JPH08165260A - イソプロピルアルコールの製造方法 - Google Patents

イソプロピルアルコールの製造方法

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JPH08165260A
JPH08165260A JP6311813A JP31181394A JPH08165260A JP H08165260 A JPH08165260 A JP H08165260A JP 6311813 A JP6311813 A JP 6311813A JP 31181394 A JP31181394 A JP 31181394A JP H08165260 A JPH08165260 A JP H08165260A
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伸二 小川
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 強酸性の固体触媒の存在下に、プロピレンと
水とを高温高圧の下で直接液相水和させてイソプロピル
アルコールを製造する方法において、水和反応を実施す
る反応器の入口及び出口の液相中のイソプロピルアルコ
ール濃度を所定量以上に調節し、プロピレンの臨界温度
ならびに臨界圧力を上回る温度圧力条件下で反応させ
る。 【効果】 反応器におけるオレフィン転化率を高い状態
で、生成したアルコールの殆どすべてを未反応オレフィ
ンと共に選択的に回収して、イソプロピルアルコール製
造における濃縮に関わるエネルギー低減化と、オレフィ
ン供給量の低減化、反応器容積の低減化を同時に満足さ
せる製造方法が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗料溶剤や医薬、農
薬、合成原料、洗浄剤として工業的に利用されるイソプ
ロピルアルコールを、プロピレンの直接水和により製造
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プロピレンの液相直接水和によるイソプ
ロピルアルコールの製造は、ブテン水和によるsec-ブタ
ノール製造と共に、旧くから知られている。水和反応に
供される触媒は酸触媒であり、強酸性の陽イオン交換樹
脂とヘテロポリ酸触媒を利用した製造方法が工業化され
ている。なかでも、強酸性の陽イオン交換樹脂に代表さ
れる固体触媒を用いる方法では、水和反応を実施する条
件が、温度100〜150℃、圧力 60〜200気圧と、ヘテロポ
リ酸触媒を用いる場合に比べて低温低圧で実施され、反
応器または反応システムの構築上優位である。
【0003】固体触媒を用いる液相直接水和法では、水
和反応が平衡反応であることから、原料プロピレンの転
化率は約75%前後に留まっている。かかる転化率を向
上せしめんとして反応器を多段化し、蒸気相と液相との
接触を総括的に向流接触に近接させる方法が提案され、
90%を越える転化率が報告されている(公告特許公報
平 4-27219号)。しかしながら、かかる方法において
も、生成したイソプロピルアルコールは、大部分は液相
に存在するものの、一部が未反応プロピレンと共に蒸気
相に存在する。反応器入口では、ジイソプロピルエーテ
ルの副生を抑制しイソプロピルアルコールの選択率を高
めるべく、原料プロピレンに対して量論比の10倍以上
のモル比率で水が供給されるため、必然的に反応器出口
の液相は大部分が水となり、加えて、合成されたイソプ
ロピルアルコールの一部が蒸気相に分配されるため、液
相中のイソプロピルアルコール濃度は小さく、10乃至
30重量%程度に留まらざるを得ないのが実状である。
【0004】工業的に利用されるイソプロピルアルコー
ルの利用形態の大部分は無水の状態であるため、かかる
液相直接水和法では、反応器出口で得られる低濃度のア
ルコール水溶液を無水にまで濃縮する必要が生じる。こ
の濃縮は、イソプロピルアルコールが水と最低共沸混合
物を形成するため、共沸蒸留、脱水蒸留を経て精留操作
により無水の製品として製造されるのが通例であり、か
かる濃縮に要するエネルギーは極めて多大なものとなっ
ている。
【0005】かくのごとき濃縮エネルギーの低減化をは
かる方法が報告されている。
【0006】公開特許公報昭 60-149536号公報において
は、液相ヘテロポリ酸を触媒としてn−ブテンと水か
ら、sec-ブタノールを製造するに際して、n−ブテンの
臨界圧力ならびに臨界温度を上回る温度圧力条件下に液
相水和反応を行い、気相側に存在する反応混合物をガス
状で反応器外へ抜き出し、冷却、液化して油水分離さ
せ、該油相中から未反応n−ブテンを除去して、ほとん
ど無水のsec-ブタノールを製造する方法が記載されてい
る。この方法は共沸操作を必要とせず、濃縮にかかわる
エネルギーを見かけ上、大幅に低減せしめた好適な例で
あるが、反応器における原料ブテンの転化率は10%程
度に留まり、単に反応器容積が多大となるのみならず、
アルコール製造に必要な量論量の実に9倍以上もの多量
の未反応ブテンを反応器入口に循環再使用することが要
求されるという工業上の問題点を有している。
【0007】さらに、公告特許公報昭60-24082号では、
炭素原子数2〜6の蒸気状低級オレフィンを、液状水
で、強酸性固体物質の存在下に高温高圧において直接接
触水和し、得られた水性粗アルコールを、反応生成物か
ら分離することにより炭素原子数2〜6の低級アルコー
ルを得るに当たり、(1) オレフィン含有蒸気流を酸性触
媒で満たされた反応器に底部から導入し、反応させるべ
きオレフィン1モル当たり液状水少なくとも1モルを反
応器に装入し、(2) オレフィンの臨界温度及び臨界圧力
よりも高いか叉は少なくとも僅かに低い温度及び圧力条
件で反応させ、(3) 反応混合物の水相を全部反応器に留
めるか叉はその主要量を反応器に戻し、(4) 未反応のオ
レフィン及びほとんどすべての反応生成物を含む蒸気流
を反応器頂部から排出し、(5) 排出蒸気流から主として
形成されたアルコールから成る粗生成物を液状で分離す
る、ことを特徴とする製造方法が記載されている。しか
してこの方法によれば、イソプロピルアルコールの生成
選択率が高く、液状分離されるイソプロピルアルコール
も高濃度で得られるとされている。また、高い選択率
は、反応生成物がほとんど直接的に気相に移行して液相
中のアルコール濃度が極端に低く保たれることに関連す
るとされている。その実施例の記載にしたがえば、100
気圧、135 ℃にて液相水和反応を実施し、イソプロピル
アルコール選択率は99%以上、液状分離物は80wt%アル
コールであり、高濃度濃縮が実現されている。しかしな
がら、本発明者らの知見によれば未だに共沸組成89wt%
には到達していない。さらに、反応転化率については、
新原料のプロピレンを毎時 5.6モル供給して液状分離後
に 4.2モルのイソプロピルアルコールが得られており総
括転化率は75%を呈しているが、反応器出口蒸気の一部
を反応器に循環使用しているため、反応器入口と出口間
での収率は明らかにされていないが、75%以下であるこ
とは明白である。
【0008】さらに、本発明者らの知見および解析によ
れば、公告特許公報昭60-24082号に記載の方法で、かか
る反応器出口でのプロピレン転化率を求めたところ、 1
35℃及び 100気圧の条件下の水和反応では、該公報に明
記されているごとく液相中のイソプロピルアルコールを
極端に低く保つためには(同公報第4頁特開昭7欄第4
0行〜42行)、反応混合物の水相の反応器への循環量
が多大であり、この場合には、例えば液相中のイソプロ
ピルアルコール濃度が10wt%以下では、該転化率は約8
%程度に留まることが判明した。すなわち、該公報の方
法では、反応器出口蒸気の一部を反応器に直接循環使用
して初めて高転化率が得られるのであり、このため反応
器容積が多大となり、未反応オレフィンの循環量が多量
とならざるを得ないことに変わりはなく、工業上の問題
点の直接的解決にはならないと言える。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明は、プロ
ピレンの液相直接水和によりイソプロピルアルコールを
製造するに際して、反応器内にて高濃度のイソプロピル
アルコールを高い転化率で製造し、濃縮に要するエネル
ギーを低減すると同時に多大な反応器容積を必要としな
い製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、強酸性の固体
触媒の存在下に、プロピレンと水とを高温、高圧の下で
直接水和し、反応生成物から粗アルコール水溶液を分離
し、該水溶液を精製処理してイソプロピルアルコールを
製造する方法であり、この方法は、より具体的には、 〔1〕 強酸性の固体触媒の存在下に、プロピレンと水
とを高温、高圧の下で直接水和し、かくして得られた反
応生成物から粗アルコール水溶液を分離し、該水溶液を
精製処理してイソプロピルアルコールを製造する方法に
して、(1) 該固体触媒を充填もしくは懸濁した反応器内
に、プロピレンと、該反応させるプロピレン1モル当た
り少なくとも1モル以上となる水とを連続的に供給し、
(2) 少なくとも該反応器入口ならびに出口の液相中のイ
ソプロピルアルコール濃度を6重量%以上に保ちなが
ら、(3) 該反応器内の温度および圧力を、該プロピレン
の臨界温度及び臨界圧力以上に保って水和反応させ、
(4) 反応生成物のうち蒸気相の全量を反応器から抜き出
し、減圧もしくは冷却により一部液化させて気体成分か
ら分離した後に、該液化相に含まれる粗イソプロピルア
ルコールを精製して精イソプロピルアルコールを得る、
ことを特徴とするイソプロピルアルコールの製造方法で
あり、または、 〔2〕 反応生成物のうち液相の全量もしくは一部を、
該液中の水が供給されるプロピレン1モル当たり10モ
ル以上となる流量にて該反応器入口に循環させるか、ま
たは、反応器内の液相の全量もしくは主要部を反応器に
留めるか、反応器入口もしくは液相循環に新たにイソプ
ロピルアルコールを供給するかの、いずれかにより、反
応器入口ならびに出口の液相中のイソプロピルアルコー
ル濃度を調整する〔1〕記載の方法であり、または、 〔3〕 残留気体の全量もしくは一部から未反応プロピ
レンを蒸留回収し、反応器入口に循環させて実施する
〔1〕もしくは〔2〕に記載の方法である。
【0011】まず、添付図面について説明するに、図1
は本発明方法を実施するためのフローシートである。こ
こで1はプロピレン供給導管、2は水供給導管、3はイ
ソプロピルアルコール供給導管、4は液相循環管、5は
反応器、6は蒸気相排出管、7は圧力調整弁、8は気液
分離器、9はオレフィン排出管、10は凝縮液相排出管で
ある。
【0012】本発明で対象とする強酸性の固体触媒はと
くに限定せらるるものではないが、強酸性の官能基を有
する触媒、とりわけ、強酸性の陽イオン交換樹脂を代表
的に用いることができる。固体触媒は、反応器内に固定
層として充填されてもよく、懸濁状態で使用してもよ
い。また、液相ヘテロポリ酸のごとき水に溶解性を有す
る触媒を用いても差し支えないが、かくのごとき触媒
は、その腐食性の故に反応器ならびに付帯設備に耐酸性
の高級材質、例えばハステロイやチタン等の使用を要求
されることが多く、製造設備上は固体触媒の使用が好ま
しい。
【0013】本発明方法は、水和反応に連続的に供給さ
れる水に、予め所定量のイソプロピルアルコールを共存
せしめる点で、従来技術とは明確に異なる。さらに具体
的には、反応器出口における反応生成物の液相の全量も
しくは主要な部分を該反応器入口に循環供給することと
相まって、液相水和反応が実施される反応器の液相のい
ずれの部分に於いても必ず所定量以上のイソプロピルア
ルコールを水と共に存在せしめる点で、液相中のイソプ
ロピルアルコール濃度が極端に低く保たれている公告特
許公報昭60-24082号の方法(同公報第4頁第7欄第40
行〜42行)とは明確に異なる。
【0014】本発明者らの得た新たな知見によれば、プ
ロピレンからの反応生成物としてのイソプロピルアルコ
ールの実質的に殆どすべてを蒸気相として反応器外へ取
り出す方法においては、プロピレンの転化率は液相に存
在するイソプロピルアルコールの濃度と密接な関連があ
るのである。したがって、反応温度および反応圧力が同
一の条件下においては、該アルコール濃度が高い程、蒸
気相として取り出されるイソプロピルアルコールへのプ
ロピレンの転化率が高くなるのである。このような超臨
界又は亜臨界のオレフィンへの水相中の溶質(イソプロ
ピルアルコール)の分配平衡に関しては従来全く知られ
ていない。例えば、液相中のイソプロピルアルコール濃
度が25重量%であれば、反応温度 130℃、反応圧力 120
気圧では、公知の強酸性陽イオン交換樹脂を触媒として
用いた場合に、プロピレン転化率は20%を実現すること
ができる。これは公告特許公報昭60-24082号や公開特許
公報第 60-149536号に於けるオレフィン転化率が高々10
%であるのに対して、顕著な向上であるというべきであ
る。
【0015】このとき、反応器入口の液相は、新たに供
給される水、水と共に新たに供給されるイソプロピルア
ルコール、反応器出口から循環される液相、の少なくと
も2つが混合される。この混合、液相中のイソプロピル
アルコール濃度、すなわち、反応器入口液相中のイソプ
ロピルアルコール濃度を、反応器出口から循環される液
相中のイソプロピルアルコール濃度と実質的に殆ど等し
くなるように、水と共に新たに供給するイソプロピルア
ルコール量により調整することが本発明の好ましい形態
を提供する。
【0016】かくして本発明において水に共存させるイ
ソプロピルアルコールの濃度は、充分高いことがプロピ
レン転化率を高めるために好ましい。ただしあまり過大
となれば、ジイソプロピルエーテルの副生率が高くな
り、プロピレン原単位の向上の点からは適当ではない。
好ましくは、液相中の濃度が、6重量%ないし30重量
%、より好ましくは10ないし25重量%が転化率向上およ
びエーテル副生低減の点で選択される。
【0017】水和反応を実施する反応器内での温度およ
び圧力の操作条件は、プロピレンの臨界温度92℃ならび
に臨界圧力46気圧のいずれをも上回っていることが必要
である。蒸気相は、プロピレン、イソプロピルアルコー
ル、水、ジイソプロピルエーテルから主として構成され
る。原料プロピレンによってはプロパンも共存しうる
が、プロピレンの臨界点を越える温度及び圧力条件下で
は、液相で水和反応により生成したイソプロピルアルコ
ールは、直ちに液相から蒸気相へと移動する。蒸気相中
には水も存在するが、本発明者らの新たな知見によれ
ば、プロピレンの臨界点以上の条件下では、蒸気相中の
イソプロピルアルコール存在量は水よりも高い。従っ
て、かくのごとき蒸気相を反応器から連続的に取りだし
た後に、プロピレンの臨界圧力以下に減圧し、必要に応
じて、臨界温度以下に冷却することにより、イソプロピ
ルアルコール及び水を液化させて未反応の気体状プロピ
レンと分離することにより、共沸組成である88重量%と
同程度の高濃度のイソプロピルアルコール水溶液を得る
ことができるのである。すなわちイソプロピルアルコー
ルと水との共沸蒸留操作を必ずしも必要としなくなり、
濃縮に要するエネルギーが大幅に低減されるという顕著
な作用効果が得られるのである。
【0018】気体状の未反応プロピレンは、アルコール
と分離された後に常法に従い蒸留回収し、再び反応器に
循環することにより余すところなく使用できる。また、
未反応プロピレンに極めて若干量のイソプロピルアルコ
ールが同伴する場合は、該蒸留塔の底部からこれを回収
し精製工程へ供することも、原料原単位向上の点で効果
的であることは言うまでもない。
【0019】高濃度で得られたイソプロピルアルコール
は、しかしながら、若干量の水を含んでおり、これより
無水のアルコールを得るには脱水操作を行うことが好ま
しい。脱水操作には、ベンゼンやトルエン、ヘキサン等
の水と最低共沸混合物を形成する溶剤を用いた共沸蒸留
による脱水、ゼオライト等の乾燥剤を用いる脱水などが
公知であり、これらの利用により無水アルコールを得る
ことが可能である。なお、図1においてプロピレン、
水、イソプロピルアルコールは液相循環ラインに供給さ
れるごとくに示されているが、もちろん反応器に供給し
てもよいことはいうまでもない。
【0020】
【実施例】以下に実施例を示して、本発明を詳述する。 〔実施例1〕内径30mm、高さ300mm のSUS316製のジャケ
ット付き反応管に市販のマクロポーラス型強酸性陽イオ
ン交換樹脂レバチットSPC-118 を100mL 充填し、反応管
底部より、96%プロピレン(残り 4%はプロパン)を毎
時 1300 mmol、イソプロピルアルコールを18重量%含む
水を毎時9.2 g の流量にて供給し、反応管の温度及び圧
力を各々 150℃、 150気圧に保ち、反応管上部から液相
を毎時315gにて連続的に抜き出して反応管底部に循環供
給させ、反応管出口より連続的に排出される気相を、圧
力調整弁により30気圧に減圧した後に、気液分離管にて
80℃に冷却し、気液分離管の底部より液相を連続的に抜
き出した。この操作を開始して8時間後に各部の流量及
び温度が定常になったのを確認した後に、気液分離管上
部からの気相抜き出し流量及び組成、気液分離管底部か
らの液相抜き出し流量及び組成、ならびに反応管での循
環液相の組成を測定した。各部の流量及び組成、ならび
に、反応管へのプロピレン供給量と気液反応管気相抜き
出しのプロピレン量から算出される反応管入口出口間で
のプロピレン転化率を表1に示す。
【0021】〔比較例1〕反応管出口の液相中のイソプ
ロピルアルコール濃度が5重量%となるように、反応管
へ供給する水に添加するイソプロピルアルコール量を調
節し、さらに、気液分離管からの液相抜き出し流量が実
施例1と等しくなるように、反応管へのプロピレン供給
量を調整した以外は実施例1と全く同様の操作を行った
結果を、表1に併せて示す。
【0022】
【表1】
【0023】
【発明の効果】本発明により、プロピレンの液相直接水
和反応によるイソプロピルアルコールの製造において、
未反応オレフィン蒸気相へ生成せしめたイソプロピルア
ルコールの殆ど全てを選択的に移行させる方法の有して
いた、オレフィン転化率の低さ、これに起因するオレフ
ィン供給量の過大さ、反応器容積の増大化という問題点
を大幅に緩和させることができ、該方法の有する濃縮エ
ネルギー低減化という長所を発揮し、且つ、これら問題
点を克服した現実的な製造方法を実現することを可能な
らしめるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施するためのフローシートの一
【符号の説明】
1 プロピレン供給導管 2 水供給導管 3 イソプロピルアルコール供給導管 4 液相循環管 5 反応器 6 蒸気相排出管 7 圧力調整弁 8 気液分離器 9 オレフィン排出管 10 凝縮液相排出管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強酸性の固体触媒の存在下に、プロピレ
    ンと水とを高温、高圧の下で直接水和し、かくして得ら
    れた反応生成物から粗アルコール水溶液を分離し、該水
    溶液を精製処理してイソプロピルアルコールを製造する
    方法にして、 (1) 該固体触媒を充填もしくは懸濁した反応器内に、プ
    ロピレンと、該反応させるプロピレン1モル当たり少な
    くとも1モル以上となる水とを連続的に供給し、 (2) 少なくとも該反応器入口ならびに出口の液相中のイ
    ソプロピルアルコール濃度を6重量%以上に保ちなが
    ら、 (3) 該反応器内の温度および圧力を、該プロピレンの臨
    界温度及び臨界圧力以上に保って水和反応させ、 (4) 反応生成物のうち蒸気相の全量を反応器から抜き出
    し、減圧もしくは冷却により一部液化させて気体成分か
    ら分離した後に、該液化相に含まれる粗イソプロピルア
    ルコールを精製して精イソプロピルアルコールを得る、
    ことを特徴とするイソプロピルアルコールの製造方法。
  2. 【請求項2】 反応生成物のうち液相の全量もしくは一
    部を、該液中の水が供給されるプロピレン1モル当たり
    10モル以上となる流量にて該反応器入口に循環させる
    か、または、反応器内の液相の全量もしくは主要部を反
    応器に留めるか、反応器入口もしくは液相循環に新たに
    イソプロピルアルコールを供給するかの、いずれかによ
    り、反応器入口ならびに出口の液相中のイソプロピルア
    ルコール濃度を調整する請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 残留気体の全量もしくは一部から未反応
    プロピレンを蒸留回収し、反応器入口に循環させて実施
    する請求項1もしくは請求項2に記載の方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2021516608A (ja) * 2018-02-28 2021-07-08 オーエムファウ ダウンストリーム ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 物質混合物の触媒変換のための方法及び装置

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