JPS583566Y2 - 脚体取付金具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はやぐらこたつなどにおける脚体を取付ける脚
体取付金具に関する。

やぐらこたつなどにあっては、やぐら本体の四隅に脚体
取付金具を設け、これら金具に脚体を取付けてその本体
を支持するようになっている。

しかしながら、従来の脚体取付金具は単に脚体を取付け
ているだけに過ぎず、何ら本体の支持高さを可変できる
ようなものではなかった。

本体の支持高さを可変できれば使用者にとって極めて便
利であることは言うまでもない。

本考案は上記事情にもとづきなされたもので、その目的
とするところは、同一の脚体の使用でありながら必要に
応じてやぐら本体などの支持高さを二段に切換えること
ができ、しかも切換時における脚体の支持状態の外観が
良好な脚体取付金具を提供することにある。

以下、この考案の一実施例を図面を参照して説明する。

図中１は支持物たとえばやぐら本体で、この本体１の隅
部にこの考案に係る脚体取付金具２が取付けられ、３が
その主体である。

この主体３は三角形をなしその内側に、略Ｕ字状に曲成
されて相対向する側壁４，４を有するとともに一端側を
コーナ部５ａとした収容枠５がそのコーナ部５ａをやぐ
ら本体１の外周側に向けて固着されている。

そして側壁４，４間に可動体６が設けられ、これは相対
向する一対の側板７，７を有するとともに、これら側板
７，７の端縁間に一対の取付面８，９を有している。

これら取付面８と９は互いに直角に交わっているととも
に、それぞれの内側にナツト１０゜１１を取着して脚体
取付部つまり螺合孔１２，１３を形成している。

しかして、この可動体６の各側板７．７と収容枠５の各
側壁４，４とは互いに対向するとともに、これら側板７
，７および側壁４，４に亙って支軸１４が貫挿され、こ
の支軸１４により可動体６が図中矢印にて示す収容枠５
のコーナ部５ａに向う方向に回動自在に枢支されている
。

この支軸１４の位置は、一方の取付面８に対する離間距
離１１と、他方の取付面９に対する離間距離１２とが異
なるように、つまり例えばｌ １＞ ｌ ２となるよう
に定められ、かつ収容枠５の一対の側壁４．４がなす開
放端よりもコーナ部５ａ側に寄って設けられている。

主体２の内側上面には上記可動体６を所定位置に係脱自
在に係止する係止機構１５が設けられている。

すなわち、収容枠５の両側壁４，４に上下に長い長孔１
６，１６が穿設され、これら長孔１６．１６間に係止ピ
ン１７が遊動自在に掛は渡され、また、収容枠５のコー
ナ部５ａ側に位置する可動体６の側板７．７の隅部は円
弧状に切欠形成され、この円弧周縁に上記係止ピン１７
と係脱自在な一対の係止溝１８．１９が切欠されている
。

これら係止溝１８，１９は支軸１４を中心として直角を
なす位置関係にあり、一方の係止溝１８と係止ピン１７
との係合時に一方の取付面８がほぼ水平に保持され、他
方の係止溝１９と係止ピン１７との係合時に他方の取付
面９がほぼ水平に保持されるようになっている。

さらに、可動体６の上方にはＵ字状の板ばね２０が設け
られ、この板ばね２０は一端が主体２に固定され、他端
が収容枠５の前方に延出されている。

そして、上記係合ピン１７が上記板ばね２０の中間部に
結合され、このピン１７が板ばね２０の弾力により常時
下方に付勢されていずれかの係止溝１８，１９との保合
を維持するようになっている。

図中２１は脚体で、これは上端に各取付面８，９におけ
る螺合孔１２，１３に挿脱自在なねじ軸２２を有してい
る。

しかして、いま第１図の実線の状態においては取付面８
が水平に維持され、この取付面８の螺合孔１２に脚体２
１のねじ軸２２がねじ込まれている。

そして、その脚体２１によりやぐら本体１が水平に支持
されている。

また、可動体６は係止ピン１７と係止溝１９との係合に
より回動不能に係止されている。

この状態からやぐら本体１の支持高さを変換する場合に
は、まず取付面８から脚体２１を取外す。

ついで、板ばね２０の端部を手指等によりその弾性に抗
して押上げる。

この操作により板ばね２０と一体的に係止ピン１７が上
昇し、係止溝１９との係合が解除されるから、この解除
の状態のもとで可動体６を支軸１４を支点にして反時計
方向、すなわち収容枠５のコーナ部５ａ方向に９０°回
動する。

この回動操作により図中鎖線で示すように、他方の取付
面９が水平状態に変位するとともに、他方の係止溝１８
が係止ピン１７の直下に位置する。

こののち、板ばね２０を解放し、係止ピン１７を上記係
止溝１８に係合させる。

これにより可動体５が再び回動不能に係止されるから、
ついで上記他方の取付面９の螺合孔１３にねじ軸２２を
ねじ込んで前記脚体２１を取付け、この脚体２１を介し
てやぐら本体１を支持する。

ここで、支軸１４を基点とする取付面９および８との離
間距離は前者が１１、後者が１２でその相互関係は１１
〉１２であり、このため一方の取付面８に脚体２１を取
付けた場合と、他方の取付面９に脚体２１を取付けた場
合とでは、１１−１２の分だけやぐら本体１の支持高さ
に相違が生じる。

すなわち、上述の可動体６の切換操作によりやぐら本体
１の支持高さを二段に変換することができるのである。

また、このような切換操作時に、可動体６は収容枠５の
コーナ部５ａ側に寄って設けられた支軸１４を支点とし
て上記コーナ部５ａに向って回動させるので、上記可動
体６を回動させたときにコーナ部５ａと可動体６との間
に大きな隙間ができるようなことがない。

すなわち、やぐら本体１の支持高さを変えたときに、支
持枠５のコーナ部５ａに大きな隙間ができて外観が悪く
なるということがない。

なお、上記一実施例ではやぐら本体を支持する場合を対
象として説明したが、やぐら本体に限らず座卓等にも適
用できることはもちろんである。

また、収容枠５のコーナ部５ａにできる開口は、第３図
に示すように可動体６が収容枠５のコーナ部５ａに向っ
て回動するため、盲板２３で閉塞することができ、コー
ナ部５ａを盲板２３で閉塞することによって収容枠５の
コーナ部５ａの開口が見えなくなるから、外観がさらに
向上する。

なお、この実施例においては、上記一実施例と同一部分
に同一記号を付して説明を省略する。

以上説明したようにこの考案によれば、簡単な操作によ
り同一の脚体を使用して支持物の高さを任意に変換する
ことができるから非常に便利である。

また、支持物の支持高さを変えるために収容枠に枢支さ
れた可動体を回動させても、この可動体が収容枠のコー
ナ部の近傍で枢支されかつコーナ部に向う方向に回動す
るため、コーナ部との間に大きな隙間ができず、外観が
良好であるなどの優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す断面図、第２図は同
じく下面図、第３図はこの考案の他の実施例を示す断面
図である。 ３・・・・・・主体、５・・・・・・収容枠、５ａ・・
・・・・コーナ部、６・・・・・・可動体、８，９・・
・・・・取付面、１２．１３・・・・・・螺合孔（支持
脚取付部）、１４・・・・・・支軸、１５・・・・・・
係止機構、２１・・・・・・脚体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 支持物に取付けられる主体と、この主体に設けられた一
   端にコーナ部を有する収容枠と、互いに直角に交わる取
   付面を有しかつそれら取付面にそれぞれ支持脚取付部を
   有した可動体と、この可動体を上記収容枠に上記取付面
   からそれぞれ異なる離間位置でかつ上記コーナ部の近傍
   でこのコーナ部に向う方向に回動自在に枢支した支軸と
   、上記可動体を所定の回動位置に係止して上記各取付部
   を択一的にほぼ水平状態に維持する係止機構とを具備し
   てなることを特徴とする脚体取付金具。