JPS5831472Y2 - 一輪型刈取結束機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、単一の走行輪および操縦用ハンドルを有し、
かつ、前部には刈取装置および結束装置を備えた本機の
横側部に接地体を配置しである一輪型刈取結束機に関す
る。

かかる接地体性−輪型刈取結束機は、接地体をもたず、
機体を単一の走行輪のみで支持させていた旧来のものに
みられたところの機体を鉛直姿勢に保持するに操縦者が
操縦用ハンドルに大きな力を作用させなければならない
結果、操縦者に大きな肉体的、精神的負担を与えていた
という欠点をなくし得るのであるが、従来のかかる接地
体性−輪型刈取結束機は、その接地体が本機に対して固
設されていたために、□圃場に植立の被刈取茎稈列端部
に至ったとき等において機体を旋回する際には、上述と
は逆に、機体を旋回方向に積極的に傾けるべく、やはり
操縦者がハンドルに力を作用さ・せなければならず、し
かもこの人為力は、上述直進走行時の機体安定化を図る
べく接地体を付設したことによる機体全重量の増加とも
相俟って、非常に大きなものとなっているとともに、耕
盤に激しい凹凸の変化がある場合には、接地体による機
体支持力が大きく変化するため、直進走行時においてさ
えも、機体を鉛直姿勢に保持するにハンドルに大きな人
為力を作用させなければならず、肉体的、精神的負担の
軽減は未だ十分とは言えなかった。

本考案は、かかる実情に鑑みて、機体旋回およ□び耕盤
凹凸変化の激しい場合の機体直進走行時における機体姿
勢安定保持を、軽小な操作力をもって容易に行なわせ得
る一輪型刈取結束機を提供せんとするものである。

即ち、本考案による一輪型刈取結束機は、前記接地体の
前側を前記本機に対して横軸周りで揺動自在に枢着させ
ると共に、後側を昇降可能に構成し、その接地体の後側
の昇降操作を強制的に行なう昇降操作具を設けであるこ
とを特徴とする。

従って、機体を旋回させる際には、接地体を強制的に昇
降させて機体の重量自身を利用して機体を旋回方向に傾
けることにより、自然に旋回させ得、又、耕盤に激しい
凹凸変化がある場合の直進走行の際も、接地体を強制的
に昇降させて、機体に、前記凹凸変化に起因した傾斜方
向とは逆方向の傾き力を作用させることにより機体を鉛
直姿勢に保持することができるのであるが、前記昇降操
作具をしての接地体強制昇降は、従来の如く機体を、直
接、その大なる重量に抗して傾斜させる（旋回時）、或
いはその重量に起因した大なる傾斜力に抗して鉛直姿勢
に保持させる（耕盤凹凸の場合の直進走行時）場合に比
して、その人為操作力が非常に少なくてすみ、それ故、
機体旋回、および耕盤凹凸変化の激しい条件下での直進
走行時の機体姿勢安定保持を、軽快、かつ容易に行なえ
るに至ったのである。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図〜第３図の如く、前部の引起し装置１の後方下方
に、刈取装置２とその横−側部に結束装置３を配設し、
これらの後方の左右中中間位置に単一の走行輪４を配設
して、この走行輪４を、後部に配設した原動機５に連動
連結された伝動機構を内装する伝動ケース６に連動状態
で軸架し、がっ走行輪４上方左右両脇の機枠部分がら夫
々後方に向けて操縦用ハンドル７を連出してなる本機８
の結束装置３側横−側部直近において、本機８の平面視
長さと左右巾に匹適する長さと左右巾とを有する比較的
大面積の泥面接地体としての沈降防止用フロート９を配
置し、その前端を、本機８の前端に横軸周りに揺動自在
に枢着するとともに、後端を、本機８のハンドル７の間
に横軸周りに揺動自在に枢支された昇降操作具１０に固
着したアーム１１と長孔を介して枢着してあり、操作具
１０の前後揺動によりフロート９を上下昇降させる。

フロー１へ９の上面は、その水平姿勢状態において、結
束装置３の集束テ゛ツキ上面とほは゛同一高さ位置にあ
るよう構成されていて結束装置３がら横外側方に放出さ
れる結束茎稈の収集台を兼用している。

フロート９の下面は、走行輪４の耕盤接地下端よりも上
方に位置し、泥面内に少し沈み込むべく構成され、泥面
から受ける浮力により機体全体を、その走行輪４が鉛直
姿勢となるように保持すべくなしである。

機体が圃場に植立の被刈取茎稈列端部に至ったとき、機
体を旋回させるには、操作具１０を前後揺動させること
によりフロート９を昇降させて、走行輪４による機体重
量支持力と、フロート９による機体重量支持力との比率
を、所期の機体姿勢安定時の比率から変化させる、つま
り左右バランスを崩すことにより、機体を旋回すべき方
向に自然に左右傾斜させ、この状態での走行により機体
を旋回させるのである。

又、刈取直進走行時において、圃場の耕盤に凹凸変化に
起因して耕盤面と泥面との上下間隔が変化すると、やは
り上記両支持力の比率が変化して機体が左右に傾斜せん
とするが、この場合にも、フロート９を昇降させて、機
体に、前記傾斜方向とは反対側に復帰する力を作用させ
て機体姿勢を刈取に適した所期姿勢に維持させるのであ
る。

第４図は、左右巾、前後中の小さい一対のフロート９，
９を、本機８の左右両側に配置し、両方を、本機８の前
端の横軸に枢支しかつ後端を上例と同様に操作具１０．
１０により強制昇可可能に構成したものである。

尚、フロート９，９の一方は固定式にしても良い。

第５図は、本機８の左右両側の長さ方向中間部から後方
部にかけて、一対のフロート９，９を上例と同様に配置
構成し、がっ、結束装置３の集束テ゛ツキ上面に連なる
状態の下面を有する結束茎稈収集ガイド１２を横外側後
方に向けて延設したものである。

フロート９又は集取ガイド１２に結束茎稈がほぼ所定量
集取されたとき、これを畦上に放出する。

尚、上例は何れも、湿田用の一輪型刈取機について説明
し−たが、乾田の場合には、本機のどちらが一方若しく
は両方の横側部に耕盤接地体としてのそりを上下昇降可
能に設けるも良い。

又、フロートとそりとを夫々着脱自在に構成して両者を
交換可能にするも良い。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る一輪型刈取結束機の実施例を示し、
第１図は平面図、第２図は一部切欠側面図、第３図は要
部背面図、第４図は別実施例に係る平面図、第５図は更
に別の実施例に係る平面図である。 ２・・・・・・刈取装置、３・・・・・・結束装置、４
・・・・・・走行輪、７・・・・・・操縦用ハンドル、
８・・・・・・本機、９・・・・・・接地体、１０・・
・・・・昇降操作具。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ■ 単一の走行輪４および操縦用ハンドル７を有し、か
   つ、前部には刈取装置２および結束装置３を備えた本機
   ８の横側部に接地体９を配置しである一輪型刈取結束機
   において、前記接地体９の前側を前記本機８に対して横
   軸周りで揺動自在に枢着させると共に、後側を昇降可能
   に構成し、その接地体９の後側の昇降操作を強制的に行
   なう昇降操作具１０を設けであることを特徴とする一輪
   型刈取結束機。 ■ 前記接地体９は、結束装置３から放出される結束茎
   稈の収集台を兼用するように構成されている実用新案登
   録請求の範囲第■項記載の一輪型刈取結束機。 ■ 前記接地体９は、本機８の左右両横側部に夫々、設
   けられている実用新案登録請求・の範囲第■項又は第■
   項記載の一輪型刈取結束機。