JPS5836927B2 - 刈取収穫機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、植立茎稈を引起す引起し装置を設けてある刈
取収穫機に関する。

一般に、植立茎稈が機体前方へ大きく倒伏していると、
殊にその株元近くに引起し爪を係止する引起し初期にお
いて、一本の引起し爪に対する引起し反力が強くなり、
引起し爪を破損したり、あるいは、引起し爪から茎稈が
抜け落ちてしまって、引起しができなくなる問題があっ
た。

本発明は、このような実情に鑑み、引起し速度を極力遅
くして引起し装置の耐久性を向上させながら、大きく倒
伏した植立茎稈を引起すに際して、爪破損や爪からの茎
稈離脱を伴う事なく円滑かつ確実に引起し作用を行わせ
られる刈取収穫機を提供することを目的とする。

本発明の刈取収穫機は、走行装置と引起し装置とがエン
ジンに対して並列に連動している刈取収穫機であって、
引起し装置の始端部、又はその直前方にある植立茎稈が
一定以上倒伏していることを検出する検出装置と、走行
速度に対する前記弓起し装置の引起し速度の比を変更す
る変更装置とを連係させるに、一定以上の茎稈倒伏によ
って、走行速度を減速すると同時に引起し速度を可逆的
に、かつ自動的に増速するように構成してあることを特
徴とする。

要するに、走行速度を減速すると同時に引起し速度を増
加すると、機体速度を大巾に変更しなくとも単位走行距
離における引起し爪の通過個数が増加されるから、茎稈
が大きく倒伏していると、引起し爪一本当りに係止され
る茎稈本数が減少し、一本の引起し爪に対する引起し反
力が迅速に軽減されることになり、その結果、上記のよ
うな引起し爪の破損や引起し不能な状態をなくすことが
できた。

又、茎稈がさほど倒伏していないときには引起し速度が
遅《なるので、引起し装置の摩損等を極力回避できて、
その耐久性を向上できる。

なお、やむをえず向い刈りする場合にも、引起し速度を
速くすると、引起し径路内に垂れ込もうとする茎稈の穂
先を引起し爪にて連続的に・・ネ上げて、引起し径路内
に穂先側だけをはさみ込んでしまうような虞れをなくす
ことができる。

次に、本発明の実施例をコンバインを例にし、まず全体
構成を説明する。

（第１図参照）脱穀装置１と袋詰め装置２と運転席３と
エンジン４等とを搭載した走行車体５の前方に、検出装
置６と引起し装置７と刈刃８と後方搬送装置９等とを一
体的に組付けた刈取装置１０を配設して、前記走行車体
５にて前進走行しながら前記引起し装置７にて植立穀稈
を引起し、刈刃８にて引起された穀稈の株元を刈取って
、前記後方搬送装置９にて前記脱穀装置１に刈取穀稈を
送り込み、この脱穀装置１にて穀稈を扱脱穀して選別回
収し、前記袋詰め装置２に穀粒を供給するように構成し
てある。

次に、前記検出装置６について説明する。

（第２図参照） 前記引起し装置７０ケース１１の上下中間所定高さより
前方にステ−１２を連出し、このステー１２の先端に、
前記引起し装置７の引起し爪１３・−・・・−にて引起
し作用する引起し径路の前方に突出すべく、前後に揺動
自在な接触センサー１４を枢支し、このセンサー１４が
横架状となったとき、（植立穀稈に接触しないとき）に
入いろリミットスイッチ１５を前記ステ−１２に設けて
、植立穀稈が一定以上倒伏して前記センサー１４に接触
しなくなると前記リミットスイッチ１５にて電気信号を
発するように構或してある。

次に、走行速度Ｖに対する前記引起し装置７の引起し速
度ｎの比を変更する変更装置１６について説明する。

（第３図参照）前記エンジン４に対し、走行変速ミッシ
ョン１１と前記刈取装置１０の全体を高低二連に切換え
る刈取変速ミッション１８とを並列状に連動連結し、前
記走行変速ミッション１７に高低二速に変速する第１操
作レバー１９を設け、この第１操作レバー１９を付勢変
位させて低速側に切換える第１ソレノイド２０と、前記
刈取変速ミッション１８の操作レバー２１を付勢変位さ
せて高速側に切換える第２ソレノイド２２とを設け、こ
の両ソレノイド２０，２２を前記リミットスイッチ１５
からの電気信号で作動させるように構成してある３すな
わち、一定以上穀稈が倒伏していることを前記検出装置
６にて検出すると、走行速度Ｖを減速し、逆に前記刈取
装置１０の駆動速度を増速して、前記引起し装置７の引
起し爪１３・・・・・・の移動速度ｎを増速し、走行速
度■に対して引起し速度ｎを増速するように構成してあ
る。

次に、前記エンジン４からの走行ミッション１７と刈取
ミッション１８とに油圧にて動力を伝達する場合の変更
装置１６を説明する。

（第４図参照） 前記エンジン４に可変流量油圧ポンプ２３を設け、この
ポンプ２３に分配比率を異なる２個のいずれか一方に切
換えれる可変分流弁２４を連結し、前記走行ミッション
１７と刈取ミッション１８との夫夫に設けた駆動用の第
１、第２モータ２５，２６を前記分流弁２４に並列状に
連結する。

このようにして前記分流弁２４の比率切換えによって、
走行速度Ｖに対する引起し速度ｎの比を変更しえるよう
に構成してある。

そして、前記分流弁２４を前記リミットスイッチ１５の
電気信号により可逆的にかつ、自動的に一定側に切換え
て、走行速度Ｖを減速すると同時に、引起し速度ｎを増
速するように構或してある。

尚、植立茎稈の倒伏状態変化に伴って走行速度に対する
引起し速度の比を変更するに、比例的にかつ連続的に変
更するように構成七でもよい。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明に係る刈取収穫機の実施例を示し、第１図
はコンバインの全体を示す側面図、第２図は検出装置を
示す平面図、第３図は変更装置を示すブロック図、第４
図は他の変更装置を示すブロック図である。 ６・・・・・・検出装置、７・・・・・・引起し装置、
１６・・・・・・変更装置。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 走行装置と引起し装置７とがエンジン４に対シて並
   列に連動している刈取収獲機であって、引起し装置７の
   始端部、又はその直前方にある植立茎稈が一定以上倒伏
   していることを検出する検出装置６と、走行速度■に対
   する前記引起し装置７の弓起し速度ｎの比を変更する変
   更装置１６とを連係させるに、一定以上の茎稈倒伏によ
   って、走行速度■を減速すると同時に引起し速度ｎを可
   逆的に，かつ、自動的に増速するように構成してあるこ
   とを特徴とする刈取収穫機。