JPS5832654Y2 - 運動靴 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はベルベットファスナーを締付装置として用いた
靴の改良に係るものである。

従来から靴紐による締付装置に代るものとしてベルベッ
トファスナーを締付装置として使用することが色々提案
されている。

この種の靴は甲被の前部開口部の一側辺に複数個の環状
金具を装着し、他側辺にベルベットファスナーの雌及び
雄の掛止子を備えた単数若しくは複数のバンド部を装着
してなるものであって、前記環状金具に前記バンド部を
挿通して折返し、各バンド部毎にそれぞれ適宜の張力で
引張した後、バンド部後端部辺若しくはバンド装着部辺
、又は左右子片附近に設けたベルベットファスナーの雌
又は雑排止子に重ね合せ結合して締付を完了するもので
あった。

この種のベルベットファスナーを締付具として用いた靴
は、ファスナーの雌雄の掛止子を互いに重ね合せ取りは
ずす操作のみで靴甲被の締付緩和を容易になし得るため
、靴の着脱が極めて簡便かつスムーズにできる利点があ
った、然しなからこの種の靴はその前部開口部の一側辺
側の子片に装着した環状金具を支持部として該環状金具
と挿通するバンド部の引張りにより甲被の締付を行う構
造となっているため、環状金具を取付けた一側辺側の子
片（不踏部側の子片に装着されていることが多い）が他
側辺側の子片に比して強い力で引張され、甲被全体がア
ンバランスに締付けられ、甲被内における足の安全性及
び甲被との密着性が悪く、靴着用者に不快感を及ぼすの
みならずこのような片寄った締付けは靴の外観体裁を著
しく損うものであった。

本考案は前述のベルベットファスナーの締付部を有する
靴の欠陥を取り除いて靴着用者の要望に応じられる理想
の締付効果が得られる運動靴を提供しようとするもので
あって、甲被部の前部開口部（若しくは前部開口部相当
部）沿いの左右の子片に相対応して装着されたベルベッ
トファスナー付の掛止板の一端部辺を舌片上に設けてい
る締付装置の各枝部の端部辺に取着した基環にそれぞれ
挿通した掛止板の一端を折返し引戻すように引張しこれ
を左右の子片上に結合している掛合板の他端部辺に取着
しているベルベットファスナーに重ね合せ結合するもの
である。

このため掛合板は前記締付装置の相対応する基環を支点
として甲被部の左右にそれぞれ所望の張力でかつ均等の
力でバランスを維持して緊締できるものである。

従って靴着用者の足に甲被部の左右の子片が好宜に密着
し履き心地がよくかつ軽快な運動動作ができる運動靴が
提供できたものである。

本考案の運動靴を図面で示す実施例に従って説明すると
、第１図工及びＩＩは本考案の運動靴の主要部である締
付装置Ｂの平面略図を示すものであり、中央部の縦に長
い幹部６と該幹部６の左右の側辺からそれぞれ横に張出
している複数個の枝部７．７及び該各枝部７の端部辺に
各層８を回動自在に装着している。

この場合基環８は前記締付装置Ｂの各枝部７の端部を折
返ししたその折返し部に掛合されている。

また各層８は第１図工で示された締付装置Ｂのように各
１個ずつ或いは第１図ＩＩで示された締付装置Ｂのよう
に各２個ずつ装着することもできる。

第２図工乃至ＩＩＩは同じく本考案のベルベットファス
ナーを取着した掛止板４を示す平面略図であって例えば
その一端部にはベルベットファスナーの雑排止子３を取
着し、他端部には雄掛止子２を取着している。

前記各掛止子４は第２図工で示すもののように丈の長い
もの、或いは第２図ＩＩで示すもののように丈の短かい
ものがあって甲被部における意匠的な見地から適宜の位
置に適宜の長さのものを使用すればよい。

また第２図ＩＶに示すものの如く折返し掛止めする他端
部辺を好適の広さに裁断形成して基部９となし該基部９
より複数のバンド状を張出する形状に掛止板４を形成し
ても良い。

このように基部９を形成すると締付作業は更に簡便とな
る。

第３図工及びＩＩは前記掛止板４を前部開口部１沿いの
左右の子片に相対応して装着した甲被部Ａを示す平面略
図と側面略図をそれぞれ示すものであって、前記掛止板
４の一端部が開放された状態であり他端部のみが甲被部
Ａの左右の子片に前述の締付装置Ｂの各層８と対応する
ように装着されており、ベルベットファスナーの雑排止
子３と雌掛止Ｘ！−２がそれぞれ一端部辺から他端部辺
へと並んで取着さしていることを示している。

第４図■乃びＩＩは締付装置Ｂと甲被部Ａの掛止板４が
連結して締付されている状態を示す平面略図と側面略図
であり、同じく第５図工及びＩＩは締付装置Ｂと甲被部
Ａの掛止板４が連結して締付されている状態を示す横断
面略図の例示である。

本考案の運動靴は前述した如く甲被部４の前部開口部１
に締付装置Ｂが位置し、前記締付装置Ｂの各枝部７の端
部辺の各層８と対応する位置に掛止板４の他端部辺、例
えば上面側にベルベットファスナーの雄掛止子２を装着
した掛止板４があり、該掛止板４の自由な一端部辺即ち
上面側にベルベットファスナーの雑排止子２を装着して
いる一端部辺を前記締付装置Ｂの各環８内に挿通した後
これを折返し他端部辺の雌掛子３上に重ね合せ結合でき
る。

従って甲被部Ａの左右の子片にそれぞれ装着している掛
止板４が締付装置Ｂの幹部６を中心として左右対称に張
出し形成された各枝部７の先端に装着した環部８を引張
するため、一方の子片のみが引張されることなく左右の
子片が略均等に引張されるため、甲被部Ａの外観体裁が
損われることがなくかつ甲被内の足に甲被が緊密にフィ
ツトし履心地よく安定したフットワークに寄与できる。

このとき例えば激しい運動動作をする場合であって特に
強く引張して緊締する必要があってこの緊締状態を維持
することを望むときは第１図ＩＩ及び第５図ＩＩで示す
ように締付装置Ｂの各枝部７の端部に２個ずつの環８，
８を装着すればよい。

このとき掛止板４の一端部辺は締付装置Ｂの２個の環８
，８を挿通し一つの環８の上部を越え再び他の環８内を
挿通させた後に一端部辺のベルベットファスナーの雑排
止子３を他端部辺の雄掛止子２上に折り重ね結合すれば
よい。

このようにすれば掛止子４の一端部辺の折返し部分は２
つの環８と８で挟持されるので仮りに雄掛止子２と雑排
止子３の重ね合せ結合がより一層強化される。

更に第６図工乃至ＩＩＩで示すように甲被部Ａの前部開
口部１上において位置している締付装置Ｂは左右の子片
から略等距離にあって、前記各子片の掛止板４の一端部
を環８又は８．８を挿通して甲被部Ａと結合できるよう
にしている、このとき締付装置Ｂは甲被部Ａの前部開口
部１にある舌片５上に位置しているが第６図ＩＩのよう
に舌片５とは結合しなくてもまた第６図ＩＩＩで示すよ
うに下方に舌片５がなくても甲被部Ａの掛止板４との連
係が容易である。

更に第６図工で示すように締付装置Ｂと前記舌片５とを
結合１０することもできる。

この場合舌片５は締付装置Ｂと連係している甲被部Ａの
掛止板４によって所定位置に支持されることになるから
靴着用者の上甲部から脱落するおそれがない。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の運動靴の実施例を示し、第１図工及びＩ
Ｉは締付装置Ｂの平面図。 第２図工乃至ＩＩＩは掛止板を示す平面図、第３図工及
びＩＩは甲被、部を示し■はその平面図、ＩＩは同じく
側面図、第４図工及びＩＩは締付装置Ｂを装着した状態
を示す甲被部Ａを示しＩはその平面図、ＩＩは同じく側
面図、第５図工及びＩＩは締付装置Ｂを装置した運動靴
の横断面略図、第６図工乃至ＩＩＩは要部拡大断面略図
の例示である。 符号の説明 Ａ・・・・・・甲被部、Ｂ・・・・・・締
付装置、１・・・・・・前部開口部、２，３・・・・・
・雌雄の掛止子、４・・・・・・掛止板、５・・・・・
・舌片、６・・・・・・幹部、７・・・・・・枝部、８
・・・・・・環、９・・・・・・基部、１０・・・・・
・結合。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. １．前部開口部１沿いに相対応して取着された雌雄の掛
   止子２，３からなるベルベットファスナーを有する掛止
   板４と舌片５からなる甲被部Ａにおいて、前記舌片５上
   に幹部６と該幹部６の左右辺から張出する複数個の枝部
   ７，７及び該各枝部７の端部辺に環８を取着した締付装
   置Ｂを設は前記掛止板４を締付装置Ｂの基環に挿通して
   折返し掛止板４のベルベットファスナーの雑排金子と雌
   掛合をし重ね合せ掛合して成ることを特徴とする運動靴
   。 ２、前記締付装置Ｂの各枝部７の一端部辺に２個の環８
   ，８を取着したことを特徴とする実用新案登録請求の範
   囲第１項記載の運動靴。