JPS5837808B2 - コンバインにおけるクラツチ操作装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、コンバインにおける脱穀クラッチ、刈取部ク
ラッチの操作装置に関する。

コンバイン作業における両クラッチ操作を考察した場合
、脱穀クラッチは作業開始時から作業終了時までの間、
ずっと入り操作されるものであるのに対して、刈取部ク
ラッチは、圃場端部での機体回行時や畦越え時などにお
いて頻繁に入り切り操作される。

これからも明らかなように、コンバインのクラッチ操作
装置においては、コンバイン作業時、刈取部クラッチを
単独に入り切り操作できることが要求される。

又、この要求を満たすべく、脱穀クラッチと刈取部クラ
ッチとの操作系統を全く別々にして、夫夫を単独で操作
できるべく構成する場合には、時として、脱穀クラッチ
を入れ忘れて作業してしまう場合があり、脱穀クラッチ
を入れ忘れた状態でコンバイン作業が行なわれると、脱
穀部への刈取穀稈搬送系での穀稈詰りゃこれに起因した
過負荷や故障など、種々のトラブルが発生する。

そこで、圃場端部での機体回行時や畦越え時においては
、刈取部クラッチの入り切り操作が単独で行なえ、又、
刈取収穫作業時には、脱穀クラッチの入れ忘れを防止す
るようにした技術として、実公昭４８１ ６８３５号公
報に記載の技術が従来より知られている。

ところが、この構造のものは、刈取部クラッチの入り操
作に連動させて脱穀クラッチを同時に入り操作する構造
のものである為、刈取部の各装置と脱穀装置とが同時に
駆動されてそれらの始動時におけるエンジンの負荷が大
きくなり過ぎ、エンジンや動力伝達系の諸装置に悪影響
を及ぼす欠点があった。

本発明は、圃場端部での機体回行時や畦越え時において
は、刈取部クラッチの操作が単独で行なえ、又、刈取収
穫作業時には、脱穀クラッチの入れ忘れを防止すること
ができ、さらに、刈取部クラッチ操作時にエンジンに対
する始動負荷を小さくして、エンジンや動力伝達系の諸
装置に悪影響を及ぼすことが少ないコンバインにおける
クラッチ操作装置を提供せんとするものである。

本発明のコンバインにおけるクラッチ操作装置の特徴と
する構成は、脱穀クラッチの操作機構と刈取部クラッチ
の操作機構との間に、刈取部クラッチの入り操作に対す
る牽制機構と、その牽制機構の作用状態を切換える連繋
機構とを設けると共に、前記牽制機構を、前記刈取部ク
ラッチの操作機構に接当してその入り操作側への作動を
阻止する牽制具と、その牽制具を常時牽制状態に付勢す
る付勢機構とから構成し、前記連繋機構を、前記脱穀ク
ラッチ側の操作を前記牽制具側に伝達する連動具と、前
記脱穀クラッチの入り操作に伴い前記付付勢機構の付勢
力に抗して前記牽制具による牽制状態を解除する側へ前
記連動具を操作する解除操作具とによって構成した点に
ある。

すなわち、脱穀クラッチの切り操作状態では刈取部クラ
ッチの入り操作を阻止し、かつ、脱穀クラッチの入り操
作状態でのみ刈取部クラッチの入り操作を許すべく構成
してあるから、刈取部クラッチを入り操作する場合には
、脱穀クラッチを入り操作してからでないと入れること
ができず、これによって、刈取収穫作業時における脱穀
クラッチの入れ忘れを防止できると共に、刈取部クラッ
チの入り操作時には、先に脱穀クラッチを入れてから後
、刈取部のクラッチを入り操作することとなるので、そ
の操作時の時間的なずれを有効に利用して刈取部クラッ
チの入り操作におけるエンジン負荷の急激な増大を避け
、刈取部クラッチの入り操作時におけるエンジン回転数
の急激な低下を防止して、エンジンや動力伝達系の諸装
置に悪影響を及ぼすことを少な《することができるに至
った。

そして、圃場端部での機体回行時や畦越え時には、刈取
部クラッチのみを入り切り操作して行なうことができる
。

従って、本発明によれば、刈取部クラッチを入り操作す
るときは必ず、その前に脱穀クラッチを入り操作をする
といった牽制機能は確保し乍らも、刈取部の試運転等を
も可能とする操作状態を容易に得ることができるに至っ
たのである。

以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明すると、図
において、１は機体後部の脱穀部５への動力伝達系中に
介装した脱穀クラッチを大切操作する操作機構であり、
これは、乗用運転部６の前部操作ボックス７の下部に、
横外側方に突出させる状態で操作レバー１人を水平横軸
芯周りで揺動自在に軸支するとともに、この操作レバー
１人と脱穀クラッチとを月弦杆１Ｂワイヤ１Ｃを介して
連動連結して構成してある。

２は、機体前部の刈取部（これは、引越し装置９、バリ
カン型刈取装置１０、刈取穀稈搬送装置１１を備えてい
る。

）６への動力伝達系中に介装した刈取部クラッチを大切
操作する操作機構であって、これは、前記操作ボックス
７の上部に主クラッチ操作レバー１２、操向クラッチ操
作レバー１３，１３と枢支軸１４を兼ねる状態で操作レ
バー２人を水平横軸芯軸周りで揺動自在に設けるととも
に、この操作レバー２人と刈取部クラッチとをワイヤ２
Ｂを介して連動連結して構成してある。

３は前記両操作機構１，２０間に介装した牽制機構であ
り、これは前記各レバー２Ａ，１２，１３の枢支軸１４
にほぼ直交する水平前後軸芯Ｘ周りで揺動自在に構成さ
れていて、その揺動により、刈取部クラッチ操作レバ−
２Ａに連設した被牽制具３Ａの揺動径路上に鉛直姿勢で
位置して、被牽制具３Ａのクラッチ入り方向への揺動を
接当阻止する牽制状態と、揺動径路外に退避して被牽制
具３Ａの揺動を自由に許す牽制解除状態とに切替自在な
牽制具３Ｂと、その牽制具３Ｂが、常時は牽制状態とな
っているように揺動付勢する付勢機構としてのコイルス
プリングＳとから構成されているもので、前記コイルス
プリングＳによる付勢力は、前記牽制具３Ｂに一体連設
した連動具３Ｃを脱穀クラッチレバー１Ａの軸部分近く
にまで延設し、その軸部分に巻回装着したコイルスプリ
ングＳが前記連動具３Ｃを押圧付勢することによって得
られるべく構成してある。

４は、前記脱穀クラッチの操作を前記牽制具３Ｂに伝達
するための連繋機構であり、脱穀クラッチ操作レバー１
Ａの入り作動に伴って、コイルスプリングＳの付勢力に
抗して牽制具３Ｂを牽制解除状態に切換えるための解除
操作具としてのカム４Ａと、そのカム４Ａによって揺動
作動される前記連動具３Ｃとから構成してあり、前記カ
ム４Ａの操作に伴って連動具３Ｃを揺動させ、その連動
具３Ｃと一体的に作動する牽制具３Ｂが牽制解除側へ操
作されるように構成してある。

【図面の簡単な説明】 図面は本発明に係るコンバインにおけるクラッチ操作装
置の実施例を示し、第１図はコンバインの側面図、第２
図は要部の拡大縦断面図、第３図は第２図におげる■一
■線での断面図、第４図は第２図におげるＩＶ−ＩＶ線
での拡大断面図である。 １，２・・・・・・操作機構、３・・・・・・牽制機構
。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 脱穀クラッチの操作機構１と刈取部クラッチの操作
   機構２との間に、刈取部クラッチの入り操作に対する牽
   制機構３と、その牽制機構３の作用状態を切換える連繋
   機構４とを設けると共に、前記牽制機構３を、前記刈取
   部クラッチの操作機構２に接当してその入り操作側への
   作動を阻止する牽制具３Ｂと、その牽制具３Ｂを常時牽
   制状態に付勢する付勢機構Ｓとから構成し、前記連繋機
   構４を、前記脱穀クラッチ側の操作を前記牽制具３Ｂ側
   に伝達する連動具３Ｃと、前記脱穀クラッチの入り操作
   に伴い前記付勢機構Ｓの付勢力に抗して前記牽制具３Ｂ
   による牽制状態を解除する側へ前記連動具３Ｃを操作す
   る解除操作具４Ａとによって構成してあるコンバインに
   おけるクラッチ操作装置。