JPS5822408Y2 - コントロ−ルケ−ブルの導管 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は各種産業機器の遠隔操作に用いられるコントロ
ールケーブルの導管の改良に関する。

コントロールケーブル（以下単にケーブルという）の基
本的な構造は、ワイヤからなる可撓性の内索と、該内索
が摺動自在に挿通された可撓性の導管とからなり、内索
の一端側の操作によって他端側が従動する如くなされた
ものである。

従来のこの種の導管としては、種々のものがあるが、そ
れぞれ一長一短があり、充分に満足しうるものがなかっ
た。

即ち、導管の外周に防水被覆を設けたものにあっては、
該被覆が他の物体と摺接、あるいは圧接して破損し、内
索が発錆して切損する如き、または内索の導管内での摺
動騒音がケーブルの外部に伝わり、ケーブルを自動車等
に用いた場合、乗員に不快感を与へる如き、更には導管
を湾曲させた場合にその断面形状が変形して内索の摺動
を阻害する如き、更にまた導管の重量が大で、自動車等
に用いることを歓送されない如き種々の欠点があった。

本考案の主たる目的は、上述の如き従来の欠点を解消し
たケーブルの導管を提供するにある。

本考案のその他の目的は、以下に述べる説明で明らかと
なろう。

本考案の一実施例を、第１図によって説明すると、導管
１は、例えばナイロン、テフロン等の潤滑性の良い合成
樹脂からなる内管２と、該内管の外周面を覆う如く設け
た例えば発泡ウレタン、塩化ビニールスポンジ、ポリア
ミド系スポンジ、ゴムスポンジ等の発泡素材からなる外
管３と、該外管の外周面を適当に締め付ける如く螺旋巻
きされた金属素線４ａの管状鎧装４とから構成されてい
る。

このように構成されているので、第「図の実施例にあっ
ては、内管２内に挿通されている図外の内索は潤滑性に
すぐれた内管によって、たとえ導管１を湾曲して配設し
ても、内索の摺動による摩擦抵抗は少く、かつ内索の導
管内での摺動時に発する騒音も前記発泡素材からなる外
管３によって外部に伝わらず、更に鎧装４が導管の最外
層となっているので、導管が他の物体の衝突する如きこ
とがあっても、外管３および内管２は損傷しないから、
防水は完全であり、更にまた、たとえ導管１を比較的強
く湾曲させても、導管、とくに内管２の断面形状は変化
しないから、内索の摺動を阻害することがなく、かつ前
記内管２、外管３、および鎧装４は何れも良好な可撓性
を有するので、導管１の湾曲配設を阻害することがない
。

また導管１の前記鎧装４以外は全て合成樹脂またはこれ
に類する素材から構成されているので極めて軽量である
。

一般に、内索は引張り荷重が加えられるので、鎧装４は
その長さ方向に圧縮されようとするが、鎧装の金属素線
４ａを隙間なく螺旋巻きしうるので、導管１は縮むこと
がなく、シたがって、内索の一端側に加えられる力は正
確に他端側に伝えられ、従動機器は正確に従動する。

更に、鎧装４は外管３の外周面に締め付る如く設けられ
、かつ外管は内管２と密接しているので、内索の摺動に
よって内管、または内管と外管が鎧装から抜は出ること
もない。

たお、第２図に示した第１図とことなる実施例について
以下説明する。

（第１図と同じ部分については同符号を付し、詳細な説
明は省略する）この実施例にあっては、鎧装４は数本の
金属素線４ａが平に並べられて外管３の外周面を締め付
けるごとく、比較的長いリードで螺旋巻きされている。

この導管１にあっては、導管の長さ方向に対する耐伸縮
性に富んでいる。

その他の作用、効果は、第１図に示した実施例の導管と
同様であるので詳細な説明は省略する。

前記両実施例とも、前記内管２および外管３は抽出機に
よって極めて容易に成形でき、これに前記鎧装を設けた
ものであるから製造も極めて容易である効果も併せて有
する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一部切欠斜視図、第２図は第１図とこ
となる実施例の一部切欠斜視図である。 １：導管、２：内管、３：発泡素材からなる外管、４．
４’：鎧装、４ａ、４ａ’：金属素線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内索が摺動自在に挿通される可撓性の導管であって、該
   導管は合成樹脂の内管と、該内管の外周面を覆う発泡素
   材からなる外管と、該外管の外周面に密着して少くとも
   １本の金属素線が螺旋巻きされた鎧装とから構成されて
   なることを特徴とするコントロールケーブルの導管。