JPS5834249Y2 - 内燃機関用ロ−タリ−バルブのシ−ル構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は内燃機関用ロータリーバルブのシール構造の改
良に関するものである。

更に詳細には、円筒形をなすロータリーバルフ本体内に
吸・排気路を備え、且つ本体周壁に吸・排気開口部を備
えるとともに、・・ウジング側の燃焼室の開口部には本
体周壁に弾圧されたリング状シール部材を設け、このシ
ール部材の本体周壁と摺接する面に溝を設け、該溝に・
・ウジングのオイル通路を介して微量のオイルをシール
部材とバルブ本体の摺動面に供給し、シール部分の潤滑
を効果的に行う如くなした内燃機関用ロータリーバルブ
に関する。

内燃機関の吸・排気弁としてきのこ弁穴の弁装置に代え
て回転体により燃焼室と吸・排気通路を開閉するロータ
リーバルブは知られている。

かかるロータリーバルブ式の内燃機関は、バルブ側の吸
・排気口部と燃焼室開口部との間のシールに技術的な困
難性があり、バルブは高速で回転し、これと・・ウジフ
グ間のシール、焼付、摩耗等諸種の問題がある。

特に上記弁孔開口部をなす部分のシールは、これにシー
ル部材を介装して行った場合、そしてこれをシール性を
高めるべくバルブ本体側に圧接した場合、これが無潤滑
であると焼付等が生じ、バルブ側開口部や周壁の熱膨張
で上記焼付は促進され、この結果開口部とシール部材の
カジリ、摩耗等が促進され、寿命、耐久性を低下させる
他、ガス漏れの原因ともなる。

本考案者等はロータリーバルブのシールにムケる上記し
た問題点に鑑み、これを解決すべく本考案をなしたもの
である。

本考案の目的とする処は、円筒状パルプ本体の開口部を
有する周壁と・・ウジングの燃焼室の開口部との間の・
・ウジング側にリング状シール部材を設け、このシール
部材の摺合面に溝を設け、この溝にハウジング側に設け
たオイル通路からオイルを白煙が発生しない程度の微量
供給し、摺合面の潤滑を行い、シール部材、バルブ本体
の焼付、カジリ等を防止し、シール部材、バルブ本体の
寿命、耐久性の向上をシール機能を充分に維持しつつ図
るようにした内燃機関用ロータリーバルブのシール構造
を提供する。

次に本考案の好適一実施例を添付図面に従って詳述する
。

これにより本考案の更なる目的及び利点を明らかにする
。

第１図はバルブの縦断面図、第２図はシール部材の平面
図、第３図は要部の拡大断面図、第４図は第１図４−４
線断面図である。

１はシリンダヘッドをなすローターハウジングで、これ
の下部には燃焼室２の上部が形成され、この上にこれの
軸方向と直角の方向にローター収納部３が形成され、収
納部３は軸方向に犬・小異径部３ａ、３ｂを有する如く
形成されている。

この収納部３内には円筒状のロータ−収納部４の本体４
ａを回転自在に嵌装し、本体４ａ内は大径部４ｂ、小径
部４ｃを備え、これの内部は中空で犬・小径の異る吸入
通路の一部をなす通路４ｄが全面的に形成され、大径部
４ｂの端部は壁４ｅで塞がれ、小径部の端部は開放４ｆ
されている。

そして大径部４ｂの一部は開口４ｇされるとともに、大
径部４ｂ内には通路４ｄを横断する如くこれと区画され
た排気路４ｈが湾曲り型に形成され、これ４ｈは大径部
４ｂ周壁土に上記開口４ｇと同一円周上で位相をズラせ
て開口４ｉＬ、排気入口を形成する。

そして排気路４ｈの出口開口４ｊは端壁４ｅに開口し、
軸方向への延出部４ｋを備える。

以上の排気側のバルブ端面はエキゾーストマニホールド
を兼ねるサイドカバー５で閉じられ、延出部４にとカバ
ー５内の排気通路５ａとは連通せしめられ、延出部４に
外周は断熱ブツシュ６、軸受７で支持され、軸受７と本
体端壁４ｅ間には端面にラビリンス溝を設けたリング状
サイドシール８が介設され、軸受７の反対端面とカバー
５間に介装したウェーブフッシャ９の如き弾圧部材でサ
イドシール部材８は端壁４ｅ方向へ弾圧されている。

又吸気側であるバルブ本体４ａの小径部４Ｃ端面側のハ
ウジング側面はインレットマニホールドをなすサイドカ
バー１０で塞がれ、これ１０の吸入通路１０ａと通路４
ｄとは相連通し、小径部４ｃ端部には軸方向外方からオ
イルシール１１、軸受１２が介装される。

そして大径部４ｂと小径部４ｃの境界段部には断面り型
でリング状のサイドシール１３を介装し、これの摺合面
にはラビリンス溝を備え、ウェーブワッシャの如き弾圧
部材１４で軸方向の摺合面方向へ弾圧されている。

以上のバルブ本体小径部４ｃ上にはスプロケット１５が
回転方向に固設され、チェノ１６を介してクランクシャ
フトに直結され、これと同期してバルブ本体４ａは回転
駆動される。

以上にむいて燃焼室２の上部開口部２ａ上には環状の凹
部１７を形成し、ここに軸受性の良好な合金等で成形し
、開口部１９をなすリング状のシール部材１８を摺動自
在に嵌装する。

シール部材１８は外周に溝１８ａを設けて凹部１７の内
壁１７ａとの間にシールリング２０を介装する。

そしてシール部材の底部にはリング状溝１８ｂを設け、
これと凹部内底部１７ｂ間にはＯＩＪソング１を介装し
、これの弾性作用でシール部材１８をこれの摺合面１８
ｃが相手方であるバルブ本体大径部４ｂに弾接する如く
弾圧する。

このシール部材１８の摺合面１８ｃには開口部１９を囲
む如く適当な角度に亘りオイル溝１８ｄを設けるととも
に、この溝１８ｄの一部を縦方向に穿孔して連通路１８
ｅを形成する。

この連通路１８ｅは溝１８ｄの底に一端を開口し、他端
はシール部材１８の外周に開口し、且つシールリング２
０の下方位置に開口する。

一方、・・ウジング１の上記スプロケット１５、チェノ
１６の収納部小径部３ｂと連通ずる空間部１ａの一部を
延出し、スプロケット１５の側面と摺合するオイル掻き
取り部１ｂを形成し、収納部小径部３ｂのサイドシール
１３後方にオイル通路２２の一端を開口するとともに、
通路２２は斜め下方へ勾配を付して形成され、これの他
端を凹部１７の内壁底部に開口する。

以上においては、スプロケット１５に付着した微量の潤
滑用オイルは掻き取られ、小径部３ｂ内に滴下し、通路
２２の入口２２ａから内部に侵入し、これが勾配が付さ
れているため重力作用で凹部１７の底部に流入する。

そして凹部１７は内底部でＯリング２１によりシールさ
れているため、これ２１外側の空間に溜り、連通路１８
ｅ１溝１８ｄを経て摺合面１８ｃに供給され、潤滑を行
う。

このオイルの量は上記の如くスプロケット１５に付着し
たオイルを掻き取るため微量であって、摺合面への供給
後は燃焼し、燃焼しても白煙は発生しない程度である。

従って回収系は設けなない。

以上により燃焼室２側の開口部をなすシール部材１８は
潤滑され、本体大径部４ｂとの摺合による焼付を防止し
、又大径部４ｂに形成される吸・排気用開口部４ｇ、４
ｉとの間のカジリを防止する。

以上図示例ではスプロケット１５の付着オイルを掻き取
ってシール部材の潤滑オイルとしたが、これに代えてオ
イルポンプによりオーバーフローしない程度に微量に制
御されたオイルを上記シール部材に供給しても良い。

又、必要に応じて溝１８ｄをなくして連通路１８ｅのみ
で給油する事も可能である。

以上で明らかな如く本考案によれば、弁孔開閉の要部を
なすシール部材に潤滑油を供給する如くしたため、バル
ブ本体との摺合による焼付、バルブ本体開口部との間の
カジリを可及的に防止し、バルブの円滑な作動と高度の
シール性を確保し、シール部材、バルブの寿命、耐久性
を向上させ、ロータリーバルブの実用化上置する処頗る
犬である。

又以上の如くスプロケット、チェノの潤滑油を利用する
ことにより簡単な構造で微量のオイルを供給することが
でき、更にオイルポンプを用いる場合は流量制御等で上
記が図れ、簡易な構造で効果的な潤滑が行える。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図は縦断側
面図、第２図はオイルシール部材の平面図、第３図はシ
ール部の要部の拡大断面図、第４図は第１図４−４ｍ断
面図である。 尚図面中１はハウジング、２は燃焼室、４はバルブ、４
ｄは吸入通路、４ｈは排気路、４ｇｔ４１は開口部、１
７は凹部、１８はシール部材、１８ｄは溝、２２はオイ
ル通路である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ・・ウジング内に燃焼室を形成し、この燃焼室の上部開
   口部にシール部材を嵌設し、更に前記開口部と選択的に
   連通ずる吸気通路及び排気通路の一部をなす開口部を形
   成した円筒状バルブ本体を前記ハウジングに回転自在に
   嵌着してなるロータリーバルブにち・いて、前記・・ウ
   ジングの一部に潤滑油が付着した部材から潤滑油を掻き
   取る掻き取り部を形成するとともに、前記・・ウジング
   内に掻き取った微量の潤滑油を前記シール部材の嵌設部
   １で送るための通路を形成し、更に前記シール部材には
   送られてきた潤滑油を摺合面１で供給する溝を形成した
   ことを特徴とする内燃機関用ロータリーバルブのシール
   構造。