JPS5821071B2 - 自動車のグロ−ブボックス用錠 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は自動車のグローブボックス用錠に関するもので
ある。

従来のグローブボックス用錠として、押釦又は回動釦に
シリンダー錠を併用したものが知られるが、往々にして
シリンダー錠をロックしないで、押釦又は回動釦だけの
係止に止とめて置くことがあり、従ってこの場合グロー
ブボックス内物品の安全が保持されず、即ち盗難の虞れ
が存したものであった。

本発明は紙上の点に着目し、前記の不都合を排除すると
共に更に独特の機能を付与したもので、即ち本発明の目
的はシリンダー錠をロックしない限り、リッドが係止さ
れず、換言すれば前方に倒されており、従って必然的に
キーロックすることとなってグローブボックス内を安全
に保ち得る自動車のグローブボックス用錠を提供するに
ある。

又本発明の他の目的は、グローブボックスのリッドを閉
じると同時にラッチプレートがグローブボックス内に横
装された固定係止杆に自動的に係止状態となり、この状
態においてシリンダー錠をロックすることにより前記の
係止が保持され、換言すればリッドの閉止が保持され、
且つこれ等の係止が操作板と独特のシリンダー錠との関
連構成と、摺動部材とラッチプレートとの関連構成及び
ばね力とにより確固に保持し得る自動車のグローブボッ
クス用錠を提供するにある。

更に本発明の他の目的は、シリンダー錠をアンロックに
すると同時に前記されたすべての係止が自動的に解除さ
れる自動車のグローブボックス用錠を提供するにある。

次に、上記の目的を達成し得る本発明の一実施例を、添
付図面について詳細に説明する。

１は左右方向に長い前部ケーシング、２は前部ケーシン
グ１と一体的に構成された前後方向に長い後部ケーシン
グ、Ａは前部ケーシング１内の中央部から後部ケーシン
グ２内の略前半部に亘って組込まれたシリンダー錠を示
し、そのシリンダー錠Ａは後部にばね受部Ａ１ａを有す
る外筒Ａ１ と回動子Ａ２より成り、且つ回動子Ａ２は
キーホールＡ２ａｌ を有する頭部Ａ２ａと、複数の係
止片を有する（図示されていない。

）本体部Ａ２ｂ及び頭部Ａ２ａと本体部Ａ２ｂ間に形成
されたロック体部Ａ２゜はより成り、又ロック体部Ａ２
ｏは略小判形に形成されている。

更に又前記のキーホールＡ２ａ１ は小判形を形成する
長尺方向に穿たれている。

３は一端に押板部３ａを有し、他端に窓３ｂを有する操
作板を示し、その窓３ｂ内に前記されたシリンダー錠Ａ
のロック体部Ａ２が回動可能に挿入され、又押板部３ａ
が前部ケーシング１の一端なる開口部１ａより突出され
た状態において、該前部ケーシング１内に摺動可能に嵌
合されている１４は前部にばね受部４ａを有し、前後部
の中途に溝４ｂを有する摺動部材を示し、この摺動部材
４がシリンダー錠Ａを構成する外筒Ａ１の後部において
、後部ケーシング３内に前後動可能に嵌合され、又はね
受部４ａと外筒Ａ□のばね受部Ａ１８間にコイルばね５
が挿入されている。

又摺動部材４の後部の下隅部４ｃは後部ケーシング２の
後部の下隅部に穿たれた切除部２ａより離開且つ復帰可
能に設けられている。

６は操作板側杆６ａと、これと略９０ 曲折する摺動部
材用杆６ｂより成るレバーを示し、その操作板側杆６ａ
の先端部が前部ケーシング１に穿されたガイド溝１ｂを
介して前部ケーシング１内に導入されると共に操作板３
の他端部３ｃに当接され、摺動部材用杆６ｂが摺動部材
４の溝４ｂ内において、該溝４ｂを形成する前壁４ｄに
当接された状態においてボス部６ｃが軸７を介して後部
ケーシング２に同動可能に設けられると共に該軸７部に
操作板側杆６ａの先端部を操作板３の他端部３ｃに圧接
するためのばね８が設けられている。

（注、摺動部材用杆６ｂは後部ケーシング２に穿たれた
通口２ｂを介して後部ケーシング２内に導入され、又軸
７は後部ケーシング２に立設された突片９に設けられて
いる。

）１０はグローブボックス内の上部に補装された固定係
止杆、１１は前板部１１ａ１と後板部１１ａ２より成る
固定係止杆用のＵ字状板部１１ａと、摺動部材用当接縁
部１１ｂを有するラッチプレートを示し、このラッチプ
レート１１は後部ケーシング２の底部の後方に固着され
た軸受枠１２に軸１３を介して回動可能に枢着されてい
る。

又固定係止杆用のＵ字状板部１１ａは後部ケーシング２
において上下方向に形成され、摺動部材用当接縁部１１
ｂは固定係止杆用のＵ字状板部１１ａの下部における前
方に略９０° 曲折して形成されている。

更にラッチプレート１１には、これを軸１３を支点とし
て後方に回動するためのばね１４が設けられ、又はね１
４により後方に回動した位置を保持するためのストッパ
一部１２ａが軸受枠１２に形成されている。

そして操作板３の押板部３ａがグローブボックスのリッ
ドの前面なる上部に突出した状態に於て後部ケーシング
２がリッドに固着されたものである。

なお、１０は前部ケーシング１に穿たれたキーホールＡ
Ｚａｌ用の窓が示されている。

次に、その作用を説明゛すれば、第１〜３．４．６図の
如（リッドを閉じ且つシリンダー錠Ａをキーロックした
状態における各部材間の関連は次の如くなっている。

（ａ） 摺動部材４はコイルばね５の弾発力により後
部ケーシング２内の末端まで押付けられており、従って
摺動部材４の下隅部４ｃは後部ケーシング２の切除部２
ａより露呈されている。

（図面特に第４図参照） （ｂ） ラッチプレート１１の固定係止杆用のＵ字状
板部１１ａがばね１４のばね力により固定係止杆１０に
係止され、又摺動部材用当接縁部１１ｂが同じく前記の
ばね力により摺動部材４の下隅部４ｃの底部に当接され
ており、これによりラッチプレート１１の後方への回動
が阻止され、同時にリッドの開らきが阻止されている。

（図面、特に第４図参照） （ｃ） シリンダー錠Ａは本体部Ａ２に設けられた係
止片が突出しており、即ち前記の如くキーロックされて
おり、又この場合略小判状をなすロック体部Ａ２の長尺
部が、図面特に第３．６図に示す如く左右方向に位置さ
れ、従って操作板３は作動不能になっている。

更に又レバー６の操作板側杆６ａの先端部が操作板３の
他端部３ｃにコイルばね５とばね８のばね力により圧接
されている。

次いでリッドを開ら（場合は、 （ｄ） 第６図の状態におけるキーホールＡ２ａｌに
キーを差込んで、これを左に９０ 回わす。

しかるときはシリンダー状のロックが外れると共に略小
判状をなすロック体部Ａ２ｏは第７図の如くなる。

（ｅ） 次に操作板３の押板部３ａを右方に押すこと
により（注１．第７図は操作板３が押された状態が現わ
されている。

）レバー６の操作板用杆６ａの先端部が操作板３の他端
部３ｃで押されレバー６は軸７を支点として第３図にお
いて、矢印の方向に回動する。

（注、コイルばね５及びばね＄のばね力に抗して。

）又この回動により摺動部材用杆６ｂを介して摺動部材
４は第３゜５図の如く前方に移動する。

（ｆ） 摺動部材４の前記移動により、該摺動部材４
の下隅部４ｃによシ右方への回動が制御されていたラッ
チプレート１１は（第４図参照）その摺動部材用当接縁
部１１ｂが前記下隅部４ｃより離開することによりラッ
チプレート１１は右方へ回動可能な状態になる。

（注、ばね１４のばね力による回動が。

）＜ｇｔ この状態において、リッドが上部より前方
に９０° 倒されるに従いラッチプレート１１は後部ケ
ーシング２を介してリッドと共に円弧を画きながら前方
に移行し、この移行に伴って軸１３を支点として第５図
の如く回動する。

又この回動の途時においてＵ字状板部１１ａは固定係止
杆１０による係止から開放される。

次にリッドが閉じられる場合について説明すれば、 （ｈ） ’Ｊラッド閉じられる途時において、Ｕ字状
板部１１ａ内に固定係止杆１０が入り、更に閉じ作用が
進行するに従いラッチプレート１１は第５図において軸
１３を支点として左方に回動し。

これが第４図の如く完全に回動した時において（注、リ
ッドが完全に閉じられた時。

）摺動部材４はコイルばね５により第４図の如く右方に
移動する。

そしてこの移動によりラッチプレート１１の右方への回
動が阻止される。

（注、ラッチプレート１１の摺動部材用当接縁部１１ｂ
が摺動部材４の下隅部４ｃの底部に当接していることに
より。

）（ｉ） 前記摺動部材４の移動に従い、レバー６の
摺動部材用杆６ｂの先端部が摺動部材４の溝４ｂを形成
する前壁４ｄで押され、レバー６は前記と反対に回動す
る。

（ｊ） レバー６の前記回動により操作板３は第７図
において左方に押戻される。

（ｋ） 次いで、第７図の状態におけるキーホールＡ
２１にキーを差込んで、これを右方に９０回動すること
によりシリンダー錠Ａがロックされるものである。

本発明は紙上のように成るから、シリンダー錠をロック
しない限りリッドが係止されず、従って必然的にキーロ
ックすることとなってグローブボックスのリッドを閉じ
ると同時にラッチプレート１１がグローブボックス内に
横裂された固定係止杆１０に自動的に係止状態となり、
この状態においてシリンダー錠をキーロックすることに
より前記の係止が保持され、且つその係止が操作板３と
独特のシリンダー錠、即ち略小判形をなすロック体部Ａ
２を有するシリンダー錠との関連構成と、摺動部材４と
ラッチプレート１１との関連構成及びばね力とにより確
固に保持され、更に又シリンダー錠をアンロックにする
と同時に前記の係止のすべてが自動的に解除し得られる
等の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明に係る自動車のグローブボックス用錠の一
実施例を示し、第１図は正面図、第２図は側面図、第３
図は第１図の■−■線断面図、第４図は第１図のＩＶ−
ＩＶ線断面図、第５図はラッチプレートが固定係止杆よ
り離脱した状態における同上の断面図、第６図はキーロ
ックの場合における操作板とその関連機構部の正面図、
第７図はアンロックの場合に於ける同上の正面図である
。 Ａ・・・シリンダー錠、Ａ２ｏ・・・ロック体部、３・
・・操作板、４・・・摺動部材、５・・・レバー、１０
・・・固定係止杆、１１・・・ラッチプレート。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 回動子Ａ２の一部に略小判形をなすロック体部Ａ２
   ｃを形成したシリン夛−錠Ａを所望のケーシングを介し
   てグローブボックスのリッドに取付け。 シリンダー錠Ａの後部においてケーシング内にコイルば
   ね５を介して摺動部材４を設け、又シリンダー錠Ａのキ
   ーロック時において、ロック体部Ａ２ｃにより押圧移動
   された状態が保持される操作板３を設け、且つ操作板３
   の前記抑圧移動に伴い摺動部材４をコイルばね５に抗し
   てシリンダー錠Ａの方向に摺動させ、又アンロック時に
   おいて操作板３を原位置に復帰させるためのレバー６を
   設け、更に摺動部材４がシリンダー錠Ａと離開する方向
   に摺動した状態において、回動が阻止されると共にグロ
   ーブボックスに横装された固定係止杆１０と係止され、
   摺動部材４がシリンダー錠の方向に摺動した状態におい
   て、固定係止杆１０′と□離脱するラッチプレートを設
   けて成る自動車のグローブボックス用錠。