JPH084666Y2 - 小形電気機器の取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈考案の分野〉 この考案は取付盤に固定される電磁継電器等に適用さ
れる小形電気機器の取付構造に関するものである。

〈従来技術と課題〉 従来、この種の取付構造に関するものとして、たとえ
ば実公昭55-12356号公報に開示のものがある。

すなわち、継電器本体の下端部に一対のフツク片を突
設し、これら各フツク片を取付盤に形成された複数の係
合孔にそれぞれ係止させるとともに、湾曲した弾性片を
上記継電器本体の底面に収納し、上記弾性片の弾力でも
つて、上記各フツク片を取付盤の係合孔に弾性的に係止
させ、上記継電器本体をガタツキなく上記取付盤に固定
するものが知られている。

ところで、上記構成によれば、弾性片が継電器本体と
は別体であるから、それだけ部品点数が多く、製造組立
が面倒でかつ高価となる。

また、湾曲した弾性片を継電器本体の底面に収納する
ものであるから、上記弾性片を収納するための無駄な空
間が広くなつて、上記継電器本体の高さ寸法が高くなっ
て大形化する。

〈考案の目的〉 この考案は上記課題を改善するためになされたもの
で、部品点数を少なくして、製造組立が容易かつ安価で
あり、小形化が可能である小形電気機器の取付構造を提
供することを目的とする。

〈考案の構成と効果〉 この考案による小形電気機器の取付構造は、機器本体
の側面に一体形成されかつ取付盤に形成された複数の係
合孔にそれぞれ係止される複数のフツク片と、少なくと
も１つのフツク片の両側方に位置して上記機器本体の側
面に一体形成されて上記フツク片の係合時に上記取付盤
の表面を押圧する左右一対の弾性リブ片とを具備し、上
記フツク片と弾性リブ片とで上記取付盤を弾性的に挟持
して、上記機器本体を上記取付盤に保持させるように構
成したことを特徴とする。

上記構成によれば、機器本体の側面にフツク片と弾性
リブ片とを一体に突設したから、部品点数が少なく、製
造組立が容易かつ安価である。

また、上記フツク片と弾性リブ片とを機器本体の側面
に突設したから、機器本体の内部空間を有効利用して、
機器本体の高さ寸法が低くなって小形化の可能な小形電
気機器の取付構造を提供することができる。

〈実施例の説明〉 以下、この考案の実施例を図面にしたがつて説明す
る。

第１図（Ａ），（Ｂ）はそれぞれこの考案に係る小形
電気機器の取付構造を電磁継電器に適用した例を示す前
方斜視図および後方斜視図である。

同図において、１は上側面に電線接続用の複数の外部
端子２が突設された合成樹脂製の継電器本体、３は電磁
継電器固定用の取付盤である。上記継電器本体１の前後
両側面には、上記取付盤３に形成された複数の係合孔4,
5にそれぞれ係合するフツク片6,7が一体形成されてい
る。前側のフツク片６は、たとえば前後方向へ弾性変形
可能な弾性脚からなり、その先端の爪部6aの下面は、上
記係合孔４への挿入ガイド用のテーパ面6bが形成されて
いる。また、後側のフツク片７は、たとえばＬ形に形成
されている。上記前側のフツク片６の左右両側方に位置
して上記継電器本体１の前側面には、互いに各先端側が
上記フツク片７側へ向かつて延設されて上下方向へ弾性
変形可能な左右１対の弾性リブ片8,9が一体形成されて
おり、両弾性リブ片8,9はフツク片6,7の係合状態で上記
取付盤３の表面を押圧するように設定されている。

つぎに、上記電磁継電器の取付手順を説明する。

まず、後側のフツク片７の先端部7aを一方の係合孔５
に係止させて、前側のフツク片６を他方の係合孔４に押
込操作すれば、該フツク片６が弾性変形して上記係合孔
４に係止され、第２図（Ａ），（Ｂ）に示すように電磁
継電器が上記取付盤３に取り付けられる。上記フツク片
６の押込操作時は、該フツク片６の爪部６の下面6bのガ
イド作用によりスムーズに行なえる。上記取付状態にお
いては、上記フツク片６の左右両側方に位置する弾性リ
ブ片8,9が取付盤３の表面を弾性的に押圧するため、第
２図（Ａ）のように上記フツク片６の爪部6aと上記弾性
リブ片8,9とで取付盤３を弾性的に挾持することにな
り、したがつて、電磁継電器の取付状態は堅固なものと
なる。

とくに、上記押込操作だけのワンタツチ操作で取り付
けられるため、ねじ止めのものに比して取付作業性の向
上が図れることになる。さらに、フツク片6,7は、ねじ
止め式におけるつば部のようなねじ挿通孔のための広幅
面を必要としないため、全体として比較的小スペース化
を図ることができる。

なお、上記実施例では、フツク片6,7が異なる形状の
もので説明したが、１対のフツク片６で構成してもよ
く、またフツク片６もしくは７の数を適宜増数可能であ
る。

また、上記実施例では、電磁継電器に適用した例で説
明したが、他の小形電気機器であつても、同様の効果を
奏するものである。

上述から明らかなように、上記構成によれば、機器本
体１の側面にフツク片6,7と弾性リブ片8,9とを一体に突
設したから、部品点数が少なく、製造組立が容易かつ安
価であり、また、上記フツク片6,7と弾性リブ片8,9とを
機器本体１の側面に突設したから、機器本体１の内部空
間を有効利用して、その小形化が可能である小形電気機
器の取付構造を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図（Ａ），（Ｂ）はこの考案による小形電気機器の
取付構造の一例を電磁継電器に適用して示す分解斜視
図、第２図（Ａ），（Ｂ）は同取付構造の組立図であ
る。 １……機器本体、３……取付盤、4,5……係合孔、6,7…
…フツク片、8,9……弾性リブ片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】機器本体の側面に一体形成されかつ取付盤
   に形成された複数の係合孔にそれぞれ係止される複数の
   フツク片と、少なくとも１つのフツク片の両側方に位置
   して上記機器本体の側面に一体形成されて上記フツク片
   の係合時に上記取付盤の表面を押圧する左右一対の弾性
   リブ片とを具備し、上記フツク片と弾性リブ片とで上記
   取付盤を弾性的に挟持して、上記機器本体を上記取付盤
   に保持させるように構成したことを特徴とする小形電気
   機器の取付構造。