JPS5822804Y2 - オ−トヒツチ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は牽引車、例えば農業用トラクタにおけるオート
ヒツチ装置に関する。

一般にトラクタはトレーラ等の被牽引作業機を連結する
ために車体後部にヒツチ装置を備えており、トラクタと
被牽引作業機との連結を簡単且つ容易にするために、ヒ
ツチ装置を自動連結可能に構成することが要求される。

従来のオートヒツチ装置としては、後端にフックを有す
る牽引杆をトラクタの油圧装置で上下揺動可能し、この
フックで作業機の被牽引部を係止する構造であり、作業
機が走行中に振動したりすると、フックから被牽引杆が
離脱するということがある。

そこで本考案は、作業機の被牽引杆をフックの上昇動作
で自動連結すると共に、フックが牽引状態位置に達する
ことにより、フックからの被承引杆の離脱を阻止し得る
ように構成したオートヒツチ装置を提供することを目的
とする。

本考案は、自由端に係止部を形成するフックを有する牽
引杆を牽引車体に枢支し、この牽引杆を上下揺動させる
吊上げ機構と牽引状態位置で保持するストッパとを設け
、前記牽引杆の自由端に係止部を下方揺動時に開放し上
方揺動時に閉鎖可能な係止部材を枢支したオートヒツチ
装置において、前記牽引杆の枢支側には上昇に伴なって
車体と当接して回動する作動部材が枢支され、この作動
部材は回動することによって係止部材を閉鎖状態にすべ
く連結部材を介して係止部材に連結されており、前記係
止部材には係止部開放時に被牽引杆の係止案内となる係
合面がフックの先端と離隔対面状態に且つ後上方傾斜状
態に形成されており、この係合面の一端は係止部閉鎖時
にフック先端と近接していることを特徴とする。

以下、本考案の実施例を図面に基いて説明する。

第１図及び第２図に示す本考案オートヒツチ装置１はト
ラクタ等の牽引車の車体２の後部に配置されている。

３は支持部材で、一端が車体２の底部に設けられたブラ
ケット４にピン５を介して枢支されており、これにより
他端は上下揺動可能となっており、この他端は車体２の
上部に設けられた油圧装置６のリフトアーム７に連結部
材８を介して連結されている。

連結部材８はロッド又はワイヤ等であり、支持部材３の
ピン９に連結されており、この連結部材８及び油圧装置
６等で吊上げ機構１０が形成されている。

１５はストッパ機構で、支持部材３が牽引状態位置（例
えば第１図に示すような水平位置）にあるとき、前記吊
上げ機構１００作用がなくともその位置に停止させてお
くものであり、また牽引時に吊上げ機構１０に荷重を加
わらせないために設けられている。

ストッパ機構１５のストッパ１６は車体２に装着したブ
ラケット１γに枢支されており、支持部材３の自由端に
設けたブラケット１８に支持されているピン１９と係合
する。

ストッパ１６はスプリング（図示せず）により矢印２０
方向に弾圧されており、ブラケット１７に設けた位置規
制ビン２１はストッパ１６が第１図の略垂直位置から更
に矢印２０方向へ回動するのを規制している。

ストッパ１６の下端には係合部１６ａと傾斜面１６ｂト
カ形威されており、下方から上昇して来るピン１９が傾
斜面１６ｂに当接すると、ストッパ１６は、スプリング
と対抗して矢印２０と反対方向へ回動し、ピン１９が係
合部１６ａの高さに達すると、両者が係合するようにス
プリング力によりストッパ１６は回動し、自動的に係合
する。

２２はストッパを解除又は傾斜面１６ｂを形成しない場
合の係合及び解除を人為的に行なうためのレバーである
。

尚、ストッパ機構１５は支持部材３の１側にのみ設けら
れているが、２側に設けても良い。

支持部材３は内部空胴で、その内部に牽引杆１１が挿入
されており、この牽引杆１１は一端が１本又は２本のピ
ン１２を介して支持部材３に長手方向（前後方向）位置
調整可能に連結され、他端は支持部材３から突出してい
てフック１３を有する自由端１１ａとなっている。

牽引杆１１の自由端１１ａにはブラケット２５を介して
係止部材２６が回動可能に支持されており、また支持部
材３の自由端にはブラケット２７を介して作動部材２８
が回動可能に支持されており、係止部材２６と作動部材
２８とは連結部材２９により連動連結されており、これ
らによって係止機構３０が構成されている。

係止部材２６は係止部３１を形成しているフック１３と
協働して係止部３１を開閉するものであり、被牽引杆３
６を係止するための案内となる係合面２６ａを有し、こ
の係合面２６ａが上向き（第１図実線位置）にあるとき
係止部３１を閉鎖し、係合面２６ａが下向き（第１図仮
想線位置）にあるとき係止部３１を開放する。

前記係止部材２６はブラケット２５に設けられているス
トッパ３２によって、係合面２６ａの所要開閉位置以上
の上向き及び下向き回動が阻止されており、また、スプ
リング３３によって開放する方向に作用力が加えられて
いる。

即ち、係止部材２６の係合面２６ａは、係止部開放時に
おいてフック先端と離隔対面状態に且つ後上方傾斜状態
に形成して、被牽引杆の係合を案内し、その一端は係止
部閉鎖時にフック先端と近接して、被牽引杆が係止部３
１から離脱しないようにしている。

作動部材２８はベルクランク状部材で、その一端２８ａ
が車体２の下面に当接可能であり、他端２８ｂにロッド
又はワイヤ等から成る連結部材２９の一端が係合されて
いる。

この作動部材２８は係止部材２６を係止部３１を開放す
る位置と閉鎖する位置との間で回動させる。

尚、連結部材２９はロッドを用いる場合、ターンバック
ル等を設けて長さ調整可能にすることが好ましい。

尚、前記牽引杆１１は支持部材３に１本のピン１２で連
結しておき、支持部材３に形成した孔４４（第２図に示
す）に２本のピンを挿入してその位置を規定するように
構成しても良く、この場合は、牽引杆１１を水平方向に
スイングさせて、車体２に対する角度を変更することが
できる。

第３図は本考案の他の実施例を示しており、このオート
ヒツチ装置４Ｈｆｆ引杆１１自体を車体２に上下揺動可
能に装着し、ストッパ１６が係合するピン１９及び連結
部材８用のピン９を牽引杆１１の側面に植設し、且つ作
動部材２８支持用のブラケット２７を牽引杆１１の上面
に設けて構成されており、前記実施例よりもより構造が
簡単であり、且つ同様の作用効果を有する。

尚、ピン９゜１９を長く形成することにより、ストッパ
１６及び連結部材８を車体２から突出しているＰＴＯ軸
に支障のない位置に配置できる。

次に、本考案装置による連結動作について説明する。

吊上げ機構１０を作動して、トレーラ３５の被牽引杆３
６に対応する高さまで牽引杆１１を降下させる（第１図
仮想線位置）。

この状態のとき、係止部材２６はスプリング３３の作用
力により、ストッパ３２に当接して下向き回動が阻止さ
れており、係合面２６ａは下向きとなって係止部３１゛
を開放している。

牽引車をバックさせ、フック１３を被牽引杆３６の嵌合
部３７の下方まで移動した後、再び吊上げ機構１０を作
動して牽引杆１１を上昇させると、フック１３は嵌合部
３７に嵌入して牽引杆１１と被牽引杆３６の自動連結が
行なわれ、牽引杆１１を更に上昇すると、作動部材２８
の一端２８ａが車体２の下面に当接する。

牽引杆１１の上昇に伴なって作動部材２８は矢印４０方
向に回動し、連結部材２９を介して係止部材２６を反時
計方向（開放位置から閉鎖位置に）に回動し係合面２６
ａは上向きとなって係合部３１は閉鎖される。

これと同時に、牽引杆１１の上昇に伴なって、ストッパ
機構１５のピン１９はストッパ１６の傾斜面１６ｂに当
接して、ストッパ１６をスプリング力に対抗して矢印２
０方向と反対方向に回動し、その後、係合部１６ａと係
合し、牽引杆１１は第１図実線で示す牽引状態位置に保
持される。

牽引作業時は、吊上げ機構１０に荷重が加わらないよう
に、リフトアーム７と牽引杆１１の連結を解除しておい
ても良い。

尚、牽引杆１１と被牽引杆３６の連結を解除する場合は
、牽引杆１１をストッパ機構１５により保持された牽引
状態位置より若干上昇させ、レバー２２の操作でストッ
パ機構１５を解除しながら牽引杆１１を降下させる。

以上詳述した本考案によれば、牽引杆の自由端の係止部
材と枢支側の作動部材とが離れていて連結部材で連結さ
れているので、中間部分が簡略化され、構造が簡単で安
価に製作でき、また、係止部開放時に係止部材の係合面
がフック先端と離隔対面し且つ後上方傾斜状になるので
、被部牽引杆の係合案内が容易になり、被牽引杆の係止
が極めて容易になる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案オートヒツチ装置の実施例を示しており、
第１図は一部断面側面図、第２図は平面図、第３図は本
考案の他の実施例を示す側面説明図である。 １・・・・・・オートヒツチ装置、２・・・・・・車体
、３・・・・・・支持部材、１０・・・・・・吊上げ機
構、１１・・・・・・牽引杆、１３・・・・・・フック
、１５・・・・・・ストッパ横溝、１６・・・・・・ス
トッパ １６ａ・・・・・・係合部、１６ｂ・・・・・
・傾斜面、１９・・・・・・ピン、２６・・・・・・係
止部材、２６ａ・・・・・・係合面、２８・・・・・・
作動部材、２９・・・・・・連結部材、３０・・・・・
・係止機構、３１・・・・・・係止部、３６・・・・・
・被牽引杆。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 自由端に係止部を形成するフックを有する牽引杆を牽引
   車体に枢支し、この牽引杆を上下揺動させる吊上げ機構
   と牽引状態位置で保持するストッパとを設け、前記牽引
   杆の自由端に係止部を下方揺動時に開放し上方揺動時に
   閉鎖可能な係止部材を枢支したオートヒツチ装置におい
   て、前記牽引杆の枢支側には上昇に伴なって車体と当接
   して回動する作動部材が枢支され、この作動部材は回動
   することによって係止部材を閉鎖状態にすべく連結部材
   を介して係止部材に連結されており、前記係止部材には
   係止部開放時に被牽引杆の係止案内となる係合面がフッ
   クの先端と離隔対面状態に且つ後上方傾斜状態に形成さ
   れており、この係合面の一端は係止部閉鎖時にフック先
   端と近接していることを特徴とするオートヒツチ装置。