JPS5835157Y2

JPS5835157Y2 - 調理器用蓋

Info

Publication number: JPS5835157Y2
Application number: JP1976110079U
Authority: JP
Inventors: 恵之助宮内
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1976-08-17
Filing date: 1976-08-17
Publication date: 1983-08-08
Also published as: JPS5329556U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は調理器用蓋に係り、たとえば、鍋、釜、フライ
パン、湯沸器、焼器およびむし器などに用いるものに関
する。

従来の調理器に用いる蓋体には煮炊状況を透視できるよ
うに蓋体の一部または蓋体の全体をガラス板で形成する
ことが知られている。

しかし、蓋体の全体をガラス板にて形成すると、蓋体の
周縁部における端面部およびこの端面部に接する上下面
部は比較的弱く、衝撃に対する強度が特に低いので、た
とえば、調理器本体に着脱する際や、また、保管の際な
どにおいて簡単に損傷したり、欠損するなど破損するお
それがあり、そのため取扱いには特に注意を要し、また
、ひとたび次損すると、その部分で怪我をするなどの危
険性を有するので、比較的高価のものであっても実際に
使用し得なくなるおそれがあって不経済であるなどの欠
点を有している。

本考案はこのような点に鑑みなされたもので、透明ガラ
ス板にて形威された蓋本体の周縁部に対してこの周縁部
の破損し易い部分をさけて金属製中空補強リング体を取
付けるとともに、この金属製中空補強リング体と前記周
縁部との間に周縁部と密着しない空隙部を形成し、これ
により上記の欠点を確実に解消し、取扱い容易な調理器
用蓋を提供するものである。

つぎに、本考案の一実施例を添附図面にもとづいて説明
する。

ソーダ石灰ガラスを主原料として形成された長大の透明
板ガラス体を、たとえば、円形、角形または楕円形の所
望の蓋体の面積および形状に切断して蓋体の生地となる
透明ガラス板を形威し、このガラス板を約６００〜６４
０℃に加熱する。

そして、この透明ガラス板を吸引型、プレス型等の原型
（図示せず）を用いてこの原型に沿って中心が高く全体
的に断面円弧状に彎曲成形して透視部１と、この透視部
１の外周縁に調理器の開口縁部に係合する周縁部２とを
有する所望の形状の蓋本体３を形成する。

つぎに、上記蓋本体３に対して冷たい空気を急に吹きつ
けて均一に急冷して蓋本体３全体を強化ガラスとする。

そして、蓋本体３を前記原型から取出す。

つぎに、蓋本体３の前記透視部１の上部の中心ひ穿設さ
れたねし小孔４の上部に把手５を位置させるとともに、
この把手５に対して蓋本体３の内部からねし小孔４を介
してねじ６をねじ込み、把手５を固着する。

また、７は前記蓋本体３の周縁部２を包囲する環状の金
属製中空補強リング体で、この金属製中空補強リング体
７は外周部１８の上下がら内側に向って延出しかつ外方
に膨出する上下部１６．１７と、この上下部１６．１７
の内端に相対して彎曲した上下端縁８，９とにより内周
部を開口した断面略Ｃ字形に形成されている。

そして、この金属製中空補強リング体７の開口部の上下
端縁８，９を前記蓋本体３の周縁部２より内周側の蓋本
体３の上下面部に嵌着してこれを弾性的に上下から挾持
させ、これにより上下端縁８，９に連続した上下部１６
．１７と前記周縁部２の端面部１２に接する上下面部１
０゜１１との間には空隙部１３．１４が形成されるとと
もに、外周部１８と前記端面部１２との間には空隙部１
５が形成され、また、上記空隙部１５と前記下面部１１
側の空隙部１４とは連通されるとともに、前記空隙部１
５と前記上面部１０側の空隙部１３との間に前記端面部
１２の上側角部１９に接して位置決めされ、したがって
、前記蓋本体３の周縁部２は金属製中空補強リング体７
によって包囲される。

このように構成されたものにおいて、蓋本体３を任意の
煮炊具などの調理器ａの開口縁部に嵌着する。

そして、蓋本体３の透視部１を透視して調理器ａ内の煮
炊状況を確認しつつその状況に応じて適宜の調理を行い
、また、最適の状況で煮上りを確認できる。

また、上記の場合において、透視部１は上方に膨出して
断面円弧状に彎曲しているので、煮炊時の水蒸気は透視
部１の内側に当ると略同時的にその傾斜面に沿って低い
側に流れ落ち、水蒸気によって透視部１が曇ることが防
止される。

つぎに、前記実施例では把手５はねし止めした場合につ
いて説明したが、これに限らず、たとえば、接着剤で持
着固定するようにしてもよい。

また、前記実施例では蓋本体３を強化ガラスにて形成す
る場合について説明したが、蓋本体３を構成する透明ガ
ラス板はこれに限らず、耐熱性ガラス板、また、その他
の透明ガラス板にて構成するようにしてもよい。

しかして、前記透明ガラス板は完全な透明度を有するこ
とを要せず、調理器本体内を透視できる程度の透明度を
有すればよく、シたがって、たとえば、半透明のような
ものであってもよい。

本考案によれば、蓋本体３の周縁部２に金属製中空補強
リング体７を取付けるに際し、金属製中空補強リング体
７の上下端縁８，９を蓋本体３の周縁部２より内周側の
蓋本体３の上下に嵌着したので、蓋本体３の最も破損し
易い周縁部分を金属製中空補強リング体７によって確実
に包囲することができるとともに、上下端縁８，９も蓋
本体３の破損し易い周縁部分をさけて挟持することによ
りこの上下端縁８，９によって周縁部２を破損するおそ
れがなく、また、金属製中空補強リング体７の上下部１
６．１７と蓋本体３の周縁部２の上下面部１０．１１と
の間および金属製中空補強リング体７の外周部１８と蓋
本体３の周縁部２の端面部１２との間にそれぞれ空隙部
１３，１４．１５を形成し、がつこの外側および下側の
空隙部１４．１５を連通して形成したので、蓋本体３の
周縁部２の衝撃を受は易い側の下側角部は金属製中空補
強リング体７に接することがなく、金属製中空補強リン
グ体７が衝撃を受けた場合もこれが直接周縁部２に伝達
されることがなく、周縁部２の破損を確実に防止するこ
とができ、したがって、調理器本体への着脱時、保管お
よび洗浄時にも周縁部２は金属製中空補強リング体７に
保護されているから安全で取扱いも容易であり、かつま
た、金属製中空補強リング体７は蓋本体３に比べて熱膨
張率が高いため熱膨張率の差によって蓋本体３に無理を
生じガラス板よりなる蓋本体３を損傷するようなおそれ
もない。

また、蓋本体３はソーダ石灰ガラスを主材とした強化ガ
ラスよりなるため耐熱性が高いばかりでなく温度差に対
しても丈夫であり、■３０℃以上の温度差が生じた場合
も破損するおそれがなく、たとえば、煮炊中に取外した
蓋本体３を流し等に置いた場合も冷たい流しとの温度差
によってひび破れするようなおそれがなく、また、蓋本
体３を透明ガラス板にして中心が高くなるように全体的
に断面円弧状に形成したがら、内部を透視しながら調理
をすることができ、しかも中心が高くなって全体的に円
弧状に彎曲されているから水滴となった水蒸気は急速に
円弧状彎曲面を流下して円弧状面から排除されるがら煮
炊中も水蒸気や水滴が透視の邪魔になることがなく、餅
つき器、フライパン、電気釜、電気鍋、無水鍋、魚焼器
、むし器、電気白焼器、グリドル、スロークッカー等の
調理器またはケラトル、湯沸器等の蓋体として好適であ
る。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すもので、第１図は調理器用
蓋の一部を切り欠いた正面図、第２図は調理器との保合
状態を示す同上一部の拡大縦断正面図である。２・・・・・・周縁部、３・・・・・・蓋本体、７・・
・・・・金属製中空補強リング体、８，９・・・・・・
上下端縁、１０．１１・・・・・・上下面部、１２・・
・・・・端面部、１３．１４．１５・・・・・・空隙部
、１６．１７・・・・・・上下部、１８・・・・・・外
周部。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

ソーダ石灰ガラスを主材とした強化ガラスよりなる透明
ガラス板にて中心が高く全体的に断面円弧状に彎曲形成
した蓋本体３と、内周部を開口した断面略Ｃ字形に形威
されその開口部の上下端縁８．９を前記蓋本体３の周縁
部２近傍に嵌着し上下部１６．１７と前記蓋本体３の周
縁部２近傍の上下面部１０．１１との間に空隙部１３．
１４を形成するとともに外周部１８と前記蓋本体３の端
面部１２との間に空隙部１５を形威しかつ上記端面部１
２の空隙部１５と下面部１１側の空隙部１４とを連通し
て前記周縁部２を包囲した金属製中空補強リング体７と
よりなることを特徴とする調理器用蓋。