JPS583108Y2 - 時計 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は時計本体の前面に比較的厚肉の透明蓋板を取付
けて構成される時計に関するもので組立が簡単で、しか
も強固な組立状態が得られるとともに蓋板および本体両
者の製作性がよく、また装飾性にもすぐれた時計を得ん
とするものであり、その構成は次の通りである。

本考案は、時計本体と、該本体の前面に設けられる透明
蓋板と、この両者を挟圧固定する上下両面板とを具備じ
ミ該上下両面板の相対向する内面に、上記本体および透
明蓋板の上下両端部が嵌合し゛うる凹部を形成し、時計
本体の前面に透明蓋板が当接する状態で該両者を上記上
下両面板の凹部に嵌合させるとともに、上下両面板同志
を所要数本の連結杆にて連結して成ることを特徴とする
時計である。

以下、本考案の実施例を図に依拠して説明する。

なお、本考案は主として置時計または掛時計に適用され
るものであり、この実施例では小形の置時計に適用した
場合を例にとって説明する。

１は時計本体、２は該本体１の背面に開閉自在に取付け
られる背板、３は同本体１の前面に装着される透明蓋板
、４，５は上下両面板、６・・・・・・は該上下両面板
４，５同志を連結する連結杆としてのボルト、７・・・
・・・は袋ナツトである。

時計本体１の本体枠１１は、開口部を備えた前面と左右
両側面とから成る平面コ字形に形成し、該本体枠１１の
前面開口部内側に文字板１２を装着し、内部に機構部１
３を収容して時計本体１を構成している。

透明蓋板３は、透明アクリル等の透明プラスチックまた
はガラスにて比較的厚内の長方形板状に形成している。

上下両面板４，５は、幅および長さとも時計本体１より
長い長方形板状に形成している。

この上下両面板４，５には四隅にボルト挿通孔４１・・
・・・・。

５２・・・・・・を設けるとともに、相対向する内面に
時計本体１および透明蓋板３の上下両端部が嵌合しうる
凹部４２．５２を設けている。

この凹部４２，５２は時計本体１における本体枠１１の
開放せる上下両面を含めた上下両側部分が嵌合する部分
と、透明蓋板３の上下両端部が嵌合する部分とを面＝に
連続させた平面四角形に凹設している。

また、この凹部４２．５２は後端部左右両側に矩形状の
溝部４２ ａ 、５２ａを有し、この溝部４２ ａ 、
５２ ａに本体枠１１の左右両側壁１１ ａ、１１ ａ
の後端部を嵌合させるようにしている。

こうすることにより、平面コ字形の本体枠１１の左右両
側壁１１ ａ、１１ ａを内側に対しても確実に位置固
定して、本体枠１１の内すぼまりの変形を防止しうるよ
うにしている。

４３．’５３は上下両面板４，５の内面における後端部
左側に設けた背板取付用の小孔である。

しかして、時計を組立てるときは時計本体１の前面に透
明蓋板３を密接させた状態で、該両者１゜３を上下両面
板４，５の凹部４２．５２に嵌合させ、この状態で上下
両面板４，５同志を四本のボルト挿通孔４１・・・・・
・、５１・・・・・・を介してボルト６・・・・・・お
よび袋ナツト７・・・・・・により連結する。

こうすれば、時計本体１と透明蓋板３が互いに密接した
状態で上下両面板４，５に挟圧固定され、もって本体１
と蓋板３が結合されることとなる。

また、これと同時に背板２の左端部上下両側に設けた突
起２１．２１を上下両面板４，５の小孔４３．５３に挿
入することによって、該背板２を時計本体１の背面に開
閉自在に取付ける。

なお、この実施例では時計の装飾性を保持するために、
真鍮等からなる間隔保持体兼用の飾りバイブロ１・・・
・・・をボルト６・・・・・・の軸部に外嵌させるとと
もに、下面板５の下方に突出せる同ボルト６・・・・・
・の頭部を被覆部材６２および接地具兼用のゴムキャッ
プ６３・・・・・・にて隠蔽している。

また、時計本体１の本体枠１１は艶出し等のために、コ
字形に成形された後その左右両側壁１１ａ。

１１ ａの外面を研磨されるが、この研磨によって左右
両側壁１１ ａ、１１ ａの厚み寸法にバラツキが生じ
る場合がある。

そこで、このような寸法のバラツキが生じても本体枠１
１を凹部４２，５２に適正に嵌合させうるようにするた
め、次のような構成を採るのが望ましい。

すなわち、第６図に示すように本体枠１１の左右両側壁
１１ ａ、１１ ａにおける上下両端面の外側辺部と、
これに対応する凹部４２，５２の側辺部とを相対応する
傾斜面状に面取り加工し、本体枠１１を凹部４２，５２
に嵌合させた状態で、この傾斜面１１ｂ。

４２ ｂ 、５２ ｂ同志を接合させるようにする。

こうすれば、本体枠１１の左右両側壁外面が研磨される
ことによって第６図、仮想線で示すように厚み寸法に十
−いずれの誤差が生じても、傾斜面１１ｂ、４２ｂ、５
２ｂ同志は確実に接触するため、本体枠１１と凹部４２
．５２の側辺部間に隙間が生じるおそれがな□い。

従って、時計本体１を凹部４２．５２に常にガタッキの
ない良好な状態で嵌合させることができる。

また、か・る構成を透明蓋板３とこれに対応する凹部前
側辺部との間にも採用すれば、時計本体１および透明蓋
板３と凹部４２，５２との間における一般的な成形誤差
をも吸収できることとなる。

この時計は、上記のように時計本体１および透明蓋板３
を上下両面板４，５間に挾んでボルト６・・・・・・で
１定するだけできわめて簡単に組立てることができる。

しかも、本体１および蓋板３を上下両面板４，５の凹部
４２，５２に嵌合させるから、位置決めが簡単で一層組
立が簡単となるとともに、本体１と蓋板３をきわめて強
固に結合させることができる。

その上、この時計によると次のように本体１および蓋板
３の製作性が良いものとなる。

すなわち、従来のこのタイプの時計においては透明蓋板
の裏面に凹孔を設け、本体の前面に該凹孔に対応する凸
部を設け、これらを嵌合させることによって本体前面に
透明蓋板を取付けるようにしており、本体および蓋板の
双方に両者結合のための加工を施す必要があった。

とくに、透明蓋板の成形特に、凹孔を形′或するために
同板の厚みに変化をもたせなければならないため、歪み
が生じ易く、成形が面倒であった。

また、凹孔と凸部の良好な嵌合状態を得るために高い寸
法精度を要求さ５れる。

このような点により、従来の時計は製作性が悪いものと
なっていた。

これに対し本考案の時計は、本体１および透明蓋板３の
結合面に何ら加工を要せず、とくに蓋板３が凹凸のない
平板状であるため成形し易い。

その上、本体枠１１は平面コ字形でよいため、本体１の
製作性にもすぐれ全体として製作が容易となる。

また、この時計は上下両面板４，５が時計本体１から前
後左右に突出し、かつ該両面板４，５間にボルト５・・
・・・・が懸架されているため持ち易く、製作および使
用両サイドで取扱いに便利となる。

なお、上下両面板４，５の凹部４２，５２は、平面コ字
形の本体枠１１と、これの前面に装着される透明蓋板３
の上下両端面形状に対応する平面コ字形に形成してもよ
い。

また、上記実施例では上下両面板４．５を比較的厚く形
成したが、第７図に示すように該両面板４，５を凹部４
２．５２を形成するに足る最小限の厚み寸法に形成し、
かつ、補強のため、および外見上の重厚感をもたせるた
めに周縁部に折曲辺部４４’、５４を形成してもよい。

この場合、新曲辺部４４．５４が背板２の開閉の邪魔に
ならないよう、凹部４２，５２の後側辺部に凸部４５．
５５を形成し、該凸部４５．５５間に背板２を取付ける
。

一方、上下両面板４．５同志を連結するための連結杆は
上記実施例のもの以外に適宜変更して差支えない。

上記のように本考案の時計は組立が簡単で、しかも強固
な組立状態が得られるとともに、製作性にすぐれ、かつ
持ち易く、また装飾性に富むものである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示し、第１図は分解斜視図、第２
図は組立状態の斜視図、第３図は同縦断側面図、第４図
は第３図ＩＶ−ＩＶ線に沿う断面図、第５図は第４図■
−■線に沿う一部切欠拡大断面図、第６図は第２図ＶＩ
−Ｖｌ線に沿う一部拡大断面図、第７図は上下両面板の
厚みならびに背板取付構造にか・る他の実施例を示す側
断面図である。 １・・・・・・時計本体、３・・・・・・透明蓋板、４
・・・・・・上面板、５・・・・・・下面板、４２．５
２・・・・・・凹部、６・・・・・・連結杆としてのボ
ルト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 時計本体と、該本体の前面に設けられる透明蓋板と、こ
   の両者を挟圧固定する上下両面板とを具備し、該上下両
   面板の相対向する内面に、上記本体および透明蓋板の上
   下両端部が嵌合しうる凹部を形成し、時計本体の前面に
   透明蓋板が当接する状態で該両者を上記上下両面板の凹
   部に嵌合させるとともに、上下両面板同志を所要数本の
   連結杆にて連結して成ることを特徴とする時計。