JPS5842850B2 - 脂肪酸又はその誘導体の製造法 - Google Patents

脂肪酸又はその誘導体の製造法

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JPS5842850B2
JPS5842850B2 JP55084916A JP8491680A JPS5842850B2 JP S5842850 B2 JPS5842850 B2 JP S5842850B2 JP 55084916 A JP55084916 A JP 55084916A JP 8491680 A JP8491680 A JP 8491680A JP S5842850 B2 JPS5842850 B2 JP S5842850B2
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實 高川
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はオレフィン、−酸化炭素及び水、またはアルコ
ールもしくはその誘導体と一酸化炭素を弗化水素触媒存
在下反応させて脂肪酸又はその誘導体を製造する方法に
関する。
オレフィン、−酸化炭素及び水、またはアルコールもし
くはその誘導体と一酸化炭素を硫酸、弗化水素、三弗化
硼素などの酸触媒の存在下に反応させ、原料よりも炭素
数の一つ多い脂肪酸またはその誘導体を得る反応はコツ
ホ反応またはコツホ類似反応として広く知られている。
かSる反応において触媒として弗化水素を使用するに際
し、オレフィンを原料とする場合には触媒として実質的
に無水の弗化水素を用いてオレフィンと一酸化炭素とを
反応させた後、反応した一酸化炭素と等モルまたは過剰
の水を添加して脂肪酸を製造するのが好ましいことが知
られている。
またアルコールもしくはその誘導体を原料とする場合に
は弗化水素にあらかじめ1〜15wt%の水を添加して
おく方が温和な反応条件で収率よく脂肪酸またはその誘
導体を製造できることが知られている。
即ちこれらの反応生成物中にはほとんどの場合水が含ま
れることになる。
この場合水の含有量は通常弗化水素に対して1〜50w
t%であり、水は弗化水素と最高沸点共沸混合物(以下
水和触媒という)を形成し、また脂肪酸との親和力も強
いので単に容器にためた反応生成物を加熱するだけでは
反応生成物から水和触媒を分離することは困難である。
このような問題点を解決する為特公昭4635722で
は、オレフィンと一酸化炭素を反応させて得た反応生成
物に弗化水素・水の錯体を接触させて弗化水素と脂肪酸
・フッ化水素錯体の混合物とし、これを蒸留して弗化水
素と脂肪酸・弗化水素錯体とに分離後さらに脂肪酸・弗
化水素錯体を等モル量の水で分解して脂肪酸を回収する
という方法が提案されている。
しかし−この方法は工程が非常に複雑であるのみならず
、上記の特許公報に記載されている方法のみによって反
応生成物中に残存する弗素外の濃度をたとえば脂肪酸1
モルに対して0.05モル以下にすることは困難であろ
うと予想される。
また、反応原料としてアルコールを用いる場合には反応
生成物に水を添加する必要がないので、上記の方法を適
用することは不可能である。
本発明者らは上記の欠点を解消し反応生成物と触媒を簡
単な手段で分離回収するための方法について検討した結
果、炭化水素還流下の蒸留塔(以下分解塔という)に合
成液を供給して分解することにより、従来は不可能また
は困難と考えられていた脂肪酸・フッ化水素錯体の熱分
解による分離がほぼ完全に遠戚できるというおどろくべ
き事実を見出し本発明を完成した。
即ち本発明はオレフィン、−酸化炭素及び水、またはア
ルコールもしくはその誘導体と一酸化炭素を弗化水素触
媒存在下反応させて得た反応生成物を低級炭化水素又は
低級・・ロゲン化炭化水素の存在下熱分解する脂肪酸又
はその誘導体の製造法である。
本発明において脂肪酸またはその誘導体を製造するため
の原料としては通常コツホ反応またはコツホ類似反応に
用いられるものならいかなるものでも使用できる。
たとえばエチレン、プロピレン、n−ブチレン、インブ
チレン、ジイソブチレン、ノネン、ヘキサデセン、シク
ロヘキセンなどのオレフィン類、フロビルアルコール、
i−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、ペンチ
ルアルコール、ヘキシルアルコール、オクタツール、2
エチルヘキサノール、ノニルアルコール、ドデカノール
などのアルコール類、メチル−t−ブチルエーテル(M
TBE)などのアルコール誘導体を用いることができる
これらの原料は単独、あるいは溶媒と共に一酸化炭素で
飽和された反応系内で原料に対し2〜50倍、好ましく
は2.5〜20倍(モル比)のフッ化水素触媒と一酸化
炭素圧力1〜150kg/ca、好ましくは2〜50k
g/cIrL、反応温度−20〜100℃、好ましくは
0〜80℃の条件下接触せしめた後、オレフィンを原料
とする場合にはさらに所要量の水を添加した後に、アル
コールを原料とする場合にはそのまま分解塔に供給して
塔底で反応生成物を、塔頂で触媒を回収する。
通常、上記の反応では原料に対して2〜50倍モルのフ
ッ化水素を使用するので、たとえばフラッシュ蒸発等に
より合成液中のフッ化水素の一部をあらかじめ除去した
後分解塔に供給し、さらに完全に反応生成物と触媒とを
分離してもよい。
塔頂で回収されたフッ化水素はそのままあるいは必要な
場合にはさらに蒸留して水分濃度を調整後反応工程に循
環する。
本発明において分解塔内を還流させる低級炭化水素又は
低級ハロゲン化炭化水素(以下分解助剤という)として
は反応生成物よりも沸点が低く、且つ弗化水素への溶解
度が余り大きくないものが好ましく、このような条件に
適合するものは炭素数2〜6の脂肪族炭化水素もしくは
それらのハロゲン化物、たとえばブタン、ペンタン、ヘ
キサン、ジクロルエタン、クロルプロパン、クロルブタ
ンあるいは炭素数6〜8の芳香族炭化水素もしくはそれ
らのハロゲン化物、たとえばベンゼン、トルエン、キシ
レン、クロルベンゼン、クロルトルエン、フルオロベン
ゼン、フルオロトルエン等である。
ヘプタンのように炭素数の多い脂肪族炭化水素は生成し
た脂肪酸の回収率をやや低下させる傾向があるので好ま
しくない。
分解圧力は他工程との関連で決めることができ特に制限
はないが、実用上1〜10 kg/crA (絶体圧)
が好ましい。
分解温度は分解圧力、分解助剤の種類、反応生成物の濃
度等種々の要因に影響されるが、発明者の検討した範囲
では塔底温度50〜230℃、合成液供給段温度30〜
140℃、塔頂温度10〜90℃であった。
分解塔に供給する熱量はフッ化水素および水和触媒の蒸
発に要する潜熱と反応生成物等の加熱に要する顕熱の和
(以下理論熱量)の1.05倍以上が好ましい。
対理論熱量比(供給熱量÷理論熱量)の大きい程塔底か
ら回収される反応生成物中のフッ素濃度は小さくなるが
、過剰の熱を消費することになるので対理論熱量比をど
の程度にするかは経済的見地から決められるべきもので
ある。
分解塔の理論段数は2段以上あることが好ましい。
理論段数が小さすぎると反応生成物の一部が塔頂に留出
する傾向が認められる。
上記の運転条件の範囲で合成液の熱分解を行なった場合
の脂肪酸の回収率は97〜100%、残存フッ素濃度は
脂肪酸1モルに対してO,OG2〜0.02モルであっ
た。
本発明に使用する分解塔は充填塔、棚段塔など従来知ら
れているどのような蒸留塔でも使用することができる。
また、合成液の供給方法は回分式でも連続式でもよい。
実施例 分解塔として内径35關、塔高800mm、内部に6間
のディクソンパツキンを充填し塔頂コンデンサーおよび
分離槽を付した充填塔を使用した。
分解圧力は大気圧から5に、g/crA(絶対圧)であ
り、塔内圧の保持は分解塔に少量の窒素を連続的に供給
し電磁弁を開閉して過剰の窒素を放出することにより行
なう。
分解塔はあらかじめペンタン、ヘキサン、ベンゼンなど
の分解助剤を還流させておき、合成液を塔中段または下
段から連続的に供給し、触媒は塔頂の分解槽から、反応
生成物は塔底から連続的に抜き出す。
加熱は電熱によった。分解塔に供給する被分解合成液は
i−ブタノール、t−ブタノール、メチル−t−ブチル
エーテル、ジイソブチレンよりフッ化水素を触媒として
★★合合成たピバリン酸、ピバリン酸メチル、イソノナ
ン酸などを含む合成液である。
原料としてオレフィンを用いる場合は実質的に無水のフ
ッ化水素を用いて反応後、反応により吸収された一酸化
炭素に対して1.3倍モルの水を添加し、たものを分解
塔に供給する。
原料トしてアルコールまたはそれらの誘導体を用いる場
合は2〜15wt%の水を含むフッ化水素を触媒として
用いそのまま分解塔に供給する。
分解塔から回収された触媒はそのままあるいは再蒸留し
て脱水後反応工程で再使用した。
反応工程の実験条件及び分解実験の結果を第1表、第2
表に示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 オレフィン、−酸化炭素及び水、またはアルコール
    もしくはその誘導体と一酸化炭素を弗化水素触媒存在下
    反応させて得た反応生成物を低級炭化水素又は低級ハロ
    ゲン化炭化水素の存在下熱分解することを特徴とする脂
    肪酸又はその誘導体の製造法。
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US06/700,347 US4894188A (en) 1980-06-23 1985-02-13 Process for producing fatty acids and their ester derivatives

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NL185917C (nl) 1990-08-16
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JPS579736A (en) 1982-01-19
NL8102303A (nl) 1982-01-18

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