JPS5826176Y2 - 自動車用サンバイザ−の軸受支持部の構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は車体に装着される支持軸を中心として回動可
能に支持されるサンバイザーの軸受支持部の構部に関し
、その目的は、支持軸とサンバイザーに内蔵の軸受部材
に被着した係止部材との相互間に係脱可能に係合する平
坦な係止面をそれぞれ形成して、サンバイザーを使用し
ない場合は、支持軸に対しサンバイザーを車室の天井面
に沿う所定の回動位置に係止保持することができて、自
動車の走行振動などが起因するサンバイザーの回動ずれ
や、このサンバイザーの回動ずれによる視界妨害を未然
に防止することができ、しかも軸受部材を合成樹脂によ
り形成することによって軽量化やコスト低減を図ること
ができる自動車用サンバイザーの軸受支持部の構造を提
供することである。

また本考案の他の目的は支持軸に対する軸受部材の係止
保持性が良くサンバイザーの安定を良くし得る、自動車
用サンバイザーの軸受支持部の構造を提供することにあ
る。

以下、本考案の一実施例を図面にしたがって説明する。

図中、１は車室のフロントガラス上方に取付けられたＬ
字状の支持軸であって、その水平軸部１ａの先端部寄り
外周の両側面には平坦な係止面２ａ 、２ｂが形成され
ている。

上記支持軸１の水平軸部１ａを中心として回動可能に支
持されたサンバイザー３はクッション材よりなる芯体４
が外装表皮５に被覆されて形成されている。

上記芯体４の周縁部に沿って内蔵された金属線材よりな
る環状の骨枠６は、その両端に相対向状をなすＬ字状の
連結部６ａ 、５ｂが第３図に示すように形成されてお
り、芯体４の第２図中右上部に内蔵された軸受部材７が
前記骨枠６の両連結部６ａ 、６ｂに嵌挿されて保持さ
れている。

上記軸受部材７は合成樹脂より形成され、そのほぼ中央
部長手方向に沿って骨枠６の両連結部６ａ、６ｂの水平
辺が相対向して挿入される貫通孔８が形成されるととも
に、この貫通孔８の両開口部に前記両連結部６ａ、６ｂ
の垂直辺を嵌込むための溝９ａ 、９ｂがそれぞれ凹設
されている。

これら溝９ａ 、９ｂの壁面には前記連結部６ａ。

６ｂの脱抜を防止するための抜止め片１０ａおよび１０
ｂが凸段されている。

さらに軸受部材７の図示上部には軸受部１１が一体に形
成されており、この軸受部１１には、支持軸１の水平軸
部１ａが回動可能に嵌挿される嵌合孔１２が貫設されて
いる。

この嵌合孔１２の内壁面には支持軸１の水平軸部１ａに
突設された抜止め片１ｂの挿入を許容する溝１２ａが凹
設されている。

さらに支持軸１の水平軸部１ａが第３図に示すように嵌
合孔１２に対し所定位置まで嵌挿された状態において、
前記支持軸１に対しサンバイザー３を回動しても前記水
平軸部１ａの抜止め片１ｂが嵌合孔１２の内壁面に当た
ることがないように前記軸受部１１の図示右端部には切
欠き部１３が形成されている。

さらに支持軸１の水平軸部１ａに形成した係止面２ａ、
２ｂを軸受部１１の両側面よりそれぞれ露出させるため
に前記軸受部１１の長手方向の中央部両側面が第５図に
示すように切除されて嵌合孔１２の両側壁の一部が開口
されている。

そして、前記嵌合孔１２の両開口部１２ｂ、１２ｃより
露出された支持軸１の係止面２ａ、２ｂに対し係脱可能
に係合する係止部材１４が前記軸受部１１の切除された
部分に被着されている。

上記係止部材１４は、帯状はね鋼板よりなり、前記嵌合
孔１２の両開口部１２ｂ、１２ｃに跨がりかつ弾性拡開
可能の断面逆Ｕ字状に形成されており、その相対向する
内側面には、支持軸１の係止面２ａ、２ｂに面接触して
係合する平坦な係止面１４ａ、１４ｂが形成されている
。

この係止部材１４の雨下端部は軸受部材７の中央やや下
部に貫設された貫孔７ａ内に相対向して折曲されるとと
もに、これら先端には該貫孔７ａ内において係脱可能に
係合する鉤形状のフック１４ｃ、１４ｄがそれぞれ形成
されている。

すなわち、係止部材１４は、その両フック１４ｃ、１４
ｄの、貫孔７ａ内の係合によってその両係止面１４ａ、
１４ｂの対向間隔が挟まり、支持軸１の係止面２ａ。

２ｂに圧接係合する。

そして、支持軸１に対しサンバイザー３を単室の天井面
に沿う所定の回動位置において、前記係止面２ａ 、２
ｂと１４ａ。

１４ｂとが面接触して係合するようにその位置が設定さ
れている。

引き続いて、上記したように構成された本実施例の作用
を説明する。

まず、サンバイザー３を日除として使用する際、車室の
天井面に沿って係止保持されたサンバイザー３を支持軸
１の水平軸部１ａを中心としてフロントガラスに向けて
回動する。

この時、支持軸１の係止面２ａ 、２ｂと係止部材１４
の係止面１４ａ。

１４ｂとの係合が解除され係止部材１４は支持軸１の水
平軸部１ａ外周面によって第６図に示すように弾性拡開
される。

このため、係止面２ａ＋２ｂと１４ａ、１４ｂとの係合
が解除された後は、係止部材１４の弾性復元力によって
支持軸１に対しサンバイザー３を所定のトルクで任意の
回動位置まで回動することができる。

次に、サンバイザー３を使用しない場合には、サンバイ
ザー３を上記とは逆方向へ回動して車室の天井面に沿わ
せる。

すると、係止部材１４は元の状態に弾性復元し支持軸１
の係止面２ａ、２ｂと、係止部材１４の係止面１４ａ、
１４ｂとが第５図に示すようにそれぞれ面接触して係合
するため、支持軸１に対しサンバイザー３が車室の天井
面に沿う所定の回動位置に係止保持される。

また、本実施例では、係止部材１４の両フック１４ｃ、
１４ｄが、軸受部材７の両側面より突出することがない
ように、同軸受部材７の貫孔７ａ内で両フック１４ｃ、
１４ｄを係合したから安全面において好適である。

さて本考案は車体に装着される支持軸を中心として回動
可能に支持されるサンバイザーにおいて、前記支持軸の
外周側面の一部に平坦な係止面を形成し、一方、前記サ
ンバイザーに内蔵される軸受部材を合成樹脂によって形
成するとともに、この軸受部材には前記支持軸が回動可
能に嵌挿される嵌合孔を有する軸受部及び該軸受部下方
の軸受部材部位に貫孔を形成し、かつ、前記嵌合孔に嵌
挿された支持軸の係止面が前記軸受部より露出し得るよ
うに該軸受部の少なくとも一側面を切除して嵌合孔の一
部を開口させ、この開口部に相対向しかつ前記支持軸の
係止部に係脱可能に係合する平坦な係止部を有するばね
材よりなる係止部材を前記軸受部に被着し、該被着した
係止部材の両端部を前記貫孔内にて係合せしめて環状に
なし、かつ前記支持軸に対しサンバイザーを車室の天井
面に沿う所定の回動位置に係止保持し得る構成にした自
動車用サンバイザーの軸受支持部の構造であるから、サ
ンバイザーが車室の天井面に沿う所定の回動位置におい
て、前記支持軸の係止面と係止部材の係止面との面接触
による安定した係合によって支持軸に対しサンバイザー
を積極的に係止保持することができる。

このため、サンバイザ゛−ヲ日除用に使用しない場合は
、支持軸に対しサンバイザーを車室の天井面に沿う所定
の回動位置に係止保持して、自動車の走行振動などによ
るサンバイザーの回動ずれや、このサンバイザーの回動
ずれによる視界妨害を未然に防止することができ安全面
において好適である。

そして、本考案では、軸受部を含む軸受部材を合成樹脂
によって一体に形成したから、軽量化やコスト低減を図
ることができ、しかも、支持軸と軸受部材の嵌合孔との
回動部分に金属接触による焼付きが生ずることがない。

また、本考案において係止部材は軸受部材の貫孔内にて
両端部を係合させるため、係止部材の係合部がサンバイ
ザーの表皮と接触せず、係止部材の係合性がよく、係止
部材のずれがなく支持軸と軸受部との嵌合性を良好にし
、サンバイザーの安定をよくすることができる。

したがって本考案は、自動車用サンバイザーの軸受支持
部の構造としてきわめて有効で実用性の高い好ましい考
案といえる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図はサンバ
イザーを車体に取付けた状態を示す側面図、第２図は、
サンバイザーを一部破断して示す正面図、第３図は軸受
支持部を一部破断して示す拡大正面図、第４図は第３図
のＩＶ−ＩＶ線断面図、第５図は第４図の■−Ｖ線断面
図、第６図は支持軸に対しサンバイザーをフロントガラ
スに向けて回動した状態における係止部材を示す側断面
図である。 １・・・・・・支持軸、２ａ、２ｂ・・・・・・係止面
、３・・・・・・サンバイザー、７・・・・・・軸受部
材、１１・・・・・・軸受部、１２・・・・・・嵌合孔
、１４・・・・・・係止部材、１４ａ。 １４ｂ・・・・・・係止面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車体に装着される支持軸を中心として回動可能に支持さ
   れるサンバイザーにおいて、前記支持軸の外周側面の一
   部に平坦な係止面を形威し、一方、前記サンバイザーに
   内蔵される軸受部材を合成樹脂によって形成するととも
   に、この軸受部材には前記支持軸が回動可能に嵌挿され
   る嵌合孔を有する軸受部及び該軸管部下方の軸受部材部
   位に貫孔を形成し、かつ、前記嵌合孔に嵌挿された支持
   軸の係止面が前記軸受部より露出し得るように該軸受部
   のすくなくとも一側面を切除して嵌合孔の一部を開口さ
   せ、この開口部に相対向しかつ前記支持軸の係止面に係
   脱可能に係合する平坦な係止面を有するばね材よりなる
   係止部材を前記軸受部に被着し、該被着した係止部材の
   両端部を前記貫孔内にて係合せしめて環状になし、かつ
   前記支持軸に対しサンバイザーを車室の天井面に沿う所
   定の回動位置に係止保持し得る構成にしたことを特徴と
   する自動車用サンバイザーの軸受支持部の構造。