JP3620880B2 - イソプロピルアルコールの製造方法 - Google Patents

イソプロピルアルコールの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、塗料溶剤や医薬、農薬、合成原料、洗浄剤として工業的に利用されるイソプロピルアルコールを、プロピレンの直接水和により製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
プロピレンの液相直接水和によるイソプロピルアルコールの製造は、ブテン水和によるsec−ブタノール製造と共に、旧くから知られている。水和反応に供される触媒は酸触媒であり、強酸性の陽イオン交換樹脂とヘテロポリ酸触媒を利用した製造方法が工業化されている。
なかでも、強酸性の陽イオン交換樹脂に代表される固体触媒を用いる方法では、水和反応を実施する条件が、温度100〜150℃、圧力 60〜200気圧と、ヘテロポリ酸触媒を用いる場合に比べて低温低圧で実施され、反応器または反応システムの構築上優位である。
【0003】
固体触媒を用いる液相直接水和法では、水和反応が平衡反応であることから、原料プロピレンの転化率は約75%前後に留まっている。かかる転化率を向上せしめんとして反応器を多段化し、蒸気相と液相との接触を総括的に向流接触に近接させる方法が提案され、90%を越える転化率が報告されている(公告特許公報平 4−27219号)。しかしながら、かかる方法においても、生成したイソプロピルアルコールは、大部分は液相に存在するものの、一部が未反応プロピレンと共に蒸気相に存在する。反応器入口では、ジイソプロピルエーテルの副生を抑制しイソプロピルアルコールの選択率を高めるべく、原料プロピレンに対して量論比の10倍以上のモル比率で水が供給されるため、必然的に反応器出口の液相は大部分が水となり、加えて、合成されたイソプロピルアルコールの一部が蒸気相に分配されるため、液相中のイソプロピルアルコール濃度は小さく、10乃至30重量%程度に留まらざるを得ないのが実状である。
【0004】
工業的に利用されるイソプロピルアルコールの利用形態の大部分は無水の状態であるため、かかる液相直接水和法では、反応器出口で得られる低濃度のアルコール水溶液を無水にまで濃縮する必要が生じる。この濃縮は、イソプロピルアルコールが水と最低共沸混合物を形成するため、共沸蒸留、脱水蒸留を経て精留操作により無水の製品として製造されるのが通例であり、かかる濃縮に要するエネルギーは極めて多大なものとなっている。
【0005】
かくのごとき濃縮エネルギーの低減化をはかる方法が報告されている。
【0006】
公開特許公報昭 60−149536号公報においては、液相ヘテロポリ酸を触媒としてn−ブテンと水から、sec−ブタノールを製造するに際して、n−ブテンの臨界圧力ならびに臨界温度を上回る温度圧力条件下に液相水和反応を行い、気相側に存在する反応混合物をガス状で反応器外へ抜き出し、冷却、液化して油水分離させ、該油相中から未反応n−ブテンを除去して、ほとんど無水のsec−ブタノールを製造する方法が記載されている。この方法は共沸操作を必要とせず、濃縮にかかわるエネルギーを見かけ上、大幅に低減せしめた好適な例であるが、反応器における原料ブテンの転化率は10%程度に留まり、単に反応器容積が多大となるのみならず、アルコール製造に必要な量論量の実に9倍以上もの多量の未反応ブテンを反応器入口に循環再使用することが要求されるという工業上の問題点を有している。
【0007】
さらに、公告特許公報昭60−24082号では、炭素原子数2〜6の蒸気状低級オレフィンを、液状水で、強酸性固体物質の存在下に高温高圧において直接接触水和し、得られた水性粗アルコールを、反応生成物から分離することにより炭素原子数2〜6の低級アルコールを得るに当たり、(1) オレフィン含有蒸気流を酸性触媒で満たされた反応器に底部から導入し、反応させるべきオレフィン1モル当たり液状水少なくとも1モルを反応器に装入し、(2) オレフィンの臨界温度及び臨界圧力よりも高いか叉は少なくとも僅かに低い温度及び圧力条件で反応させ、(3) 反応混合物の水相を全部反応器に留めるか叉はその主要量を反応器に戻し、(4) 未反応のオレフィン及びほとんどすべての反応生成物を含む蒸気流を反応器頂部から排出し、(5) 排出蒸気流から主として形成されたアルコールから成る粗生成物を液状で分離する、ことを特徴とする製造方法が記載されている。しかしてこの方法によれば、イソプロピルアルコールの生成選択率が高く、液状分離されるイソプロピルアルコールも高濃度で得られるとされている。また、高い選択率は、反応生成物がほとんど直接的に気相に移行して液相中のアルコール濃度が極端に低く保たれることに関連するとされている。その実施例の記載にしたがえば、100 気圧、135 ℃にて液相水和反応を実施し、イソプロピルアルコール選択率は99%以上、液状分離物は80wt%アルコールであり、高濃度濃縮が実現されている。しかしながら、本発明者らの知見によれば未だに共沸組成89wt%には到達していない。さらに、反応転化率については、新原料のプロピレンを毎時 5.6モル供給して液状分離後に 4.2モルのイソプロピルアルコールが得られており総括転化率は75%を呈しているが、反応器出口蒸気の一部を反応器に循環使用しているため、反応器入口と出口間での収率は明らかにされていないが、75%以下であることは明白である。
【0008】
さらに、本発明者らの知見および解析によれば、公告特許公報昭60−24082号に記載の方法で、かかる反応器出口でのプロピレン転化率を求めたところ、 135℃及び 100気圧の条件下の水和反応では、該公報に明記されているごとく液相中のイソプロピルアルコールを極端に低く保つためには(同公報第4頁特開昭7欄第40行〜42行)、反応混合物の水相の反応器への循環量が多大であり、この場合には、例えば液相中のイソプロピルアルコール濃度が10wt%以下では、該転化率は約8%程度に留まることが判明した。すなわち、該公報の方法では、反応器出口蒸気の一部を反応器に直接循環使用して初めて高転化率が得られるのであり、このため反応器容積が多大となり、未反応オレフィンの循環量が多量とならざるを得ないことに変わりはなく、工業上の問題点の直接的解決にはならないと言える。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明は、プロピレンの液相直接水和によりイソプロピルアルコールを製造するに際して、反応器内にて高濃度のイソプロピルアルコールを高い転化率で製造し、濃縮に要するエネルギーを低減すると同時に多大な反応器容積を必要としない製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、強酸性の固体触媒の存在下に、プロピレンと水とを高温、高圧の下で直接水和し、反応生成物から粗アルコール水溶液を分離し、該水溶液を精製処理してイソプロピルアルコールを製造する方法であり、この方法は、より具体的には、
〔1〕 強酸性の固体触媒の存在下に、プロピレンと水とを高温、高圧の下で直接水和し、かくして得られた反応生成物から粗アルコール水溶液を分離し、該水溶液を精製処理してイソプロピルアルコールを製造する方法にして、
(1) 該固体触媒を充填もしくは懸濁した反応器内に、プロピレンと、該反応させるプロピレン1モル当たり少なくとも1モル以上となる水とを連続的に供給し、
(2) 少なくとも該反応器入口ならびに出口の液相中のイソプロピルアルコール濃度を6重量%以上に保ちながら、
(3) 該反応器内の温度および圧力を、該プロピレンの臨界温度及び臨界圧力以上に保って水和反応させ、
(4) 反応生成物のうち蒸気相の全量を反応器から抜き出し、減圧もしくは冷却により一部液化させて気体成分から分離した後に、該液化相に含まれる粗イソプロピルアルコールを精製して精イソプロピルアルコールを得る、
ことを特徴とするイソプロピルアルコールの製造方法であり、または、
〔2〕 反応生成物のうち液相の全量もしくは一部を、該液中の水が供給されるプロピレン1モル当たり10モル以上となる流量にて該反応器入口に循環させるか、または、反応器内の液相の全量もしくは主要部を反応器に留めるか、反応器入口もしくは液相循環に新たにイソプロピルアルコールを供給するかの、いずれかにより、反応器入口ならびに出口の液相中のイソプロピルアルコール濃度を調整する〔1〕記載の方法であり、または、
〔3〕 残留気体の全量もしくは一部から未反応プロピレンを蒸留回収し、反応器入口に循環させて実施する〔1〕もしくは〔2〕に記載の方法である。
【0011】
まず、添付図面について説明するに、図1は本発明方法を実施するためのフローシートである。ここで1はプロピレン供給導管、2は水供給導管、3はイソプロピルアルコール供給導管、4は液相循環管、5は反応器、6は蒸気相排出管、7は圧力調整弁、8は気液分離器、9はオレフィン排出管、10は凝縮液相排出管である。
【0012】
本発明で対象とする強酸性の固体触媒はとくに限定せらるるものではないが、強酸性の官能基を有する触媒、とりわけ、強酸性の陽イオン交換樹脂を代表的に用いることができる。固体触媒は、反応器内に固定層として充填されてもよく、懸濁状態で使用してもよい。また、液相ヘテロポリ酸のごとき水に溶解性を有する触媒を用いても差し支えないが、かくのごとき触媒は、その腐食性の故に反応器ならびに付帯設備に耐酸性の高級材質、例えばハステロイやチタン等の使用を要求されることが多く、製造設備上は固体触媒の使用が好ましい。
【0013】
本発明方法は、水和反応に連続的に供給される水に、予め所定量のイソプロピルアルコールを共存せしめる点で、従来技術とは明確に異なる。さらに具体的には、反応器出口における反応生成物の液相の全量もしくは主要な部分を該反応器入口に循環供給することと相まって、液相水和反応が実施される反応器の液相のいずれの部分に於いても必ず所定量以上のイソプロピルアルコールを水と共に存在せしめる点で、液相中のイソプロピルアルコール濃度が極端に低く保たれている公告特許公報昭60−24082号の方法(同公報第4頁第7欄第40行〜42行)とは明確に異なる。
【0014】
本発明者らの得た新たな知見によれば、プロピレンからの反応生成物としてのイソプロピルアルコールの実質的に殆どすべてを蒸気相として反応器外へ取り出す方法においては、プロピレンの転化率は液相に存在するイソプロピルアルコールの濃度と密接な関連があるのである。したがって、反応温度および反応圧力が同一の条件下においては、該アルコール濃度が高い程、蒸気相として取り出されるイソプロピルアルコールへのプロピレンの転化率が高くなるのである。このような超臨界又は亜臨界のオレフィンへの水相中の溶質(イソプロピルアルコール)の分配平衡に関しては従来全く知られていない。例えば、液相中のイソプロピルアルコール濃度が25重量%であれば、反応温度 130℃、反応圧力 120気圧では、公知の強酸性陽イオン交換樹脂を触媒として用いた場合に、プロピレン転化率は20%を実現することができる。これは公告特許公報昭60−24082号や公開特許公報第 60−149536号に於けるオレフィン転化率が高々10%であるのに対して、顕著な向上であるというべきである。
【0015】
このとき、反応器入口の液相は、新たに供給される水、水と共に新たに供給されるイソプロピルアルコール、反応器出口から循環される液相、の少なくとも2つが混合される。この混合、液相中のイソプロピルアルコール濃度、すなわち、反応器入口液相中のイソプロピルアルコール濃度を、反応器出口から循環される液相中のイソプロピルアルコール濃度と実質的に殆ど等しくなるように、水と共に新たに供給するイソプロピルアルコール量により調整することが本発明の好ましい形態を提供する。
【0016】
かくして本発明において水に共存させるイソプロピルアルコールの濃度は、充分高いことがプロピレン転化率を高めるために好ましい。ただしあまり過大となれば、ジイソプロピルエーテルの副生率が高くなり、プロピレン原単位の向上の点からは適当ではない。好ましくは、液相中の濃度が、6重量%ないし30重量%、より好ましくは10ないし25重量%が転化率向上およびエーテル副生低減の点で選択される。
【0017】
水和反応を実施する反応器内での温度および圧力の操作条件は、プロピレンの臨界温度92℃ならびに臨界圧力46気圧のいずれをも上回っていることが必要である。蒸気相は、プロピレン、イソプロピルアルコール、水、ジイソプロピルエーテルから主として構成される。原料プロピレンによってはプロパンも共存しうるが、プロピレンの臨界点を越える温度及び圧力条件下では、液相で水和反応により生成したイソプロピルアルコールは、直ちに液相から蒸気相へと移動する。蒸気相中には水も存在するが、本発明者らの新たな知見によれば、プロピレンの臨界点以上の条件下では、蒸気相中のイソプロピルアルコール存在量は水よりも高い。従って、かくのごとき蒸気相を反応器から連続的に取りだした後に、プロピレンの臨界圧力以下に減圧し、必要に応じて、臨界温度以下に冷却することにより、イソプロピルアルコール及び水を液化させて未反応の気体状プロピレンと分離することにより、共沸組成である88重量%と同程度の高濃度のイソプロピルアルコール水溶液を得ることができるのである。すなわちイソプロピルアルコールと水との共沸蒸留操作を必ずしも必要としなくなり、濃縮に要するエネルギーが大幅に低減されるという顕著な作用効果が得られるのである。
【0018】
気体状の未反応プロピレンは、アルコールと分離された後に常法に従い蒸留回収し、再び反応器に循環することにより余すところなく使用できる。また、未反応プロピレンに極めて若干量のイソプロピルアルコールが同伴する場合は、該蒸留塔の底部からこれを回収し精製工程へ供することも、原料原単位向上の点で効果的であることは言うまでもない。
【0019】
高濃度で得られたイソプロピルアルコールは、しかしながら、若干量の水を含んでおり、これより無水のアルコールを得るには脱水操作を行うことが好ましい。脱水操作には、ベンゼンやトルエン、ヘキサン等の水と最低共沸混合物を形成する溶剤を用いた共沸蒸留による脱水、ゼオライト等の乾燥剤を用いる脱水などが公知であり、これらの利用により無水アルコールを得ることが可能である。なお、図1においてプロピレン、水、イソプロピルアルコールは液相循環ラインに供給されるごとくに示されているが、もちろん反応器に供給してもよいことはいうまでもない。
【0020】
【実施例】
以下に実施例を示して、本発明を詳述する。
〔実施例1〕
内径30mm、高さ300mm のSUS316製のジャケット付き反応管に市販のマクロポーラス型強酸性陽イオン交換樹脂レバチットSPC−118 を100mL 充填し、反応管底部より、96%プロピレン(残り 4%はプロパン)を毎時 1300 mmol、イソプロピルアルコールを18重量%含む水を毎時9.2 g の流量にて供給し、反応管の温度及び圧力を各々 150℃、 150気圧に保ち、反応管上部から液相を毎時315gにて連続的に抜き出して反応管底部に循環供給させ、反応管出口より連続的に排出される気相を、圧力調整弁により30気圧に減圧した後に、気液分離管にて80℃に冷却し、気液分離管の底部より液相を連続的に抜き出した。この操作を開始して8時間後に各部の流量及び温度が定常になったのを確認した後に、気液分離管上部からの気相抜き出し流量及び組成、気液分離管底部からの液相抜き出し流量及び組成、ならびに反応管での循環液相の組成を測定した。
各部の流量及び組成、ならびに、反応管へのプロピレン供給量と気液反応管気相抜き出しのプロピレン量から算出される反応管入口出口間でのプロピレン転化率を表1に示す。
【0021】
〔比較例1〕
反応管出口の液相中のイソプロピルアルコール濃度が5重量%となるように、反応管へ供給する水に添加するイソプロピルアルコール量を調節し、さらに、気液分離管からの液相抜き出し流量が実施例1と等しくなるように、反応管へのプロピレン供給量を調整した以外は実施例1と全く同様の操作を行った結果を、表1に併せて示す。
【0022】
【表1】
Figure 0003620880
【0023】
【発明の効果】
本発明により、プロピレンの液相直接水和反応によるイソプロピルアルコールの製造において、未反応オレフィン蒸気相へ生成せしめたイソプロピルアルコールの殆ど全てを選択的に移行させる方法の有していた、オレフィン転化率の低さ、これに起因するオレフィン供給量の過大さ、反応器容積の増大化という問題点を大幅に緩和させることができ、該方法の有する濃縮エネルギー低減化という長所を発揮し、且つ、これら問題点を克服した現実的な製造方法を実現することを可能ならしめるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施するためのフローシートの一例
【符号の説明】
1 プロピレン供給導管
2 水供給導管
3 イソプロピルアルコール供給導管
4 液相循環管
5 反応器
6 蒸気相排出管
7 圧力調整弁
8 気液分離器
9 オレフィン排出管
10 凝縮液相排出管

Claims (3)

  1. 強酸性の固体触媒の存在下に、プロピレンと水とを高温、高圧の下で直接水和し、かくして得られた反応生成物から粗アルコール水溶液を分離し、該水溶液を精製処理してイソプロピルアルコールを製造する方法にして、
    (1) 該固体触媒を充填もしくは懸濁した反応器内に、プロピレンと、該反応させるプロピレン1モル当たり少なくとも1モル以上となる水とを連続的に供給し、
    (2) 少なくとも該反応器入口ならびに出口の液相中のイソプロピルアルコール濃度を6重量%以上に保ちながら、
    (3) 該反応器内の温度および圧力を、該プロピレンの臨界温度及び臨界圧力以上に保って水和反応させ、
    (4) 反応生成物のうち蒸気相の全量を反応器から抜き出し、減圧もしくは冷却により一部液化させて気体成分から分離した後に、該液化相に含まれる粗イソプロピルアルコールを精製して精イソプロピルアルコールを得る、
    ことを特徴とするイソプロピルアルコールの製造方法。
  2. 反応生成物のうち液相の全量もしくは一部を、該液中の水が供給されるプロピレン1モル当たり10モル以上となる流量にて該反応器入口に循環させるか、または、反応器内の液相の全量もしくは主要部を反応器に留めるか、反応器入口もしくは液相循環に新たにイソプロピルアルコールを供給するかの、いずれかにより、反応器入口ならびに出口の液相中のイソプロピルアルコール濃度を調整する請求項1記載の方法。
  3. 残留気体の全量もしくは一部から未反応プロピレンを蒸留回収し、反応器入口に循環させて実施する請求項1もしくは請求項2に記載の方法。
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