JPS5833722Y2 - 車載用機器の取付具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はスピーカ、カーアンプ、カーステレオなどの電
気機器を車内に安定して確実に取り付けることができる
取付用補助具に関するものである。

従来、車載用増幅器などの取付金具として、細長い鉄板
を単に断面コ字状に折り曲げて取付用ネジ孔を設けたも
のが多く使われていた。

従来のこの金具を用いる場合は、中央部を車のダツシュ
ボードの下面にポルｌ〜、ネジなどで取り付け、両端部
を機器の箱形ケースの両側面にネジ止めすることにより
機器を車内に取り付けていた。

ところが、ダツシュボード下面などの車内の取付面は、
平面状ではなく緩やかな曲面となっていることが多く、
このような曲面に取り付けた場合、取付金具の中央部は
ダツシュボードなどの取付面に対して一部しか接触せず
（線接触または点接触となる）、両側が取付面から浮い
た形になり、不安定な取付状態になる。

そして、取付面と取付金具との接触部を中心にして曲面
に沿い、車の振動に伴って揺れるから、てこの原理で取
付ネジまたは取付ボルトに集中的な大きな力が加わって
取付ネジまたは取付ボルトが弛んだり、取り付けている
機器が大きく揺れて故障したりして、取付強度および耐
震強度が不足するという欠点があった。

さらに機器が重い場合は、取付ネジ部または取付ボルト
部が変形、破損することもあった。

本考案は上記の欠点を解消するためになされたもので、
断面コ字状取付具の中央部の取付用ネジ孔の回りに、一
対以上の折返し状突起、切起し状突起または一体戒形状
突起を設けることにより、取付面が曲面であっても車載
用機器を安定して、確実、強固に取り付けることができ
、振動によるネジまたはボルトの弛みをも防ぐことがで
きる車載用機器の取付具を提供せんとするものである。

以下、本考案の構成を図面に示す実施態様に基づいて説
明する。

まず第１図に示すように、中央板１の両端に、この中央
板１に対して垂直またはほぼ垂直に端板２，２を折曲げ
加工または一体戊形加工により連設して断面コ字状部材
を形成する。

この断面コ字状部材を車のダツシュボードなどの取付部
の下面に取り付けるためのネジ用孔３またはボルト用孔
（以下、単にネジ用孔という）を前記中央板１に穿設す
るとともに、スピーカ、カーアンプ、カーステレオなど
の車載用電気機器の箱形ケースを挾持して取り付けるた
めのネジ用孔４を前記端板２，２に穿設する。

さらに前設中央板１の両端縁全部に、前記端板２，２と
反対方向に折返し片５．５からなる突起片を設けている
。

また第２図は本考案の取付具の他の実施態様を示してい
る。

すなわち、第１図に示すように中央板１の両端縁全部に
突起片を設けるのではなく、中央板１の一部に複数対（
図面では２対）の切起し片６．６・・・・・・からなる
突起を設けている。

なお突起は第１図および第２図に示すように、中央板１
の両端縁に同じ数だけ対向する位置に設ける代りに、第
３図に示すように両端縁の突起７を交互に設けても差し
支えない。

また突起の形状は板状に限定することなく、たとえば第
４図に示すような円錐台状突起８，８・・・・・・、そ
の他国錐状突起などとすることか゛できる。

さらに第５図に示すように、中央板１の両端縁のほかに
、中央板１の長手方向にも突起１０を設ける場合もある
。

要するに中央板１の少なくとも両端縁に、端板２と反対
方向に少なくとも一対の突起を設けておればよい。

これらの実記は板金加工または合成樹脂一体成形によっ
て作られる。

なお突起にゴムキャップを被せる場合がある。

この場合は取付面に傷を付けることなく、振動を吸収す
るという利点を有している。

つぎに本考案の取付具の使用状態を第６図に基づいて説
明する。

１１は車のダツシュボードなどの取付面で、この取付面
に本考案の取付具の中央板１を取付ボルト１２（または
ネジ）およびナツト１３により取り付けるとともに、取
付具の端板２にスピーカ、カーアンプ、カーステレオな
どの車載用電気機器１４を機器取付ボルト１５（または
ネジ）により取り付ける。

この場合、取付面１１が図示のように曲面であっても、
ボルト１２（またはネジ）、複数の折返し片５が取付面
１１に対して３点以上または３線以上の複数個所で結合
、押圧して、取付面１１に取付具が安定に支持される。

なお突起の形状として折返し片５の代りに、切起し片６
、円錐台状突起８（または円錐状突起）を用いる場合も
同様の作用効果を奏する。

したがって、車の振動がてこの原理により増幅されて取
付ボルト（またはネジ）に集中的に加わったりすること
はなく、取り付けられた機器や取付ボルト（またはネジ
）に加わる力、振動は最小限に押えられ、このため振動
によってボルト（またはネジ）が弛んだり、機器が故障
したりすることが防止される。

以上説明したように、本考案の車載用機器の取付具は、
断面コ字状取付具の中央部に取付面に向かう少なくとも
一対の突起を一体に形成したものであるから、曲面に対
しても平面と同様に安定かつ確実に車載用電気機器を取
り付けることができ、このため車の振動に対し十分な取
付強度と耐振強度とを得ることができる。

また取り付ける機器が重くても、取付具の揺動が防止さ
れるので、取付ボルト（またはネジ）に加わる力を軽減
し、ポル１− （またはネジ）弛みを防ぐことができる
。

さらに振動による機器の故障を減らすことができる。

本考案の取付具は上記のように構成がきわめて簡単であ
るので、安価に提供することができるなどの効果を有し
ている。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第５図は本考案の車載用機器の取付具の実施態
様を示す斜視図、第６図は本考案の取付具を用いて車載
用機器を車に取り付けている状態を示す説明図である。 １・・・・・・中央板、２・・・・・・端板、３・・・
・・・ネジ用孔、４・・・・・・ネジ用孔、５・・・・
・・折返し片、６・・・・・・切起し片、７・・・・・
・突起、８・・・・・・円錐台状突起、１０・・・・・
・突起、１１・・・・・・取付面、１４・・・・・・車
載用電気機器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 中央板の両端に、この中央板に対して垂直またはほぼ垂
   直に端板を連設して断面コ字状部材を形成し、この断面
   コ字状部材を車のダツシュボードなどの取付部の下面に
   取り付けるためのネジ用孔を前記中央板に設け、車載用
   電気機器を挾持して取り付けるためのネジ用孔を前記端
   板に設け、さらに前記中央板の両端縁に前記端板と反対
   方向に少なくとも一対の突起を設けてなることを特徴と
   する車載用機器の取付具。