JPS582602Y2 - 電動和文タイプライタ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電動によって活字を選択し、その活字を紙面上
に印字する電動和文タイプライタに関するＯ 従来から漢字を電動で印字するプリンタは各種存在して
いた。

所謂漢字プリンタや漢字テレプリンタ等である。

これらのプリンタは活字で印字するものと点の集合体で
漢字を表現するドツトプリンタに大別される。

前者は文字の品位が良く、後者は印字速度が速い。

又活字で印字する漢字プリンタにはラインプリンタとシ
リアルプリンタがあるが、電動和文タイプライタとして
用いる場合はタイピストが入力した文字が直ちに紙面上
に印字されて、入力が正しかったかどうかをモニター出
来るようになっていることか望ましいのでシリアルプリ
ンタの形式のものが適している。

従来の電動和文タイプライタは手動の和文タイプライタ
を電動化したものであって、従って活字を収納した活字
箱が左右に動き、プラテンと活字を採り上げて印字する
タイプバーとが一体となって前後左右に動くように作ら
れていた。

このような形式のものでは活字箱が左右に大きく動くた
めに机の上の占有面積が大きくなり、又プラテンが移動
するので連続紙を使用し難いという欠点を生ずる。

本考案はこれらの欠点を除き、机上の占有面積が小さく
、連続紙が使用出来、且つ電動機の数も少なくてすみ又
文字の訂正等も容易に行える電動和文タイプライタを提
供する。

以下図面に従って本考案の詳細を説明する。

第１図は本考案の電動タイプの構成を示すブロックダイ
アグラムである。

第１図で１は入力部、２は処理部、３は外部記録機、４
は出力部である。

１の入力部は鍵盤入力或はベンタッチ入力のような周知
の漢字入力装置で成立している。

２の処理部は入力部からの入力信号を受は入れて、それ
に従って出力部の複数個の電動機を制御して印字動作を
行なったり１．印字内容を外部記録機に出力したりする
所でＣＰＵや固体メモリ等で成立している。

３の外部記録機は紙テープさん孔機或は磁気テープ、磁
気ディスク等の記録装置で構成され、印字された内容或
は訂正内容等を処理部２から受は取って記録する。

４は処理部よりの指令に従って活字で文書を印字する出
力部で本考案の適用されるところである。

第２図は本考案の一実施例を示したもので、出力部４の
構成を示す簡略構造図である。

５は外筐、６は外筐内をプラテンと直角方向即ち図面上
で前後に移動可能に支えられた活字箱、７は処理部より
の信号に従って活字箱６を前後に動かすモータ８は活字
を活字箱より拾い上げてプラテン上に印字するタイプバ
ー、９はタイプバーをプラテンと平行方向即ち左右に動
かすモータ、１０はタイプバーを左右に自由に移動出来
るように支えている支持体、１１は支持体１０を回転さ
せてタイプバー８を回転させ印字動作を行わせるモータ
、１２は紙等を挾み込んだプラテン、１３はプラテンを
回転させるモータである。

第２図に従って出力部の動作を説明する。

タイピストが入力部１から印字すべき文字種とその文書
上の位置を指定して入力してやると、その情報は処理部
２に送られる。

処理部２は入力部１からの情報に基すき指定された文字
の活字組上の位置（Ｘ、Ｙ座標）を記憶装置から読出し
、その情報に従ってモータ７を制御して目的の文字を含
む活字箱６の中の活字の列がタイプバー８の下部に来る
ように活字箱６を前後に動かす。

活字箱６は通常２０００〜３０００の活字を収容してい
るが、例えば横方向に８０行、縦方向に４０列並べると
８０Ｘ４０＝３２００字を収容出来る。

印字すべき活字がこの４０列の何処かにあるとすると、
処理部２はその位置を探がして、モータ７を動かし、そ
の活字の並んでいる列がタイプバー８の移動する位置に
来るように動かすのである。

即ちモータ７は活字組上の目的の活字の列の位置だけを
制御する。

上述の制御と同時に処理部２は目的の活字が活字箱の何
行目にあるかを探がしてその情報に基づいてモータ９を
動かし目的の活字がある行の新造タイプバー８を移動さ
せる。

即ちモータ９は活字組上の目的の活字の行の位置制御を
行う。

このようにして目的の活字はタイプバー８の直下迄導か
れる。

そこでタイプバー８は目的の活字を拾い上げる。

次にタイプバー８はその活字を印字すべき位置迄左右に
移動する。

これは同じくモータ９によって行われる。

即ちモータ９は文書上の印字位置の横位置、換言すれば
Ｘ座標を制御する。

文書上の印字位置の縦位置（Ｙ座標）は処理部２の指令
によってモータ１３がプラテン１２を回転させて行う。

このようにして目的の活字がモータ９とモータ１３の働
きによって目的の位置迄誘導されると、そこでモータ１
１が支持体１０を回転させてタイプバー８を回転させ適
当な印字圧を与える速度で活字をプラテン１２に衝突さ
せて印字する。

印字を終るとタイプバー８は活字をもとの活字箱６の位
置１でモータ９によって持ち帰り、そこで活字を離して
、活字を活字箱の元の位置に収納する。

以上のようにして一つの印字が完了する。従来の和文タ
イプライタでは活字箱は左右に移動可能になっており、
又タイプバー８は前後、左右の両方向に移動可能になっ
ている。

これに対して本考案では活字箱６は前後のみ移動し、タ
イプバー８は左右のみしか移動しない。

その為に本方式は次のような色々の便益を生ずる。

活字箱６は前後にだけしか移動しないので、机上の占有
面積が左右方向で節減される。

重量の大きい活字箱（通常１０ｋｇ以上となる）を動か
す大型のモータをモータ７ひとつだけにすることが出来
る。

活字箱６の中の目的とする活字の左右方向の座標（Ｘ座
標）を探がし出すのに必要なモータとタイプバー８を印
字位置に持って来るのに必要なモータを兼用しているの
でモータの数が少なくなりモータ制御回路も簡単になる
。

プラテン１２は左右には動かないので連続紙を使用する
のが容易になる。

以上述べたように従来の和文タイプライタのようにタイ
プバーを印字位置におき、そのタイプバーの直下に目的
の活字が来るように活字箱を左右に動かし、且つタイプ
バーとプラテンとが一体になったものを前後左右に動か
す代りに活字箱は前後にだけ動かし、軽いタイプバーだ
けを左右に動かして目的の活字位置迄移動させ、活字を
拾い上げた後印字位置迄タイプバーを動かし、印字後再
びタイプバーを左右に動かして活字を元の場所に返すと
いう方式を採用することにより、プラテンや活字箱のよ
うに重い物を左右に動かすことを避け、モータを小型に
し、モータの数も減らし、連続紙の使用を可能にし、且
つ机上の占有面積を小さく出来てその効果は著しい。

【図面の簡単な説明】 第１図は本考案の構成を説明するためのブロック図、第
２図は本考案の一実施例を示す簡略構造図である。 ６・・・・・・活字箱、Ｔ・・・・・・モータ、８・・
・・・・タイプバ９・・・・・・モータ、 １０・・・・・・支持体、 １１・・・・・・モ ータ、 １２・・・・・・プラテン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 活字を使って印字する電動和文タイプライタにおいて、
   回転可能に支持されたプラテンと、多数の活字を収容し
   、該プラテンに対して直角方向に移動可能に支持された
   活字箱と、該活字箱を移動させるモータと、該プラテン
   に対して平行方向に移動可能に支持され、活字を該活字
   箱より拾って印字位置！で移動した後該プラテン上に印
   字し、しかる後活字を元の位置に戻すタイプバーと、該
   タイプバーを移動させるモータとを備えたことを特徴と
   する電動和文タイプライタ。