JPS5834005Y2 - 変形紙器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は紙器でありながらその側面が丸味を帯び全体
としてふっくらとしたやわらかいタッチの独特な形状を
有する変形紙器に関する。

従来紙器とよばれるものの大半は直線と平面とで構成さ
れており、ソフトなタッチという点では不満足なもので
あった。

そこでこの点を改良する為に円筒形や円椎形の紙器が考
案されたがソフトなタッチというには程遠いものであっ
た。

この考案は以上の点に鑑みてなされたものであって、直
線と曲線、平面と曲面とを有機的に組み合わせて全体と
してふっくらとした外観を有し、機械でサック貼りが出
来、組立てが比較的容易で、壁面の湾曲によって内容物
を保護するクッション性を有する紙製容器を提供するも
のである。

次にこの考案の構成を第１図に示す実施例の展開図に基
いて説明する。

まず、周囲を所定の形状にプレス切断した一枚の板紙１
に内方折曲げ線を入れて、板紙１の端部付近に折込み部
９Ａを有する側面板２Ａを成形し、重合下底部３Ａをそ
の左側に設け、外方折曲げ線イと切込みりを有する内側
上面板５Ａを右側上部に設け、上部に接着片４を成形す
る。

側面板２Ａにつづいて折込み部９Ｂを有する側面板２Ｂ
を成形し、切込み部を備えた重合下底部３Ｂをその左側
に成形する。

次に側面板２Ｂにつづいて折込み部９Ｃを有する側面板
２Ｃを成形し、重合下底部３Ｃをその左側に設け、切欠
き部１０Ａと切欠き部１０Ｂとを有する内側上面板６を
側面板２Ｂと側面板２Ｃの両方に跨る様にその右側に連
設する。

次に側面板２Ｃにつづいて折込み部９Ｄを有する側面板
２Ｄを成形し、切込み部を備えた重合下底部３Ｄを左側
に、外方折曲げ線チと切込みヌを有する内側上面板５Ｂ
を右側に設けると共に、外側上面板７と外側上面板折込
み片８とを側面板２Ｃと側面板２Ｄの両方に跨る様にそ
の右側に連続して設ける。

図中−ａ、ｂ、Ｃ，ｄ、ｅ、ｆ、ｇ、ｈ、ｉ、ｊ、に、
ｌ。

ｍ、ｎ、ｏ、ｐ、ｑ、ｒ、ｓ、ｔ、ｕは各々内方折曲げ
線、イ９９ロ、ハ二、ホ、へ、ト、チは各々外方折曲げ
線、す、ヌは各々切込みである。

次にこの板紙１からこの考案の変形紙器を成形するには
、まず各々の内方折曲げ線ａ−ｕを各々内方に折曲げ、
外方折曲げ線イ〜チを各々外方に折曲げて、第２図に示
すように側面板２Ａ、２Ｂ、２Ｃ，２Ｄをほぼ垂直状に
成形して箱体をつくりながら第３図に示すように重合下
底部３Ｂ上に重合下底部３Ａを重合して接着し、さらに
その上面に重合下底部３Ｄを重ねて重合下底部３Ｂと３
Ｄの切込み部分を互い違いに合せ、さらに重合下底部３
Ｂと３Ｄの間に重合下底部３Ｃを重ねて重合下底部３Ｄ
と３Ｃとを接着させて下底面板３とし、接着片４を側面
板２Ｄと内側上面板５Ｂの端部に接着して第２図に示す
ような上方に開口した容器を構成する。

この時折込み部９Ａ、９Ｂ、９Ｃ，９Ｄは容器の内側に
陥入するように折込む。

この容器内に菓子その他任意の形状の製品を収納して第
４図に示すように内側上面板６を側面板２Ｂ、２Ｃに直
角に折込み、次いで内側上面板５Ａ。

５Ｂを側面板２Ａ、２Ｄに直角に折込んで切込み辺１１
Ａ、１１ Ｂを各々内側上面板６に設けた切欠き部１
０Ａ、ＩＯＢに挿入する。

この段階で開口部は固定される。

次に外側上面板７を側面板２Ｃ，２Ｄに直角に折込んで
内側上面板５Ａ、５Ｂ、６を覆うように被せ、外側上面
板折込み片８を側面板２Ａと折込み部９Ａの間及び側面
板２Ｂと折込み部９Ｂの間に挿入すると、第５図に示す
ように平面と曲面とが融和したやわらかなタッチの形状
を呈する変形紙器となる。

この考案による変形紙器は上段のように直線と曲線、平
面と曲面とを有機的に組み合わせて全体としてふっくら
とした外観を有するので、内容物を収納して店頭に並べ
た時によく目立つ、側面が湾曲しているので破損し易い
内容物を収納した場合でも内容物保護効果が良好である
、内側上面板を閉じるだけでワンタッチで開口部を固定
できる、開口部が大きいので内容物の出し入れが容易で
ある、サック貼りが機械で出来る、変形紙器ではあるが
上半分及び下半分が正六面体状であるので゛段ボール箱
等に多数個収納した場合でもお互いが固定され段ボール
箱の内部で動揺することがない等優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第５図はこの考案の実施例を示し、第１図は展
開図、第２図と第４図は組み立て途中の斜視図、第３図
は下底面板を成形する組み合せの状態を示す一部切開斜
視図、第５図は組立ての完了した状態の斜視図である。 １・・・・・・板紙、２ Ａ、２ Ｂ、２ Ｃ，２Ｄ・
・・・・・側面板、３（３Ａ、３ Ｂ 、３ Ｃ，３Ｄ
）・・・・・・下底面板、４・・・・・・接着片、５Ａ
、５Ｂ、６・・・・・・内側上面板、７・・・・・・外
側上面板、８・・・・・・外側上面板折込み片、９Ａ、
９Ｂ、９Ｃ，９Ｄ・・・・・・折込み部、１０ Ａ、１
０ Ｂ・・・・・・切欠き部、１１ Ａ、１１Ｂ・・・
・・・切込み片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. １枚の所要形状に打ち抜かれた板紙１を折り曲げて成形
   する紙製容器において、側面板２Ａとその上方に設けら
   れた切込みを有する内側上面板５Ａの一方端が接着片４
   を介して側面板２Ｄとその上方に設けられた切込みを有
   する内側上面板５Ｂに通接され、外周各下底辺から連接
   された重合下底部３ Ａ、３ Ｂ、３ Ｃ，３Ｄが相互
   に上下に重合されて下底面板３が形成され、側面板２Ａ
   、２Ｂ、２Ｃ，２Ｄの上底辺には各々その中央部で折曲
   げ可能な折込み部９Ａ、９Ｂ、９Ｃ，９Ｄが設けられて
   おり、側面板２Ｂ、２Ｃの上方に切欠き部１０Ａ、ＩＯ
   Ｂを有する内側上面板６が側面板２Ｂ、２Ｃに跨るよう
   に連接され、側面板２Ｃ，２Ｄの上方にその両方に跨る
   ように連接されている外側上面板７の後端には外側上面
   板折込み片８が連接された構成で、内側上面板６を側面
   板２Ｂ、２Ｃとの折曲げ線を軸として回動し、内側上面
   板５Ａ、５Ｂを側面板２Ａ、２Ｄとの折曲げ線を軸とし
   て回動し、切込み片１１ Ａ、１１ Ｂを切欠き部１０
   Ａ、ＩＯＢに各々挿入して容器の開口部を固定すると共
   に、外側上面板７を側面板２Ｃ，２Ｄとの折曲げ線を軸
   として回動して容器の開閉をするようにした変形紙器。