JPS601203Y2 - 内燃機関のロ−タリ−バルブにおけるシ−ル構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は内燃機関用ロータリーバルブの弁孔の開口タイ
ミングを容易に変更し得る如くしたシール構造に関する
。

更に詳細には、円筒形をなすバルブ本体に吸入通路及び
排気通路の一部をなす通路を備え、ハウジング側の一部
に燃焼室と繋がる弁孔を備えるロータリーバルブにおい
て、ハウジングの燃焼室上部開口部にリング状でバルブ
本体に弾圧されるシール部材を摺動自・在に嵌装腰この
シール部材の開口部の寸法や形状等を変更することによ
り容易にバルブタイミングを変更し得る如くしたシール
構造に関する。

内燃機関の吸・排気弁としてきのこ弁穴の弁装置に代え
て回転体により燃焼室と吸・排気通路を開閉するロータ
リーバルブは従来から既に知られており、又諸種のもの
が提案されている。

かかるロータリ、−バルブ式の内燃機関ては、バルブ側
の吸・排気口部と燃焼室開口部との間のシールに技術的
な困難性があり、バルブは高速て回転し、これとノ）ウ
ジフグ間のシール、焼付、摩耗等諸種の問題がある。

ところで、バルブ本体を円筒形とし、これの内部に吸・
排気通路の一部をなす通路を設け、燃焼室側の弁孔をな
す開口部と所定角度で適合する吸・排気開口部をバルブ
本体に設け、円筒形本体の回転の所定角度でその吸・排
気開口部をハウジング側の開口部とを連通させ、燃焼室
内の吸・排気を行う如きロータ、リーバルブを採用した
場合、バルブタイミングの変更は次の如く面倒となる。

即ち、ロータリーバルブ、これを収納するハウジング、
シリンダを量産化し、この中で機関の性能を変更しよう
とするためバルブタイミング（弁の開閉時期）を変更し
ようとした場合、燃焼室側の弁孔開口部の開口面積、寸
法、形状等やバルブ本体側の開口部の開口面積、寸法、
形状等を変更しなけれはならず、バルブタイミングを変
更しようとすると、バルブ本体或はシリンダヘッド（）
＼ウジング）、若しくは双方の開口部の変更を伴い、量
永化上好ましくない。

これがためこれを搭載する相手方夫々と性能がマツチン
グした機関が得られ難く、最大公約数的な性能の機関と
なってしまう。

本考案者はロータリーバルブのバルブタイミングの変更
における上記した問題点に鑑み、これを有効に解決すべ
く本考案をなしたものである。

本考案の目的とする処は、上記ロータリーバルブにおい
て、ハウジング側の燃焼室の弁孔開口部に大径の凹部を
形成腰ここに弁孔開口部をなす内径部を有するリング状
のシール部材を着脱自在に嵌装し、且つシール部材をロ
ータリーバルブ本体の外周部に弾接せしめる如くした内
燃機関のロータリーバルブにおけるシール構造を提供す
る。

従って本考案の目的とする処はンハウジング側の燃焼室
弁孔の開口部・を戒すシール部材を着脱自在としたため
ミこｈの開口面積、形状、寸法等を任意に設定腰これを
選択して装着する□ととにより弁孔あ開口面積、形状、
寸法等を任意ｉ′こ変更することができ、・しかもこれ
をシール部材の選択、交換等により行い、バルブタイミ
ングの変更、機関性能の変更をバルブやシリンダを変更
じたり、特別の加工を要することなく極めて簡易に行い
、しかも安価に行い得る如くした内燃機関のロータリー
バルブにおけるシール構造を提供する。

次に本考案の好適二実施例を添付図面に従って詳述する
。

□１′：第１図はロータリー六
゛ルブの縦断側面図を、第２図は第１図２−２線断面図
を、第：３図はシール部分の拡大図を、：第４図はシー
ル部材の平面図を示している。

′ □内燃機関１めシリンダ２上にシ
リンダヘッドを兼ねるロータニハウジング４が設置され
、シリンダ２内にはピストン３が嵌装され、ピストン３
上方のハウジング４下部には燃焼室５が形成されている
。

ハウジンク」内には燃焼室５上部と一部で連通する円筒
状のローター収納部６がピストン（シリンダ）の軸方向
と直交する方向に設けられている。

収納部６は図示例では軸方向′＆ト大径部６ａ、小径部
６ｂの段差をもって形成１され、この収納部６にロータ
リーバルブ２１０□１を回転自在：□に嵌装する。

ロータリーバルブの本体２１は収納部６の段差に対応し
て大径部２２、小径部２３を備え、中空円筒状に形成さ
れ、大径部２２の軸方向外端部は端壁２１ａで塞がれて
いる。

本体２１内には内径の異なる連通した大小の室２４ａ、
２４ｂよりなる通路２４が形成され、小径部２３の軸方
向外端部は開口２１ｂされている。

本体２１の大径部２２と小径部２３との段差部は収納部
６のこの部分に内装した断面り型のリング状ブツシュ７
で支持され、ブツシュ７の小径部２３、大径部２２と対
面する面にはラビリンス溝７ａ・・・・・・が形成され
ている。

ブツシュ７の軸方向外方にはオイルシール８が設けられ
、これの外方の小径部２３外周にはスプロケット９が設
けられ、チェ７１０で図示しない機関クランクシャフト
等に連結され、これによりバルブ本体２１は回転駆動さ
れる。

小径部２３の外端部はベアリング１１で支持されるとと
もに、ベアリングケースの一部をなし、インレットマニ
ホールドをなすサイドカバー１２て外端部はハウジング
４のこの方向の端部を含んで塞がれ、サイドカバー１２
内の吸入通路１２ａと本体２１の通路２４の開口端２１
ｂとはジヨイント部材１′３で接続され、この部分の外
周にはシール部材１４が設けられる。

これによりバルブ本体２１内の通路２４は吸入通路の一
部をなす。

バルブ本体２１の大径部２２の周壁の一部には吸気開口
：部′２５が設けられるとともに、この大径部２２内に
は管部２６が横断する如く設けられ、管部２６内に排気
連絡通路２７を形成し、これ２１の入口開口部・２７ａ
は第２図で明らかな如く大径部周壁の上記開口部２５の
円周上に位相をズラせて設Ｏられる。

管部２６は湾曲り型に形成され、通路２１の出口開口部
２７ｂは端壁２１ａ中央部に開口し、端壁２１ａと収納
部６の同方向開口端を塞ぐ如く設けたエキゾーストマニ
ホールドを兼わるサイドカバー１５との間にはセラミッ
ク等て成形したリング状のサイドシール１６が介設され
ている。

そして上記開口部２７ｂはサイドシール「６の孔１６ａ
１サイドカバー１５のｕＦ％通路１５□ａよ連通し、サ
イドシール１６はスプリング１．７で端壁２１ａ面に弾
圧されてシール作用を行い、回り止めのピン１８てカバ
ー１５と係合されている。

尚第２図中１９は点火プラグを示す。以上において、ハ
ウジング４の燃焼室５の上部にはこれの開口部５ａより
充分に大径の円形凹部３０を形成し、この凹部３０には
リング状のシール部材３１を着脱自在に嵌装する。

シール部材３１は外径部３１ａが凹部３０の内径部３０
ａより若干小径で、中央部には上記燃焼室５の開口部５
ａと適合する孔３２が設けられ、この孔３２の下部３２
ａは開口部５ａと適合する丸孔とし、上記３２ｂは下部
３２ａより大きい角孔とし、既述のバルブ本体２１の開
口部２５，２７ａとのカジリ等を防止している。

以上のシール部材３１はセラミック、カーボン等の耐熱
、耐摩耗性に優れ、相手方であるバルブ本体２１の大径
部２２外周の表面処理等との関係等で無潤滑で自己潤滑
性を備える如くする。

尚実用上回収が不要とされる程度の微量な潤滑油を摺動
面に給油、或は燃料に混合して供給しても良い。

このシール部材３１を凹部３０に嵌装し、これの底部３
１ｂと凹部３０の内底部３０ｂとの間にはウェーブワッ
シャの如き弾圧部材３３を介装するとともに、図示では
シール部材３１の外径部にリング状溝３１ｃを設け、こ
れにシールリング３４を介装している。

そしてシール部材３１は弾圧部材３３で上動方向へ弾圧
され、本体２１の大径部２２外壁の開口部２５，２７ａ
と適合する円周上に弾接する。

以上においては、シール部材３１の孔３２と開口２５，
２７ａが適合した角度て燃焼室５の吸・排気を行い、尚
吸気側では大径部２２の室２４ｂが圧力チャンバとして
機能し、吸入効率を高めるとともに、本体２１内が吸入
通路をなすため冷却効果が得られる。

ところて第３図に示される如くバルブの開口角度は、例
えは吸入側開口部２５の角度θとシール部材３１の孔３
．２の角度αで決定される。

本考案て勘要なことばシール部材３１が凹部′３０に対
して着脱自在であり、これがためシール部材３１の外１
１３１ａを規格化し、孔３２の上部３２ｂの寸法、即ち
上記αを決定する第４図のシール部材の平面図で示され
るＡを変更することによりバルブタイミングを変更する
ことがてきる。

即ちこのＡの寸法を変更したり、或は中心から開閉方向
の両端迄の寸法Ｂ、 Ｃが図示の如く対称ではなく、Ｂ
或Ｃの一方を他方に対し異ならせることによりバルブの
開き始め及び閉じる角度が変更され、バルブタイミング
を変更することができる。

このバルブタイミング変更のためにシール部材３１を交
換すると、シール部材の孔の体積は燃焼室容積となるた
め、燃焼室の容積は変化し、圧縮比の変化及び多少の燃
焼室形状の変化を伴い、所望の機関の出力特性が得られ
ない。

然るに本考案によれば、所望のバルブタイミングを得な
がらシール部３１による燃焼室への容積変化を極力少な
くし、即ち、シール部材３１の孔の容積を燃焼室容積に
対してその比率を少なくすることにより、上述の不具合
を少なくすることができる。

このようにシール部材３１を着脱自在とすることにより
バルブタイミングは変更され、従ってシール部材の外径
を規格化し、これの内径を変更したものを用いることに
より同一バルブで同一シリンダ、シリンダヘッドの機関
のバルブタイミングを開口部２５，２７ａ、５ａを変更
することなく極めて容易に行える。

以上で明らかな如く本考案によれば、シール部材の外径
を規格化し、これの、開口部の形状、寸法等を変更する
ことによりバルブタイミングを変更することができ、同
一のシリンダ、バルブ等を用いて機関性能を変更するこ
とができる。

特にシール部材を変更するだけでバルブタイミングの変
更が行え、バルブ本体側の開口部やシリンダヘッド側の
開口部の変更を伴うことがなく、極めて簡易に、又簡単
な作業でバルブタイミングの変更が可能となった。

更にシール部材は外径を規格化し、開口部のみを変更す
れば良く、従ってシール部材自身も構造簡単且つ簡易に
上記を図りつつ得られ、上記と併せ安価に所期の目的を
遠戚することができる。

１１更に本考案によれば、所望のバ
ルブタイミングを単に１シ一ル部材ヨの変、更のみによ
って行え得る効果を有しながら、シール部材の燃焼室と
連なる孔の容積を小容積として、□燃焼室容積に係わる
シール部材の孔の容積の比率を小として燃焼室容積の変
化を少なくして、“所望の機関特性が得られ、特にシー
ル部材をバノ□ブ側開ロ部を、バルブタイミングに合わ
せた自由度のある開口部として位置付け（シール部材の
孔の容積には単に開口面積のみを変更するだけの容積に
対しあまり変化の少ない部位）燃焼室側の開口部を小孔
として不必要な孔の容積拡大を防ぎっつ、シール材の基
部を肉厚と戒し得ることで強度、剛性の向上を計りっつ
、上述のシール材のバルブタイミングを変更するに際し
てのバルブ本体側の開口部寸法変更にょっても燃焼室容
積を略一定に保ち、もって所望の機関特性が得られる効
果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図は縦断面
図、第２図は第１図２−２線断面図、第３図は拡大断面
図、第４図はシール部材の平面図である。 尚図面中１は内燃機関、５は燃焼室、５ａは同開口部、
２０はロータリーバルブ、２４，２７は通路、２５，２
７ａはこれの開口、３ｏは凹部、３１けシール部材、３
２はこれの開口である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 円筒状をなすバルブ本体に吸入通路及び排気通路の一部
   をなす通路を備え、ハウジング側の一部に燃焼室と繋が
   る弁孔を備えるロータリーバルブにおいて、上記バルブ
   本体に設けた吸入通路及び排気通路の燃焼室への開口部
   及び燃焼室上部に設けた開口部は一定形状をな腰更に前
   記燃焼室上部に設けた開口部には凹部を形成し、この凹
   部に前記バルブ本体側の開口部に対応する開口部を略方
   形状に、且つ燃焼室側の開口部に対応する開口部を該開
   口部よりも小孔に形成し、・燃焼室側の開口部位の容積
   をバルブ本体側の開口部位の容積より小容積とし、燃焼
   室の容積を略−走化したリング状のシール部材を着脱自
   在に嵌装腰・シール部材のバルブ本体側の開口部寸法を
   変更することによりバルブタイミングを変更し得る如く
   構成したことを特徴とする内燃機関のロータリーパフ１
   ｚブにおけるシール構造。