JPS5841350Y2 - 断熱サッシ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は建築物の断熱・防露構造に関し、殊に詳しくは
ドア或は辷り出し窓、外倒し窓等の窓障子を取付ける窓
枠サツシの断熱・防露構造に関する。

以下の説明に用いるサツシとは鋼製及びアルミニウム製
窓枠を総称するものとする。

従来から金属サツシ殊にアルミニウムサツシは耐水・耐
蝕性があり外観が美麗であるばがっでなく種々の複雑な
断面形状が容易に得られる等の長所があるため建築物の
サツシに広く用いられているが、アルミニウム自体が熱
の良導体であるため室の内外方向に温度伝導し易く、こ
のため室内の暖冷房効果を低下させ、冬季においてはサ
ツシの室内側及び窓枠を保持する基礎コンクリート部（
躯体部）に結露を生ずる等の欠点があった。

このため各種の断熱・防露サツシ構造が研究されていて
その代表的な分割型窓枠を第１図について説明すると、
１は窓枠の上枠で該上梓の断面中間部に中空部１ａを有
するものである。

そして中空部１ａに発泡ウレタン等の合成樹脂断熱材７
を充填すると共に該中空部１ａの上下面１ｂ、ＩＣを切
欠いて、上枠１を室外室内に分割した夫々外部枠２及び
内部枠３とに構成する。

このようにして外部枠２と内部枠３は合成樹脂断熱材７
を介して連結される。

内部枠３の下方にはドア或は窓障子４が当接すべきタイ
ト材５を保持するチャンネル状断面の保持枠６が形成さ
れている。

上述の構造により、例えば外気温度が室内温度より低い
場合に外部枠を伝って室内側に伝導する冷気は発泡ウレ
タンの断熱材７で阻止され内部枠３に、従って室内に伝
導することがない。

しかしドア或は窓障子４と上梓１間には構造上空隙８が
設けられているので、この空隙８内に侵入した冷気は内
部枠３に触れて伝導し従って低温外気により内部枠３に
結露が発生することになる。

又保持枠６が片持型であるため、ドアが打当るとタイ材
５を介して保持材６が変形する怖れがある。

別の解決法として窓枠の室内側に臨出した部分を合成樹
脂又は電気植毛等で被覆したものがあるが、共に被覆層
を厚くせぬと充分な効果が得られず、被覆層を厚くする
と高価となる。

このように例えばドア或は窓障子は木又は合成樹脂等の
断熱材料を使用しても、窓枠サツシを通して熱が伝導す
るので全体として充分な断熱・防露効果が得られなかっ
た。

本考案は上記の欠点を考慮したもので、好ましい実施例
を示す第２図及び第３図において、１１は木又は合成樹
脂からなる断熱性ドアで図示せぬ蝶番を介して窓枠１２
に取付ける。

窓枠１２は上下枠１３．１４とたて枠１５で枠組を構成
し、枠組の四周外方において基枠１３，１４．１５に嵌
着したアンカ一部材１６，１７．１８を介して建築物の
躯体２１に固定する。

図の場合躯体２１はコンクリートで２２は躯体２１を被
覆したモルタルである。

上記基枠１３．１４．１５を室外側に位置した外部枠３
３．３４．３５と室内側に位置した内部枠５３，５４．
５５及び外部枠と内部枠間を接続する中空状の中間枠４
３．４４．４５で形成する。

この外部枠３３．３４．３５と中間枠４３．４４．４５
の連結部Ａ、Ｂ、Ｃの室外側表面に嵌溝を設けてドア１
１を窓枠１２に閉止した時にドアと窓枠間に密閉部を構
成する戸当り用タイト材２３を嵌設する。

今上枠１３について詳述すると、中空状の中間枠４３内
部に発泡ウレタン等の断熱材２４を充填する。

そして窓枠１２を固定する躯体２１側及びタイト材２３
の裏面の位置で夫々中間枠４３をその長手方向に亙って
切溝４３ ａ 、４３ ｂを設けて切欠く。

外部枠３３と内部枠５３は断熱材２４を介して連結され
る。

他の中間枠４４．４５も上記と同様に中空部に断熱材を
充填した後に切欠く。

尚、２５゜２６は室内側化粧用上枠及び下枠を示す。

本考案は上記のように構成した外部枠と中間枠の連結部
の室外面に段部を形成して、該段部に室外面に突出する
タイト材を取付けその背後にあたる室内側を断熱材でバ
ックアップしたので、両者でドア等の衝撃を吸収するこ
とができる。

従って断熱材の破損を防止できて、長期間に亙って断熱
効果を維持することが可能になる。

内部枠が外気に露出しない室内側に位置し、外部枠と内
部枠の間に断熱した中間枠があるので室内外方向の熱伝
導は殆んど遮断することができる。

又アンカ一部材、蝶番等からの熱伝導も同様に阻止でき
、さらに切欠部が躯体側及びタイト材の裏面側にあるの
で室内側から見た場合の美麗を損うことがなく又断熱材
を目隠し状に充填できる等多くの利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の断熱サツシの一部分を示す縦断面図、第
２図及び第３図は本考案にかかる断熱サツシの一実施例
を示す縦断面図及び横断面図である。 ２３・・・・・・タイト材、２４・・・・・・断熱材、
３３，３４．３５・・・・・・外部枠、４３，４４．４
５・・・・・・中間枠、５３，５４．５５・・・・・・
内部枠、Ａ、Ｂ、Ｃ・・・・・・外部枠と中間枠の連結
部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 上下枠とたて枠とで枠組を形成した窓枠内に、ドア等を
   取付けた構威において、 上記窓枠を、室外側に位置した外部枠３３，３４．３５
   と、室内側に位置した内部枠５３，５４．５５と、外部
   枠及び内部枠を接続する中空状の中間枠４３，４４．４
   ５で構威し、上記外部枠と中間枠の連結部室外面に段部
   Ａ、Ｂ、Ｃを形成し、該段部に、室外側に突出するタイ
   ト材２３を取付け、該タイト材背後の中間枠中空部内に
   断熱材２４を充填し、かつ中間枠４３゜４４．４５を、
   タイト材２３の裏面及び窓枠を固定する躯体側において
   夫々長手方向に亙って切欠いたことを特徴とする断熱サ
   ツシ。