JPS5839207Y2 - 自転車用車輪 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自転車用車輪に関し、特に、リム断面を円周側
に凸の略三角形状にして走行時の空気抵抗低減を図る形
式のチューブラタイヤ用リムを改良するものである。

すなわち、この種自転車用車輪として実願昭５５−８４
４５８号（実開昭５７−５２３０２号）（第１図）をす
でに提案したが、この構造では、スポークニップル２に
よるスポーク締付力が、リム１の頂部３に局部的に作用
することを避けるため、該頂部断面に適合させた断面を
持つ座金４を採用している。

ところが、この座金４を適正姿勢でリム断面内に挿入し
、且、スポークニップル２をスポーク５先端のネジ部に
螺合させる作業はいわば手の届かない所でしかも前状態
で行うこととなり非常に面倒であり、作業性に於いて劣
るものであった。

本考案はかかる課題を解決すべく考案したものであり、
座金４を用いないでリム１のスポーク挿通部の局部的変
形を防止するようにし、加えてスポーク組み込み作業の
作業性を改善せんとするものである。

以下、本考案の構成・効果を第２図以下に示す実施例に
従って詳述する。

本考案実施例のリムは、従来例と同様、内周側を頂部３
とし、外周側に向って拡大する断面を有するもので、薄
肉鋼管のロール成形により得られる。

又、チューブラタイヤ用のリムであることから、外周面
６はタイヤ断面に合せて適宜曲率で内周側に凹んだ断面
形状となっている。

頂部３及び外周面６には、略同軸の透孔１，８が適宜ピ
ッチでしかも全周にわたって配設されている。

一方の透孔８群は、スポークニップル２が余裕を持って
挿入可能となるように十分の直径を持つが、他方の頂部
３側の透孔７群はスポークニップル２の軸部９の外径よ
りも僅かに太き（設定しである。

また、頂部３に配設した透孔７群の周縁は厚内部１０と
なっており、該部分にスポークニップル２０頭部が当接
する。

この厚肉部１０は、まず。バーリング加工により、立ち
上り部１１を透孔７周縁から外周側に向って立ち上らせ
（第３図Ａ）、次いで、これをプレス成形手段によりカ
ール加工して得られる。

（第３図Ｂ）上記した実施例の車輪では、透孔γからリ
ム断面内に突出させたスポーク５の先端ネジ部１２にス
ポークニップル２を螺着させると、スポーク５群がリム
１に張設される。

（第４図）（１）従って、スポークニップル２群の締付
力は頭部の圧接力としてリム１に作用するが、この作用
部となる透孔１周縁はカール加工された厚肉部１０とな
っているため、該部分は十分な強度を持ち、局部的変形
を生じることな（リム全体に分散される。

（２）座金４が不要であるため、スポーク組立に際して
該座金なスポークに嵌め込み面倒及び座金をリム断面内
に落したりする不便が解消され、リム１へのスポーク組
み込み作業の作業性が向上したものとなる。

又、厚内部１０はプレス加工により能率的に行い得るこ
と及び座金不要であることからこの種空気力学的リムの
コストダウンが図られる。

以上詳記したように、本考案の自転車用車輪は、内周側
の頂部３から外周側に向って拡大する略三角形状の中空
断面を有するチュープラクイヤ用リムに於いて、内周側
の頂部３及び外周面に透孔Ｔ。

８を適宜ピッチで配設して、これら透孔を略同軸上に位
置させ、さらに、頂部３に配した一方の透孔７群の周縁
を他より肉厚大なる厚内部１０としたことを特徴とする
ものであるから、走行時の空気抵抗を低減し得る自転車
用車輪が得られると共に、スポークニップルの締付力に
よる透孔Ｉ近傍の変形が防止され、しかもスポークニッ
プルの為の座金が不要となり、組立ての作業性向上及び
コストダウンが図られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の説明図、第２図は本考案実施例の要部
分解図、第３図は透孔７近傍の加工工程説明図、第４図
は組立て状態の要部断面図であり、図中、３・・・・・
・頂部、７・・・・・・透孔、８・・・・・・透孔。 １０・・・・・・厚肉部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内周側の頂部３から外周側に向って拡大する略三角形状
   の中空断面を有するチューブラタイヤ用リムに於いス内
   周側の頂部３及び外周面に透孔７．８を適宜ピッチで配
   設してこれら透孔を略同軸上に位置させ、さらに、頂部
   ３に配した一方の透孔１群の周縁を他より肉厚大なる厚
   肉部１０としたことを特徴とする自転車用車輪。