JPS5824812Y2 - 折りたたみ容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、折りたたみ容器に関するものである。

更に詳しくは、可撓性合成樹脂の射出一体成形によって
、構造が簡単で、製作費が安価で、自立可能な側板を有
する折りたたみ容器に関するものである。

従来の合成樹脂からなる折りたたみ容器は、容器をいく
つかの部分に分ち、蝶番を用いて折りたたむものが多く
、組立コストが高く、重量も大きくなる欠点があった。

一方、折りたたみ容器を射出一体成形によって製造する
場合、その折り曲げが困難であるという問題があった。

本考案は、上記のような従来の折りたたみ容器の問題を
解決したものである。

本考案の折りたたみ容器は、上向きに開口し、４つの側
板と底板からなる直方体の容器に於いて、対向する一組
の側板と底板との稜線は切離なされており、該側板と底
板は切離された稜線と直角で且つ中央に薄肉の折り曲げ
線を有しさらに残る側板と稜線を薄肉一体に連結し、底
積が切離なされている側板と底板との間を掛止機構で連
結と開放を自在にした、自立可能に射出一体成形したも
のである。

次に本考案の折りたたみ容器の実施例を、図面により説
明する。

第１図は、本考案の折りたたみ容器の折りたたみと組み
たての中間の開放された状態の倒立して示した斜視図で
、第２図は組立てられた状態を示す斜視図である。

本考案の折りたたみ容器１は、４つの側板２，２′と１
つの底板３とからなる上方に開口している直方体の容器
がらなっている。

４つの側板２，２′のうちの対向する一対の側板２′と
底板３との間の稜線４は切離なされており、底板３と残
る側板２及び側板どうじとの間はその稜線５，５′を薄
肉に形成され、かつ一体に連結されている。

切離なされている側の側板２′と底板３には、底積の切
離なされていない側板から等しい距離の中央の折り曲げ
線６，６′を薄肉に成形する。

この容器を折りたたむときは、第１図に示されているよ
うに、側板２’、２’及び底板３を中央の折り曲げ線６
，６．６’のところで、外側に折り曲げてもよいし、側
板２′か底板３のいずれか一方を容器の内側へ折り曲げ
てもよい。

容器１の底板の切離なしに端部は、底板の中線６′に近
めに各一対の矢印状の掛止片７があり、側板２′の対応
する位置に掛止孔８を設は掛止機構とする。

掛止片と掛止孔は側板と底板とで、実施例と逆に設けて
もよいし、数は１個でも或いは３個以上であっても差支
えはない。

容器１を組みたてるには、側板２，２を引っばると、側
板２’、２’と底板３とが展開してくる。

そのとき矢印状の掛止片７の羽根状部８を折曲げるか強
制的に掛止孔８に挿入すると、簡単に第２図の箱状の容
器に組立てられる。

再び折りたたむときは羽根状部を折りたたんで掛止孔８
から外すし、あとは前記したように折りたたむ。

掛止機構の他の態様を示す。第３図は底板３と側板２′
との掛止機構の異なる態様の容器の斜視図である。

第４図は第３図のＡ−Ａからみた、一部を切断して示し
た拡大図である。

第３図の容器は、第４図に拡大して示した如く底板３に
薄肉部３″を介して延長片３′を設け、側板２′と延長
片３′に掛止孔８，８を設け、長いロープ１０をとおし
て端末を結んだり、或いはボルトとナツト、若しくは釦
などで掛止する。

第３図の掛止用のロープ等は、容器の製造の際に取付け
てもよいし、使用するときに取付けてもよい。

第１図及び第２図の掛止機構は、成形と同時にできあが
っているので、別に部品を用意する必要がない点便利で
ある。

本考案の折りたたみ容器は、可撓性合成樹脂、例えばポ
リプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミ
ドなどを、溶融し射出一体成形法により製造するとよい
。

この容器の側板の少なくとも１つから、開口部を覆うこ
とのできる蓋板を折り曲げ可能に延びださせると、蓋付
の折りたたみ容器が一体に一度に成形できる。

容器の器壁の厚さは、材料の剛性によって違うが、容器
として自立する以上の厚さを必要とする。

本考案の折りたたみ容器は構造が簡単なので、組立も簡
単なうえ、製造上も射出成形により一体に一度で成形で
き、蝶番を取り付けたりする後加工が不要なので製作費
も安価であり、折りたたむ場所をとらないので、保管や
輸送の費用も安価になる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例容器の開放状態の斜視図、第２
図は組み立て状態の斜視図である。 第３図は掛止機構の異なる態様の容器の斜視図、第４図
はその一部切断拡大図である。 ２．２′・・・・・・側板、３・・・・・・底板、４・
・・・・・切離なした稜線、５，５′・・・・・・連結
稜線、６，６′・・・・・・折り曲げ線、７・・・・・
・掛止片、８・・・・・・掛止孔。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）上向きに開口し、４つの側板と底板からなる直方
   体の容器に於いて、対向する一組の側板と底板との稜線
   は切離なされており、該側板と底板は切離なされた稜線
   と直角で且つ中央に薄肉の折り曲げ線を有しさらに残る
   側板と稜線を薄肉一体に連結し、底積が切離なされてい
   る側板と底板との間を掛止機構で連結と開放を自在にし
   た、自立可能な折りたたみ容器。
2. （２）側板と底抜との間の掛止機構が、側板若しくは底
   板のいずれか一方に一体に設けた矢印状の掛止片と、他
   方の対応部に設けた掛止孔とからなる実用新案登録請求
   の範囲第１項の折りたたみ容器。
3. （３）側板の少なくとも１つから、開口部を覆うことの
   できる蓋板を折り曲げ可能に延びださせた、実用新案登
   録請求の範囲第１項、若しくは第２項の折りたたみ容器
   。