JPS6243096Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は折戸を鎖錠するための錠に関するもの
である。

折戸は一般に竪枠に枢支される第１扉体と、第
１扉体に回転可能に連結される第２扉体とからな
り、第２扉体の先端部は上下のレールに沿つて案
内されるようになつている。この種の折戸におい
て閉じた際のたるみやがたつきをなくすためのラ
ツチ（仮錠）は種々提案されているが、折戸を鎖
錠するための簡便な錠は存在しなかつた。折戸は
通常浴室、トイレ等の比較的狭い場合に使用され
るので、錠も折戸の開閉に邪魔にならないように
コンパクトな構成であることが必要とされる。

本考案は折戸の框内に納まるコンパクトな構成
で、組立、取付けが容易な折戸用錠を提供するこ
とを目的とする。

以下、本考案の実施例を図面に基いて説明す
る。第１図において、扉枠１は上枠２と、竪枠
３，３と、下枠４とからなり、この扉枠１に折戸
Ａが取付けられている。折戸Ａは同一構造、同一
寸法の第１扉体Ａ１、第２扉体Ａ２からなり、該
扉体Ａ１，Ａ２は上框５、竪框６ａ，６ｂ、下框
７、中桟８等より構成され、扉体Ａ１，Ａ２の隣
接する中央の竪框６ｂ，６ｂは連結機構９により
折畳み可能に連結されている。前記第１扉体Ａ１
は回転軸１０，１０により上枠２と下枠４に支持
され、第２扉体Ａ２は上下框５，７に固着された
ガイド部材１１，１１を介して上下枠２，４のガ
イドレール４ａ（第２図）に移動自在に支持され
ている。

前記第１扉体Ａ１の下部には本考案に係る錠１
２が取付けられている。該錠１２の詳細は第２図
ないし第５図に示している。１３は前記下框７の
中空部に嵌合固定された錠ケースで、略中央に軸
孔１４が貫通され、後面側（折戸を閉じる方向の
面）に軸孔１４より径の大きい円弧状段部１５が
形成され、さらにこの円弧状段部１５と対向して
爪１６が形成されている。又錠ケース１３の前面
側（折戸を開く方向の面）には軸孔１４の周縁に
沿う段部１７が形成されている。１８は錠片で、
円盤部１９の外周に係止片２０が突出され、該円
盤部１９の前面側には軸部２１が突出され、この
軸部２１の外側に、先端に突起２３を有する一対
の支持突片２２，２２が突出されている。軸部２
１の外周の円弧部２１と支持突片２２の外周とは
同一円周上にある。円盤部１９の外周には２個所
に係止溝２４，２５が形成されている。軸部２１
と支持突片２２，２２を錠ケース１３の軸孔１４
に挿入し、支持突片２２の突起２３を段部１７に
弾性係止させることにより錠ケース１３に錠片１
８がワンタツチで回転自在に取付けられる。錠片
１８の円盤部１９は錠ケース１３の円弧状段部１
５に嵌まり、円盤部１９の外周に爪１６が弾性的
に摺接し、溝２４，２５が爪１６の位置にくる
と、爪１６がこの溝２４，２５に落ち込み、錠片
１８の開及び閉の位置を決めるようになつてい
る。

前記軸部２１の先端には下框７の外方からつま
み２６が固着されている。つまみ２６の軸部２７
の先端に係合突起２８を有し、この係合突起２８
が錠片１８の軸部２１の先端に形成されている角
孔２９（第４図）に係合され、かつビス３０を軸
部２１のねじ孔３１にねじ込むことによつて両軸
部２１，２７が連結されている。

つまみ２６を回転させると錠片１８の支持突片
２２，２２及び軸部２１が軸孔１４内で回転す
る。円盤部１９の溝２５と爪１６が係合した位置
でロツクが解除され、溝２４と爪１６が係合した
位置で係止片２０はレール４ａに係合してロツク
状態となる。

前記錠片１８の後面に溝３２を形成しておき、
非常時にドライバ等を溝に挿し込んで回転させて
開錠できるようにしておくこともできる。

以上のように本考案によれば錠ケースと錠片が
コンパクトに一体に組立てられて折戸下框内に納
められ、框側面には小さいつまみが突出するだけ
であるから、折戸の開閉操作に邪魔ならず、又外
観上も体裁が良く、しかも錠ケースと錠片はワン
タツチで簡単に組立てできると共に框内に錠ケー
スと錠片の組立物を嵌合させてつまみを取付ける
だけで簡単に折戸への取付けができるという効果
がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は折戸の正面図、第２図ないし第５図は
本考案の錠の実施例を示すもので、第２図は第１
図の−線断面図、第３図は錠ケースに錠片を
組立てた状態の正面図、第４図は同上の背面図、
第５図は分解斜視図である。 Ａ……折戸、７……下框、４ａ……レール、１
３……錠ケース、１４……軸孔、１５……弧状段
部、１８……錠片、１９……円盤部、２０……係
合片、２１……軸部、２２……支持突片、２６…
…つまみ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 折戸の下框に挿入された錠ケース及び錠片と、
   該錠片に固着されて框外に突出するつまみとから
   なり、前記錠ケースの一側には弧状段部及び該弧
   状段部に連通する軸孔が形成され、前記錠片には
   前記弧状段部に回転自在に嵌合され、かつ下枠の
   レールに係脱する係合片を備えた円盤部と、該円
   盤部に突設され前記軸孔に回転自在に嵌合する軸
   部及び支持突片をを備え、該支持突片を錠ケース
   の他側に係止させると共に、前記軸部の先端に摘
   みを固着したことを特徴とする折戸用錠。