JPS5825251Y2 - 冷凍ショ−ケ−スにおけるエア−カ−テン吸入口の構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は冷凍ショーケースにおけるエアーカーテン吸入
口の構造に関する。

一般に、この種のショーケースは、開放型と密閉型とに
大別されるが、このうち前面開放型のものについてこれ
を概略的に示した第１図を参照して簡単に説明する。

このショーケースは、前面側を大きく開口した断熱体に
よる外箱１の内側に一定間隔をおいて内箱２を設け、こ
れら外箱１と内箱２との空間を利用してケース底部から
背面部を経て天井部に至る通風路３を形成し、この通風
路３内に配設した複数個のモータファン４によって天井
部前面側の空気吹出口５から底部前面側の空気吸入口６
へ向かう矢印の如きエアーカーテンを形成して循環通風
を行なうことによりケース内外を遮断し、また、背面通
風路内に冷却用蒸発器７を設置して通風空気を冷却する
ことにより、ケース内の商品を冷却するようにしている
。

ところで、冷凍ショーケースの場合にはケース内温度も
かなり低いので、冷気吸入口６を通過する空気中の水分
が過飽和状態にあると吸入口６及び通風路３内において
着霜を生じてしまう。

これに対し、従来は第２図に示すように、アルミニウム
板等の金属板による吸入口板６０の通風路側の面にコー
ドヒータ８を配設して、基孔６１を通過する空気を加熱
することにより過飽和状態にて通過することを防止する
ようにしている。

しかしながら、従来の吸入口の構造は、着霜による目づ
まりを考慮して孔６１を大きくしであるのでコードヒー
タ８の配設スペースがあまりとれず、また単にテープ等
で址められているだけなので通過空気との伝熱面積もあ
まり大きくとれず、通過空気の過飽和状態を完全に解消
するには不十分であり、このため、更に、第３図に示す
ように、吸入口６直下の通風路内に棒状ヒータ８′を設
けたり、通風路壁にコードヒータ８″を配設しなければ
ならず、省エネルギー化、コストダウン化という要求を
満足し得ない欠点があった。

本考案はこのような欠点を解消した吸入口の構造を提供
しようとするものであり、以下に実施例を説明する。

第４図及び第５図はそれぞれ、本考案による冷気吸入口
の構造の一実施例を断面及び通風路内側から示した図で
ある。

この吸入口板６０は、熱伝導率の良好な、例えばアルミ
ニウム板から威り、空気吸込用の孔６１を数列、ケース
幅方向にわたって多数穿設すると共に、これらの孔６１
の列間には通風路に面する側にコ−ドヒータ埋込部６３
を持つ円筒状部６２を一体化して形成したものであり、
このような形状は押出成形により容易に得られる。

ヒータ埋込部６３へのコードヒータ８の取付けは押込む
だけで簡単に取付けることができる。

このような形状によれば、コードヒータ８で加熱される
円筒状部６２により基孔６１を通過する空気への伝熱面
積が大きくとれ、また、ヒータ埋込部６３の一部も放熱
フィンとしての機能を果たすので伝熱効率が飛躍的に向
上して通過空気を十分に加熱することができ、これによ
ってこの吸入口板６０に配設したコードヒータ８だけで
空気が過飽和状態にて通過することを防止することがで
きる。

これは、吸入口板６０への着霜を無くせることにより孔
６１の目づまりを考慮する必要が無く、これによって孔
６１の大きさを比較的小さくできるので通過空気の加熱
が容易になることにもよっている。

また、円筒状部６２は吸入口板６０の補強部材としての
機能を果たす利点もある。

第６図は本考案の他の実施例の形状を示し、前記実施例
におけるヒータ埋込部６３のみを吸入口板６０の通風路
に面する側に押出成形により一体形成したものであり、
フィン状部分を大きめにすることにより、通過空気の過
飽和状態を解消するのに十分な伝熱効率が得られる。

なお、更に伝熱効率を向上させたい場合には、第７図に
示すように、列状に設けられる多数の孔６１を抜き孔で
なく切起こしによって形成して、この切起こし部分６４
を通風路内部側に折曲げてフィンとして作用せしめるこ
とにより、過熱空気は一部フインにあたってがら吸入さ
れるので伝熱効率が向上し、しかも機械的強度も大きく
することができる。

勿論、これを第４図のような吸入口板６０に適用しても
良い。

以上のように、本考案による吸入口板は押出成形によっ
てつくるため任意の形状で得ることができ、基孔を小さ
くできるうえに伝熱効率がきわめて良好であるから通過
空気を過飽和の無い状態にて通過せしめて吸入口部は勿
論、通風路内への着霜も防止することができ、したがっ
て、従来のような通風路内における棒状ヒータ及びコー
ドヒータの配設が省略できることにより、省エネルギー
化、コストダウン化に大きく寄与せしめることができる
。

なお、ヒータ埋込部等の形状は、通過空気との接触面積
をできるだけ大きくとれる形状であれば良いので図示の
ものに限られることは無く、適用範囲も第１図のような
前面開放型に限らず、例えば前面開口を冷気エアーカー
テンで被うとともにガラス扉で開閉するようにした密閉
型のように、エアーカーテンを形成して冷気を循環させ
ているあらゆるタイプの冷凍ショーケースに適用するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は前面開放型冷凍ショーケースの概略断面図、第
２図は従来の冷気吸入口板を部分的に示した概略斜視図
、第３図は従来の冷気吸入口部及びその直下の通風路を
部分的に示した概略断面図、第４図及び第５図はそれぞ
れ本考案の一実施例の断面図及び通風路側から見た平面
図、第６図及び第７図はそれぞれ本考案の他の実施例を
断面図で示す。 １：外箱、２：内箱、４：モータファン、５：空気吹出
口、６：空気吸入口、７：冷却用蒸発器、８：コードヒ
ータ、６０：吸入口板、６２：円筒状部、６３：ヒータ
埋込部、６４：切起こし部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前面あるいは上面開口を冷気エアーカーテンで被うよう
   にした冷凍ショーケースにおいて、前記エアーカーテン
   の冷気吸入口を熱伝導率の良好なアルミニウム板等によ
   り、通風路内部側にヒータ素子埋込部を一体化して形成
   し、該埋込部に取付けたヒータ素子により通過空気を加
   熱するようにしたエアーカーテン吸入口の構造。