JPS5920615Y2 - 冷蔵オ−プンシヨ−ケ−ス - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、冷蔵オープンショーケース、とくにその前
面開口部を形成させるエアカーテンの外気遮断性を向上
させた冷蔵オープンショーケースに関するものである。

冷蔵オープンショーケースは、その前面開口部の上方に
設けた吹出口から吹出される冷気によって前面開口部に
エアカーテンを形威し、これによって陳列室内の商品を
保冷すると共に、外気の侵入を抑えている。

しかし、このエアカーテンで外気の侵入を完全に抑える
ことは不可能であり、この外気の侵入のために冷蔵オー
プンショーケースの全所要冷凍量の８割近くが消費され
る。

従って、冷蔵オープンショーケースの性能を向上させる
には、外気の侵入に対して最も影響度の高いエアカーテ
ンの外気遮断特性を向上させる必要がある。

第１図は従来の冷蔵オープンショーケースの一例を示す
。

第１図において、１は前面に陳列商品の収納および取出
し用として外気に開口する前面開口部１３を形成し、か
つ断熱壁を備えたケース本体である。

２はケース本体１の外壁、３はケース本体１の上部、背
部、下部の内側に適当間隙を隔てて風路４と陳列室１１
とを仕切るために設けた内壁である。

６，７は前面開口部１３の上、下端に位置し、風路４に
連通して前面開口部１３にエアカーテン流１０を形成さ
せるための吹出口、吸込口である。

５は吹出口６内に装着されたハニカム状、方形状などの
整流部材、８および９は前記風路４内に配設され、冷気
の循環と冷却とを行なう送風機および冷却器、１２は陳
列室１１内に上下数段取付けられた商品の陳列棚である
。

第２図は第１図に示す前記冷蔵オープンショーケースの
吹出口部分Ａを示す。

前記整流部材５の上流面と外壁２内面とで形成される整
流部材５上流面上方の風路４の高さが均等であり、整流
部材５の上流面上に加わる循環空気の圧力がその内側で
低く、外壁２近くの外側に近づくに従って風路４内の流
れが吹出口６方向に偏向されるために圧力が上昇し、こ
のため、整流装置５を通して吹出口６から吹出される風
速分布は、第２図ａに示すように外気に接する側が速く
、陳列室１１側になるに従って遅くなる。

このような吹出風速分布では、エアカーテンを構成する
冷気は外気との混合が活発で、陳列室１１内空気との混
合が不活発となり、この結果として外気の侵入が多く、
陳列室１１内を所定の温度に保冷するために冷蔵オープ
ンショーケースの冷却設備が大きくなり、また冷凍量を
多く消費していた。

この考案は、エアーカーテンの吹出風速分布を改善する
ことによって、前述した従来の欠点を解消することを目
的とするものである。

以下この考案の実施例を図面に基いて説明する。

第３図はこの考案の一実施例による冷蔵オープンショー
ケースの吹出口部分Ａを示す。

第３図において、１４は整流部材５上流面上方に配設し
た偏向壁で、この偏向壁１４は両端１４ａ、１４ｂがそ
れぞれ外壁２内面と整流部材５の上流面外側縁に係合し
、凸曲面側が通風路４に対向している。

前記偏向壁１４の配設により、整流部材５上流面上方の
風路４の高さは内側縁側から外側縁側に近づくに従って
急激に狭ばまる形状となり、整流部材５の外側縁側はど
風路抵抗が増加するので、整流部材５上流面上の循環空
気による圧力をその内側縁側で高く、外側縁側に近づく
に従って急激に低下させることができ、第３図ａの実線
ｉに示すように陳列室１１側で速く、外気側に近づくに
従って徐々に減速する吹出風速分布が得られる。

このような吹出風速分布が得られると、エアカーテンを
構成する冷気は、外気と接する側での外気との混合を衰
えさせ、陳列室１１内空気と接する側での陳列室１１内
空気との混合を盛んにさせるので、外気侵入を減少させ
ると共に、陳列室１１内の商品に対する冷却効率を向上
させることができる。

この実施例において、前述した以外は第１図に示した従
来のものと同様で゛ある。

なお、前述の吹出風速分布を得るには、整流部材５上流
面上方の外壁２内面と係合する偏向壁１４の一端１４ａ
と整流部材５内側縁延長上の外壁内面の点０間の距離を
Ｗ、整流部材５の奥行をＷｏとすると、第３図の偏向壁
１４の他端を１４ ａ〜１４ｄ間のＷ＝ −０，４Ｗｏ
−−１−０，４Ｗｏに係合させる必要がある。

これから外れた位置に偏向壁１４の他端１４ ｅ、 １
４ ｆを係合させると、第３図ａの破線ｉｉ、鎖線ｉｉ
ｉのように意図する実線ｉの吹出風速分布が得られない
。

また、この考案において、偏向壁１４は、その両端１４
ａ、 １４ ｂを係合させることなく、第４図に示す
ように、外壁２の内面にこれと一体に成形しても、前記
実施例と同様な効果が得られる。

以上説明したようにこの考案の冷蔵オープンショーケー
スは、一端が吹出口６に設けた整流部材５の」一流面外
側縁に他端が整流部材５の上流面上方のケース本体外壁
２内面にそれぞれ接しかつ風路４に対して凸曲面とした
偏向壁１４を風路４内に設けたので、エアーカーテンの
風速分布は外気側で遅く内気側で速いものとなる。

従って、エアーカーテンの冷気は外気と混合することが
少く、内気と混合することが多くなり、外気侵入を減少
させるとともにケース内の商品に対する冷却効率を向上
させることができる。

このため、従来のものに比べてその冷凍設備容量の小型
化およびランニングコス１〜の低減をはかることができ
、省資源、省エネルギに大きく寄与することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の冷蔵オープンショーケースの斜視断面構
造図、第２図および第２図ａは第１図の吹出口部分Ａの
拡大断面図および同吹出風速分布図、第３図および第３
図ａはこの考案の一実施例による冷蔵オープンショーケ
ースの吹出口部分の拡大断面図および同吹出風速分布図
、第４図はこの考案の他の実施例による冷蔵オープンシ
ョーケースの吹出口部分の拡大断面図である。 １・・・・・・ケース本体、２・・・・・・外壁、３・
・・・・・内壁、４・・・・・・風路、５・・・・・・
整流部材、６・・・・・・吹出口、７・・・・・・吸込
口、１４・・・・・・整流部材、１４ ａ、 １４ Ｃ
，１４ｄ・・・・・・整流部材の一端、１４ｂ・・・・
・・整流部材の他端。 なお、図中同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）ケース本体１の前面に前面開口部１３を有し、こ
   の開口部］３の上、下端にそれぞれ吹出口６と吸込ロア
   とを設け、これらの間に強制循環のエアカーテンを形成
   するようにした冷蔵オープンショーケースにおいて、一
   端が吹出口６に設けた整流部材５の上流面外側縁に、他
   端が整流部材５の上流面上方のケース本体外壁２内面に
   それぞれ接しかつ風路４に対して凸曲面とした偏向壁１
   ４を風路４内に設けたことを特徴とする冷蔵オープンシ
   ョーケース。
2. （２）偏向壁１４の一端が整流部材５の上流面上方のケ
   ース本体外壁２の内面と接する点と、整流部材５内側縁
   の延長上の外壁２内面の点との間の距離をＷ、整流部材
   ５の奥行をＷｏとし、Ｗ−−０，４Ｗｏ〜＋０．４Ｗｏ
   となるようにした実用新案登録請求の範囲第１項記載の
   冷蔵オープンショーケース。