JPS5834732Y2 - クリック付可変抵抗器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は軸をプル（またはブツシュ）しつつ回転させる
ことにより軸回転角度内の任意の点にクリック点を移動
させ、軸のプル（またはブツシュ）動作を止めると軸は
元の位置に戻されクリック点の移動された構成とするこ
とができるクリック付可変抵抗器を提供しようとするも
のである。

以下、本考案の一実施例について図面とともに説明する
。

まず、断面コ字状をしたカバー６の底面中心部のバーリ
ング５で、筒部の内周に設けられたセレーション部１と
平面部に形成されたクリック穴２を有するクリック板３
の中心部４を軽くかしめている。

そして、カバー６の内部底面に設けられた上記クリック
板３の筒部外周には、軸７がプル動作された後該軸７を
元に戻すスプリング８が置かれている。

つぎに、上記クリック板３のセレーション部１と係合す
るセレーション部９とクリックバネ１０の取付部１１を
有する上記軸７を上記カバー６の中心穴１２に入れてい
る。

この軸７の先端部はカバー６の開口部に取付足２３をか
しめることにより装着された取付板１３の中心穴１４と
係合しており、これにより軸７は回転自在となっており
、また通常スプリング８により押されて軸７は先端部側
の段部１９が取付板１３の下面側に当接している。

上記軸７の取付部１１に取付けられたクリックバネ１０
は、該軸７が回転することによりクリック板３の平面部
上をその先端部が摺動してクリック穴２に落込むことに
なる。

上記取付板１３の下面側には馬蹄形の抵抗体２０が装着
されており、同じく下面側には接触子２１が取付けられ
、これら抵抗体２０の両端と接触子２１より端子２２が
外部に取出されている。

上記軸７の取付部１１の上部に位置する角状部１７には
刷子取付板１５の中心穴１６が同一形状で係合されてお
り、軸７の回転により刷子取付板１５は共回りし、かつ
軸７はスプリング８の付勢力に抗してプル動作可能とな
っている。

この刷子取付板１５の上面側には刷子１８が固着されて
おり、軸７の回転により刷子取付板１５が共回りして刷
子１８の先端部が抵抗体２０上を摺動し、かつ刷子１８
には上記接触子２１が常時液している。

さらに、刷子取付板１５は軸７のプル動作時に矢印で示
す上下方向に動かないように刷子１８の圧力でもって上
記クリック板３にその下端部が当接している。

つぎに、その動作について説明する。

まず、第１図は軸７にはプル動作力が働いていない状態
である。

この時はクリック板３はカバー６のバーリング部５のか
しめによりクリックバネ１０がクリック穴２に落込んだ
としても軸７の回転により回転せず、軸７を回転させる
と可変抵抗特性とクリック位置変更前の位置でのクリッ
ク動作が得られる。

この第１図の状態でクリック点を探し、その状態のまま
軸７をプル動作させると該軸７のセレーション部９はク
リック板３のセレーション部１と係合する。

この状態を第２図に示しており、第２図の状態で軸７を
回転させると刷子取付板１５と一緒にクリック板３も回
転し、クリック穴２の位置すなわちクリック位置が変る
ことになる。

そして、任意抵抗値点で軸７のブルカを解除すると、軸
７はスプリング８により元の状態に戻り、クリック板３
はその変更された位置で静止する。

ここで、軸７を回転させると変更されたクリック点での
クリック動作と可変抵抗動作が得られる。

ここで、軸７のツマミ挿入部が上記実施例と逆の取付板
１３側にある時は、ブツシュ動作することにより軸７の
セレーション部９とクリック板３のセレーション部１が
係合することになる。

また、上記セレーション部９は軸７に一体に設けた場合
について説明したが、これは軸７と別体にセレーション
部９を設けるようにしてもよいものである。

さらに、軸７のカバー６および取付板１３への係合状態
を適当に設定することにより、スプリング８は省略する
ことができるものである。

以上のように本考案は構成されているものであり、軸を
プルまたはブツシュしつつ回転させることにより任意の
点にクリック点を移動させ、しかも軸のプルまたはブツ
シュ動作を止めることにより移動された点にクリック点
を変更固定することができるため、例えば使用者が好み
の音量点をクツツク点とすることが簡単に可能なもので
あり、その実用性は大なるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るクリック付可変抵抗器の一実施例
を示す軸にプル動作力を加えない状態の断面図、第２図
は同軸にプル動作力を加えた状態の断面図、第３図は同
クリック付可変抵抗器の分解斜視図、第４図は同クリッ
ク付可変抵抗器を構成するクリック板の断面図、第５図
は同じく取付板の下方より見た斜視図である。 １・・・・・・第２のセレーション部、２・・・・・・
クリック穴、３・・・・・・クリック板、６・・・・・
・カバー、７・・・・・・軸、８・・・・・・スプリン
グ、９・・・・・・第１のセレーション部、１０・・曲
クツツクバネ、１３・・・・・・取付板、１５・・・・
・・刷子取付板、１８・・・・・・刷子、２０・・・・
・・抵抗体。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）抵抗体を備えた取付板と、上記抵抗体上を摺接す
   る刷子を固着した刷子取付板と、上記取付板とカバーに
   回転可能に係合され、上記刷子取付板を共回り可能に装
   着してなる軸と、この軸に取付けられたクリックバネと
   、上記軸に一体または別体に設けられた第１のセレーシ
   ョン部と、上記軸をプルまたはブツシュした時にのみ上
   記第１のセレーション部と噛み合う第２のセレーション
   部を有するとともに上記クリックバネと対応するクリッ
   ク穴を有し、かつ該２つのセレーション部を噛み合せて
   上記軸を回転させた時にのみ回転するように上記カバー
   に装着されたクリック板とより構成されたクリック付可
   変抵抗器。
2. （２）第１のセレーション部とクリック板間に両者を引
   き離す方向に働くスプリングを介在させてなる実用新案
   登録請求の範囲第１項記載のクリック付可変抵抗器。