JPH0117828Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 この考案は着脱自在な電気的機械的結合器であ
るカプラの取付構体に関する。

(ロ) 従来技術 通常、カプラは雄形と雌形の２個を一対にして
使用される。またカプラは内部に雄形又は雌形
（金属）端子を固定配置した筒状の樹脂成形品で
あつて、各内蔵端子の後端部にはコードの先端が
電気的機械的接続され、このコードはカプラの後
端開口より外部に導出される。

このようなカプラの外部機器への取付けはカプ
ラ側面に複数のストツパー片や弾性突片などを一
体に突設し、これらストツパー片や弾性突片の変
形などを利用してワンタツチ式に行われるのが一
般的である。しかし、ワンタツチ式の取付構造は
寸法精度のバラツキなどの原因でどうしても少し
ガタ付く傾向にあつて、特に挿し込みプラグ的に
使用されるカプラの取付構造としては不適であ
り、この種カプラ取付構造の改良策が要望されて
いた。

(ハ) 考案の目的 本考案は上記要望に応じたカプラ取付構体を提
供することを目的とする。

(ニ) 考案の構成 本考案はカプラを専用のカプラ取付金具を使つ
て外部機器に固定する構造体であつて、一側面の
略中央より突設されて後方に延びる耳片を一体に
有するカプラと、このカプラの別カプラとの結合
部分である前部が前記耳片の非開放側基端部が当
接する位置まで挿通されるカプラ挿通穴を有する
支持板と、この支持板のカプラ挿通穴に嵌入され
たカプラを耳片と耳片形成側面間に一部が嵌挿さ
れて耳片形成側面と反対の側面を前記支持板と直
交するカプラ取付面上に押圧して固定するカプラ
取付金具とで構成される。このようにカプラを専
用のカプラ取付金具で取付けることによりカプラ
の取付強度が増し、且つ安定する。またカプラは
一側面に耳片を突設しただけの簡単な形状のもの
が使用できる。

(ホ) 実施例 図面において、１は角形筒状のカプラで、この
カプラ１と一対となる別カプラ（図示せず）が着
脱可能に嵌挿される前部１ａとカプラ固定用の後
部１ｂを有し、後部１ｂの一側面m₁上に１つの
耳片２が一体に突設される。３はカプラ装着用の
支持板で、一部にカプラ１の前部１ａのみが挿通
される矩形のカプラ挿通穴４を有する。５はカプ
ラ取付面６を上面に有するカプラ固定板で、支持
板３と一体物で、そのカプラ取付面６はカプラ挿
通穴４の底辺と面一で支持板３と直交する方向に
延びる。７はカプラ取付金具で、カプラ１の後部
１ｂの耳片形成側面m₁とその両側の側面m₂，m₃
に被嵌されるコ字状の中央部７ａと、中央部７ａ
の両端から直交方向に外に延びる両端部７ｂ，７
ｂで構成され、両端部７ｂ，７ｂにはネジ穴８，
８が形成される。

上記カプラ１は軸方向に計４個の（金属）端子
９，９……を内蔵固定し、各端子９，９……の後
端部には計４本のコード１０，１０……の先端部
が電気的機械的接続されて、各コード１０，１０
……はカプラ１の後端開口１１，１１……より外
部に導出される。また耳片２はカプラ１の略中央
部から後方に沿つて延びるもので、耳片２と耳片
形成側面m₁との間隔はカプラ取付金具７の板厚
より大きく設定される。

次にカプラ１の取付要領を説明する。先ず支持
板３のカプラ挿通穴４に支持板内面側からカプラ
１の前部１ａを挿入する。この挿入はカプラ後部
１ｂの耳片形成側面m₁と反対の側面m₄がカプラ
取付面６に当接するよう方向規制して行う。カプ
ラ挿通穴４から外方にカプラ前部１ａを突出させ
て支持板３の内面に耳片２の非開放側基端部２′
が当接する位置でカプラ１の挿入を止め、次にカ
プラ取付金具７の中央部７ａをカプラ１の後方よ
り各側面m₁，m₂，m₃に耳片２の基端部２′に当
る位置まで押し付けて被嵌する。この状態でカプ
ラ取付金具７の両端部７ｂ，７ｂの各ネジ穴８，
８に、この時の各ネジ穴８，８に対応する箇所に
ネジ挿通穴１２，１２を形成したカプラ固定板５
の下面側より取付ネジ１３，１３を螺装して、カ
プラ取付金具７をカプラ固定板５上にネジ止め固
定する。これによりカプラ１はカプラ取付面６上
に強固に押圧固定される。

このようなカプラ取付構体によると、カプラ１
の軸方向以外の上下左右の動きはカプラ取付金具
７とカプラ取付面６で十分強固に規制され、ガタ
付く心配は無い。また別カプラの着脱時に心配さ
れる軸方向の動きに対しては耳片２の基端部２′
が支持板３とカプラ取付金具７で挟持された状態
にあるので、軸方向の動きも規制されてガタ付く
心配が無い。

尚、本考案は上記実施例に限らず、例えばカプ
ラ取付金具をネジ止めするカプラ固定板はカプラ
挿通穴を有する支持板を折曲したものなどであつ
てもよい。またカプラは図面では前部が分割され
た雄形カプラで説明したが、雌形カプラに対して
も同様に本考案は適用され得る。

(ヘ) 考案の効果 以上説明したように、本考案によればカプラの
取付強度が増し、且つ安定するので、特に挿し込
みプラグ的に使用されるカプラの取付けに効果的
である。またカプラの構造簡略化が可能で、カプ
ラのコストダウンが図れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す分解斜視図、
第２図乃至第４図は第１図のカプラ取付構体の組
立時の部分側面図と部分正面図及び部分背面図で
ある。 １……カプラ、１ａ……前部、２……耳片、
２′……基端部、３……支持板、４……カプラ挿
通穴、６……カプラ取付面、７……カプラ取付金
具、m₁とm₂……カプラの耳片形成側面と反対の
側面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一側面の略中央部より突出して軸方向で後方に
   延びる耳片を一体に有するカプラと、当該カプラ
   の前部が挿通されて前記耳片の基端部が当接する
   カプラ挿通穴を有する支持板と、前記カプラ挿通
   穴に挿通されたカプラをその耳片と耳片形成側面
   間に一部が被嵌されて耳片形成側面と反対の側面
   を前記支持板と直交するカプラ取付面上に押圧し
   て固定するカプラ取付金具とで構成したことを特
   徴とするカプラ取付構体。