JPS5823695Y2 - 車両のドアウインド構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は車両のドアウィンド構造に関し、その目的は、
所謂フルドア車におけるシール性の向上を図ったことで
ある。

従来、フルドア車におけるシール構造は、車体側にウェ
ザ−ストリップを固設し、ドアに対接して密閉するのが
一般的である。

フルドア車においてサツシュ付ドア車のようにドア側に
ウェザ−ストリップを取付けた場合にはシールが不完全
となる。

その原因は、フルドア車の窓枠部はドア外板とドア内板
との接合によって構成されている。

その接合はドア外板とドア内板の接合フランジ部をスポ
ット溶接によって行っている。

従って、接合フランジ部にはスポット溶接の打痕が具現
する。

そのためドア内板側にウェザ−ストリップを固設した場
合には、前記フランジ部に接触するリップがスポット溶
接打痕の部分で隙間を作ることになり、これよりシール
性を劣化するのでドア内板側にウェザ−ストリップを固
設する方法は採用していなかった。

本考案は殊にフルドア車においてウェザ−ストリップを
ドア側に固着することを可能とし、しかもシール性の向
上を図ったドアウィンド構造を提供するものである。

以下本考案の実施例を図面により説明する。

第１図にかいて１はドア本体、２はドアガラス、６は本
考案による主要構成部材のＬ形ブラケットである。

第２図によって構造の詳細を説明する。

第２図は第１図のＡ−Ａ断面、すなわち、ドア本体１の
窓枠部である。

３はドア外板、４はドア内板である。

本考案は、このドア外板３とドア内板４との接合コーナ
内側にＬ形のブラケット６の一面６ａをドア外板３に、
また他面６ｂをドア内板４に当接しスポット溶接によっ
て結合したものである。

そして、ドア外板３のフランジ３ａとドア内板４のフラ
ンジ４ａは、ドア外板３のフランジ３ａをへミング７す
ることによって結合する。

上記結合したドア内板４の上面にウェザ−ストリップ５
を定着し、該ウェザ−ストリップ５の一つのリップは車
体面に当接可能とし、他の一つのリップはドア内板４の
フランジ４ａに当接させてシール機能を持たせるのであ
る。

周回中８は窓枠の内周に位置するガラスランを示す。

前記り形のブラケット６は第３図に示すように、ドア内
板４に接合される他面６ｂの両端からクランク状に折曲
したフランジ６ｃを形成し、該フランジ６ｃを前記ガラ
スラン８の背面に当接するようにしたものである。

本考案は上記の通りドア外板３及びドア内板４によって
構成される所謂フルドア車における窓枠に釦いて、ドア
外板３とドア内板４とをＬ形のブラケットをコーナ内側
に当接してスポット溶接結合したものであるから、フラ
ンジ３ａ、４ａのスポット溶接を不要とし、従ってフラ
ンジ３ａ 、 ４ｇには従来のようにスポット溶接の打
痕は発生しない。

故にサツシュ付ドア車のシールのようにフルドア車にお
いてウェザ−ストリップ５をドア側に取付可能とし、且
つスポット溶接打痕が存在しないのでシールは完全に得
られる利点がある。

さらに、フランジ６ｃがガラスラン８の背面に当接され
ていることにより、ガラスの上昇時のガラスラン８の押
し上げ変形を防止するストッパとして機能し、ガラスラ
ンＢの変形によるシール性劣化を阻止する効果を有して
いる。

またＬ形のブラケットによる窓枠部のドア外板とドア内
板との結合により、へ□ング結合による窓枠部の強度が
増大する利点も有している。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案構造を有するドア本体の正面図、第２図
は第１図Ａ−Ａ線断面拡大図、第３図はＬ形のブラケッ
トの斜視図である。 １・・・ドア本体、２・・・ドアガラス、３・・・ドア
外板、３ａ・・・フランジ、４・・・ドア内板、４ａ・
・・フランジ、５・・・ウェザ−ストリップ、６・・・
Ｌ形のブラケット。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ドア外板とドア内板とをヘミング結合によって内方に開
   口する窓枠を構威し、この窓枠の開口にガラスランを嵌
   着し外周面のドア内板上にウェザ−ストリップを固着し
   た車両のドアにおいて、前記窓枠部のドア外板とドア内
   板との接合部コーナの内側に、その内側２面に接合する
   Ｌ形の接合面と、ドア内板に接合される側の前記接合面
   の両面からクランク状に折曲し、前記ガラスランの背面
   に当接する７ランジとを形成したブラケットを所要の間
   隔を置いてスポット溶接したことを特徴とする車両のド
   アウィンド構造。