JPS5836673Y2 - 金属缶 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は蓋部に取付けられた摘み部材を引張り上げると
蓋部の一部が切除されて飲み口等が開口形成される金属
罐に関するもので、その目的は摘み部材を起してこれに
手指を掛は易くすることができる金属罐を提供するにあ
る。

以下本考案の一実施例につき図面を参照しながら説明す
る。

まず第１図において、１は金属製の罐本体で、その開口
端を蓋２によって密閉しており、蓋２にはループ状の条
痕３を形成して該条痕３により囲まれた部分を未開放口
部４としている。

５は一端部に形成した舌片部５ａを未開放口部４の一端
部に鋲６により連結した金属製の摘み部材で、これには
手指を挿入するための円形孔７が形成されている。

そして、摘み部材５の舌片部５ａを除く他の外周縁部に
は補強用のカール部８が曲成されていると共に、円形孔
７の周縁部には補強用及び径孔防止用のカール部９が曲
成されている。

１０は略Ｕ字状に曲成されたばＪ−よ鋼線等からなる押
圧用部材で、これは摘み部材５にこれとは逆方向に延び
るよう連結されており、その先端部分は未開放口部４に
対する摘み部材５の連結部即ち鋲６に関して摘み部材５
の先端部とは反対側に位置している。

また摘み部材５に対する押圧用部材１０の連結部近傍を
略く字状に新曲して、蓋２からの離間高さが先端にゆく
に従って漸次高くなるように傾斜させている。

尚、摘み部材５に対する押圧用部材１０の連結は、カー
ル部８の曲成時に押圧用部材１０の基端部をカール部８
内に巻込むことによって行うようにしており、これによ
り連結作業の容易簡単化を図っている。

上記構成において、押圧用部材１０を蓋２に押付けると
、その過程で押圧用部材１０はく字状部１０ａを蓋２に
当接させ、これを支点に第３図中矢印穴方向に回動して
摘み部材５の中間部を上げるように作用するため、それ
まで蓋２に伏されていた摘み部材５が未開放口部４との
連結部従って鋲６を支点に矢印Ｂ方向に回動して蓋２か
ら起上がる（第３図参照）。

この状態で摘み部材５の円形孔７に手指を引掛けて引張
り上げると、未開放口部４が条痕３に沿って切除されて
飲み口１１等が開口形成される。

このように本実施例によれば、押圧用部材１０を蓋２に
押付けると、摘み部材５が蓋２から浮上がって、これに
手指を掛は易くなるため、未開放口部４の切除操作が非
常にし易くなる。

これに対して従来は上記のような押圧用部材１０が設け
られていなかったため、摘み部材５に指を掛けるべくこ
れを起こすには、摘み部材５に指の爪を引掛けて引上げ
るようにせねばならないので爪を傷付けたり、爪が剥れ
たりする危険性があった。

尚、上記実施例では、押圧用部材１０を押圧するとその
く字状部１０ ａが蓋２に当接するように構成したが、
押圧用部材１０の先端部が鋲６に関し摘み部材５の先端
部と反対側にあれば押圧用部材１０を押圧すると摘み部
材５にはこれを起上がらせるような力が作用するので、
く字状部１０ ａのような当接部は特に設けなくともよ
い。

本考案は以上説明したように、押圧用部材を蓋部に押付
けると、その押付は動作に伴って摘み部材が蓋部から起
上がるようになるため、摘み部材に手指を掛は易くなっ
て、従来のように爪を傷付けたり、剥がしたりする虞れ
がなくなる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は斜視図、第２
図は要部の縦断面図、第３図は作用説明用の要部の縦断
面図、第４図は飲み口を開口させた斜視図である。 図中、２は蓋（蓋部）、４は未開放口部、５は摘み部材
、１０は押圧用部材、１１は飲み口である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 蓋部に未開放口部を設け、この未開放口部に連結されて
   蓋部上に伏された摘み部材を引張り上げることにより、
   前記未開放口部が切除されて飲み口等が開口形成される
   金属罐において、基部が前記摘み部材に連結され、先端
   部が前記未開放口部と摘み部材との連結部に関し摘み部
   材の先端部とは反対側に位置して前記蓋部から離間せし
   められた押圧用部材を設け、この押圧用部材を蓋部に押
   付けたとき、摘み部材が蓋部から起上がるようにして戊
   る金属罐。