JPS5844590Y2 - 電解コンデンサ用ケ−ス

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【考案の詳細な説明】本考案は電解コンテ゛ンサのケース防爆構造に関するも
のである。

電解コンデンサは過電圧を印加したり、極性を逆接続し
たりすることにより、内圧が急上昇し、爆発を起こすお
それがあり、爆発を防ぐために防爆弁を設けることが通
常行なわれている。

防爆弁は、電解コンテ゛ンサの封口部かケースに設けら
れているが、封口部に肉薄部を設けて防爆弁としたもの
は、封口部がゴムなどの弾性体でできているので経年変
化を起こし防爆性能が一定でないこと、封口部をプリン
ト基板に密接して取付けるとうまく動作しないことなど
の欠点か゛ある。

一方、ケースの一部に肉薄部を設けたものは、このよう
な欠点がなく多用されているが、ケースがアルミニウム
などの金属でできているので肉薄部の厚さの精度が問題
となる。

もし、所定の厚さより厚い場合には肉薄部が開弁動作せ
ずに爆発の恐れがあり、逆に肉薄部が薄すぎる場合は、
開弁動作に問題はないものの、外からリード線などで突
かれて穴があいたり、肉薄部にピンホールができここか
ら徐々に内部の電解液が蒸発して電解コンデンサの寿命
を縮める欠点がある。

このため肉薄部の適正な厚みは制限されてしまう。

そして、この狭い適正範囲の厚みを有する肉薄部をケー
スに形成するのは難しく、歩留りも悪いという欠点があ
る。

本考案はこの欠点を改良し、肉薄部が従来のものより厚
くてもよく、シかもその厚みに多少の誤差があっても確
実に動作するようにしたもので、その構造は第１図に示
すように、ケース底面１に防爆弁となる溝状の肉薄部２
を設け、この肉薄部２の両側面部に肉薄部２に交叉する
ように設けたものである。

第２図、第３図は本考案の別の実施例を示したもので、
肉薄部２の両側面へ更に面積を有する補助肉薄部３を設
けたものを示している。

以上のように本考案は防爆動作する溝状の肉薄部２以外
に補助肉薄部３を設けたことを特徴としており、この補
助肉薄部３がケースの底面１の強度を下げ、ケース内の
圧力が上昇するとケースの底面１が容易に膨み、これに
より肉薄部２が両側へ押広げられ、肉薄部１の最深部か
ら裂けるようにして開弁動作する。

すなわち、本考案はケースの底面１の内圧上昇になる膨
みを積極的に利用したものである。

このように本考案のケース防爆構造は、従来の補助肉薄
部３のないものに比べ肉薄部２０開弁動作が容易になる
ので、肉薄部２を従来のものに比べて厚く設定すること
ができ、このため肉薄部２が突き破られたり、電解液が
蒸発する心配がない。

また、肉薄部２の厚みに誤差があっても開弁動作への影
響が少なく、ケースの製造が容易となり、歩留も向上す
るなどの効果もある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の電解コンデンサ用ケースを示すもので
、ａはその平面図、ｂ、Ｃはその断面図、第２図は本考
案の別の実施例を示すもので、ａはその平面図、ｂ、Ｃ
はその断面図、第３図は同様に別の実施例を示す平面図
である。１・・・・・・ケース底図、２・・・・・・肉薄部、３
・・・・・・補助肉薄部。

【実用新案登録請求の範囲】

一方端が開口した円筒状ケース底面部に、前記底面部の
中心を直線状に通る溝状の肉薄部を設けるとともに、該
肉薄部の両側面に、該肉薄部より浅くかつ広い面積を有
する補助肉薄部を設けて防爆弁としたことを特徴とする
電解コンデンサ用ケース。