JPS6027706Y2 - 車両用荷室仕切り棒等の取付装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、自動車等の乗員室と荷物室を仕切る仕切り棒
の取付装置の改良に関するものである。

従来、自動車等に装着される、乗員室と荷物室を仕切る
仕切り棒の取付装置においては、第３図に示すように仕
切り棒１の一端にスプリング２により先端が突出するよ
うになされたスライドピン３を摺動自在に嵌挿腰該スラ
イドピン３に取付けた、仕切り棒１に穿設した長孔４か
ら突出するノブ５を操作することにより、該スライドピ
ン３の先端を出没させ、車体の両側に設けた取付ブラケ
ット（図示せず）に嵌合させて取付けるようにしたもの
や、あるいは第４図に示すように、車体側に設けた取付
ブラケット６の一方にスプリング７を内蔵させ、仕切り
棒１の一端を該取付ブラケット６に嵌挿した後、該スプ
リング７の弾撥力により他方の取付ブラケット８に嵌合
させて取付けるようにしたものがあったが、前者におい
ては、スライドピン、ノブ等の部材を必要とするため部
品点数も多く構造が複雑であるだけではなく、ノブが突
出しているため走行中に積荷等が該ノブに当って傷をつ
けるとか、あるいは該ノブを動かして仕切り棒を外して
しまう虞れがあり、又、後者においても走行中に乗員が
何かの拍子に該仕切り棒を掴んだ場合に該仕切り棒を軸
方向に動かして外してしまうという虞れがあり、そのた
め両者とも外れ防止のためのロック装置を別途に設ける
等の配慮をしなければならず、又、両者とも該仕切り棒
の回転に対しては何ら規制するものがなく、自由に回転
できる構造のものであった。

尚、第４図中９はスプリング７の脱落防止用蓋である。

本考案は上記従来の問題点を解消するためになされたも
ので、ロック装置に別部材を必要とせす、簡単な構造で
、仕切り棒の軸方向の摺動防止と回転防止をすることが
でき、しかも、容易に着脱することができる仕切り棒の
取付装置を提供することを目的とするものである。

以下、本考案を図示せる実施例に随って説明する。

Ａは後部に荷物室ａを有する自動車、ｂは乗員室であっ
て、該乗員室すと荷物室ａとは仕切り棒１１により仕切
られるようになされている。

上記仕切り棒１１は車体の左右両側に固設されたブラケ
ット１２．１３により車体に着脱自在に取付けるように
なされ、鋼材により形成されたパイプ状の本体と、該本
体の左右端に嵌着された樹脂製の嵌挿部１４，１５とか
らなり、一方の嵌挿部１４には断面角形状をなす突起１
４ａが形成され、又、他方の嵌挿部１５には断面円弧状
をなす突起１５ａが形成されている。

車体側に固設されたブラケットのうち、一方のブラケッ
ト１２の上記一方の嵌挿部１４を嵌合させる嵌合部１６
内にはスプリング１７が内蔵され、上記仕切り棒１１を
押出すようになされている。

１８は上記スプリング１７の脱落を防止する蓋であって
、該蓋１８は嵌合部内に形成されたストッパ溝１９によ
り該嵌合部内に摺動自在に係止されている。

２０は上記嵌合部１６に切設された嵌合溝であって仕切
り棒１１を取付ける際に上記突起１４ａを摺動自在に嵌
合させるものである。

尚、該ブラケット１２と蓋１８は樹脂材により成型され
ている。

又、他方のブラケット１３は上記ブラケット１２と同様
に樹脂材からなり、その上記仕切り棒１１の他方の嵌挿
部１５を嵌合させる嵌合部２１の一部は延長され、該延
長部２２の内側面には上記突起１５ａが係合する係合溝
２３が形成されている。

上記延長部２２の内側両端部は上記突起１５ａの嵌込を
スムースにするためアールが付けられている。

尚、図示では上記係合溝２３を延長部２２の両端に設け
たが片側のみでもよく、又、該両端部にアールを付けず
、第１０図に示すように内側面をテーパ状としてもよく
、この場合も図示では両端部をテーパ状としたが片側の
みでもよいが、このようになした場合仕切り棒１１の回
転方向が規制される。

今、上記仕切り棒１１を該自動車Ａに取付けるには、該
仕切り棒１１の一方の嵌挿部１４の突起１４ａを上記一
方のブラケット１２の嵌挿溝２０に嵌合させ、該嵌挿部
１４をブラケット１２の嵌合部１６に嵌挿させる。

然る後、該仕切り棒１１の他方の嵌挿部１５の他方のブ
ラケット１３の嵌合部２１に嵌挿させる。

この時一方の嵌挿部１４の突起１４ａは、上記嵌合溝２
０から外れ、該仕切り棒１１は回動可能な状態にある。

次に、該仕切り棒１１を回動させ、他方の嵌挿部１５に
形成した突起１５ａを上記他方のブラケット１３の延長
部２２に形成した係合溝２３に係合させる。

この時一方の嵌挿部１４の突起１４ａの端部は上記一方
のブラケット１２の嵌合部１６の端面１６ａに当接して
いる。

したがって、該仕切り棒１１の取付は時において、突起
１４ａと嵌合部端面１６ａの当接により軸方向への動き
が阻止され、突起１５ａと係合溝２３の係合により回転
動作が阻止される。

以上述べたように、本考案によれば、仕切り棒を挿入、
回転させるという簡単な二操作を一連で行うことにより
、該仕切り棒を確実に取付けることができ、しかも、軸
方向の動きと回転動作をも阻止することができた。

したがって、子供等が該仕切り棒に掴まっている際に、
車がカーブ等にさじか）って曲って、該仕切り棒に横方
向の力が加わっても抜けたりすることがなく、又、回転
することもないので安全性が向上腰商品価値を高めるこ
とができる。

又、本考案によれば、部品点数も少なく構造も簡単であ
るため安価に提供することができる等の効果を有するも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図は仕切り棒を備えた自動車の側面図、第２図は同
上の部分拡大斜視図、第３図、第４図は従来の仕切り棒
の取付装置を示す部分拡大斜視図、第５図は本考案によ
る仕切り棒の取付装置を示す一部を省略した斜視図、第
６図は一方のブラケットの分解拡大斜視図、第７図は他
方のブラケットの拡大斜視図、第８図は第５図のＩ−Ｉ
線拡大断面図、第９図は第５図の■−■線拡大断面図、
第１０図は本考案の他の実施例を示す第５図の■−■線
に相当する拡大断面図である。 １１は仕切り棒、１２．１３はブラケット、１４．１５
は嵌挿部、１４ａ、１５ａは突起、１６．２１は嵌合部
、２０は嵌合溝、２２は延長部、２３は係合溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 乗員室と荷物室とを仕切る車両用荷室仕切り棒等の取付
   装置において、該取付装置の一方のブラケットの仕切り
   棒の一端を嵌合させる嵌合部内にスプリングを内蔵して
   仕切り棒を押出すようになし、かつ、該嵌合部に、仕切
   り棒の一端を押込み、他端を他方のブラケットに嵌合で
   きるようにした、仕切り棒を車体幅方向に摺動させるよ
   うにしたスライド要素と、仕切り棒を回転させることに
   よって、該仕切り棒が前記スライド要素を押せないよう
   にして車体幅方向の動きを規制する要素を付与させると
   共に、他方のブラケットは靭性、かつ、可撓性のある樹
   脂等で形成され、その仕切り棒の他端を嵌合させる嵌合
   部の一部を延長して延長部を形成し、その内側面に仕切
   り棒の他端に形成した突起を係合させる係合溝を形成し
   、かつ、該延長部の少なくとも一方の端部にアール、も
   しくはテーパを設け、仕切り棒を回転させることにより
   、該仕切り棒の他端に形成された突起が前記アール、も
   しくはテーパを乗越えて前記係合溝に係合して該仕切り
   棒の回転を阻止すると共に、前記車体幅方向の動きを規
   制する要素により軸方向への動きも阻止されるようにな
   したことを特徴とする車両用荷室仕切り棒等の取付装置
   。