JPS5842563B2 - ポリエステル系樹脂絶縁電線 - Google Patents

ポリエステル系樹脂絶縁電線

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JPS5842563B2
JPS5842563B2 JP48047411A JP4741173A JPS5842563B2 JP S5842563 B2 JPS5842563 B2 JP S5842563B2 JP 48047411 A JP48047411 A JP 48047411A JP 4741173 A JP4741173 A JP 4741173A JP S5842563 B2 JPS5842563 B2 JP S5842563B2
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JP
Japan
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varnish
polyester
insulated wire
polyester resin
resin
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JP48047411A
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JPS49133887A (ja
Inventor
則良 大久保
範雄 高山
功 白畑
克之 山崎
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は特に耐薬品性、耐溶剤性に優れている安価なポ
リエステル系樹脂絶縁電線に関する。
現在、電気機器用のマグネットワイヤーとじてポリエス
テル絶縁電線、またポリエステル絶縁電線に見られた耐
熱性の低い点、或いは耐水性及び機械的特性を向上させ
るため、イ□ド変性されたエステルイミド樹脂を用いた
ポリエステル系樹脂絶縁電線などのポリエステル系樹脂
絶縁電線がその特性の良さに加え安価であることから汎
用のマグネットワイヤーとして広く用いられる。
しかしこのポリエステル系樹脂絶縁電線は電気機器に組
込む際含浸ワニスとして通常量も広く用いられているス
チレンモノマーを含有する不飽和ポリエステル樹脂系含
浸ワニスと組合せて使用すると、皮膜がスチレンにおか
される欠点を有し、特にこの欠点は太いサイズの巻線並
びに平角線に於て顕著に現われた。
この様なことにより従来ポリエステル系絶縁電線を不飽
和ポリエステル樹脂等含浸ワニスで処理する場合には使
用者に於て特別な配慮を必要とし、その使用に於て制限
が加えられポリエステル系絶縁電線の安価であるという
一太特色が十分生かされていなかった。
一方近年優れた緒特性をもった絶縁電線としてボリア□
トイミド絶縁電線が開発された。
この絶縁電線は不飽和ポリエステル系含浸ワニスに対し
ても優れた特性を有するがポリエステル系樹脂絶縁電線
に比し数段に高価であり従って汎用化出来るものではな
かった。
また、ポリアミトイ□ド樹脂層をポリエステル系樹脂層
上に設けた二重被覆絶縁電線が開発され、この絶縁電線
はポリエステル樹脂絶縁電線より確かに種々特性が改良
されたが、前述したごとき耐スチレン性に於てはまだ特
性が十分でないことを発明者等は見出し汎用化するのに
は問題を残していた。
本発明者等は汎用の含浸ワニスである不飽和ポリエステ
ル系含浸ワニスの使用に於て見られる如〈従来のポリエ
ステル系絶縁電線の耐薬品性、耐溶剤性に劣る点を改良
出来ないかと種々検討を重ねた結果、導体上に直接アミ
ド結合とイミド結合を主結合として形成されているボリ
ア□トイミド樹脂の皮膜層を形成させたのち、この上に
ポリエステル系樹脂の皮膜層を設けた構造の絶縁電線が
従来のポリエステル系樹脂絶縁電線に於て見られた如き
耐含浸ワニス性に劣る点等が著しく改良され、しかも汎
用絶縁電線として必要なコストに於ても満足出来ること
を見いだしたものである。
本発明の絶縁電線で導体直上の被膜をポリアミドイミド
、その上層の樹脂をポリエステルと特定した理由は、ポ
リエステル層のみ或いは上層をポリアミドイミド層、下
層をポリエステル系樹脂層とした場合にはいずれも浸透
した含浸ワニス中のスチレンにより、導体と樹脂皮膜の
界面に於て剥離現象が見られるが、本発明構成の絶縁電
線ではこの導体からのポリアミドイミド皮膜の剥離現象
が発生しない為で、この様に両者間に相違が生じること
は直鎖状高分子であるボリア□トイミド樹脂が非直鎖状
で縮合型のポリエステル樹脂に比ベスチレン浸透下に於
ても導体に対して数段と高い接着性能を維持し得るとい
う特有の性能に基づくものと考えられる。
又、同様に耐薬品性に優れた直鎖状高分子としてのポリ
イミド樹脂を用いた場合にも本発明と同様の効果が得ら
れるが、ポリイミド樹脂自身がポリエステル及びポリア
ミドイミド樹脂に比べ極めて高価であるうえに、塗膜形
成時にポリアミド酸という前駆重合体の形で用いて脱水
反応によりポリイミドとなす必要がある為、加熱工程に
ポリエステルの2倍以上という長時間を要するなどコス
トアップを招き本発明本来の目的であるポリエステル絶
縁電線と同等の安価な汎用絶縁電線とはなし得ない。
なお本発明の主目的とする耐薬品性並びに耐溶剤性を改
良せしめたポリエステル系絶縁電線を得るのには下層の
ポリアミドイミド樹脂皮膜は全体の皮膜の40多以下、
例えば数ミクロンの厚さを有するだけでも、十分その効
果を得られるものであり従って絶縁電線を製造する際ま
ずポリアミドイミド樹脂塗料を導体上に1回塗布焼付け
た後ポリエステル系樹脂塗料をその上に5〜10回塗布
焼付けて得た絶縁電線で十分優れた特性を有するもので
従来のポリエステル系絶縁電線の製造に比べ製造上で実
質的なコストアップを引起すものでない。
勿論ポリアミドイミド樹脂の皮膜層を厚くすることは更
に特性を向上せしめる方向であり、特性の面に於ては何
んら差支えないが、経済的な面で本発明の効果が低減し
好ましくないものである。
本発明で用いるポリエステル系樹脂とは通常使用されて
いるテレフタル酸或いはイソフタル酸とエチレングリコ
ール、グリセリン或いはトリス(2−ヒドロキシエチル
)インシアヌレート等多価アルコールを反応せしめて得
られるポリエステル樹脂、或いはトリメリット酸、2,
3,6゜ナフタリントリカルボン酸、ピロメリット酸等
3価以上の多価カルボン酸とジアミン、アミノカルボン
酸、アミノアルコール或いはジイソシアネートと予め反
応せしめて得たイミド基を含有する多価カルボン酸或い
は多価アルコールを一方の反応成分として用いて、或い
はこれらをポリエステル樹脂合成の際形成せしめながら
ポリエステル樹脂を変性せしめたエステルイミド樹脂等
エステル結合が主結合となっている樹脂である。
この様な樹脂からなる絶縁塗料としては例えば米国スケ
ネクタデイケミカルズ社のアイソネル17、アイソネル
−200、アイソミツドなどの商品名のもの、或いは独
国ドクターベック社の商品名テレベックFH等をあげる
ことが出来る。
また本発明で用いるポリアミドイミド樹脂とはトリメリ
ット酸無水物、2,3,6.−ナフタリントリカルボン
酸無水物、3 、3’4’−) リカルボキシベンゾフ
エノン無水物等トリカルボン酸無水物或いはトリカルボ
ン酸のモノクロライドと4゜4′−ジフェニルメタンジ
イソシアネート、トルイレンジイソシアネート或いは4
,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,3′−ジアミ
ノジフェニルエーテルと反応せしめて得られるポリアミ
ドイミド樹脂或いは前記トリカルボン醸成いはトリカル
ボン酸のモノクロライドの1部をベンゾフェノンテトラ
カルボン酸、ピロメリット酸無水物、イソフタル酸、ア
ジピン酸或いはイミド基含有ポリカルボン酸或いはこれ
ら酸のクロライド等に置換えたもの、または多価アミン
やポリイソシアネートの1部をエチレングリコール、ト
リス(2−ヒドロキシルエチル)インシアヌレート、グ
リセリン等多価アルコールで置きかえたもの或いはカプ
ロラクタムやカプロラクトンを加え変性したごとき変性
ポリアミドイミド樹脂も使用出来るものでありアミド結
合とイミド結合を主結合として形成されているポリアミ
ドイミド樹脂である。
(以下実施例に於いてはこのボリア□トイミド樹脂系ワ
ニスを単にrAIワニス」と呼ぶ) 次に本発明の実施例を挙げてその効果を示す。
実施例 AIフニスA 無水トリメリット酸と4,4′−ジフェニルメタンジイ
ソシアネートを等モルの割合でN−メチルピロリドン中
で反応せしめて得たボリア□トイミドワニス。
AIワニスB 無水トリメリット酸0.5モルと3,3’4’−)リカ
ルボキシベンゾフエノン無水物0.5モル、4゜4′−
ジフェニルエーテルジインシアネート1.0モルおよび
ε−カプロラクタム0.3モルをメタクレゾール中で加
熱反応せしめて得たポリアミトイ□ドワニス。
AIワニスC トリメリット酸モノクロライド2モルに対し4゜4′−
ジアミノジフェニルメタン1モルの割合で反応せしめて
得たジアミドジカルボン酸無水物に対し2,4−)ルイ
レンジアミンを等モル加えNメチルピロリドン中で反応
せしめて得たポリアミトイ□ドワニス。
AIワニスD トリメリット酸無水物0.7モルとエチレングリコール
ビストリメリテート0.2モル、ペンゾフエノルテトラ
カルボン酸0.1モル、4,4′−ジフェニルエーテル
ジイソシアネー)1.05モルをジメチルアセトアミド
中で反応せしめて得たポリアミドイミドワニス。
ポリエステルワニスA テレフタル酸ジメチル1モル、エチレングリコール0.
6モル及びグリセリン0.5モルを反応せしめて得たポ
リエステル樹脂をクレゾールに溶解し更にこれにテトラ
ブチルチタネートを樹脂に対し10%加え変性したポリ
エステルワニス。
ポリエステルワニスB 多価アルコール成分としてトリス(2−ヒドロキシエチ
ル)イン7アヌレートを使用したテレフタル酸系ポリエ
ステルワニス(米国スケネクタデイケ□カルズ社商品名
アイソネル−200ワニス)ポリエステルイミドワニス
A 多価アルコール成分としてトリス(2−ヒドロキシエチ
ル)インシアヌレート、多価カルボン酸成分としてテレ
フタル酸のほかにジイミドジカルボン酸も使用したポリ
エステルイミド樹脂ワニス(米国スケネクタデイケミカ
ルズ社商品名アイソ□ツドワニス)。
ポリエステルイミドワニスB イミド結合も含有するポリエチレンテレフタレート型の
ポリエステルイミドワニス(独国ドクターベック社の商
品名テレベックFHワニス)。
ポリイミドワニス テトラカルボン酸とジアミンを反応させポリアミドとし
たワニス(米国デュポン社商品名Pyr eML) 実施例 1〜4 上記のAIワニス及びポリエステル系ワニスを用い、こ
れを2 rrvn (厚)x4m(巾)の平角銅線上に
まずAIワニスを塗布し炉温350℃炉長5mの炉中を
4m1分の速度で焼付ける作業を数回繰返した後この上
にポリエステル系ワニスを塗布し同炉で同一条件で加熱
し、これを数回繰返して本発明の絶縁電線を得た。
比較例 l〜4 実施例と同一のポリエンチル系ワニスのみを用い実施例
と同一の製造条件で絶縁電線を得た。
比較例 5,6 実施例と同一のAIワニス及びポリエステル系ワニスを
用い、ポリエステル系ワニス皮膜を下層にAIワニス皮
膜を上層にして実施例と同一製造条件で絶縁電線を製造
した。
比較例 7 AIワニスAの代りにポリイミドワニスを用いる以外は
実施例1と同様にして絶縁電線を製造した。
比較例 8 ポリイミドワニスの焼付速度を2 m 7分にする以外
は比較例7と同様にして絶縁電線を得た。
次いでこれら絶縁電線が不飽和ポリエステル樹脂含浸ワ
ニスに処理される際必要となるスチレンに対する抵抗力
を調べた。
試験方法は得られた各各の絶縁構成からなる平角絶縁電
線を10cm長に切り120℃のスチレンモノマー中に
2時間浸漬した後とり出し絶縁層の外観を調べた。
また一方耐溶剤性を調べるため、ジフルオロモノクロル
メタンで90℃で3日間処理後取出し150℃で10分
間加熱処理することを3回くり返した後絶縁破壊電圧を
測定し、未処理のものに対する絶縁耐力の保持率を測定
した。
本発明の絶縁電線についての結果を第1表に、比較例の
絶縁電線についての結果を第2表に各々示した。
第1表〜第3表の結果より明らかな如く本発明の絶縁電
線は優れた耐溶剤性、耐薬品性を示しておりその実用的
効果は極めて高いものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 導体上に、直接アミド結合とイミド結合を主結合と
    して形成されているボリア□トイミド樹脂皮膜層を設け
    、その上にポリエステル系樹脂皮膜層を設けたことを特
    徴とする耐薬品性並びに耐溶剤性に優れたポリエステル
    系樹脂絶縁電線。
JP48047411A 1973-04-26 1973-04-26 ポリエステル系樹脂絶縁電線 Expired JPS5842563B2 (ja)

Priority Applications (1)

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JP48047411A JPS5842563B2 (ja) 1973-04-26 1973-04-26 ポリエステル系樹脂絶縁電線

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JPS49133887A JPS49133887A (ja) 1974-12-23
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