JPS5840359B2 - プリント配線板の製造方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はプリント配線板の製造方法に関するもので、
特に配線パターンを形成してなるフレキシブル配線板と
そのフレキシブル配線板を補強するためにリード線挿入
孔を有する硬質基板とを貼着して行なうものに関する。

この種、従来のものにあっては、先ず、硬質基板に電気
部品のリード線挿入用の貫通孔を形成し、又、配線パタ
ーンを形成してなるフレキシブル配線板のパターン導電
部に上記のリード線挿入用の貫通孔と略同じ径の透孔を
形成し、この後上記フレキシブル配線板を上記硬質基板
に上記リード線挿入用貫通孔と上記透孔とが各々対向す
る如く接着材を介して貼着する。

その後、電気部品のリード線を硬質基板のリード線挿入
用貫通孔、フレキシブル配線板の透孔の合孔に挿入し、
その状態において電気部品のリード線とフレキシブル配
線板のパターン導電部とを半田付により固着していた。

しかし、その半田付の状態は、フレキシブル配線板のパ
ターン導電部の透孔内壁部、即ち、導電部の肉厚分のみ
が半田と接合するので、半田との接触面積が小さく、従
って硬質基板の熱膨張に起因する半田の剥離や半田の亀
裂が生じ易く、半田付の信頼性が極めて悪かった。

又、この不具合を解消するものとして、硬質基板のリー
ド線挿入用貫通孔に片面スルーホールメッキを施して、
半田と導電部との接触面積を大きくするものがあるが、
このものにあっても、硬質基板のリード線挿入用貫通孔
に片面スルホールメッキを施さなければならず、作業性
が悪く高価となっていた。

この発明は上記の不具合を改善するためになされたもの
で以下に述べる優れたプリント配線板の製造方法を提供
するものである。

以下、第１図乃至第３図に示すこの発明の一実施例につ
いて説明する。

第１図乃至第３図において、１は配線パターンを形成し
、そのパターン上に複数個の透孔１ａを有するフレキシ
ブル配線板で、絶縁体からなる絶縁部１ｂとこの絶縁部
に形成されたパターンの導電部１ｃとからなる。

２は上記フレキシブル配線板１を接着材（図示せず）に
より貼着してなる硬質基板で上記透孔１ａより大径のリ
ード線挿入用の貫通孔２ａを有する。

３は上記フレキシブル配線板１を折曲して上記貫通孔２
ａの内壁に絞り込むためのポンチ、４は上記フレキシブ
ル配線板１、硬質基板２に取付けられるコンデンサ等の
電気部品、５はこの電気部品のリード線、６はこのリー
ド線と上記フレキシブル配線板１の導電部１ａとを電気
的に接続するとともに機械的にも固着する半田である。

この様に構成された実施例装置にあっては、先ず、硬質
基板２の所定箇所に複数個の貫通孔２ａを形成する。

一方、配線パターンを形成してなるフレキシブル配線板
１に上記貫通孔２ａより小径の透孔１ａを貫通孔２ａに
対応して複数個形成する。

次にフレキシブル配線板１の絶縁部１ｂに接着材を付着
し、このフレキシブル配線板１を硬質基板２に、各々の
孔１ａ、２ａの中心を合わせた状態で押圧して貼着する
。

この後、フレキシブル配線板１が上になるようにしフレ
キシブル配線板１、硬質基板２を支持台（図示せず）に
固定させ、フレキシブル配線板１の導電部１Ｃの上から
ポンチ３を各社１ａ、２ａに向けて打ちつける。

従って、貫通孔２ａからはみ出したフレキシブル配線板
１の透孔１ａ近傍部分が硬質基板２の貫通孔２ａ内壁部
に絞り込まれ、接着材が付着されたその絶縁部１ｂが貫
通孔２ａの内壁部に圧着されるので、フレキシブル配線
板１の透孔１ａ近傍部分は貫通孔２ａ内壁部に折曲し、
固着される。

而して、ポンチ３を貫通孔２ａから抜き出してもフレキ
シブル配線板１の透孔１ａ近傍部分は貫通孔２ａの内壁
部から剥離することはない。

次にポンチ３を貫通孔２ａから抜き出し、コンデンサ等
の電気部品４のリード線５を各貫通孔２ａ内に挿入する
。

この後、フレキシブル配線板１の導電部１ｃ側から、こ
の導電部１ｃとリード線５との間の間隙に半田６を注入
して、導電部１ｃとリード線１とを電気的に接続すると
ともに、機械的にも固定する。

そして、第３図に示す如く、フレキシブル配線板１の他
端部に於ても上述と同様の製造過程によりプリント配線
板を製造し、電気部品４を装着する。

即ち、この実施例のものにあっては、フレキシブル配線
板１の導電部１ｃが硬質基板２の貫通孔２ａ内壁部に絞
り込まれるので、その絞り込まれた折曲部分とリード線
５との間隙に半田６が注入されるので、フレキシブル配
線板１の導電部１ｃの半田６との接触面積は充分大きく
なるので、硬質基板２の熱膨張に起因する半田６の剥離
や亀裂も防止できる。

又、従来の如く、貫通孔２ａの内壁部に片面スルーホー
ルメッキを施す必要もないので、作業性も向上する。

以上の様にこの発明は配線パターンを形成してなるフレ
キシブル配線板のパターン導電部に透孔を形成し、その
フレキシブル配線板と上記透孔より大径なるリード線挿
入孔を有する硬質基板とを上記各社が対向する如く貼着
させた後、フレキシブル配線板のパターン導電部をリー
ド線挿入用孔の内壁部に絞り込み、その内壁部のパター
ン導電部とリード線とを半田付により固着し得るように
しているので、容易な作業でフレキシブル配線板のパタ
ーン導電部の半田との接触面積を充分大きく設定できる
ので、確実にリード線をフレキシブル配線板のパターン
導電部に固着し得、作業性の良い、しかも半田付信頼性
の高いプリント配線板が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図、第３図は各々この発明の一実施例の製
造工程を示す断面図である。 図中、１はフレキシブル配線板、１ａは透孔、１Ｃは導
電部、２は硬質基板、２ａはリード線挿入用孔、３はポ
ンチ、４は電気部品、５はリード線、６は半田である。 尚、図中同一符号は同−又は相当部分を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 配線パターンを形成してなるフレキシブル配線板の
   パターン導電部に透孔を形成し、そのフレキシブル配線
   板と上記透孔より大径なるリード線挿入用孔を有する硬
   質基板とを上記合孔が対向する如く貼着させた後、上記
   フレキシブル配線板のパターン導電部を上記リード線挿
   入用孔の内壁部に絞り込み、その内壁部のパターン導電
   部と上記リード線とを半田付により固着し得るようにし
   たプリント配線板の製造方法。