JPS5826469B2 - 球形タンクの耐震装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、球形タンクの耐震装置に関するものである
。

従来、球形タンクの耐震技術としては、振動波を粘弾性
物質、油圧、振子等を用いて吸収する方法が知られてい
るが、倒れも耐震効果を満足に達することはできなかっ
た。

この発明は、上述のような観点から、いかなる方向の振
動波に対しても、効率的に減衰せしめることのできる球
形タンクの耐震装置を提供するもので、球形タンクの底
部下方の地盤上に、上面に球面凹部を有する基盤を固設
し、前記基盤の球面凹部に、鉛の如き軟質金属を介して
球面底部を有する突起体を嵌合固着すると共に、前記突
起体の上部を球形タンクの底部にユニバーサルに結合し
た点に特徴を有するものである。

次に、この発明を実施例により図面とともに説明する。

第１図には、この発明装置が側断面図により、第２図に
は平面図により、第３図にはこの発明装置を球形タンク
に複数基適用した場合が側面図により、また第４図には
１基適用した場合が側面図により夫々示されている。

図面において、１は上面に球面凹部３が形成された基盤
で、第３図に示した実施例では前記基盤１は、球形タン
ク１０の底部下方の地盤２上に複数基設置されている。

各基盤１の球面凹部３には、鉛等の軟質金属４が球面座
状に接着されている。

５は球面底部を有し、上部にユニバーサルジヨイント６
が設けられた突起体で、前記基盤１の球面凹部３に接着
された軟質金属４上に、その球面底部を嵌合し固着され
ている。

前記突起体５上部に設けられたユニバーサルジヨイント
６には、ロッドＴが連接され、該ロッド７は第３図に示
されるごとく、球形タンク１０の底部に設けられた取付
片９に、ユニバーサルジヨイント８を介して接合されて
いる。

１１は前記球形タンク１０を支持する支柱である。

第４図に示す実施例においては、基盤１は１基設けられ
、球形タンク１０の底部に固着された取付片９に、前記
突起体５のユニバーサルジヨイント６が直接接合されて
いる。

この発明は、以上の構成からなるので、地震等の振動に
対し、球形タンク１０は、地盤２上に固設された球面凹
部３を有する基盤１に、前記球面凹部３に接続されてい
る軟質金属４を介して固着された突起体５により、ユニ
バーサルに結合されているので、前記軟質金属４の特性
を活用し有効に減衰させることができ、また前記軟質金
属４は球面座状に形成されているので、あらゆる方向の
振動波に対しても対応でき、これらにより極めて高い減
衰効果が発揮される。

第５図イ９口は、表震等の振動によるタンクの挙動を示
す説明図、第６図はこのときの振動が、軟質金属を介し
て突起体の嵌合固着された基盤の球面凹部で吸収される
状態を示す説明図である。

第５図および第６図かられかるように、球形タンク１０
の振動によりロッド１を介して突起体５に力Ｐがかかる
と、突起体５の球面底部と基盤１の球面凹部３との間に
介在する鉛の如き軟質金属４に図示の如きせん断変形が
生じ、これによって球形タンク１０の振動は吸収される
。

上述したように、この発明装置によれば、いかなる方向
の振動波に対しても効率的に減衰せしめることができ、
しかも構造は簡単でコスト的に安価であり、既設の球形
タンクにも簡単に設置可能で、配管機器等の邪魔にもな
らない等、工業上優れた効果がもたらされる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の耐震装置の断面図、第２図は平面図
、第３図および第４図は球形タンクへの取付は状態を示
す全体図、第５図イ２口は地震等の振動によるタンクの
挙動を示す説明図、第６図は振動の吸収状態を示す説明
図である。 図面において、 １・・・・・・基盤、２・・・・・・地盤、３・・・・
・・球面凹部、４・・・・・・軟質金属、５・・・・・
・突起体、７・・・・・・ロッド、６．８・・・・・・
ユニバーサルジヨイント、９・・・・・・取付片、１０
・・・・・・球形タンク、１１・・・・・・支柱。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 球形タンクの底部下方の地盤上に、上面に球面凹部
   を有する基盤を固設し、前記基盤の球面凹部に、鉛の如
   き軟質金属を介して球面底部を有する突起体を嵌合固着
   すると共に、前記突起体の上部を球形タンクの底部にユ
   ニバーサルに結合したことを特徴とする球形タンクの耐
   震装置。