JPS5830924Y2 - 窓の施錠装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、少なくとも２枚の引き戸式窓を有する窓支持
枠に空気調和機等の被取付は物を室外に突出することな
く固定した場合における窓の施錠装置の改良に関するも
ので、確実な施錠効果が得られるようにすることを目的
の一つとするもので゛ある。

以下、説明の都合上、被取付は物を空気調和機とした場
合について説明する。

従来、窓に取付ける構造の空気調和機は、第６図に示す
ように空気調和機ａの支持金具すを、窓Ｃの枠ｄの面と
同一面に位置して固定し、この支持金具すに空気調和機
ａを据付けるのが常である。

そしてこの場合の窓Ｃの施錠は、窓Ｃに既設の錠を行な
うことができず、枠ｄの一方を矢印Ａで示す如く支持金
具す方向に、また他方矢印Ｂで示す如く窓Ｃの側柱ｅ方
向にそれぞれ押しつけ、各枠ｄの中央部にこの両枠ｄが
動かないように錠装置ｆを取付けて行なっている。

しかし最近では、手摺などによる据付条件の制限を受け
ず、また空気調和機を使用しないときに窓が閉じられる
という長所から室外側に突出される必要のない空気調和
機の取付は構造が普及しつつある。

この場合、空気調和機ａは、第７図のように窓Ｃの枠ｄ
の面よりも室内側に支持金具すを位置させ、この支持金
具すに空気調和機ａを据付けることになる。

そして窓Ｃの施錠は、従来の錠装置ｆを枠ｄの中央部に
用いることは同様であるが、支持金具すが枠Ｃと当接し
ないため、特に支持金具す側（外側）の枠Ｃが矢印Ｃで
示す如くきわめて容易に支持金具す方向に摺動し、防犯
上具合が悪い欠点を有していた。

本考案は、上記従来の施錠装置にみられる欠点を除去す
るものである。

以下、本考案をその一実施例を示す添付図面の第１図〜
第５図を参考に説明する。

第１図、第２図において、１は家屋の壁２に形成された
金属等からなる窓支持枠で、周知の如くガラス３を有す
る２枚の引き戸式の窓枠４，５が設けられている。

６は前記周知の構造からなり窓支持枠１の上辺１ａと下
辺１ｂに適宜固定された支持装置で、周知の構造によっ
て空気調和機７がこの支持装置６に支持固定されている
。

８は前記両窓枠４，５の閉塞時にこの両窓枠４，５の移
動を阻止する錠で、窓枠４，５に既設されており、周知
の構造からなっている。

９は前記空気調和機７の設置後前記両窓枠４，５に取付
けられる施錠機構で、周知の構造からなり、前記同窓枠
４，５の開放状態を維持する。

１０は前記一方の窓枠４に設けられた軟質ゴム等からな
るシール材で、窓枠４と前記支持装置６との間をシール
し、雨水等の侵入防止等を行っている。

１１は前記一方の窓枠４の上辺４ａに固定された施錠装
置で、前記支持装置６の側面と当接し、窓枠４の移動を
阻止している。

次に、第３図、第４図により上記施錠装置１１について
説明する。

同図において、施錠装置１１は、コの字形状でかつ左右
対称に形成された嵌合部１２と窓枠４への固定用の穴１
３を有した固定金具１４と、この固定金具１４の嵌合部
１２に挾持される如く挿入用凹部１５形状部と係止部１
６および支持装置６と当接する当接片１７を有するスト
ッパー金具１８とより構成され、このストッパー金具１
８には、締付けにより前記固定金具１４との固定を行う
ねじ１９および前記当接片１７の支持装置６への当接を
緩和する軟質ゴム等の緩衝材２０がそれぞれ設けられる
。

上記構成において、固定金具１４は、支持装置６に隣接
する窓枠４の上辺４ａにねじ等によって適宜固定される
。

そして、施錠するときは、ストッパー金具１８を固定金
具１４に対して第４図の矢印Ｘで示すようにまず挿入用
凹部１５と嵌合部１２が合致するように位置決めし、そ
の状態で水平方向に摺動し、嵌合部１２と係止部１６が
重合するようにする。

そしてねじ１９をねじ込んで嵌合部１２と係止部１６を
圧着固定することにより、ストッパー金具１８が固定さ
れる。

この状態で窓枠４を支持装置６側に摺動すると、ストッ
パー金具１８が緩衝材２０を介して支持装置６と当接し
、第２図矢印りで示す如く支持装置６側への移動は阻止
される。

そしてこの状態で従来の施錠機構９を施すと施錠と窓枠
４，５の固定が確実にできる。

つまり従来の施錠機構９は、内側の窓枠５の下辺５ａな
どに取付けられ、第２図の矢印Ｅ、Ｆで示す内外同窓枠
４，５の相互の移動を阻止している。

次に、解錠するとき（窓枠４を閉じるとき）は、従来の
施錠機構９を取りはずし、窓枠４を支持装置６の反対方
向（矢印Ｅ方向）へ少し移動させてからストッパー金具
１８のねじ１９を緩め、ストッパー金具１８を第４図の
矢印Ｘ方向と逆に移動させ取りはずして固定金具１４だ
けですることにより、窓枠４の支持装置６側への移動が
可能となる。

そして同窓枠４，５を閉じ、既設の錠８を施錠すればよ
いものである。

したがって、窓枠４，５の閉塞については、既設の錠８
と施錠装置１１の両者を使用し、施錠機構９をはずして
からしか施錠装置１１の解除ができないため、防犯上非
常に有用であり、またシール材１０よりも室内側にある
ため、雨水に濡れて腐食するということもなく、シール
材１０を変形させてシール材１０のシール性を損うこと
もない。

また、ストッパー金具１８を取りはずしておくことによ
り、窓枠４，５の開閉に支障がなく、空気調和機７を使
用しない場合等、空気調和機７を取りはずした状態にお
いても通常どおり開閉が行える。

なお、本実施例においては、空気調和機７を窓支持枠１
の左側に設置した場合について説明したが、右側に設置
した場合でも同様に実施でき、さらに施錠装置１１は、
窓枠４の上辺４ａに限らず、第５図に示す如く下辺４ａ
に取付けることもでき、同様の作用効果が期待できる。

また施錠装置１１は、窓枠４，５の開閉条件等に応じて
内外両者いずれにも同様に取付けることができ、外側の
窓枠４にその取付けが限られるものではない。

また、本実施例においては、ストッパー金具１８の着脱
固定をねじ１９によって行う構造としたが、この構造に
限るものではなく、例えばストッパー金具１８にねじを
一体に形成して直接固定するような構造であればよく、
また必らずしもストッパー金具１８を着脱構造とする必
要はない。

要は、窓枠４，５に固定される部分と、支持装置６もし
くは被取付は物である空気調和機７の側面に当接するス
トッパ一部を具備していればよく、その構造、形状等は
適宜、被取付は物の性質、構造等に応じて構造を決定す
ればよいものである。

なお、以上の実施例においては、被取付は物が空気調和
機７の場合について説明したが、例えば空間の有効利用
等で、構造物を上記実施例と同様に取付ける場合におい
ても施錠装置として同様に実施できるものである。

上記実施例より明らかなように、本考案における窓の施
錠装置は、少なくとも２枚の引き戸式窓を有する窓支持
枠に、空気調和機等の被取付は物を、室外に突出するこ
となく固定し、さらに前記引１式窓の一方の窓枠に、左
右対称な嵌合部を有した固定金具とその嵌合部に被取付
は物の固定側から嵌合固定し室内側に突出して前記被取
付は物の側面に当接するストッパー金具を具備した施錠
具を設け、さらに、少なくとも前記引き１式窓の側窓枠
の移動を阻止する施錠機構を設けたもので、施錠具と施
錠機構により引き１式窓の施錠と固定が確実に行え、特
に被取付は物に当接するストッパー金具は、固定金具に
被取付は物の固定側から嵌合固定されて室内側に突出し
ているため、外部からの解除が防止でき、また雨水に濡
れて腐食することもなく、さらにまた、固定金具には、
左右対称な嵌合部を形成してストッパー金具の嵌合方向
を選択できるようにしているため、施錠装置はその取付
位置を限定されることがなく、窓枠の左右上下など任意
の位置を選択することができ、信頼性の高い施錠ができ
る等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例における施錠装置を具備した
窓の正面図、第２図は第１図のＩＩ −ＩＩ線による断
面図、第３図は同施錠装置の取付は状態を示す第１図の
要部拡大斜視図、第４図は同施錠装置の分解斜視図、第
５図は本考案の他の実施例における施錠装置の取付は状
態を示す要部拡大斜視図、第６図、第７図はそれぞれ異
なる従来例を示す施錠装置を具備した窓の平面断面図で
ある。 １・・・・・・窓支持枠、４，５・・・・・・窓枠、７
・・・・・・空気調和機（被取付は物）、９・・・・・
・施錠機構、１１・・・・・・施錠装置、１４・・・・
・・固定金具（施錠具）、１８・・・・・・ストッパー
金具（施錠装置）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 少なくとも２枚の引き戸式窓を有する窓支持枠に、空気
   調和機等の被取付は物を、室外に突出することなく固定
   し、さらに前記引き戸式窓の一方の窓枠に、左右対称な
   嵌合部を有した固定金具と前記嵌合部に前記被取付は物
   の固定側から嵌合固定され室内側に突出して前記被取付
   は物の側面に当接するストッパー金具とを具備した施錠
   具を設け、さらに前記引き戸式窓の両窓枠の移動を適宜
   位置で阻止する施錠機構を設けた窓の施錠装置。