン、5,6−シメチルー4
.9.7.8−テトラハイドロインデンのごとき各対の
縮合環が共通の二個の炭素原子を有する縮合環を有する
多環式ポリエン類ジビニルシクロブタン、トリビニルシ
クロヘキサンのごときジーまたはポリアルケニルシクロ
アルカン類があげられる。
得られるTPE中に占めるこれらの多不飽和性炭化水素
子ツマ−の共重合割合は多くとも10モル係であり、と
りわけ5モルチ以下が望ましい。。
本発明において、固体成分を製造するために使われるマ
グネシウム系化合物、遷移金属化合物および電子供与性
化合物など(使用する場合)、固体触媒成分を製造する
ために用いられる固体成分、環状有機化合物および電子
供与性化合物など(使用する場合)ならびにTPEを製
造するために使用される固体触媒成分、有機アルミニウ
ム化合物、電子供与性化合物など(使用する場合)、α
−オレフィンおよび多不飽和性炭化水素モノマー(使用
する場合)はそれぞれ一種のみを使用してもよく、二種
以上を併用してもよい。さらに、固体成分、固体触媒成
分およびTPEを不活性溶媒中で製造する場合、それぞ
れの不活性溶媒は一種のみを使用してもよく二種以上を
併用してもよい。
(3)その他の重合条件 重合は少なくともエチレンとα−オレフィンを不活性溶
媒または重合モノマー溶媒に溶解させて実施することも
できるが、さらに公知のいわゆる溶融法によって実施し
てもよい。さらに、必要に応じて分子量調節剤(一般に
は、水素)を共存させてもよい。
重合温度は、一般には、−10℃ないし300℃であり
1.実用的には0℃以上250℃以下である。
そのほか、重合溶媒の種類およびエチレンとα−オレフ
ィンまたはこれらと多不飽和性炭化水素モノマーとに対
する使用割合については、一般のエチレン系重合体の製
造において実施されている条件を適用すればよい。
さらに、重合反応器の形態、重合の制御法、後処理方法
、重合に使用される不活性有機溶媒に対する単量体(エ
チレン、α−オレフィンと多不飽和性炭化水素モノマー
)の割合および有機アルミニウム化合物の割合、不活性
有機溶媒の種類ならびに重合終了後の後処理方法などに
ついては、本触媒系固有の制限はなく、公知のすべての
方法を適用することができる。
(4)  T  P  E 以上のようにして得られるTPE中のエチレン含量(以
下「CE」と云う)は40〜90重量係であり、55〜
85重量係が適当である。この比が低い場合には柔軟な
、高い場合には硬いものが出来る。CE が40係以下
の場合にはエチレン性結晶、即チ、熱可塑エラストマー
のハードセグメントが無い状態になるため、未架硫ゴム
も同じように粘着性の重合体となる結果、重合反応中に
スラリー状態を保つことが不可能となり、互着し塊状と
なり安定に生産することが出来ない。CEが90係以上
の場合にはしだいに硬くなり、もはや熱可塑性エラスト
マーの範囲に入らなくなる。
さらに重要な因子は反応生成物中のエチレン性結晶の比
率である。このエチレン性結晶化度けDSC(走査型示
差熱分析装置)により測定されるものであって、詳細な
測定法については後述する。
エチレン性結晶化度は1〜20チである。1チ以下では
、ハードセグメントとしての量が不足するため未架橋ゴ
ムも同様の物性を示し、引張り強度も小さくいわゆるコ
、〒ルドフローを起して型を保つことが難かしくなる。
さらに、1%以下のエチレン性結晶化度ではスラリー状
で反応を行なうことが事実上不可能となる。
一方エチレン性結晶化度が20係を越す場合には、重合
反応を行なう上では何等支障はないが、生成物が硬く、
樹脂に近くなり、熱可塑性エラストマーとしての性質、
例えば柔軟性、低い圧縮永久歪が得られなくなる。
本方法で作られた熱可塑性エラストマーの分子量はデカ
リン中135°Cにおいて測定した極限粘度数〔η〕は
1.0ないし20 (di/9 )であり、好ましくは
2〜7が適切である。1.0より低い場合には充分な引
張り強度が得られず、逆に20をこえる場合には、充分
な成型加工性を付与することが出来ない。
本発明によって得られるTPEは架橋することなく充分
な物性を持つことを特徴とする特許加硫ゴムに近い性質
を要求される場合においては、部分架橋をほどこし、架
橋型とすることも可能である。これらについては公知の
有機過酸化物(添加量は一般には全重合体に対して0.
01〜1.0重量係)または該有機過酸化物と架橋助剤
とを併用して架橋することもできる。
さらに、本発明のTPEは他の樹脂、無機、有機充填材
料とブレンドして用いることにより、最終使用目的に合
致したものとすることもできる。
混合する樹脂としてはポリオレフィンが一般的である。
■ 実施例および比較例 以下、実施例によって本発明をさらにくわしく□説明す
る。
なお、実施例および比較例において、メルト−フロー・
インデックス(以下「MFIJと云“う)はJIS  
K−6758にもとづき、温度が230℃および荷重が
2. 1 61ryの条件で測定し, CEは赤外吸収
スペクトル法で測定した。また、引張り試験はJIS 
 K−6301にもとづいて測定した。さらに、永久伸
びはJIS  K−6301に準じ、厚さが1胴のプレ
ス板よりJIS  3号ダンベルを打抜き、引張り試験
機を用いて20℃の温度において100係伸長させて1
0分間保持し、戻した後10分後の永久伸びを測定した
また、エチレン性結晶化度はパーキンエルマー社製のD
SCII型走査型示差熱分析装置を用いて測定した融解
熱△H(0817g)と完全結晶のポリエチレンの融解
熱(68cat/fl )を用いて下式で算定した(ポ
リマーへンドブック第2版参照)。
α(結晶化度)−(△H/168)X100(%)実施
例 1〜8、 比較例 1〜3 [:(Al=%固体成分および固体触媒成分の製造〕無
水塩化マグネシウム(市販の無水塩化マグネシウムを乾
燥した窒素気流中で約500”Cにおいて15時間乾燥
することによって得られたもの)35.0,9および1
5.0.9のAA型三塩化チタン(東洋ストファ社製)
を振動ボールミル用の容器(ステンレス製、円筒型、内
容積 1 /、直径が10祁の磁製ボールミルを見かけ
容積で50%充填)に入れた。これを振幅が6mm、振
動数が3゜H2の振動ボールミルに取付け、8時間共粉
砕を行ない、均−状の共粉砕物〔チタン原子含有量72
重置載塩素原子含有量 737重量%、マグネシウム原
子含有量 177重量%、以下「固体成分(1)」 と
云う〕を製造した。
このようにして固体成分(1)のうち、3.09を50
0m1のフラスコに入れ、200 mlのn−ヘキサン
を加え、均−状の懸濁液になるように攪拌した。
この懸濁液に0.3gのポリプロピレングリコール(分
子量 2000.ジオール型)を加え、室温で1時間中
分攪拌を加なった。その後、静置し、上澄み液を抜き、
100m1のトルエンを加えた。
ついで、5.0#のテトラヒドロフランを加え、60℃
において2時間中分に攪拌した。処理系を室温に冷却し
、生成物をn−ヘキサンを用いて十分に洗浄した(洗浄
液中にチタン原子がほぼ認められなくまで)後、60℃
の温度において減圧下で3時間乾燥を行なった。その結
果、粉末状の固体生成物〔以下「固体触媒成分(A)」
と云う〕が得られた(実施例 1〜4、比較例 3)。
500m1のフラスコに200 mAのトルエンを入れ
た後、5.0がの四塩化チタンを加えた。攪拌しながら
室温において80.0 mlのテトラヒドロフラン(環
状有機化合物として)を3時間かけて滴下した。滴下終
了後、処理系を80℃に昇温した。
この温度において2時間攪拌した後、処理系をほぼ室温
まで放冷した。45.6mlのトリエチルアルミニウム
のトルエン溶液(il[1モル/2)を2時間かけて滴
下した。滴下終了後、処理系を60℃に昇温し、2時間
攪拌を行なった。ついで、得られた生成物の洗浄および
乾燥を実施例1と同様に行なった。その結果、固体の生
成物〔以下固体触媒成分(B)」と云う〕が得られた(
比較例 l)。
実施例1において使った無水塩化マグネシウム200g
および5.0gの四塩化チタンとを実施例1と同じ条件
で8時間共粉砕を行ない、均−状の共粉砕物〔チタン原
子含有量 522重量%、マグネシウム原子含有量 2
03重量%、塩素原子含有量 747重量%、以下「固
体成分(2)」と云う〕が得られた。
この固体成分(2)のうち、3.0gをとり、500m
1のフラスコに入れた。さらに、200m1のヘキサン
および3.0.?のポリエチレングリコール(分子量 
約800.ジオール型)を加え、室温において1時間攪
拌を行なった。得られた処理生成物を実施例1と同様に
洗浄を行なった。ついで、この処理生成物に100m/
!のトルエンを加え、さらに50m1のピリジン(電子
供与性化合物として)および3.2mlのトリエチルア
ルミニウムのn−へブタン溶液(濃度 1モル//)を
加え、室温において2時間士分に攪拌を行なった。得し
れた生成物を実施例1と同様に洗浄および乾燥を行なっ
た。その結果、固体生成物〔以下「固体触媒成分(C)
」と云う〕が得られた(実施例5)。
実施例1において使った無水塩化マグネシウム200g
と2.0.9の四塩化ケイ素とを実施例1と全く同じ条
件で共粉砕を行なった。得られた共粉砕物のうち、15
.0gを500.1rLlをフラスコニ入れ、ついで1
00m7!のn−へブタンを加え、懸濁させた。この懸
濁物を攪拌しながら20.0m/!の四塩化チタンを添
加し、処理系を60″CK昇温しな。
この温度において攪拌しながら3時間反応させた後、は
ぼ室温まで放冷した。得られた生成物の−N をn−ヘ
キサンを用いて十分洗浄した後、この生成物を60°C
において減圧下で3時間乾燥を行なった。その結果、固
体〔チタン含有量 21616重量部下「固体成分(3
)」と云う〕が得られた。
前記の生成物の残部のうち、10.0gをとり、これに
200mjのテトラヒドロフラン(環状有機化合物とし
て)を室温において4時間かけて滴下した。滴下終了後
、処理系を50℃に昇温し、2時間攪拌を行なった。処
理系をほぼ室温までに放冷した。ついで、42.0ml
のトリイソブチルアルミニウム(アルキル金属化合物と
して)のトルエン溶液(濃度 1モル/Iりを2時間に
かけて滴下した後、処理系を50°Cに昇温した。この
温度において2時間攪拌を行なった後、はぼ室温まで放
冷した。得られた生成物をn−ヘキサンを用いて十分に
洗浄した後、この生成物を実施例1と同様に洗浄および
乾燥を行ない、固体の生成物〔以下[固体触媒成分(D
)」と云う〕が得られた(実施例6)。
実施例1において使った無水塩化マグネシウム181g
および19gのAA型型環塩化チタン実施例1と同様に
8時間共粉砕を行なった。得られた共粉砕物のうち、1
0.0.9を500 mlのフラスコに入れた後、10
0.0m/!の四塩化チタンを加えた。ついで処理系を
120℃に上昇させ、この温度において2時間攪拌した
。処理系をほぼ室温まで放冷させ、n−ヘキサンを用い
て洗浄液中にチタン原子が認められなくなるまセ十分洗
浄した。
つぎに、得られた固体を60℃において3時間減圧下で
乾燥を行なった。その結果、固体の生成物〔以下「固体
成分(4)」と云う〕が得られた。
この固体成分(4)のうち、s、oyを500 mlの
フラスコに入れ、さらに80m1のトルエンを加えた。
攪拌しながら室温において2時間かけて50.0 ml
のジオキサンを滴下した。滴下終了後、処理系を50℃
に昇温し、この温度において2時間攪拌を行なった。つ
いで、処理系をほぼ室温まで放冷した。得られた生成物
を実施例1と同様に洗浄および乾燥を行なった。その結
果、固体の生成物〔以下「固体触媒成分(E)」が得ら
れた(実施例 7)。
実施例Iにおいて使用した無水塩化マグネシウム350
gおよび150gのAA型型環塩化チタン東洋ストファ
社製)を実施例1と同じ条件で8時間共粉砕を行ない、
共粉砕物〔以下「固体成分(5)」 と云う〕を作成し
た。
このようにして固体成分(5)のうち、3.09を5o
omeのフラスコに入れ、200mJのn−ヘキサ□ン
を加え、均一状の懸濁液になるように攪拌した。
この懸濁液に0.3gのポリプロピレングリコール(分
子量 2000.ジオール型)を加え、室温で1時間中
分攪拌を行なった。その後、静置し、上澄液を抜き、1
00m6のトルエンを加えた。ついで、50Iのテトラ
ヒドロフランを加え、60℃において2時間中分に攪拌
した。処理系を室温まで放冷した後、実施例1と同様に
洗浄および乾燥を行なった。その結果、粉末状の固体生
成物〔以下[固体触媒成分(F)」と云う〕が得られた
(実施例 8)。
[(B)TpEの製造〕 主触媒として以上のようにして得られた固体触媒成分(
A)ないしくF) tたは固体成分(1)(使用量を第
1表に示す)および助触媒として有機アルミニウム化合
物としてトリイソブチルアルミニウム(コモノマー30
kyに対してそれぞれ250モルppm)をそれぞれ1
301のステンレス製オートクレーブに入れた。ついで
、コモノマーおよび水素を加え(それぞれの使用量を第
1表に示す)、オートクレーブを第1表に示す温度に保
ちながら、オートクレーブ中のエチレンの濃度を保つよ
うに供給しながら(エチレンの濃度を第1表に示す)2
重合を継続した(重合時間を第1表に示す)。ついで、
それぞれの重合系へのエチレンフィードを止め、内容物
をフラッシュホッパーに排出することによって各X重合
を終結した。フラッシュホッパー内で窒素ガスを流しな
がら得られた各重合物を乾燥した。得られた重合物の収
量および計算によって得られた重合活性を第1表に示す
〔(C)各重合物の物性〕
このようにして得られたそれぞれの重合物100重量部
KO,05重量部の2.6ジーt−ブチルパラクレゾー
ルと02重量部のジミリスチリルチオジプロピオネート
、005重量部のテトラキス〔メチレン−3−(3’、
5’−ジ−t−ブチル−41−ヒドロキシフェニル)プ
ロピオ*−))メタンおよび02重量部のステアリン酸
カルシウムを加えて、3インチロールを用いて180℃
で5分間素線りした。得られたシート状サンプルを圧縮
成型し、引張り試験及びショアー硬度を測定した。
諸物性値を第2表に示す。
さらに、各重合物のCE、 M F I、αおよび極限
粘度を第2表に示す。
以上の実施例および比較例の結果から、本発明の固体触
媒成分を使ってTPEを製造した場合、重合活性が極め
て高いばかりでなく、得られるTPEの種々の機械的特
性もすぐれていることが明らかである。
特許出願人 昭和電工株式会社 代理人 弁理士菊地精− 103−

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (A)(])  少なくともマグネシウム原子、へロゲ
    ン原子および遷移金属元素を含有する固体成分 と(2
    )酸素原子および/または窒素原子を環に含む四員門な
    いσ今員環の環状有機化合物とを処理することによって
    得られる固体触媒成分ならひに (Bl  有fflアルミニウム化合物から得られる触
    媒系を用いて少なくともエチレンと炭素数が多くとも1
    2個のα−オレフィンとを共重合させて共重合体中のエ
    チレンの含有量が40〜90重量係であり、エチレンの
    結晶化度が1〜20チであり、かつ135℃の温度にお
    けるデカリン中の極限粘度が10〜’;1Ode/gで
    ある熱可塑性エラストマーを製造することを特徴とする
    熱可塑性エラストマーの製造方法。
JP14244881A 1981-09-11 1981-09-11 熱可塑性エラストマ−の製造方法 Granted JPS5845209A (ja)

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