JPS6114813Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は砂除け部材が靴本体の中に巻き込まれ
ることを防止した靴に関する。

従来、砂除け部材は胛被の胛前切開部の内面に
設けられていた。そのため履く際に砂除け部材が
靴本体の中の爪先の方へ巻き込まれてしまうこと
があつた。特に子供靴の場合、履用者が砂除け部
材をまつたく無視して無造作に足をつつこむため
砂除け部材が巻き込まれてしまうことが多い。ま
た製造工程においてラストに靴胛被材を吊り込む
とき、砂除け部材を巻き込んでしまい。吊り込み
のしなおしをよぎなくされることがあり、作業上
の能率を下げる要因の一つにもなつていた。

本考案は、このような構造上の欠点を改善し、
砂除け部材が靴本体の中に巻き込まれることのな
い靴を提供するものである。

すなわち、本考案の靴は胛被１の胛前切開部２
の上面に該胛前切開部２が完全に被覆するように
砂除け部材３を配置し、該砂除け部材３の爪先側
にある砂除け部材前半部３１に砂除け補強部材４
を載置し、該砂除け補強部材４と該砂除け部材前
半部３１とを該胛被２に縫着し、該砂除け部材３
をバンド５で緊締してなる靴に係わる。

本考案において砂除け部材３を緊締するバンド
５は、第１図、第２図に示す如く、胛被１の左右
側面に各々２本のバンド５，５の一端を縫着し、
各々の他端部で重ね合せられるようにさせ、該重
ね合せ面に圧着側面フアスナー６と固定側面フア
スナー７を取り付けて、砂除け部材３を緊締して
もよい。また第３図に示す如く、１本のバンド５
からなり、一端を胛被の側面に縫着し、他端をも
う一方の胛被の側面に設けた固定側面フアスナー
７に止着できるように圧着側面フアスナー６を設
けることにより砂除け部材を緊締できるようにし
てもよい。あるいは他の方法を用いても何らさし
つかえない。

本考案における砂除け補強部材４は砂除け部材
前半部３１を補強するものであれば素材、形状等
は何ら限定しない。好ましくはその形状を第１図
に示す如く、形状をＵ字状にすることにより、バ
ンド５で緊締すると従来の砂除け部材が胛前切開
部の下り設けられていたと同様の構造に外観上似
るのでデザインがくずれず好ましい。

本考案は砂除け部材を胛前切開部の上面に配置
したので、履用時に砂除け部材が靴本体の中に巻
き込まれることが全くなくなり、履くときそのよ
うな気づかいを必要としなくなつたので履きやす
くなつた。又、製造工程の際胛被材をラストに吊
り込むとき砂除け部材が靴本体の中に巻き込まれ
るようなこともなくなつたので吊り込みのしなお
し等の不要の作業がなくなり、作業上の能率が向
上した。

又、本考案は胛前切開部の全周に亘り設けてい
た鳩目補強片の代りに該胛前切開部の前半部、即
ち砂除け部材前半部にのみ砂除け補強部材を設け
ることにより、部材を少くすることができ、靴の
製造コストを下げることができた。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の靴の一実施態様を示し、ベル
ト及び砂除け部を開けた状態を示す説明図、第２
図は第１図の靴においてベルトで砂除け部を緊締
した状態を示す説明図、第３図は本考案の靴の他
の実施態様を示す平面図である。 １……胛被、２……胛前切開部、３……砂除け
部材、４……砂除け補強材、５……バンド、６…
…圧着側面フアスナー、７……固定側面フアスナ
ー、３１……砂除け部材前半部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 胛被１の胛前切開部２の上面に該胛前切開部２
   が完全に被覆するように砂除け部材３を配置し、
   該砂除け部材３の爪先側にある砂除け部材前半部
   ３１に砂除け補強部材４を載置し、該砂除け補強
   部材４と該砂除け部材前半部３１とを該胛被１に
   縫着し、該砂除け部材３をバンド５で緊締してな
   る靴。