JPS5838137B2 - 迅速味付法

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【発明の詳細な説明】本発明は高周波電流を利用して食品を迅速に味付けする
方法、例えば味の良い塩辛や漬物を短時間で製造する方
法に関する。

加熱することなしで生の食品に塩分、糖分、香味等をし
み込ませ、なじませるには一般に長時間を要する。

例えば塩辛や漬物の製造において、製品として出荷でき
るまでに長時間要することは、製造設備の単位容積当り
の生産性が低いことを意味する。

それ故に、食品に塩分、糖分、香味等を短時間でしみ込
ませ、なじませることができれば、上記の生産性を高め
ることができる。

本発明の迅速味付法は、食品と水性調味剤との導電性混
合物に、該混合物を加熱することなしで、５００
ＭＨｚ〜５０ＭＨｚの高周波電流を通すことを
特徴とする。

本発明の迅速味付法は、塩ヅケ、酢ヅケ、しょう油ヅケ
、ミソヅケ、ヌカミソヅケ、タクアンヅケ、コウジヅケ
、カラシヅケ等の漬物の製造、イカ、カツオ等の塩辛の
製造、干物の前処理味付、その他の食料品の味付等に応
用できる。

本発明で処理される食品は、漬物、塩辛、干物にされる
食品だけでなく、味付される全ての食品を包含する。

本発明で用いられる水性調味剤は、塩水、糖水酢、しよ
う油、それらの混合物、それらに種々の香味料を加えた
もの等の液体、ミソ、ヌカミソ、熟或させた塩辛の汁液
等のペースト状物又は泥状物等であり得る。

本発明においては、５００ＫＨｚ〜５０ＭＨ
ｚの高周波電流を実際的には０，３〜３Ａ／ｄｍ２の電
流密度で１時間以内、普通には３０分以内通電する。

味付される食品の大きさ、水性調味剤中の所要或分の濃
度、電流密度及び通電時間は相互に関連するので、迅速
な味付が達成されるようにそれらの値を適当に選択使用
する。

以下に実施例及び応用例によって本発明を更に詳しく説
明する。

例１比較的多量の２８．５％の濃度の食塩水中に生のワラビ
゛、タケノコ、カブ、大根及び人参を浸漬し、３０ＭＨ
ｚの高周波電流を２Ａ／ｄｍ２で下記の時間通電
した後、それらを取り出し、それらの塩分を分析したと
ころ次の第１表に示す通りであった。

例２比較的多量の３３．０％の濃度のしよ糖水中に生の人参
、カブ及ひ大根を浸漬し、３０ＭＨｚの高周波電流を２
Ａ／ｄｍ２で２４分間通電した後、それらを取り出し、
それらのしよ糖分を分析したところ次の第２表に示す通
りであった。

例３比較的多量の１７、０％の濃度のしよ糖水中に、内蔵物
を除去した生のいかを浸漬し、３０ＭＨｚの高周波電流
を２Ａ／ｄｍ２で下記の時間通電した後、いかのしよ糖
分を分析したところ、表に示す通りであった。

次の第３上記のようにしてしよ糖分で味付けしたいかを乾燥して
するめを得た。

このするめは塩分及び糖分の程良い美味なものであった
。

例４熟或させたいか塩辛の汁液と細切りした生いかとを混ぜ
合せ、これに３０ＭＨｚの高周波電流を２Ａ／ｄ
ｍ２で２５分間通電した。

このように処理して得られたいか塩辛はいかの生臭みが
感じられる以外は熟威させたいか塩辛とほぼ同じ味であ
った。

【特許請求の範囲】