JPS582339A - エチレン系共重合体組成物 - Google Patents

エチレン系共重合体組成物

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JPS582339A
JPS582339A JP10048481A JP10048481A JPS582339A JP S582339 A JPS582339 A JP S582339A JP 10048481 A JP10048481 A JP 10048481A JP 10048481 A JP10048481 A JP 10048481A JP S582339 A JPS582339 A JP S582339A
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JP
Japan
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copolymer
ethylene
compound
density
olefin
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JP10048481A
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English (en)
Inventor
Shintaro Inasawa
伸太郎 稲沢
Yukinori Susaka
須坂 行憲
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Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 印 発明の目的 本発明はエチレン系共重合体組成物に関する。
さらにくわしくは、(A)少なくとしマグネシウム原子
、ハロゲン原子およびチタン原子を含有する固体触媒成
分と(B)有機アルミニウム化合物とから得られる触媒
系を用いてエチレンとα−オレフィンとを共重合するこ
とによって得られる少なくとも二種のエチレン系共重合
体からなる組成物であり、(1)少なくとも一種のハイ
・ロード・メルト・インデックスがO,,03〜toy
/1o分であり、かつ密度が0.890 !17cm 
 ないし0.93517 / cm3未満である共重合
体および(2)メルト・インデックスが10〜5000
 fl / 10分であり、かつ密度が0.890〜0
.94.097cm3である共重合体であることを特徴
とするエチレン系共重合体組成物に関するものであり、
成形性および耐環境応力亀裂性がすぐれているエチレン
系共重合体組成物を提供することを目的とするものであ
る。
■ 発明の背景 一般に密度が低1.A(0,89’O−0,935,9
/Crn3)エチレンとα−オレフィンとの共重合体は
、耐環境応力亀裂性、耐低温衝撃性ならびに成形物の光
沢および耐薬品性がすぐれているため、多方面にわたっ
て使用されている。しかしながら、分子量分布が狭い該
共重合体を押出し機の射出速度が高い条件で成形した場
合、得られる成形物は不整な表面を示す。そのため、た
とえば、フィルム、びん、シート、l−プル、パイプな
どを製品するために加工するには望ましくない。
また、エチレンとα−オレフィンとの共重合体をフィル
ム、びん、シート、ケー□プルなどに成形する場合、引
き裂き強度がすぐれている必要がある。そのためには、
分子量の高い共重合体を使用する必要がある。分子量の
高い重合体を使用して前記のごとき成形物を成形した場
合、分子量分布が狭いものでは、引き裂き強度はすぐれ
ているけれども、成形性は満足すべきものではない。さ
らに、成形物の表面が不整となる(表面にザメ肌、スジ
、アバタなどが発生ずる。) これらのことから、三塩化チタンまたはその共晶体と有
機アルミロラム化合物とから得られる触媒系を使ってエ
チレンを単独重合またはエチレンとα−オレフィンとを
共重合し、分子量分布が広く、かつ分子量が高い重合体
を製造することにより、成形性が良好であるばかりでな
く、前記のごとき機械的特性がすぐれているエチレン系
重量体が数多く提案されている。しかしながら、前記の
触媒系を使用してエチレン系重合体を製造した場合、重
合活性が低いため、触媒残渣を除去しなければ、この触
媒残渣によって成形機などの装置が発錆を生じるのみな
らず、成形物の劣化および着色を発生する。このために
重合後、重合体に残存する触媒残渣を除去するため、処
理剤によって触媒残渣を除去する装置が必要である。
近年、マグネシウム原子、ハロゲン原子およびチタン原
子を含有する固体触媒成分と有機アルミニウム化合物と
から得られる触媒系は高活性なオレフィン重合触媒であ
ることにより、重合終了後、触媒残渣の除去工程を簡略
化することができるかあるいけ省略し得ることも知られ
ている。
上記の触媒系を用いてエチレンを単独重合またはエチレ
ンとα−オレフィンとを共重合した場合、分子量分布が
狭いと報告されており、一般的には分子量分布を拡げる
努力が多くなされている。しかしながら、得られるエチ
レン系重合体の分子量分布はかならずしも十分広いもの
ではなく、成形性は良好でないことにより、びん、フィ
ルム、シート、l−プル、パイプなどに成形するには、
満足すべきものとは云い難い。
圓 発明の構成 以上のことから、本発明者は、これらの問題点を有さな
いエチレン系重合体組成物を得ることについて種々探索
した結果、 (A)  少なくともマグネシウム原子、ハロゲン原子
およびチタン原子を含有する固体成分と(B)  有機
アルミニウム化合物 とから得られる触媒系を用いてエチレンとα−オレフィ
ンとを共重合することによって得られる少なくとも二種
のエチレン系重合体からなる組成物であり、 (1)少なくとも一種の「ハイ・ロード・メルト・イン
デックス(以下[HLMIJと云う)が0.03〜IO
g/10分であり、かつ密度が0.890 fl /C
m3ないし0.935 g 7cm3未満である共重合
体よ〔以下「共重合体(■)」と云う〕80ないし20
重量部 および (2)少なくとも一種の[メルト・インデックス」(以
下「M、1.」と云ううが10〜5000g/10分で
あり、かつ密度が0.890〜0、940g 7cm3
 である共重合体〔以下「共重合体(■)」と云う〕2
0ないし80重量部からなるM、1.が0.02〜30
.9/10分てあリ、かつ密度が0.890〜0.93
5 、j97cm3であるエチレン系共重合体組成物を
得ることにより、これらの問題点がすべて解決されたエ
チレン系共重合体組成物を得ることができることを見出
し、本発明に到達した。
■ 発明の効果 前記したごとく、本発明の組成物の製造に使われるそれ
ぞれの共重合体のHLMTまたはM、I。
および密度がいずれも特殊であることにより、得られる
共重合体組成物は、これらのエチレン系重合体が有する
すぐれた耐環境応力亀裂性、低温衝撃抵抗および耐薬品
性を保持するばかりでなく、下記のごとき特徴(効果)
を発揮する。
(1)該共重合体の組成物を成形する場合、成形性が良
好である。そのため、成形温度が低い場合でも、成形圧
力が高くならない。その結果、冷却時間が短くなり、成
形サイクルを短縮することができる。
(2)成形物の肌荒れ(さめ肌、スジ、アバタなどが発
生すること)やメルト・フラクチュアが、高い成形速度
の条件で成形しても、生じにくい。
(3)成形物の光沢が良好である。
(4)さらに、成形物の耐環境応力亀裂性(以下[E 
S CRj と云う)も良好である。
■ 発明の詳細な説明 (A)  固体触媒成分 本発明において使われる共重合体を製造するために使用
される固体触媒成分はマグネシウム原子、ハロゲン原子
およびチタン原子を含有するものである。該固体触媒成
分はマグネシウムを含有する化合物とチタンの三価およ
び/または四価のチタン化合物とを処理することによっ
て得られるものである。この処理のさい、マグネシウム
化合物とチタン化合物のみを処理してもよいが、マグネ
シウム系化合物と電子供与性有機化合物とをあらかじめ
処理し、得られる処理物とチタン系化合物とを処理して
もよい。また、マグネシウム系化合物とチタン系化合物
および電子供与性化合物とを処理してもよい(同時に処
理してもよく、別々に処理してもよい)。さらに、マグ
ネシウム系化合物と電子供与性有機化合物とをあらかじ
め処理し、得られる処理物とチタン系化合物および電子
供与性有機化合物とを処理してもよい。
また、以上の処理方法のうち、いずれかの方法にて処理
するさい後記のアルキル金属化合物とともに処理しても
よく、さらに処理の前または後にアルキル金属化合物に
よって処理してもよい。
(1)マグネシウム系化合物 該固体成分を製造するために用いられるマグネシウム系
化合物の好ましいものとしては、下式〔(I)式および
(II)式〕で示されるマグネシウム系化合物ならびに
酸化マグネシウムおよび水酸化マグネシウムがあげられ
る。
Mg(OR’ )m X2−m(1) Mg  R’、I  X”、  ”        (
損― n II1式および(II)式において、mは0.1または
2てあり、nは1または2である。R1およびR2は水
素原子または炭素数が多くとも16個の脂肪族炭化水素
基、脂環式炭化水素および芳香族炭化水素基からなる群
からえらばれた炭化水素基であり、XlおよびX2 は
ハロゲン原子である。(I1式および(II1式におい
てRおよびR2け水素原子または炭素数が多くとも12
個のアルギル基およびフェニル基が好適であり、Xlお
よびX2は塩素原子、臭素原子およびよう素原子が望ま
しく、とりわけ塩素原子および臭素原子が好適である。
(11式で示されるマグネシウム系化合物のうち、好適
なものの代表例としては、塩化マグネシウム、臭化マグ
ネシウム、マグネシウムエチラート、マグネシウムブチ
ラードおよびヒドロキシマグネシウムクロライドがあげ
られる。また、(II)式で示されるマグネシウム系化
合物のうち、好適なものの代表例としては、ブチルエチ
ルマグネシウム、ジジブチルマグネシウム、エチルマグ
ネシウムクロライド、ブチルマグネシウムクロライド、
フェニルマグネシウムクロライド、エチルマグネシウム
ブロマイド、ブチルマグネシウムブロマイドおよびフェ
ニルマグネシウムブロマイドがあげられる。
(2)  チタン系化合物 また、固体触媒成分を製造するために使われるチタン系
化合物は三価および/またけ四価のチタンを含有する化
合物である。その代表例としては、彊)式で示される四
価のチタン系化合物ならびに四塩化チタン金属(たとえ
ば、金属チタン、金属アルミニウム)、水素または有機
アルミニウム化合物を用いて還元することによって得ら
れる三塩化チタンおよび三塩化チタンの共晶体があげら
れる。
ri(OR3)t  xニー1!(III)(I[)式
において、lは0または1ないし4であり、R3は炭素
数が多くとも12個の脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水
素基および芳香族炭化水素基からなる群からえらばれた
炭化水素基である。(I[)式において、R3は炭素数
が多くとも6個のアルキル基が好適であり、X3は塩素
原子または臭素原子が好ましく、特に塩素原子が好適で
ある。
(II[1式で示される四価のチタン系化合物のうち、
好適なものの代表例としては、四塩化チタン、メトキシ
チタントリクロライド、エトキシチタントリクロライド
、ブトギシチタントリクロライド、ジメトキシチタンジ
クロライド、ジェトキシチタンジクロライド、トリエト
キシチタントリクロライド、テトラエトギシおよびテト
ラブトキシチタンがあげられる。
(3)電子供与性有機化合物など 前記固体触媒成分を製造するにあたり、「電子供与性有
機化合物、無機化合物およびアルキル金属化合物」(以
下「電子供与性有機化合物など」と云う)はかならずし
も必要とはしないが、これらの化合物のうち一部または
全部を後記の処理方法のいずれかの段階において使用す
ることによって重合活性などを改良することができる。
電子供与性有機化合物は少なくとも一個の極性基を有す
る有機化合物であり、一般にはルイス塩基と呼ばれてい
るものである。該電子供与性有機化合物はオレフィン系
重合触媒を得るために重合活性、結晶性などの改質剤と
してよく知られているものである。
また、無機化合物は周期律表の第1族ないし第■族のハ
ロゲン化物、硫酸塩、硝酸塩、亜硫酸、亜硝酸塩などが
あげられる。
さらに、アルキル金属化合物は周期律表のIa族、IT
a族、lb族およびl[a族の金属のうち少なくとも一
種の金属およびアルキル基(一般には、炭素数は多くと
も15個)を少なくとも一個(アルコキシ基、ハロゲン
原子および水素原子のうちいずれかを含有してもよい)
を含有する化合物である。
(4)処理方法 固体触媒成分は前記マグネシウム系化合物とチタン系化
合物あるいはこれらと電子供与性有機化合物とを機械的
に共粉砕させる方法(以下「共粉砕方法」と云う)、不
活性溶媒中または不活性溶媒の不存在下(処理物が液状
である場合)にて接触させる方法(以下「接触方法」と
云う)あるいはこれらの方法を組合せる方法によって製
造することができる。前記の化合物を三種以上使用する
場合には、すべてを以上の方法のうちいずれかを採用し
て製造してもよいが、前記化合物の一部をいずれかの方
法で処理し、同じ方法または他の方法で処理してもよい
共粉砕方法を実施するにはオレフィン重合用固形触媒成
分を製造するためにマグネシウム系化合物とチタン系化
合物あるいはこれらと電子供与性化合物などを共粉砕さ
せる通常行なわれている方法を適用すればよい。共粉砕
方法は少なくとも被粉砕物が使用に耐え得るまで細くす
ることが必要である。また、はとんど均一な状態にまで
共粉砕すればよい。共粉砕時間は、一般には5分ないし
24時間である。さらに、水分が存在せず、かつ不活性
ガスの雰囲気下において実施される。
また、接触方法は水分を含まない不活性溶媒中でまたは
不活性溶媒の不存在下で実施する方法である。接触温度
は室温(20℃)ないし250℃であり、不活性ガス中
で5分ないし24時間処理することによって達成するこ
とができる。
接触方法によって得られる処理生成物は洗浄液中に処理
物(チタン系化合物など)がほとんど認められなくなる
まで不活性溶媒を用いて洗浄する。
このようにして精製された処理生成物を減圧下で乾燥す
るなどの方法によって不活性溶媒を除去することによっ
て精製することができる。
共粉砕方法および接触方法のいずれかの方法によって処
理するにあたり、電子供与性有機化合物などを用いる場
合、1モルのマグネシウム系化合物に対する電子供与性
有機化合物の割合は、通常多くとも50モルである。ま
た、マグネシウム系化合物とチタン系化合物との割合は
F記の範囲になるようにすればよい。
以上のようにして得られる固体成分中のチタン原子の含
有量は、一般には0.01〜30重量%である。
また、マグネシウム原子の含有量u01〜30重量係で
あり、ハロゲン原子の含有量は多くとも90重量係であ
る。
(Bl  有機アルミニウム化合物)′本発明のエチレ
ンとα−オレフィンとの共重合体の製造において使用さ
れる有機アルミニウム化合物のうち、代表的なものの一
般式は下式〔測成、(V1式および■式〕で表わされる
AI  R’  R5R6([V) R7R8Al−0−AI  R9R”      (V
)Al  醋XS、、            (VD
側式、(■式および例式において、R4、R5およびR
6は同一でも異種でもよく、炭素数が多くとも12個の
脂肪族、脂環族もしくは芳香族の炭化水素基、ハロゲン
原子または水素原子であるが、それらのうち少なくとも
1個は炭化水素基であり、R7、R8、ROおよびRは
同一でも異種でもよく、前記炭化水素基であり、R11
は前記炭化水素基であり、X4ハハロゲン原子である。
GVJ式で示される有機アルミニウム化合物のうち、代
表的なものとしては、トリエチルアルミニウム、トリプ
ロピルアルミニウム、トリブチルアルミニウム、トリへ
キジルア°ルミニウムおよびトリオクチルアルミニウム
のごときトリアルキルアルミニウム、ジエチルアルミニ
ウムハイドライドおよびジイソブチルアルミニウムハイ
ドライドのごときアルキルアルミニウムハイドライドな
らびにジエチルアルミニウムクロライド、ジエチルアル
ミニウムブロマイドがあげられる。
また、M式で示される有機アルミニウム化合物のうち、
代表的なものとしては、テトラエチルジアルモキサンお
よびテトラブチルジアルモキサンのごときアルキルジア
ルモキサン類があげられる。
さらに(9)式で示される有機アルミニウム化合物のう
ち、代表的なものとしてはエチルアルミニウムセスキク
ロライドがあげられる。
本発明において使われるエチレン−α−オレフィン共重
合体を製造するにあたり、前記固体触媒成分および有機
アルミニウム化合物あるいはこれらと電子供与性有機化
合物などとの反応物または混合物は反応器(重合器)に
別個に導入してもよいが、それらのうち、二種類または
全部を事前に混合してもよい。また、後記の重合のさい
の溶媒として使われる不活性溶媒であらかじめ稀釈して
使用してもよい。
(C)共重合体(I)および共重合体(Illの製造(
1)固体触媒成分および有機アルミニウム化合物の使用
量 本発明において使用されるエチレンとα−オレフィンと
の共重合体(1)および共重合体(II)を製造するに
あたり、前記のようにして得られる固体触媒成分および
有機アルミニウム化合物の使用量については制限はない
が、重合に使用される不活性溶媒またはα−オレフィン
(不活性溶媒を使用せず、その代替として使用した場合
)II!あたり、1m9〜1gの固体触媒成分および0
1〜10ミリモルの有機アルミニウム化合物の使用割合
で用いることができる。また、有機アルミニウム化合物
の使用量は、固体触媒成分に含まれるチタン金属1原子
当量につき、一般には1〜1000モルの範囲である。
(2)α−オレフィン 本発明において使用されるエチレンとα−オレフイ゛ン
との共重合体(1)および共重合体(n)を製造するた
めに使われるα−オレフィンは、末端に二重結合を有す
る炭化水素であり、その炭素数は多くとも12個である
。 その代表例としては、プロピレン、ブテン−1,4
−メチルペンテン−1、ヘキセン−1およびオクテン−
1があげられる。
(3)その他の共重合条件 共重合はエチレンとα−オレフィンとを不活性溶媒に溶
解させて実施してもよく、不活性溶媒を使用せず、その
かわりにα−オレフィン中で実施させてもよい。この場
合、必要に応じて分子量調節剤(一般には、水素)を共
存させてもよい。
重合温度は、一般には、−10”Cないし300℃であ
り、実用的には、室温(25℃)以上270℃以下であ
る。
そのほか、重合溶媒の種類およびエチレンとα−オレフ
ィンとに対する使用割合については、一般のエチレン系
重合体の製造において実施されている条件を適用すれば
よい。
さらに、重合反応器の形態、重合の制御法、後処理方法
、重合に使用される不活性有機溶媒に対する単量体(エ
チレンとα−オレフィン)の割合および有機アルミニウ
ム化合物の割合ならびに不活性有機溶媒の種類などにつ
いては、本触媒系固有の制限はなく、公知のすべての方
法を適用することができる。
(D)  共重合体(I) 以上のような重合条件でエチレンとα−オレフィンとを
共重合して共重合体(1)を製造するには、エチレンに
対して少なくとも10重量係のα−オレフィンを反応系
に共存させて共重合を行なえばよい。さらに、共重合体
の分子量を調節するためには、一般に水素が使われる。
この共重合体(I)において得られる共重合体のHLM
I(JIS  K−6760にしたがい、温度が190
℃および荷重が21.、6 klの条件で測定)は0.
03〜10,9710分であり、特に03〜5o、y/
1o分が好ましい。また、密度は0.890g/α3な
いし0.905 fl / cm”未満である。
共重合体(I)のHLMI値が0.03 、ji’ /
 10分未満では、後記の共重合体(11)と実質的に
混合が不可能となり、本発明によって得られる組成物の
物性を悪化させる原因となる。また、HLMI値が10
g/10分より大きくなると、最終製品の成形性を改善
するために有効である程に分子量分布を拡げることがで
きなくなる。さらに、該共重合体の密度が0.905 
g/cm3 より高くなると、得られる組成物の耐衝撃
性が低下するのみならず、透明性および耐環境応力亀裂
性が低下するため好ましくない。また、密度が0.89
09 / cm3 より低い共重合体では、非常に互着
しやすくなり、取扱いがむづかしくなる。
(El  共重合体(It) 共重合体(II)は共重合体(1)の製造方法とほぼ同
じ条件で製造することができる。
この共重合体(II)の密度は0.890−0.940
 g/ cm” であり、特に0900〜0.9嬰t!
5 // / cm”が好まシイ。また、M、I、(J
IS  K−6760にしたがい、温度が190’Cお
よび荷重が216kIiの条件で測定)は10〜500
09 / 10分であり、とりわけ10〜3000F/
10分が望ましく、殊に50〜10019/10分が好
適である。さらにこの共重合体(損のHL M IとM
、I。
との比(HLMI/M、I、)は、一般には20ないし
45である。
この共重合体(1)の密度が0.9409 / cm3
 より高くなると、最終製品が有する柔軟性が薄れ、耐
環境応力亀裂性が悪化する。さらには透明性および低温
衝撃強度の低下をもたらす。一方、該密度が0.890
97cm3 より低い場合には、最終製品(成形物)が
ベタツキやすくなり、商品価値が著しく低下する。
また、該共重合体のM、1.が10.9/10分より低
い場合には、本発明の組成物の成形性を改善するために
有効な程に分子量分布を拡げることができなくなる。一
方、M、I、が5ooo#/1゜分をこえる場合には、
最終製品がベタツキやすくなる欠点を示す。この現象は
、共重合体(損の密度が低くなり、かつM、I、が高く
なる程顕著になるため、M、 I 、が5000.9/
10分をこえることは望ましくない。
以上の共重合体(I)および共重合体(n)の製造にお
いて、共重合に使われるα−オレフィン、触媒系および
製造方法は、それぞれ同一でもよく、異なっていてもよ
い。
(F)組成物 以上の共重合体(1)および共重合体(II)を少なく
とも溶融混練することによって得ることができる。
溶融混線はエチレン系重合体の分野において一般に用い
られているオープンロール、ニーダ−、バンバリーミキ
サ−および押出機のごとき溶融混練機を用いて混練する
ことによって達成することができる。 溶融混練するに
あたり、あらかじめこれらの共重合体をベンシェルミキ
サーのごときドライブレンダ−を使用してトライブレン
ドして混合物を作成し、この混合物を溶融混練すること
によって一層均一な組成物を得ることができる。
以上のようにして得られる本発明の組成物の密度i10
.890ないし0.9359 / cm3である。また
、M、1.は、通常0.02ないし・310.9/10
分である。さらに、この組成物のHLMI/M、I。
は50ないし300である。本発明の組成物中に占める
共重合体(I)の割合は20〜80重量%であり、とり
わけ25ないし75重量係が望ましい。
本発明の組成物中に占める共重合体(1)の割合が20
〜80重量%の範囲をけずれると、最終共重合体の分子
量分布が有効に拡がらない欠点を有望と本発明の共重合
体(1)および共重合体(II)の製造において使われ
る触媒系は遷移金属化合物(非担体担持)と有機アルミ
ニウム化合物とからなる触媒系に比べ、その重合活性が
高い。そのため、各共重合体中に残存する触媒残渣を除
去しなくてもよいが、組成物の使用目的に応じて、この
分野において行なわれている簡易な方法で触媒残渣を除
去してもよい。
これらの共重合体の製造において使われる触媒系は実質
的に触媒残置の除去工程を省略し得る程度に高活性であ
ることが望ましい。殊に、共重合体中に残存する酸化チ
タン(T 102 )の量が多くとも500 ppm 
 Kシ得る触媒系が望ましい。
また、共重合体(H)の分子量分布が広過ぎないことが
好ましく、分子量分布の尺度をHLMI/M。
■、で表わせば、HLMI/M、1.の値が大きくとも
45である触媒系が望ましい。これは本発明によって得
られる組成物のベタツキ(これは、フィルムでは、ブリ
ード現象の原因となり、ビンでは、臭いなどの原因とな
る)が共重合体(If)中に含有する極低分子量部分に
因るために、HLMI/M、I、の値が大きくとも45
であることが最終製品を物性的には良好とする。そのた
め、使用する触媒系の性能が高M、I、を製造するさい
にHI、M工/M、I、が前記の範囲になるようなもの
をえらぶ必要がある。
本発明によって得られる共重合体は、前記したごとく、
成形性が良好であるばかりでなく、成形物の環境応力亀
裂性、光沢、低温衝撃抵抗性、透明性などがすぐれてい
るため、エチレン系重合体の分野において実施されてい
る押出成形法およびブロー成形法のごとき成形法によっ
てフィルム状、シート状、パイプ状、容器状などに成形
される。
以上のような成形法によって得られる本発明の組成物は
種々の分野にわたって使用することができるが、用途の
代表的なものとしては、びん、フィルム、シート、パイ
プ、およびl−プルなどがあげられる。
埋 実施例および比較例 以下、実施例によって本発明をさらにくわしく説明する
なお、実施例および比較例において、密度はJIS  
K−6760にしたがって測定した。
各固体成分および固体触媒成分の製造ならびに各実施例
および比較例において使用されるエチレン系重合体の製
造に用いた各化合物など(たとえば、不活性溶媒、エチ
レン、α−オレフィン、チタン系化合物、マグネシウム
系化合物、環状有機化合物、エーテル系化合物、固体成
分、有機アルミニウム化合物)はあらかじめ実質的に水
分を除去したものを使った。また、固体成分および固体
触媒成分の製造ならびに共重合は実質的に水分が存在せ
ず、かつ窒素の雰囲気下で行なった。
〔各固体成分および固体触媒成分の製造〕無水塩化マグ
ネシウム(市販の無水塩化マグネシウムを乾燥した窒素
気流中で約500℃において15時間加熱乾燥すること
によって得られたもの)20.0.9と4.0gの四塩
化チタンとを振動ボールミル用の容器(ステンレス製、
円筒型、内容積 11、直径が10個の磁製ボールミル
を見かけ容積で50%充填)に入れた。これを振幅が6
閣、振動数が30 Hz の振動ボールミルに取付け、
8時間共粉砕を行ない、均一状の共粉砕物〔チタン原子
含有量 425重量係、マグネシウム原子含有量 21
.0重量%、塩素原子含有量 74.6重量%、以下「
固体成分(1)」と云う〕が得られた。
この固体成分(1)のうち、150gを500 mlの
フラスコに入れた後、100m7!のトルエンを加えて
懸濁させ、室温(約25℃)において十分に攪拌しなが
ら15m/!のピリジン(環状有機化合物として)を2
時間かけて滴下した。滴下終了後、処理系を80℃に昇
温し、この温度において2時間攪拌した。ついで、処理
系をほとんど室温までに冷却し、12.5+n/!のジ
エチルアルミニウムハイドライド(アルキル金属化合物
として)のトルエン溶液(濃度 10モル//)を1時
間かけて滴下した。滴下終了後、処理系を60℃に昇温
し、この温度において2時間中分に攪拌した。ついで、
生成物を含む液を室温まで冷却し、生成物をn−ヘキサ
ンを用いて十分に洗浄した(洗浄液中にチタン原子がほ
とんど認められなくなるまで)後、60℃の温度におい
て減圧下で3時間乾燥を行なった。その結果、固体物〔
以下[固体触媒成分(A)」と云う〕が得られた。
固体成分(1)を製造するさいに使った四塩化チタンの
使用量を709にかえたほかは、固体成分(1)の場合
と全く同じ条件で共粉砕を行ない、均一状の共粉砕物〔
チタン原子含有量658重量係、マグネシウム原子含有
量 18.7重量敷塩素原子含有量 747重量係、以
下「固体成分(2)」と云う〕が得られた。
この固体成分(2)のうち、150gをとり、500 
mlのフラスコに入れた後、100m/!のn−へブタ
ンを加えて懸濁させ、室温において十分に攪拌しながら
20.6 mlのトリエチルアルミニウム(アルキル金
属化合物として)のn−ヘキサン溶液(濃度 1モル/
lりを2時間かけて滴下した。滴下終了後、処理系を6
0℃に昇温し、この温度において2時間攪拌した。つい
で、処理系をほぼ室温まで冷却し、200m/!のn−
へブタンを加え、十分攪拌した。ついで、この処理系を
静置し、上澄液約200mAを抜いた。この操作を4回
繰り返すことによって固体物が得られた。この固体物に
20、6 mlのイソアミルエーテル(エーテル系化合
物として)のn−へブタン溶液(濃度 1モル/l)を
加え、室温において2時間中分攪拌を行なった。ついで
、この処理液をn−へブタンを用い。
て十分洗浄した後、60℃の温度において減圧下で3時
間乾燥を行ない、固体物以下「固体触媒成分(B)」 
と云う〕が得られた。
実施例 1〜6、比較例 1〜6 〔(A)共重合体(a)〜(rrl)の製造〕100r
のオートクレーブに主触媒として以上のようにして得ら
れた固体触媒成分(A)または(B)をそれぞれ第1表
に示す量を入れ、さらに10.0gのトリエチルアルミ
ニウム(助触媒、有機アルミニウム化合物として)をそ
れぞれに加え、不活性溶媒として30に、pのイソブタ
ンを仕込んだ。ついでそれぞれのオートクレーブを閉じ
、内温を70℃まで昇温した。各オートクレーブに水素
を加え、さらにエチレンの分圧が10kg/cm2(ゲ
ージ圧)になるまで圧入した。それぞれのエチレン分圧
に保つようにエチレンを圧入し、かつ重合の開始時にα
−オレフィンを圧入し、エチレンとα−オレフィンとの
共重合を15時間重合を行ない、第2表に密度、HLM
IまたはM、I、などを示すエチレン共重合体を製造し
た。得られた各エチレン共重合体を60℃の温度の乾燥
窒素の流動化で3時間乾燥を行なった。また、各エチレ
ン共重合体のM、I、、HLMIおよび密度を第1表に
示す。
第   1    表 r31) 第   2   表 以上のようにして得られた共重合体(、)ないしくm)
をそれぞれ第3表に示す配合量で210°Cに設定され
た二軸押出機(神戸製鋼社製、商品名 2FCM)を用
いて 回溶融混練を行なった。得られた組成物のM。■
0、HLMI/M。■、および密度を第3表に示す。
以上のようにして得られたそれぞれの組成物に安定剤と
して組成物に対して002重量係の2,6−ジー第三級
−ブチル−p−クレゾールおよび03重’N%のカルシ
ウムステアレートを加えて内径が40間の押出機を用い
て200°Cで混練しながらペレットを作成した。
つぎに、ブロー成形機〔商品名 ブラコーSv、内径 
45祁、L/D 22〕を使って、300dcの丸びん
を中空成形した(ただし、比較例3および4は、中空成
形ができなかった)。なお、成形条件は下記のとおり 樹脂温度     205℃ ノズルマントル    9wrnp−14てダスクリュ
ー回転数  40回転/分 (32) 金型冷却温度       20℃ 冷却時間         15秒 押出し量          8.21kp/時間以上
のようにして得られたそれぞれの丸びんの内圧が0.3
5 kg / cm2(ゲージ圧)になるように窒素を
圧入した。これらのびんを70℃の7ニオン界面活性剤
の水溶液(濃度 10重量%)に入れ、ESCRを測定
した。得られた結果を第3表に示す。また、前記の中空
成形によって得られたそれぞれの丸びんの表面の肌荒れ
を肉眼で観測した。それらの結果を第3表において肌荒
れの状態を下記の様に示す。
◎ 非常に良好 ○ 良好 Δ 不良 × 非常に悪い 以上の実施例および比較例から、本発明によって得られ
る組成物を中空成形した場合、得られる中空成形物(た
とえば、びん)のESCRが非常に良好であるばかりで
なく、その表面も肌荒れの状態も極めてすぐれているた
め、中空成形物用として将来有望であることは明白であ
る。
特許出願人 昭和電工株式会社 代理人 弁理士菊地精−

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 仏)少なくともマグネシウム原子、ハロゲン原子および
    チタン原子を含有する固体触媒成分と(Bl  有機ア
    ルミニウム化合物 とから得られる触媒系を用いてエチレンとαオレフィン
    とを共重合することによって得られる少なくとも二種の
    エチレン系共重合体からなる組成物であり、 (1)  少なくとも一種のハイ・ロード・メルト・イ
    ンデックスが0.03〜lOg/10分であり、かつ密
    度が0.890 fl / cm3ないし0゜905 
    g/cm3未満である共重合体 80ないし20重量部 および (2)少なくとも一種のメルト・インデックスが10〜
    3000g/l 0分であり、 かつ密度が0890〜
    0.94.097cm”である共重合体 20ないし8
    0重量部 であることを特徴とするメルト・インデックスが002
    〜30g/10分であり、かつ密度が0.890〜0.
    93597cm3である一cチL/ ン系共重合体組成
    物。
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