JPS5831302Y2 - 偏向ヨ−クの端子板固定装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は偏向ヨーク装置のリード線接続の為の端子板固
定装置に関するものである。

一般に偏向ヨーク装置は、合成樹脂等で形成される円錐
状のコイルセパレータの内周面に一対の鞍型水平コイル
と、外周面にトロイダル型垂直コイルを装着してなり、
この各コイルの外部回路との接続の為にリード線接続用
端子板装置を有している。

そしてこの端子板は、前記コイルセパレータの後方拡大
部に固定されるのが一般的である。

その一手段として例えば第１図および第２図に示すよう
な構造のものがある。

すなわち偏向ヨーク装置１は、前方拡大部２−円錐形筒
部（図示せず）−後方拡大部３からなる円錐状コイルセ
パレータの内周面に鞍型水平コイル（図示せず）を装着
し、外周面にトロイダル型垂直コイルを装着している。

そして前記コイルセパレータの後方拡大部３には、一定
の間隔をもって対向し先端が鉤状をした第１の一対の舌
片４□、４□′と、この第１の一対の舌片４．．４．’
と同様に形成されたこの第１の舌片４□、４１′と対向
して配置された第２の一対の舌片４２，４□′が夫々一
体に突出して形成されている。

これら舌片は各一対の舌片用意で対向する側に弾性を有
している。

（図中矢印Ａ方向）５は端子板であって、複数の中継端
子金具６を有しており、両端付近には角穴の透孔７，７
′を形成している。

すなわち前記端子板５の透孔７，７′に、前記コイルセ
パレータから突出している一対の舌片４□、４、′およ
び４２．４２’を弾性的に圧入嵌合することによって、
第３図の断面図に示す如く、端子板５はコイルセパレー
タに固定される。

そしてこの端子板５の端子金具６に偏向コイルのリード
線がハンダ付は固定されるもので゛ある。

しかしながらこのような、一対の対向する舌片の対向す
る方向への弾性力を利用した固定方法によれば、例えば
偏向コイルの調整時、運搬時あるいはテレビジョン受像
機への組込み時に、第４図に示す矢印Ｂ方向へ端子板５
がねじられた場合、その力で舌片がたわんでしまい端子
板が容易に抜けてしまう欠点があった。

これによってリード線の断線も発生する恐れがある。

本考案は、このような端子板の取付方法において、簡単
な構造でその固定を確実にし、且つ優れた端子板構造を
有する偏向ヨーク端子板固定装置を提供するものである
。

以下第５図〜第７図を参照して本考案の実施例を詳細に
説明する。

なお、本考案においては偏向ヨークのコイルセパレータ
およびこのコイルセパレータから突出する舌片は第１図
のものと同じであるから、この部分の詳細な説明は省略
する。

すなわち、第５図はポリプロピレン等の熱可塑性樹脂で
形成される端子板本体１０であって、一方に中継端子金
具１１を有した端子板１２が形成されている。

この端子板１２の両端付近には角穴の透孔１３，１３’
が形成されている。

この透孔１３，１３’は夫々端子板１２の両端へ、この
透孔の径より小さい径の切り欠き１４．１４’で開放し
ている。

この切り欠き１４．１４’の側面には突部１５，１５’
が形成されている。

次に端子板１２からはヒンジ部１６．１６’を介してこ
の端子板１２と略同じ面積のカバ一部１７が一体に形成
されている。

このカバ一部１７の両端中間からはヒンジ部１９．１９
’を介して前記切り欠き１４．１４’と略同幅のＴ字状
の腕部１８，１８’が突出形成されている。

この腕部１８，１８’には突起２０．２０’が突出して
いる。

そしてこの先端は前記切り欠きより幅広の耳部２１，２
１’が形成されている。

このように構成された端子板本体現は、コイルセパレー
タの第１および第２の一対の舌片４□、４□′、４□、
４□′に透孔１３，１３’が弾性的に嵌合される。

そして偏向コイルのリード線を中継端子金具１１にクラ
ンプ、半田付けを行なった後、第６図および第７図に示
されるように、カバ一部１７をヒンジ部１６．１６’を
介して端子板１２を覆う如く折り曲げる。

そしてカバ一部１７のＴ字状の腕部１８．１８’をヒン
ジ部１９．１９’を介して折り曲げ、腕部１８．１８’
および突起２０．２０’を切り欠き１４．１４’に挿入
し、同時に腕部の先端耳部２１，２１’が突部１５，１
５’を弾性的に起へて係合する。

これによって腕部１８゜１８′の突起２０．２０’が透
孔１３，１３’内の一対の舌片４、。

４□′および４２，４□′間に嵌合される。

そして腕部１８゜１８′はＴ字状先端耳部が切欠きの突
部に係止して抜は出ることがなく、カバ一部１７は端子
板１２の配線部を完全に覆うことが出来る。

そして、コイルスペーサ−の一対の舌片間には、端子板
を嵌合した後、腕部１８，１８’の突起２０．２０’が
嵌合されている為に、例えば端子板本体１０に第４図矢
印Ｂ方向のようなねじれ方向の力がイ動いたとしても、
対向する一対の舌片はたわむことがなく、従って端子板
が外れるようなことはなくなるものである。

以上のように本考案によれば、端子板とカバ一部の一体
構造によって、偏向ヨークの活電端子部分を完全にカバ
ーし感電事故の危険を防止すると共に、カバーを装着す
る構造によって端子板の外れをも完全に防止することの
できる極めて機能的な優れた端子板固定装置を得ること
が出来るものである。

またカバーと端子板を一体化したことによって、個品の
生産管理等の簡素化はもちろん低価格にも貢献するもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の偏向ヨーク装置を示す全体斜視図、第２
図は同じく端子板固定装置の組立状態を示す斜視図、第
３図および第４図は第２図の組立てた状態を示す一部拡
大断面図、第５図は本考案に係る端子板本体構造を示す
斜視図、第６図は同じく組立てた状態の一部拡大斜視図
、第７図は同じく一部拡大断面図である。 ４□４１’、４□、４□′は舌片、１２は端子板、１３
．１３’は透孔、１４．１４’は切り欠き、１６．１６
’はヒンジ部、１７はカバー、１８．１８’は腕部、２
０ 、２０’は突起を夫々示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 水平および垂直偏向コイルを装着した合成樹脂製円錐状
   コイルセパレータと、このコイルセパレータから所定間
   隔をもって対向して一体に突出し先端を夫々鉤状とした
   第１の一対の舌片と、この第１の舌片と同様にこの第１
   の舌片と対向して形成された第２の一対の舌片と、この
   第１および第２の一対の舌片に夫々嵌合する透孔を両端
   付近に形成した端子板と、この端子板に一体にヒンジ部
   を介して形成され前記端子板面に被さるカバーと、この
   カバーに直接あるいは間接的に設けられ前記第１および
   第２の舌片間に挿入される突起とを具備することを特徴
   とする偏向ヨークの端子板固定装置。