JPS5824654Y2 - １回転クラツチの起動停止装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は１回転クラッチの起動停止装置に関する。

従来から用いられている１回転クラッチの起動停止装置
は、一般にソレノイドを使用して伝導爪を動作させ、こ
れにより起動停止をなさしめるようになされているが、
従来のこの種の機構では、ソレノイドの作動時間の設定
を誤ると、１回の始動スイッチ操作で２〜３回転してし
すう場合が起り、筐たソレノイドのスイッチが投入され
つ放しのような極端な場合には、１回転クラッチとして
の機能を果さないものとなる。

これらは始動の際にソレノイドに通電して出力軸が回転
する筐でにその伝導ギヤの歯数の歯数分の１に相当する
時間だけクラッチ位置を探すために遅れる場合があるか
らであり、したがってソレノイドの通電時間を１回転の
歯数分の１乃至歯数分の２の範囲内で実働させなければ
ならないという制約に基づく動作時間の設定の困難性や
、それ以上長くなると確実な１回転クラッチとしての作
用を果し得なくなることに起因している。

本考案はこれに鑑み、上記従来の欠点を除去することを
目的としてなされたもので、始動スイッチの１回の操作
に対し確実に１回転動作をなさしめることのできる１回
転クラッチの起動停止装置を提供しようとするにある。

以下、本考案を図面に示す実施例を参照して説明する。

第１図は本考案に係る１回転クラッチの一実施例におけ
る停止状態を、第２図は同作動状態をそれぞれ示す正面
図であり、ソレノイドのプランジャ２にはソレノイド軸
３が取付けられ、このソレノイド軸３にはトリガーレバ
ー４の基部が回転自在に取付けられている。

このトリガーレバー４は、先端にフック状の鉤部５を有
し、常時はトリガーレバー戻しばね６により図において
反時計方向に附勢されて釦り、ストッパ部材Ｔにかしめ
等の手段により突設されたトリガーピン８により停止さ
れるようになっている。

またトリガーレバー４のソレノイド軸３とは反対側に突
起部４ａを有し、この突起部４ａはプランジャ２の作動
終端時期に突起２３に当ってトリガーレバー４を時計方
向に揺動させるようになっている。

前記ストッパ部材Ｔは、ストッパ軸９に回転自在に取付
けられ、ストッパばね１０により図において時計方向に
附勢されていて、常時は当接部１１に当って所定の位置
に留められるようになっている。

このストッパ部材７の先端面に形成された凹状をなす係
合部１２は１．クラッチアーム１３の一端に突設された
クラッチアーム戻しピン１４に当接自在に形成され、ク
ラッチアーム１３の先端部１５を回転軸２２上の伝導ギ
ヤ１６から離間させるようになっている。

前記クラッチアーム１３は、前記回転軸２２上のクラッ
チカム１７にかしめ等の手段により取付けられたクラッ
チアーム軸１８に回転自在に取付けられ、クラッチアー
ムばね１９により先端部１５が前記伝導ギヤ１６に圧接
係合する方向に附勢されているが、前記ストッパ部材Ｔ
により離されるようになされている。

図において２０はクラッチカム１７の停止位置を定める
位置決めアームで、ばね２１により係合方向に附勢され
ている。

つぎに上記実施例の作動を説明する。

操作スイッチが投入されてソレノイド１に通電され、ソ
レノイド１の励磁によりプランジャ２が吸引されると、
トリガーレバー４が下降しなからトリガーピン８を鉤部
５により引下げる。

これによりストッパ部材７はストツノ〈ばね１０の力に
抗。

し図において反時計方向に回転しながらその係合部１２
がクラッチアーム１３の戻しピン１４から離れるので、
クラッチアーム１３の先端部１５は伝導ギヤ１６に接し
てクラッチカム１７は回転を始める。

前記作用中において、ストッパ部材７の係合部１２がク
ラッチアーム戻しピン１４から外れる時期に至るとき、
トリガーレバー４の突起部４ａが突起２３に至るので、
トリガーレバー４はソレノイド軸３を中心にトリガーレ
バー戻しばね６の力に抗して図において時計方向に回転
しながらトリガーレバー４の鉤部５はトリガーピン８を
滑るようにして外れて行く。

トリガーレバー４の鉤部５がトリガーピン８から抜ける
と、ストッパ部材Ｔはストッパばね１ａの力により所定
の位置に戻され、そのストッパ部材Ｉの係合部１２で、
回転してくるクラッチアーム１３のクラッチ戻しピン１
４を受は止め、クラッチアーム１３を時計方向に回動さ
せてその先端部１５を伝導ギヤ１６から離間させる。

なおこの場合、ソレノイド１に吸引力が続いていても、
ストッパ部材Ｔの係合部１２で受は止められたクラッチ
アーム戻しピン１４がその係合部１２から外れることが
ないので、クラッチアーム１３が伝導ギヤ１６に係合し
てしまうことは生じない。

したがって回転軸２２が１回転を完了したときに必ず停
止されることになり、ソレノイド１への通電が若干不確
実であっても１回転以上回転が継続することが皆無とな
り、１回転停止機能を完全に果すことができる。

本考案に係る１回転クラッチは、電動式チェックライタ
のような１回の印字指令に対し２度打ちが許されない性
質の機械、その他これに類する各種機器に適用してその
効果は頗る大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置の一実施例を示す停止状態時の正面
図、第２図は同作動状態時の正面図、第３図は第１図の
平面図、第４図は同左側面図、第５図はクラッチカムと
クラッチアームとの結合部を示す正面図である。 １・・・ソレノイド、２・・・プランジャ、３・・・ソ
レノイド軸、４・・・トリガーレバー、４ａ・・・突起
部、５・・・鉤部、８・・・トリガーレバー戻しばね、
７・・・ストツバ部材、８・・・トリガーピン、９・・
・ストン・く軸、１０・・・ストッパばね、１１・・・
当接部、１２・・・係合部、１３・・・クラッチアーム
、１４・・・クラッチアーム戻しピン、１５・・・先端
部、１６・・・伝導ギヤ、１７・・・クラッチカム、１
８・・・クラッチアーム軸、１９・・・クラッチアーム
ばね１，２２・・・回転軸、２３・・・突起。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. １回転で停止させるクラッチ機構において、始動信号に
   より励磁されるソレノイド１と、このソレノイド１のプ
   ランジャ２に連結され先端に鉤部５を有するトリガーレ
   バー４と１．駆動源により回転駆動される回転軸２２と
   、この回転軸２２上に固定された伝導ギヤ１６と、この
   回転軸２２に遊底され該回転軸２２の回転を取出して印
   字機構等を１回動作させるクラッチカム１７と、このク
   ラッチカム１７の側面に中間部が枢支され、先端部１５
   が前記伝□導ギヤ１６に係合する方向に付勢されたクラ
   ッチアーム１３と、機枠側に中間部が枢支され、後端の
   ピン８が前記トリガーレバー４の鉤部５に係脱され、先
   端の係合部１２が前記クラッチアーム１３の後端のクラ
   ッチアーム戻しピン１４に係合する方向に付勢されたス
   トッパ部材Ｔとを備え、前記トリガーレバー４は前記ス
   トッパ部材１の係合部１２がクラッチアーム１３の戻し
   ピン１４から外れたときストッパ部材Ｉのピン８かも外
   れるようにグランジャ２の後退勤を利用して回転可能に
   形成し、該ピン８が鉤部５から外れたとき、クラッチア
   ーム１３の先端部１５が伝導ギヤ１６に係合して回転軸
   ２２０回転クラッチカム１７に伝達するとともにストッ
   パ部材７の先端の係合部１２がクラッチカム１１の１回
   転目にクラッチアーム１３の戻しピン１４の進行軌道上
   に位置され、上記戻しピン１４が係合部１２に当接する
   ことによりクラッチアーム１３が揺動してその先端部１
   ５が伝導ギヤ１６から離脱し、クラッチカム１７の回転
   を停止するようにしたことを特徴とする１回転クラッチ
   の起動停止装置。